極道の密にされる健気少年

安達

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志方と島袋に連れ去られる話

確かめたいこと *

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「元々俺は寛也一択だ!!」

「いや知ってるわ。」

「じゃあなんでそんな事言うの!」

「そう怒るなよ。」



少し興奮気味になっている駿里を落ち着かせようと松下はそう言いながら駿里の頭を撫でる。だがそんなことをされたところで駿里の怒りは収まらないらしく未だにムスッとしていた。



「康二さんが変な事言うからじゃん…!」

「変な事じゃねぇだろ。」

「変だ…っ!」

「あーならもうそれでいいわ。」



余程駿里は気に食わなかったのだろう。松下にここまで強気で言い返したことは指で数えられる程度なのに駿里は今それをしている。だから松下はこれ以上駿里を怒らせないように話を終わらせた。しかし…。



「よくないっ!」

「なんだよお前。」

「よくないものはよくないのっ、あと受け入れられなくなってるってどういうことか教えて。」

「あーそれはお前が志方と島袋の事をやけに怖がってたからよ。」



松下が駿里の乱暴な問いかけに困り顔をしながらそう言った。そんな松下の言葉に駿里は先程までの態度が嘘のように大人しくなった。



「…だって、そりゃ怖いもん。」



そりゃそうだろう。ヤクザ2人から追い詰められて攫われて犯されるのだ。そんなの恐怖でしかない。その上島袋も志方も自制をしてくれない。だから駿里が怖いと思うのは当然のことだ。しかしそうでは無いのだ。松下が言いたいのはそうではなく…。



「それさっきも言ってたけどよ。お前昔はこんな顔色悪くなること無かったじゃねぇか。結構な事志方とか島袋にされてっけどピンピンしてたろ?」

「そうだっけ…?」

「ああ。そうだ。こんな顔色まで悪くする事なんてなかったよ。」



松下にそう言われて駿里は過去を振り返ってみた。前はどうだったっけ…と。たしかここに来たばかりの時はみんな怖かった。けどそこから慣れてよく島袋と松下に襲われた。そんな日々が続いたけど確かに気分は悪くなったりしなかった。



「確かにそうかも…。」

「だろ?だから駿里、お前はあんま志方に近づかない方がいいかもな。俺も例外じゃねぇけど。」



その松下の言葉を聞いて思った。松下は駿里から距離を取ろうとしてるんだって。だから駿里は嫌だと思った。松下だけは何があっても近くにいて欲しいから。



「康二さんは大丈夫だよ。」

「なんでそう言い切れるんだ。」

「わかんない。」

「なんだよそれ。意味わかんねぇ。」

「わかんないけど大丈夫って感じがするから。」

「そうか?」

「うん。」

「ならいんだけどよ。」



松下はそう言うとどこか嬉しそうにしていた。そしてその嬉しさを隠すように駿里を抱きしめた。



「康二さん苦しい…っ、」

「あ、悪い。」

「力強すぎだよもう…っ!」

「悪いって。怒るなよ。」



相変わらずすぐに怒る奴だなと松下は思ったがそれと同時に感じたことがある。それは駿里が松下のことは怖がっていないということ。



「なぁ駿里。確認だけど俺は怖くねぇの?」

「なに今更。」



松下の問いかけに駿里は呆れ顔を浮かべてそう言った。何もそんな顔をしなくてもいいじゃないかと松下は思ったが答えが気になるのでそこはスルーすることにした。



「答えてくんねぇの?」

「そういう訳じゃ…っ、」

「じゃあ答えろ。」

「もうめんどくさいなぁ。」



そう言いめんどくさい顔をする駿里。だがそれはあることを示していた。それは駿里が松下のことを怖くないということ。本音を言って面倒くさがることが出来るのはいい事だ。そのためそんな駿里をみただけで松下は嬉しくなったがどうやら問いかけに駿里は答えてくれるようなので大人しく待つことにした。



「康二さんは怖くないよ。怖いわけないじゃんか。」

「へぇ。それはこういうことされても?」



松下の声色が変わった。この声色になる時は1つ。何かを企んでいるとき。だから駿里は慌てて松下から逃げようとしたがそれよりも先に松下に動かれてしまう。



「ちょ、それはいやだっ!」



松下に脇腹を撫でるように触られ駿里はくすぐったさから身をよじる。そんな駿里をみて松下は笑みを浮かべていた。そして今度は脇腹から違う場所に手を移動させる。



「じゃあこれは?」

「もっとやだっ、やめろっ!」



どうしてこうも松下はくすぐることが好きなのだろうか。先程まで脇腹をくすぐっていた手を移動させ今度は脇までくすぐってきた。最もと言っても過言ではないほど駿里がくすぐられたくない場所が脇だ。だから駿里は全力で暴れた。



「やだっ、くすぐった、いっ、からっ!!!」

「くすぐったいのは嫌か?」

「いやだっ、あはっ、やめてっ、おねがいだからっ!」

「ならここはどうだ。」



松下はそう言うと脇をくすぐっていた手を止めた。そして今度は胸あたりに手を持ってきて…。



「ちょ、こうじさんっ、ふざける、のも、たいがいに、してっ!」



くすぐってきたかと思えば今度は乳首を触ってきた松下。次から次に何かをしてくる松下に駿里はついていけない。予想も立てられない。そのため余計にびっくりして体をビクつかせてしまう。そんな駿里をみて松下はニヤッと笑った。



「ふざけてねぇよ。ちょっと確かめてんだ。もう少し付き合え。」

「いみ、わかんなっ、ぁ、やだっ!」



本格的に乳首を擦られて駿里は声を抑えることで精一杯だ。なのに松下が遠慮なく刺激してくる。そんな松下が一体何を確かめてるのか駿里は知りたかった。だがそれを言葉にすることが出来なかった。



「こう、ぁうっ、こうじ、さっ、」

「あ?ちょっと待てって。」



松下はここまでして何を確かめているのだろうか。それは1つしかない。駿里が松下のことを怖がるかどうかということだ。それを確かめることが出来ればこれまで通り松下は駿里にちょっかいをかけることが出来る。だが駿里が松下を怖がれば話は別になる。そこまでして松下は駿里を揶揄いたいとは思わないから。だからこうして確かめているのだが駿里からすればいい迷惑だ。



「やらっ、いやってばっ、で、ちゃぅ、からっ…!」

「出せばいいじゃねぇか。ほら、こっちもいじってやるから。」




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