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駿里がお仕置きされた話
おかえりと説教
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「寛也おかえり!」
松下にここで待てと言われ大人しく寛也がリビングまで来るのを待っていた駿里。その待ち時間があったからか寛也がリビングに入ってきたのがより嬉しかった。そのため駿里は寛也の腕の中に飛び込むようにして抱きついた。
「起きてたのか駿里。」
「うん。さっき目が覚めたんだ。」
寛也は自分の腕の中に飛び込んできた駿里の頭を撫でていた。だがこの時寛也は駿里に不信感を抱いていた。いつもこのように駿里は熱烈な歓迎をしてくれるが今日はいつにも増して寛也の帰りを喜んだ。こういう時の駿里は何かがあった時…。つまりそれは誰かにちょっかいをかけられた時なのだ。だから寛也は駿里の体を物色するように見ていた。
「そうかそうか。もう眠くねぇのか?」
「うん。寛也が帰ってきたから目が覚めた。」
「はは、そりゃよかった………ん?」
寛也はあるものを見つけてしまった。やはり寛也の予想通り。駿里がいつもと違うこういった熱烈な歓迎をする時は必ずなにかわけがあるのだ。寛也はそれを見逃さなかった。だが駿里はこの時気づいていなかった。というか忘れていた。志方によって首元に痕をつけられていたということを。だから駿里は寛也に首を傾げた。
「寛也?どうしたの?」
「気づいてねぇのかよお前。こりゃ反省してもらわねぇとだな。」
寛也はそう言うと訳の分からないという表情をする駿里の耳元に顔を寄せた。気づいていないのが1番タチが悪いから。もしかしたら駿里が寝ている間にされたのかもしれないがそれは寛也にとっては関係ない。自分の駿里に手を出されたことには変わりないのだから。
だから寛也は…。
「今夜は寝れねぇと思えよ駿里。」
耳元でそう寛也に嘆かれた駿里は当然焦る。だって理由がわからないから。そのため駿里はアタフタした様子で寛也に抗議をする。
「な、なんでっ…、」
「なんで?それは自分で考えるんだな。全くお前は…。」
寛也はそう言うとこれまで黙って成り行きを見ていた志方らを見た。すると志方だけが分かりやすく目線を逸らしたのでこの痕を付けた犯人は志方だということは寛也の中で決まった。犯人が断定できた。だがきっとそれだけでは無い。駿里がこの痕をつけられたことを忘れるぐらいの出来事があったということ。単に駿里が寝ていたのかもしれないがその可能性は低いと寛也は思っている。それほど駿里が熱烈に歓迎してきたからだ。それはつまり駿里に手を出したのは志方だけでは無いということだ。そのため寛也はもうため息が止まらない。
「はぁ…この短時間で手を出されてんじゃねぇよ駿里。たく、ほんとに自己防衛ぐらいしろよ。」
「俺だってしてるよ全力でっ、で、でも、力がないんだもん…!!」
そういった駿里をみて寛也は思った。確かにそうだ。駿里の言うことは正しい。特に松下や島袋、志方は幼い頃から寛也の元で鍛えてきている。だからその分持っている腕力も凄いのだ。そのため駿里が3人に適うはずもない。特に3人が揃えば駿里は為す術がないだろう。しかしだからといってすぐに手を出されていいという理由にはならない。それを思った寛也は再び駿里の耳元に顔を寄せた。
「俺が毎晩毎晩気絶するまで抱いてやろうか?そしたら体力つくんじゃねぇの?なんなら今からでもいいんだぞ。」
寛也の怒りが混じったその声に駿里は少し脅えた。そして身体が硬直してしまう。今の寛也に駿里が下手に何か言ってしまえばそれが現実となってしまいそうだったから。そんなふうに黙り込んだ駿里に寛也は再び話しかける。
「なんだお前。ほんとにやりてぇの?なら寝室行くか?」
「いかないからっ、てか今そういうこと言うなよ…っ!!」
今から楽しい楽しいパーティなのに寛也がそんなふうに脅してきた。そのため駿里は少しだけ怒った。パーティを本気で楽しめなくなってしまうから。今日寝れないことは置いといてこれから毎日地獄のようにイカされるのは御免だ。だから駿里は怒ったのだ。そんな興奮した駿里に森廣が声をかけてきた。
「まぁまぁ落ち着けって駿里。それに諦めた方が早いぞ。組長は一度決めたら引かねぇからな。」
「そんなぁ…森廣さんも何か言ってよ…っ。」
「悪いが無理だ。俺には組長を止められねぇよ。それよりも今は楽しもうぜ。お前が企画したんだろ?」
「…う、うん。」
森廣が上手く話を逸らしてくれたことによって駿里の怒りが半減してきた。そんな森廣をみて圷は凄いなぁと感心しながら見ていた。
「すげぇじゃん。正直ここまでのクオリティは想像してなかったから俺は楽しみでらなねぇよ。ありがとな駿里。」
「俺の方こそお礼言いたいよ森廣さん。それにこれは康二さん達がやってくれたんだ。あと…忙しいのに来てくれてありがとう。」
「当然だ。お前の頼みとあれば直ぐにくるさ。それと俺が来たからには安心していいぞ。」
「…どういうこと?」
森廣が来たら何かあるのだろうか?森廣の言っている意味がよく分からなかった駿里はすぐさま森廣にそう聞き返した。そんな駿里に森廣はわかりやすいよう言い直してくれた。
「あいつらの事だ。お前にすぐちょっかいかけるからな。俺がちゃんと見張っといてやる。だから駿里、お前はめいいっぱい楽しむといい。」
「ありがとう森廣さん…っ!」
なんて頼もしいんだと駿里は森廣に目を輝かせた。それは駿里がずっと心配していたことだったから。いつもこうして集まる時志方や島袋、松下に手を出されて駿里は寛也に怒られる。けれどみんなで集まるのが好きな駿里は何度手を出されてもみんなでお話がしたいのだ。しかし寛也が怒るのも嫌。それをずっと悩んでいた駿里はその森廣の言葉に感動したのだ。だがそんな森廣の言葉に志方は言い返してくる。
「ちょっと森廣さんなんてこと言うんですか。まるで俺らが駿里を虐めてるみたいじゃないですか。」
「事実だろうが。」
「たしかに。」
「認めないでよ志方さん…!」
あっさり森廣の言ったことに対して認めた志方をみて駿里は思わず声を荒らげた。自覚しているのならやめて欲しいし認めて欲しくなかったから。
「お前が可愛いのが悪いだろ。」
「言い訳するな…っ!」
「そうだぞ志方、お前人のせいにしてんじゃねぇよ。」
「違うんですよ森廣さん。ほんとに駿里が可愛んですよ。」
「知ったこっちゃねぇよ。これ以上駿里を泣かせんな。わかったな。特に志方、お前は度が過ぎてんだから気をつけろ。」
「…は、はい。」
本気で森廣に怒られた志方は少ししょげている様子だった。そんな志方をみて駿里はふんっと顔を背ける。そんなことをしたらまた志方が興奮してしまうというのに…。
「…駿里。」
「志方、手を出すなよ。」
案の定興奮した志方は駿里に近づこうとするが圷がそれをすぐに止めた。今手を出せば志方は確実に怒られる。ていうか今怒られたばかりなのに何をしようとしているのだろうか…。圷は志方に対して本気で呆れる。
「志方、お前少しは反省しろ。」
「分かってますよ組長。手は出しませんから…。」
志方はそう言ったがきっと口だけだ。それを見抜いた圷が寛也に話しかける。そして圷は先程の志方の悪態も寛也にチクった。
「組長、信じない方がいいですよ。こいつすぐ駿里に手を出すんで。さっきも襲ってたもんなお前。」
「言うなよ圷!」
「事実だ。報告は大切だからな。ということなのでこいつは信じないで下さい組長。」
圷がそう言うと寛也は志方を軽く睨む。そして何かを思いついたようで寛也は志方の方を向きながら口を開いた。
「そうだ志方。お前に任せたい仕事があったんだ。明日楽しみにしておけ。」
それは志方には十分なお仕置きになるだろう。仕事を早くこなすのが苦手な志方に仕事量を増やすというのはかなり鬼畜だ。そのため志方の顔から笑みが消える。
「なんてこと言うんですか…楽しみじゃないっすよ組長…。」
「なんだ。文句あんのか?」
「ないです…。」
「だよな。つか駿里、お前はいつまでそこにいる。こっちに来い。」
「あ、うん…。」
志方が怒られているのを黙って見ていた駿里は急に寛也に名を呼ばれ急いで寛也のところに行った。そうしないと飛び火が来そうだったから。そんなこんなで自分の元に来た駿里を寛也は離さないと言わんばかりに抱きしめた。
「駿里、お前もお仕置きあんの忘れんなよ。」
「…はい。」
松下にここで待てと言われ大人しく寛也がリビングまで来るのを待っていた駿里。その待ち時間があったからか寛也がリビングに入ってきたのがより嬉しかった。そのため駿里は寛也の腕の中に飛び込むようにして抱きついた。
「起きてたのか駿里。」
「うん。さっき目が覚めたんだ。」
寛也は自分の腕の中に飛び込んできた駿里の頭を撫でていた。だがこの時寛也は駿里に不信感を抱いていた。いつもこのように駿里は熱烈な歓迎をしてくれるが今日はいつにも増して寛也の帰りを喜んだ。こういう時の駿里は何かがあった時…。つまりそれは誰かにちょっかいをかけられた時なのだ。だから寛也は駿里の体を物色するように見ていた。
「そうかそうか。もう眠くねぇのか?」
「うん。寛也が帰ってきたから目が覚めた。」
「はは、そりゃよかった………ん?」
寛也はあるものを見つけてしまった。やはり寛也の予想通り。駿里がいつもと違うこういった熱烈な歓迎をする時は必ずなにかわけがあるのだ。寛也はそれを見逃さなかった。だが駿里はこの時気づいていなかった。というか忘れていた。志方によって首元に痕をつけられていたということを。だから駿里は寛也に首を傾げた。
「寛也?どうしたの?」
「気づいてねぇのかよお前。こりゃ反省してもらわねぇとだな。」
寛也はそう言うと訳の分からないという表情をする駿里の耳元に顔を寄せた。気づいていないのが1番タチが悪いから。もしかしたら駿里が寝ている間にされたのかもしれないがそれは寛也にとっては関係ない。自分の駿里に手を出されたことには変わりないのだから。
だから寛也は…。
「今夜は寝れねぇと思えよ駿里。」
耳元でそう寛也に嘆かれた駿里は当然焦る。だって理由がわからないから。そのため駿里はアタフタした様子で寛也に抗議をする。
「な、なんでっ…、」
「なんで?それは自分で考えるんだな。全くお前は…。」
寛也はそう言うとこれまで黙って成り行きを見ていた志方らを見た。すると志方だけが分かりやすく目線を逸らしたのでこの痕を付けた犯人は志方だということは寛也の中で決まった。犯人が断定できた。だがきっとそれだけでは無い。駿里がこの痕をつけられたことを忘れるぐらいの出来事があったということ。単に駿里が寝ていたのかもしれないがその可能性は低いと寛也は思っている。それほど駿里が熱烈に歓迎してきたからだ。それはつまり駿里に手を出したのは志方だけでは無いということだ。そのため寛也はもうため息が止まらない。
「はぁ…この短時間で手を出されてんじゃねぇよ駿里。たく、ほんとに自己防衛ぐらいしろよ。」
「俺だってしてるよ全力でっ、で、でも、力がないんだもん…!!」
そういった駿里をみて寛也は思った。確かにそうだ。駿里の言うことは正しい。特に松下や島袋、志方は幼い頃から寛也の元で鍛えてきている。だからその分持っている腕力も凄いのだ。そのため駿里が3人に適うはずもない。特に3人が揃えば駿里は為す術がないだろう。しかしだからといってすぐに手を出されていいという理由にはならない。それを思った寛也は再び駿里の耳元に顔を寄せた。
「俺が毎晩毎晩気絶するまで抱いてやろうか?そしたら体力つくんじゃねぇの?なんなら今からでもいいんだぞ。」
寛也の怒りが混じったその声に駿里は少し脅えた。そして身体が硬直してしまう。今の寛也に駿里が下手に何か言ってしまえばそれが現実となってしまいそうだったから。そんなふうに黙り込んだ駿里に寛也は再び話しかける。
「なんだお前。ほんとにやりてぇの?なら寝室行くか?」
「いかないからっ、てか今そういうこと言うなよ…っ!!」
今から楽しい楽しいパーティなのに寛也がそんなふうに脅してきた。そのため駿里は少しだけ怒った。パーティを本気で楽しめなくなってしまうから。今日寝れないことは置いといてこれから毎日地獄のようにイカされるのは御免だ。だから駿里は怒ったのだ。そんな興奮した駿里に森廣が声をかけてきた。
「まぁまぁ落ち着けって駿里。それに諦めた方が早いぞ。組長は一度決めたら引かねぇからな。」
「そんなぁ…森廣さんも何か言ってよ…っ。」
「悪いが無理だ。俺には組長を止められねぇよ。それよりも今は楽しもうぜ。お前が企画したんだろ?」
「…う、うん。」
森廣が上手く話を逸らしてくれたことによって駿里の怒りが半減してきた。そんな森廣をみて圷は凄いなぁと感心しながら見ていた。
「すげぇじゃん。正直ここまでのクオリティは想像してなかったから俺は楽しみでらなねぇよ。ありがとな駿里。」
「俺の方こそお礼言いたいよ森廣さん。それにこれは康二さん達がやってくれたんだ。あと…忙しいのに来てくれてありがとう。」
「当然だ。お前の頼みとあれば直ぐにくるさ。それと俺が来たからには安心していいぞ。」
「…どういうこと?」
森廣が来たら何かあるのだろうか?森廣の言っている意味がよく分からなかった駿里はすぐさま森廣にそう聞き返した。そんな駿里に森廣はわかりやすいよう言い直してくれた。
「あいつらの事だ。お前にすぐちょっかいかけるからな。俺がちゃんと見張っといてやる。だから駿里、お前はめいいっぱい楽しむといい。」
「ありがとう森廣さん…っ!」
なんて頼もしいんだと駿里は森廣に目を輝かせた。それは駿里がずっと心配していたことだったから。いつもこうして集まる時志方や島袋、松下に手を出されて駿里は寛也に怒られる。けれどみんなで集まるのが好きな駿里は何度手を出されてもみんなでお話がしたいのだ。しかし寛也が怒るのも嫌。それをずっと悩んでいた駿里はその森廣の言葉に感動したのだ。だがそんな森廣の言葉に志方は言い返してくる。
「ちょっと森廣さんなんてこと言うんですか。まるで俺らが駿里を虐めてるみたいじゃないですか。」
「事実だろうが。」
「たしかに。」
「認めないでよ志方さん…!」
あっさり森廣の言ったことに対して認めた志方をみて駿里は思わず声を荒らげた。自覚しているのならやめて欲しいし認めて欲しくなかったから。
「お前が可愛いのが悪いだろ。」
「言い訳するな…っ!」
「そうだぞ志方、お前人のせいにしてんじゃねぇよ。」
「違うんですよ森廣さん。ほんとに駿里が可愛んですよ。」
「知ったこっちゃねぇよ。これ以上駿里を泣かせんな。わかったな。特に志方、お前は度が過ぎてんだから気をつけろ。」
「…は、はい。」
本気で森廣に怒られた志方は少ししょげている様子だった。そんな志方をみて駿里はふんっと顔を背ける。そんなことをしたらまた志方が興奮してしまうというのに…。
「…駿里。」
「志方、手を出すなよ。」
案の定興奮した志方は駿里に近づこうとするが圷がそれをすぐに止めた。今手を出せば志方は確実に怒られる。ていうか今怒られたばかりなのに何をしようとしているのだろうか…。圷は志方に対して本気で呆れる。
「志方、お前少しは反省しろ。」
「分かってますよ組長。手は出しませんから…。」
志方はそう言ったがきっと口だけだ。それを見抜いた圷が寛也に話しかける。そして圷は先程の志方の悪態も寛也にチクった。
「組長、信じない方がいいですよ。こいつすぐ駿里に手を出すんで。さっきも襲ってたもんなお前。」
「言うなよ圷!」
「事実だ。報告は大切だからな。ということなのでこいつは信じないで下さい組長。」
圷がそう言うと寛也は志方を軽く睨む。そして何かを思いついたようで寛也は志方の方を向きながら口を開いた。
「そうだ志方。お前に任せたい仕事があったんだ。明日楽しみにしておけ。」
それは志方には十分なお仕置きになるだろう。仕事を早くこなすのが苦手な志方に仕事量を増やすというのはかなり鬼畜だ。そのため志方の顔から笑みが消える。
「なんてこと言うんですか…楽しみじゃないっすよ組長…。」
「なんだ。文句あんのか?」
「ないです…。」
「だよな。つか駿里、お前はいつまでそこにいる。こっちに来い。」
「あ、うん…。」
志方が怒られているのを黙って見ていた駿里は急に寛也に名を呼ばれ急いで寛也のところに行った。そうしないと飛び火が来そうだったから。そんなこんなで自分の元に来た駿里を寛也は離さないと言わんばかりに抱きしめた。
「駿里、お前もお仕置きあんの忘れんなよ。」
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