324 / 579
志方と島袋に連れ去られる話
確かめたいこと *
しおりを挟む
「元々俺は寛也一択だ!!」
「いや知ってるわ。」
「じゃあなんでそんな事言うの!」
「そう怒るなよ。」
少し興奮気味になっている駿里を落ち着かせようと松下はそう言いながら駿里の頭を撫でる。だがそんなことをされたところで駿里の怒りは収まらないらしく未だにムスッとしていた。
「康二さんが変な事言うからじゃん…!」
「変な事じゃねぇだろ。」
「変だ…っ!」
「あーならもうそれでいいわ。」
余程駿里は気に食わなかったのだろう。松下にここまで強気で言い返したことは指で数えられる程度なのに駿里は今それをしている。だから松下はこれ以上駿里を怒らせないように話を終わらせた。しかし…。
「よくないっ!」
「なんだよお前。」
「よくないものはよくないのっ、あと受け入れられなくなってるってどういうことか教えて。」
「あーそれはお前が志方と島袋の事をやけに怖がってたからよ。」
松下が駿里の乱暴な問いかけに困り顔をしながらそう言った。そんな松下の言葉に駿里は先程までの態度が嘘のように大人しくなった。
「…だって、そりゃ怖いもん。」
そりゃそうだろう。ヤクザ2人から追い詰められて攫われて犯されるのだ。そんなの恐怖でしかない。その上島袋も志方も自制をしてくれない。だから駿里が怖いと思うのは当然のことだ。しかしそうでは無いのだ。松下が言いたいのはそうではなく…。
「それさっきも言ってたけどよ。お前昔はこんな顔色悪くなること無かったじゃねぇか。結構な事志方とか島袋にされてっけどピンピンしてたろ?」
「そうだっけ…?」
「ああ。そうだ。こんな顔色まで悪くする事なんてなかったよ。」
松下にそう言われて駿里は過去を振り返ってみた。前はどうだったっけ…と。たしかここに来たばかりの時はみんな怖かった。けどそこから慣れてよく島袋と松下に襲われた。そんな日々が続いたけど確かに気分は悪くなったりしなかった。
「確かにそうかも…。」
「だろ?だから駿里、お前はあんま志方に近づかない方がいいかもな。俺も例外じゃねぇけど。」
その松下の言葉を聞いて思った。松下は駿里から距離を取ろうとしてるんだって。だから駿里は嫌だと思った。松下だけは何があっても近くにいて欲しいから。
「康二さんは大丈夫だよ。」
「なんでそう言い切れるんだ。」
「わかんない。」
「なんだよそれ。意味わかんねぇ。」
「わかんないけど大丈夫って感じがするから。」
「そうか?」
「うん。」
「ならいんだけどよ。」
松下はそう言うとどこか嬉しそうにしていた。そしてその嬉しさを隠すように駿里を抱きしめた。
「康二さん苦しい…っ、」
「あ、悪い。」
「力強すぎだよもう…っ!」
「悪いって。怒るなよ。」
相変わらずすぐに怒る奴だなと松下は思ったがそれと同時に感じたことがある。それは駿里が松下のことは怖がっていないということ。
「なぁ駿里。確認だけど俺は怖くねぇの?」
「なに今更。」
松下の問いかけに駿里は呆れ顔を浮かべてそう言った。何もそんな顔をしなくてもいいじゃないかと松下は思ったが答えが気になるのでそこはスルーすることにした。
「答えてくんねぇの?」
「そういう訳じゃ…っ、」
「じゃあ答えろ。」
「もうめんどくさいなぁ。」
そう言いめんどくさい顔をする駿里。だがそれはあることを示していた。それは駿里が松下のことを怖くないということ。本音を言って面倒くさがることが出来るのはいい事だ。そのためそんな駿里をみただけで松下は嬉しくなったがどうやら問いかけに駿里は答えてくれるようなので大人しく待つことにした。
「康二さんは怖くないよ。怖いわけないじゃんか。」
「へぇ。それはこういうことされても?」
松下の声色が変わった。この声色になる時は1つ。何かを企んでいるとき。だから駿里は慌てて松下から逃げようとしたがそれよりも先に松下に動かれてしまう。
「ちょ、それはいやだっ!」
松下に脇腹を撫でるように触られ駿里はくすぐったさから身をよじる。そんな駿里をみて松下は笑みを浮かべていた。そして今度は脇腹から違う場所に手を移動させる。
「じゃあこれは?」
「もっとやだっ、やめろっ!」
どうしてこうも松下はくすぐることが好きなのだろうか。先程まで脇腹をくすぐっていた手を移動させ今度は脇までくすぐってきた。最もと言っても過言ではないほど駿里がくすぐられたくない場所が脇だ。だから駿里は全力で暴れた。
「やだっ、くすぐった、いっ、からっ!!!」
「くすぐったいのは嫌か?」
「いやだっ、あはっ、やめてっ、おねがいだからっ!」
「ならここはどうだ。」
松下はそう言うと脇をくすぐっていた手を止めた。そして今度は胸あたりに手を持ってきて…。
「ちょ、こうじさんっ、ふざける、のも、たいがいに、してっ!」
くすぐってきたかと思えば今度は乳首を触ってきた松下。次から次に何かをしてくる松下に駿里はついていけない。予想も立てられない。そのため余計にびっくりして体をビクつかせてしまう。そんな駿里をみて松下はニヤッと笑った。
「ふざけてねぇよ。ちょっと確かめてんだ。もう少し付き合え。」
「いみ、わかんなっ、ぁ、やだっ!」
本格的に乳首を擦られて駿里は声を抑えることで精一杯だ。なのに松下が遠慮なく刺激してくる。そんな松下が一体何を確かめてるのか駿里は知りたかった。だがそれを言葉にすることが出来なかった。
「こう、ぁうっ、こうじ、さっ、」
「あ?ちょっと待てって。」
松下はここまでして何を確かめているのだろうか。それは1つしかない。駿里が松下のことを怖がるかどうかということだ。それを確かめることが出来ればこれまで通り松下は駿里にちょっかいをかけることが出来る。だが駿里が松下を怖がれば話は別になる。そこまでして松下は駿里を揶揄いたいとは思わないから。だからこうして確かめているのだが駿里からすればいい迷惑だ。
「やらっ、いやってばっ、で、ちゃぅ、からっ…!」
「出せばいいじゃねぇか。ほら、こっちもいじってやるから。」
「いや知ってるわ。」
「じゃあなんでそんな事言うの!」
「そう怒るなよ。」
少し興奮気味になっている駿里を落ち着かせようと松下はそう言いながら駿里の頭を撫でる。だがそんなことをされたところで駿里の怒りは収まらないらしく未だにムスッとしていた。
「康二さんが変な事言うからじゃん…!」
「変な事じゃねぇだろ。」
「変だ…っ!」
「あーならもうそれでいいわ。」
余程駿里は気に食わなかったのだろう。松下にここまで強気で言い返したことは指で数えられる程度なのに駿里は今それをしている。だから松下はこれ以上駿里を怒らせないように話を終わらせた。しかし…。
「よくないっ!」
「なんだよお前。」
「よくないものはよくないのっ、あと受け入れられなくなってるってどういうことか教えて。」
「あーそれはお前が志方と島袋の事をやけに怖がってたからよ。」
松下が駿里の乱暴な問いかけに困り顔をしながらそう言った。そんな松下の言葉に駿里は先程までの態度が嘘のように大人しくなった。
「…だって、そりゃ怖いもん。」
そりゃそうだろう。ヤクザ2人から追い詰められて攫われて犯されるのだ。そんなの恐怖でしかない。その上島袋も志方も自制をしてくれない。だから駿里が怖いと思うのは当然のことだ。しかしそうでは無いのだ。松下が言いたいのはそうではなく…。
「それさっきも言ってたけどよ。お前昔はこんな顔色悪くなること無かったじゃねぇか。結構な事志方とか島袋にされてっけどピンピンしてたろ?」
「そうだっけ…?」
「ああ。そうだ。こんな顔色まで悪くする事なんてなかったよ。」
松下にそう言われて駿里は過去を振り返ってみた。前はどうだったっけ…と。たしかここに来たばかりの時はみんな怖かった。けどそこから慣れてよく島袋と松下に襲われた。そんな日々が続いたけど確かに気分は悪くなったりしなかった。
「確かにそうかも…。」
「だろ?だから駿里、お前はあんま志方に近づかない方がいいかもな。俺も例外じゃねぇけど。」
その松下の言葉を聞いて思った。松下は駿里から距離を取ろうとしてるんだって。だから駿里は嫌だと思った。松下だけは何があっても近くにいて欲しいから。
「康二さんは大丈夫だよ。」
「なんでそう言い切れるんだ。」
「わかんない。」
「なんだよそれ。意味わかんねぇ。」
「わかんないけど大丈夫って感じがするから。」
「そうか?」
「うん。」
「ならいんだけどよ。」
松下はそう言うとどこか嬉しそうにしていた。そしてその嬉しさを隠すように駿里を抱きしめた。
「康二さん苦しい…っ、」
「あ、悪い。」
「力強すぎだよもう…っ!」
「悪いって。怒るなよ。」
相変わらずすぐに怒る奴だなと松下は思ったがそれと同時に感じたことがある。それは駿里が松下のことは怖がっていないということ。
「なぁ駿里。確認だけど俺は怖くねぇの?」
「なに今更。」
松下の問いかけに駿里は呆れ顔を浮かべてそう言った。何もそんな顔をしなくてもいいじゃないかと松下は思ったが答えが気になるのでそこはスルーすることにした。
「答えてくんねぇの?」
「そういう訳じゃ…っ、」
「じゃあ答えろ。」
「もうめんどくさいなぁ。」
そう言いめんどくさい顔をする駿里。だがそれはあることを示していた。それは駿里が松下のことを怖くないということ。本音を言って面倒くさがることが出来るのはいい事だ。そのためそんな駿里をみただけで松下は嬉しくなったがどうやら問いかけに駿里は答えてくれるようなので大人しく待つことにした。
「康二さんは怖くないよ。怖いわけないじゃんか。」
「へぇ。それはこういうことされても?」
松下の声色が変わった。この声色になる時は1つ。何かを企んでいるとき。だから駿里は慌てて松下から逃げようとしたがそれよりも先に松下に動かれてしまう。
「ちょ、それはいやだっ!」
松下に脇腹を撫でるように触られ駿里はくすぐったさから身をよじる。そんな駿里をみて松下は笑みを浮かべていた。そして今度は脇腹から違う場所に手を移動させる。
「じゃあこれは?」
「もっとやだっ、やめろっ!」
どうしてこうも松下はくすぐることが好きなのだろうか。先程まで脇腹をくすぐっていた手を移動させ今度は脇までくすぐってきた。最もと言っても過言ではないほど駿里がくすぐられたくない場所が脇だ。だから駿里は全力で暴れた。
「やだっ、くすぐった、いっ、からっ!!!」
「くすぐったいのは嫌か?」
「いやだっ、あはっ、やめてっ、おねがいだからっ!」
「ならここはどうだ。」
松下はそう言うと脇をくすぐっていた手を止めた。そして今度は胸あたりに手を持ってきて…。
「ちょ、こうじさんっ、ふざける、のも、たいがいに、してっ!」
くすぐってきたかと思えば今度は乳首を触ってきた松下。次から次に何かをしてくる松下に駿里はついていけない。予想も立てられない。そのため余計にびっくりして体をビクつかせてしまう。そんな駿里をみて松下はニヤッと笑った。
「ふざけてねぇよ。ちょっと確かめてんだ。もう少し付き合え。」
「いみ、わかんなっ、ぁ、やだっ!」
本格的に乳首を擦られて駿里は声を抑えることで精一杯だ。なのに松下が遠慮なく刺激してくる。そんな松下が一体何を確かめてるのか駿里は知りたかった。だがそれを言葉にすることが出来なかった。
「こう、ぁうっ、こうじ、さっ、」
「あ?ちょっと待てって。」
松下はここまでして何を確かめているのだろうか。それは1つしかない。駿里が松下のことを怖がるかどうかということだ。それを確かめることが出来ればこれまで通り松下は駿里にちょっかいをかけることが出来る。だが駿里が松下を怖がれば話は別になる。そこまでして松下は駿里を揶揄いたいとは思わないから。だからこうして確かめているのだが駿里からすればいい迷惑だ。
「やらっ、いやってばっ、で、ちゃぅ、からっ…!」
「出せばいいじゃねぇか。ほら、こっちもいじってやるから。」
30
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
アダルトショップでオナホになった俺
ミヒロ
BL
初めて同士の長年の交際をしていた彼氏と喧嘩別れした弘樹。
覚えてしまった快楽に負け、彼女へのプレゼントというていで、と自分を慰める為にアダルトショップに行ったものの。
バイブやローションの品定めしていた弘樹自身が客や後には店員にオナホになる話し。
※表紙イラスト as-AIart- 様(素敵なイラストありがとうございます!)
愛され末っ子
西条ネア
BL
本サイトでの感想欄は感想のみでお願いします。全ての感想に返答します。
リクエストはTwitter(@NeaSaijou)にて受付中です。また、小説のストーリーに関するアンケートもTwitterにて行います。
(お知らせは本編で行います。)
********
上園琉架(うえぞの るか)四男 理斗の双子の弟 虚弱 前髪は後々左に流し始めます。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い赤みたいなのアースアイ 後々髪の毛を肩口くらいまで伸ばしてゆるく結びます。アレルギー多め。その他の設定は各話で出てきます!
上園理斗(うえぞの りと)三男 琉架の双子の兄 琉架が心配 琉架第一&大好き 前髪は後々右に流します。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い緑みたいなアースアイ 髪型はずっと短いままです。 琉架の元気もお母さんのお腹の中で取っちゃった、、、
上園静矢 (うえぞの せいや)長男 普通にサラッとイケメン。なんでもできちゃうマン。でも弟(特に琉架)絡むと残念。弟達溺愛。深い青色の瞳。髪の毛の色はご想像にお任せします。
上園竜葵(うえぞの りゅうき)次男 ツンデレみたいな、考えと行動が一致しないマン。でも弟達大好きで奮闘して玉砕する。弟達傷つけられたら、、、 深い青色の瞳。兄貴(静矢)と一個差 ケンカ強い でも勉強できる。料理は壊滅的
上園理玖斗(うえぞの りくと)父 息子達大好き 藍羅(あいら・妻)も愛してる 家族傷つけるやつ許さんマジ 琉架の身体が弱すぎて心配 深い緑の瞳。普通にイケメン
上園藍羅(うえぞの あいら) 母 子供達、夫大好き 母は強し、の具現化版 美人さん 息子達(特に琉架)傷つけるやつ許さんマジ。
てか普通に上園家の皆さんは顔面偏差値馬鹿高いです。
(特に琉架)の部分は家族の中で順列ができているわけではなく、特に琉架になる場面が多いという意味です。
琉架の従者
遼(はる)琉架の10歳上
理斗の従者
蘭(らん)理斗の10歳上
その他の従者は後々出します。
虚弱体質な末っ子・琉架が家族からの寵愛、溺愛を受ける物語です。
前半、BL要素少なめです。
この作品は作者の前作と違い毎日更新(予定)です。
できないな、と悟ったらこの文は消します。
※琉架はある一定の時期から体の成長(精神も若干)がなくなる設定です。詳しくはその時に補足します。
皆様にとって最高の作品になりますように。
※作者の近況状況欄は要チェックです!
西条ネア
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる