極道の密にされる健気少年

安達

文字の大きさ
538 / 638
シマリス様リクエスト

おかえり

しおりを挟む
*松下視点







「出来たーー!!」



ざっと1時間ぐらいか。結構思ったより早めに出来たな。もうちょっと駿里とのお菓子作りを楽しみたかったけどまぁ可愛いこいつを見れたから良しとするか。



「いい感じだな。さすが駿里。」

「康二さんのおかげだよ。」

「そうか?なら褒美ちょーだい。」

「…ん?」



はは、顔に出やすいやつだな。さっきまで満面の笑みだったのに俺がそういった途端に焦った顔に変わった。



「褒美。手伝ったんだからなんかしてくれよ。」

「…なんかって?」

「俺が喜ぶこと。」

「…分かんない。」



ほぅ…。まーた嘘ばっかりついて。俺とお前はどんだけの時間を過ごしてきたと思ってんだ。俺が喜ぶことを駿里が分かんねぇはずがない。



「嘘つけ。分かってるくせに。」

「…………っ。」



俺がそう言うと駿里は顔を赤くして下を向いた。恥ずかしがり屋だからなこいつ。



「なぁ駿里。頼むよ。手伝ってやったろ?これ誰のおかげで出来た?俺だろ?ちょっとぐらい俺にいい事してくれよ。」



俺はそう言いながら駿里に後ろから抱きついた。けど駿里は抵抗しない。多分お菓子作りを俺が手伝ってやったから。何かしてやらねぇとって思ってんだろうな。はは、俺が有利じゃねぇかこれ。



「…じゃあぎゅーする。」

「それじゃ足りねぇな。」

「十分じゃんか…!」

「だーめ。ちゃんと俺が喜ぶやつしろ。」

「……うぅ。」

「駿里。早くしねぇと組長帰ってくるぞ?組長帰ってきたら修羅場になっちまう。それでいいのか?」



まぁいいわけねぇよな。せっかくお菓子まで作って組長を出迎えるってのに喧嘩になったら最悪だ。さすがに俺もそこまではさせないけどな。駿里が頑張ってお菓子作りしてたからよ。ただ組長が帰ってくるまでは俺の時間だ。



「ほら駿里。早く。」

「わ、わかったから耳舐めないで…っ!」



俺が急かすように駿里の耳を舐め始めると駿里は焦って顔を背けた。こいつ耳がほんとに弱いからな。



「分かったなら早くしろって。」

「うるさいっ、静かにして…っ!」

「別にうるさかねぇだろ。」

「康二んはうるさい…っ!」

「もうそういうことでいいから早く。キスしろ。」

「…目つぶって。」

「嫌だね。」



せっかく駿里からキスをしてくれるんだ。なんで目をつぶんなきゃいけねぇんだよ。可愛い顔が見れねぇじゃねぇか。



「…………っ。」

「そんな顔すんなよ駿里。襲うぞ。」

「や、やだっ!」

「だったら早くしろ。俺は焦らされるのが好きじゃねぇんだよ。お前も知ってんだろ。」

「……分かった。」



駿里はそう言うとゆっくりと振り返って俺の唇にキスをした。まぁキスしたって言っても唇同士が当たるだけの可愛いやつだけどな。



「いい子じゃねぇか駿里。」

「ちゃんとキスしたから離して…っ!」

「嫌だ。」

「なんでよ…っ!」

「つーかチョコレート結構余ったな。あれどうする駿里。」

「話逸らさないでよ…っ、けどチョコレートは余った。」

「だよな。」



これ…余ったチョコレート駿里につけて舐めるのもありだよな…。



「冷蔵庫に冷やしておこ。そしたら何かに使えるかも。」

「いやそれは駄目だ駿里。」



冷やしたらチョコレートが固まる。そしたらお前に付けられない。



「なんで…?」

「いいから。ん?組長帰ってきたんじゃねぇの?音したぞ。」

「ほんと…!?」



わっかりやすいやつ。喜びやがって。けど俺も嬉しいなぁ。組長とこれから楽しめるからよ。組長は勘がいいんだ。はは、楽しみだな。



「寛也…っ!!」

「ただいま駿里。いい匂いがするな。」

「お菓子作りしたの!康二さんが手伝ってくれたんだよ!」

「そうかそうか。そりゃよかったな。」



組長はそう言いながら駿里の頭を撫でていた。そこに俺は乱入していく。お楽しみのためにな。



「組長。お疲れ様です。」

「よぉ康二。ありがとうな。」

「いえいえ。けど組長、チョコレートが余っちゃったんですよ。これ見てください。」



俺はわざとらしく組長にそう言った。そう言ったら組長は気づくはずだから。このチョコレートを使って駿里を美味しくしたいって言う俺の気持ちにな。



「それはもったいねぇな。ちゃんと使わねぇと。」

「寛也…?何に使うの?」

「楽しいことだ。駿里、こっちにおいで。」



さぁて。今日2回目の料理の時間だな。
しおりを挟む
感想 203

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

処理中です...