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誘拐
不服
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*寛也視点
「俺、お義父さんに会いたいっ…!」
まぁそう言うと思った。駿里の事だからな。こいつはかなり親父にも兄貴にも可愛がられてる。だが俺としては何にも面白くねぇ。つまらねぇどころか腹が立つ。こいつは俺のなのに好き勝手可愛がりやがるんだからよ。
「…お前の体調が良くなったらな。無理は禁物だ駿里。」
俺は駿里に無理をさせたくないという理由をつけてこいつを実家に行かせないようにした。だがまぁそう上手くはいかねぇよな。
「俺もう大丈夫。それにお義父さんたちに会ったら元気になる。」
「おい駿里。組長を困らせんな。お前も本調子じゃねぇの自分で分かってるだろ。まだ駄目だ。」
ナイスだ康二。たまにはいい事言うじゃねぇか。
「そうだぞ駿里。外に出るにはまだ早い。ここでしっかり体を回復させてからにしよう、な?頼むから。心配なんだよ。」
志方もナイスだ。まぁこいつらは俺の実家に駿里を行かせたくねぇだけだろうな。こいつらも俺と同じように駿里を好いてるからよ。
「…けど俺もう元気だもん。」
「駿里。なら今海斗と遊べるか?遊べねぇだろ。海斗と遊べるぐらいの元気をつけてから外に出よう。」
圷までそう言ってくれるとは思わなかったな。まぁ実際に駿里も体調が良くはねぇからな。何はともあれ助かったぜ圷。お前の言うことに関してだけは聞き分けが良くなるからな駿里は。
「…………うん。わかった。」
ほらな。俺の言うことを聞かなかったことは不服だが今はそんな事言ってられねぇ。だがとりあえずは安心だ。駿里の体調が良くなった時のことは後で考えよう。
「いい子じゃねぇか駿里。」
俺はとにかく駿里をほめた。だが駿里の顔は晴れない。その駿里を見て圷が…。
「組長、電話させてやりましょうよ。」
「あ?」
「電話です。外に駿里を出すのは不安ですけど電話なら問題ないですよね。」
…圷。お前はいつも正しい道を行くもんな。俺にも引くことなく正しいことを言ってくる。くそ。だから俺も駄目だって言えねぇんだよこいつには。
「…そうだな。」
「だってよ駿里。良かったな。誰と電話したい?」
「お義父さんっ…!」
圷のやつ駿里に選択肢まで与えやがって…。まぁいい。電話ぐらいなら許してやるよ。
「ですって組長。」
ですってじゃねぇよ圷。たく。あーあ。駿里のやつ、こんなに目を輝かせて。駄目だって絶対言えねぇじゃねぇかくそ。
「ほら駿里。親父にこれで電話かけろ。」
「寛也、ありがとう。」
「あ、待って下さい組長。駿里も一旦待て。」
駿里が待ちきれないという様子で電話をかけようとした時康二が俺にそう言ってきた。
「なんだ康二。」
「槐さん達って今日仕事あるって言ってませんでした?例の大きい案件のやつです。それに馬酔木さんが関与してるかどうかは分かりませんが今は多分バタバタしてるんで電話すんなら明日とかの方がいいかもしれねぇですよ。」
大きい案件…。ああ…あれか。例のマフィアの事だな。駿里には言えねぇがあの件には親父にも助けて貰った。兄貴達にもな。そんでそいつらを親父達に俺は引渡した。これも駿里にバレる訳にはいかねぇ。助かったぞ康二。
「ああ、そうだったな。悪い駿里。電話は明日でもいいか?」
「うん。忙しい時に電話するところだった。危なかったね。」
いい子だな駿里は。電話したいって気持ちを抑えてそう言ってくれてんだからな。本当にいい子だ。
「明日、電話してみよう。」
「ありがとう、寛也。」
そんな可愛い顔してそんな事言われちゃ俺も意地悪出来ねぇな。少しばかり嘘でもついて親父に電話すんのを辞めさせようとしたがそれはやめておこう。純粋なこいつを傷つけちまうからな。
「よし、じゃあ組長!今日は俺達で楽しみましょ!」
「はは、志方さん元気だね。」
志方は分かりやすいやつだ。駿里が親父と電話をしない、それを分かった途端に上機嫌になんだから。全く…困ったやつだ。
「お前がいるからな。俺は駿里といるだけで元気になる。」
「おい志方。あんま調子乗んなよ。」
「いいじゃないですか組長。せっかくこんなメンバーが揃ったんですよ。楽しみましょうよ。」
確かに志方の言う通りっちゃ言う通りかもしれねぇ。仕事が忙しくてこうやって雑談するってのも出来なかったしな。駿里のあの事件もあった事だし…。仕方ねぇ。今日はこいつらを自由にさせてやるか。
「そうだな。だが楽しむのは今日だけだからな。」
「俺、お義父さんに会いたいっ…!」
まぁそう言うと思った。駿里の事だからな。こいつはかなり親父にも兄貴にも可愛がられてる。だが俺としては何にも面白くねぇ。つまらねぇどころか腹が立つ。こいつは俺のなのに好き勝手可愛がりやがるんだからよ。
「…お前の体調が良くなったらな。無理は禁物だ駿里。」
俺は駿里に無理をさせたくないという理由をつけてこいつを実家に行かせないようにした。だがまぁそう上手くはいかねぇよな。
「俺もう大丈夫。それにお義父さんたちに会ったら元気になる。」
「おい駿里。組長を困らせんな。お前も本調子じゃねぇの自分で分かってるだろ。まだ駄目だ。」
ナイスだ康二。たまにはいい事言うじゃねぇか。
「そうだぞ駿里。外に出るにはまだ早い。ここでしっかり体を回復させてからにしよう、な?頼むから。心配なんだよ。」
志方もナイスだ。まぁこいつらは俺の実家に駿里を行かせたくねぇだけだろうな。こいつらも俺と同じように駿里を好いてるからよ。
「…けど俺もう元気だもん。」
「駿里。なら今海斗と遊べるか?遊べねぇだろ。海斗と遊べるぐらいの元気をつけてから外に出よう。」
圷までそう言ってくれるとは思わなかったな。まぁ実際に駿里も体調が良くはねぇからな。何はともあれ助かったぜ圷。お前の言うことに関してだけは聞き分けが良くなるからな駿里は。
「…………うん。わかった。」
ほらな。俺の言うことを聞かなかったことは不服だが今はそんな事言ってられねぇ。だがとりあえずは安心だ。駿里の体調が良くなった時のことは後で考えよう。
「いい子じゃねぇか駿里。」
俺はとにかく駿里をほめた。だが駿里の顔は晴れない。その駿里を見て圷が…。
「組長、電話させてやりましょうよ。」
「あ?」
「電話です。外に駿里を出すのは不安ですけど電話なら問題ないですよね。」
…圷。お前はいつも正しい道を行くもんな。俺にも引くことなく正しいことを言ってくる。くそ。だから俺も駄目だって言えねぇんだよこいつには。
「…そうだな。」
「だってよ駿里。良かったな。誰と電話したい?」
「お義父さんっ…!」
圷のやつ駿里に選択肢まで与えやがって…。まぁいい。電話ぐらいなら許してやるよ。
「ですって組長。」
ですってじゃねぇよ圷。たく。あーあ。駿里のやつ、こんなに目を輝かせて。駄目だって絶対言えねぇじゃねぇかくそ。
「ほら駿里。親父にこれで電話かけろ。」
「寛也、ありがとう。」
「あ、待って下さい組長。駿里も一旦待て。」
駿里が待ちきれないという様子で電話をかけようとした時康二が俺にそう言ってきた。
「なんだ康二。」
「槐さん達って今日仕事あるって言ってませんでした?例の大きい案件のやつです。それに馬酔木さんが関与してるかどうかは分かりませんが今は多分バタバタしてるんで電話すんなら明日とかの方がいいかもしれねぇですよ。」
大きい案件…。ああ…あれか。例のマフィアの事だな。駿里には言えねぇがあの件には親父にも助けて貰った。兄貴達にもな。そんでそいつらを親父達に俺は引渡した。これも駿里にバレる訳にはいかねぇ。助かったぞ康二。
「ああ、そうだったな。悪い駿里。電話は明日でもいいか?」
「うん。忙しい時に電話するところだった。危なかったね。」
いい子だな駿里は。電話したいって気持ちを抑えてそう言ってくれてんだからな。本当にいい子だ。
「明日、電話してみよう。」
「ありがとう、寛也。」
そんな可愛い顔してそんな事言われちゃ俺も意地悪出来ねぇな。少しばかり嘘でもついて親父に電話すんのを辞めさせようとしたがそれはやめておこう。純粋なこいつを傷つけちまうからな。
「よし、じゃあ組長!今日は俺達で楽しみましょ!」
「はは、志方さん元気だね。」
志方は分かりやすいやつだ。駿里が親父と電話をしない、それを分かった途端に上機嫌になんだから。全く…困ったやつだ。
「お前がいるからな。俺は駿里といるだけで元気になる。」
「おい志方。あんま調子乗んなよ。」
「いいじゃないですか組長。せっかくこんなメンバーが揃ったんですよ。楽しみましょうよ。」
確かに志方の言う通りっちゃ言う通りかもしれねぇ。仕事が忙しくてこうやって雑談するってのも出来なかったしな。駿里のあの事件もあった事だし…。仕方ねぇ。今日はこいつらを自由にさせてやるか。
「そうだな。だが楽しむのは今日だけだからな。」
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