極道の密にされる健気少年

安達

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遅咲きの花は大輪に成る

限界突破*

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「うわっ、はは、可愛いなぁ。」



リビングにつきソファに優しく座らせてもらった駿里に大きな子犬が飛び込んできた。その子犬は駿里の頬を嬉しそうにぺろぺろと舐める。駿里は初めてと言っても過言ではないぐらい子犬に触れたことがない。だからなんだか新鮮な気持ちになった。こんなにも可愛いのか…と。そんな風に癒されさぞ嬉しそうにしている駿里を松下と寛也は眺めていた。だが寛也は少し嫉妬しているようにも見えた。その証拠に駿里のことをぺろぺろと舐めている子犬を抱き抱えたのだから。



「まだ子犬だからこんな調子だけど大きくなれば落ち着くだろう。警察犬にもなる犬種だからな。お前の事も守ってくれるだろうよ。」

「なんて犬種?俺この子初めて見たかも…。」

「ラゴットロマニョーロだ。たしかにあんまり日本にはいないかもしれねぇな。」



寛也がそう言うとリビングに既に居た松下がドヤ顔をした。流石だろ?とでも言いたいのだろう。だが今回はそれを否定できなかった。駿里は夢が叶ったのだから。



「じゃあ俺たちは仕事に行ってくるから留守をよろしくな。その間に名前を考えてやれ。」

「うん。行ってらっしゃい!」



寛也は駿里に子犬に関することが書いてある情報が入っているタブレットを渡すと駿里にキスをして仕事へと向かった。もちろん松下も仕事へ向かう。そんなこんなでリビングにこの可愛い子犬と2人っきりになった駿里は何とかして仲良くなろうと頑張っていた。だがどうやらトイレの躾は既にされているようでペットシーツにちゃんとするしその他のことも完璧にできていた。だから躾の必要は無いようだ。甘噛みすらしないのだから。これは寛也が全てしてくれたこと。駿里はそれがすぐにわかった。だからお留守番の間本当に楽しんでこの子犬との時間を過ごせた。そしてその楽しい時間は直ぐに過ぎてしまう。リビングにある大きなマジックミラーを見ると日が暮れそうになっていた。




「もうこんな時間か。『りく』お散歩行きたいね。寛也の許しが出たらだけどね。」



駿里はそう笑いながら言った。今日沢山悩んで悩んでこの子犬の名前を駿里は決めた。その名は『りく』だ。強くてかっこよくて…なのに人懐っこい。そしてみんなから愛される犬になって欲しいという思いからその名をつけた。そしてりくも既に自分の名前を覚えたようで駿里がその名を呼べば飛んで来るようになった。



「はは、りくはいい子だなぁ。」



こんなにも寛也が帰ってくる時間が寂しくない時はこれまであっただろうか。いやきっとない。駿里はいつも時間を見ては寝て、外を見ては落ち込んでいた。時間が経つのが初めは遅く感じる。だが日が落ちてしまえば早く感じるようになる。夜になるのが怖かった。寛也が帰ってこないのではないかと心配になる。それになによりも一緒にいる時間が少なくなってしまうのが嫌だった。それは最近駿里が1人だったからだ。だが今は違う。りくがいる。誰かがいればこんなにも気持ちの持ちようが違うのかと駿里は嬉しくなった。




「りく、ずっと一緒にいような。」



駿里がそう言うとりくは返事をするようにワンと鳴いた。そんな調子で駿里がりくとずっと一緒に時間を過ごしていると寛也が帰ってきた。その音を聞いた駿里はりくと一緒に玄関まで走っていった。



「おかえり寛也、康二さん!」

「………。」

「おう。ただいま駿里。」



駿里が元気よくおかえりと言ったが返してくれたのは松下だけだった。寛也はなんだか不機嫌そうに黙り込んでいる。松下はその意味がわかっているようで苦笑いだ。駿里も何となくは分かった。きっとその理由はりくだ。



「あのね、寛也。この子りくって名前にしたんだ。」



不機嫌になった寛也の機嫌を戻そうと駿里は寛也に抱きつきながらそう言った。だがそんな事では寛也の機嫌が治らないようで無言でヒョイッと駿里を抱き上げた。



「おわっ、なんだよ!」

「連行だ。康二、そいつの世話をしばらく頼む。」

「はは、分かりましたよ。」




事務所でも寛也はずっと不機嫌だった。その理由はカメラで見ていたからだ。この部屋を。りくとずっと戯れる駿里の姿を。最初は微笑ましく見ていたもののスキンシップが異常に激しく距離が近い。そんな二人を見て寛也はなんだか置いていかれる感じがしたのだ。相手は家族である犬だと言うのに嫉妬してしまった。寛也は自分で大人気ないと分かっていながらもその気持ちを抑えられなかった。そんな寛也を見て松下は思わず笑ってしまった。そして賢いりくはその寛也と連行される駿里を松下と一緒に玄関で見送った。駿里は助けてと言っていたがりくが松下から離れることは無かった。




「お前は賢い犬だな。」



空気を読めるなんてレベルではない。りくの賢さに圧倒された松下はそう言ったのだ。そして駿里と寛也が寝室に行った音を確認するとりくと共にリビングへと歩いて行った。




「りく、飯だぞ。」



松下はりくのご飯を用意してその後散歩に行く予定だ。そしてそんな平和なことが行われているリビングとは裏腹に寝室では…。




「なんで怒ってんだよっ、やめろって!」

「俺の事そっちのけで楽しんでんじゃねぇよ。お前の中で1番の優先事項は俺だ。俺を優先しろ。それが出来ねぇなら分かるまで身体に叩き込む。」




そう言いながら寛也は駿里の服を全てはぎ取ると乳首をぎゅっと摘んだ。反射的に駿里は寛也から逃げようとしたが足を引きずられ直ぐに寛也の所まで戻ってしまう。そして逃げたお仕置きだと言わんばかりに寛也は駿里の後孔に指を挿れた。



「なっ…わかった、わかったから!」

「何が?」

「あぁっ、ちか、や、が、いちばんっ、だからっ…!」

「遅い。俺を放ったらかしたらどうなるか教えてる。」



寛也はそう言うと駿里の前立腺をつまみ擦り出した。寛也のこの顔を見る限りきっと簡単には許してくれないだろう。それが意味することは1つ。イキ地獄だ。駿里はその未来が現実になることを何とかしてでも避けたくて必死に叫んだ。



「やだやだっ、キツいのは嫌だ…っ!」

「知らねぇよ。落とし前はちゃんとつけような、駿里。」



寛也がまるでヤクザが何かをやらかした時に言われそうなセリフを言われて駿里は堪らず寛也に言い返そうと口を開いた。



「お、おれはっ、ヤクザじゃないっ…!」

「そうだな。お前は極道ではないがほぼ極道みたいなもんだろ。」

「ちがうからっ、まって、イきすぎるの、やだ!!」

「なら焦らすか?」

「やだ…っ!!」



否定ばかりして暴れまくる駿里に寛也はため息をついた。寛也にとっては駿里を抑え込むことなど容易いことなので暴れることは別に構わなかったが手間が増える。抑えているもう一つの手が使えなくなる。それはめんどくせぇなと寛也は駿里の顔を掴み自分と視線を合わさせた。



「全部嫌じゃねぇか。つか嫌なことしねぇとお仕置きになんねぇんだよ。文句ばっか言ってっとガチガチに拘束するからな。そしたらお前は逃げられねぇし快楽からも逃げることが出来ねぇ。辛いだろうなぁ。それが嫌なら大人しくしろ。」



今の駿里にそう言えば黙り込んで大人しくなると思い寛也はそう言った。だがそれは効かなかったようだ。その証拠に駿里はそう言った寛也を睨み始めたのだから。



「このっ、おれが、いつもいつもっ、おとな、しくすると、おもう、なよ…!」

「ほぅ…おもれぇこと言うじゃねぇか。どうやら長いお仕置きになりそうだな。」



駿里が反抗してくることに寛也は興奮した。こいつを今泣かせればさぞ楽しいだろう。そんなことを思いながら嫌がる駿里を拘束した。足はM字で拘束して動かせないようにするとその足の拘束具に腕も拘束した。これで駿里は足も手も動かせないし体を横にすることすら出来ない。もちろん起き上がることすらも出来ない。完璧な拘束だ。そんな拘束をされて駿里は泣きそうになったが負けてたまるかと寛也を再び睨んだ。



「そんな顔しても俺を煽るだけだぞ。」



そう言って寛也は駿里のペニスにローションを垂らした。そして後孔にも直接ローションを挿れる。




「っ、やだっ、やめろ…!!」

「口も塞がれてぇのか?」



寛也が低い声でそう言うと駿里は黙り込んで首を横に振った。決して寛也は本気で怒っている訳では無い。それでも極道の組長ともなった男の脅すような低い声は怖いのだ。だから先程まで暴れて負けじと言い返していた駿里も怯んでしまったのだ。しかしそれは寛也にとって都合のいいこと。大人しくなった駿里に寛也は更なる仕打ちをしのうとペニスを掴み後孔に指を挿れた。そこから寛也は絶対に優しくすることなく激しく駿里の前立腺を擦りペニス扱いだ。



「っ、ふ…ぅ、あっ、ん、」



寛也はイってもやめてくれないことが分かっていた駿里はできるだけ射精することを我慢しようとしていた。必死に耐えて快楽を逃がそうと唯一動く腰をくねくねさせて逃げていた。



「おいおい駿里。さっきの威勢はどうしたんだ。」

「あぁ゛っ!!」



寛也がぐりっと前立腺を摘んできたことでずっと声を我慢していた駿里だったが声が漏れてしまった。一度声を出してしまえばもう我慢することが出来なくなってしまった駿里は止めていた涙も流れてきてしまった。そしてそんな駿里をみても寛也は手を止めるどころか逆に激しくしてきた。メスイキを繰り返す駿里に更なる追い討ちをかけるベル亀頭をカリカリと刺激しながら指を奥へと進めていく。



「っ、い゛っ、た、ぃっ、たか゛らっ、はな゛せ…っ、ぅ、あ゛っ、やだ!」

「離して欲しけりゃ自分の力で何とかするんだな。俺は満足するまで離さねぇからよ。少なくともお前がイき狂うまではな。」

「ぁ゛、うっ、ん゛、ぁ、そ゛れっ、や、やだ!」

「だからお仕置きっつってんろ。」



3度絶頂を迎えたあたりから我慢出来ないほどにキツくなってきた駿里は泣き叫びながら寛也にやめてと繰り返すが彼は手を止めてくれない。潮を吹いてもメスイキをしようとも変わらず駿里に快楽を叩き込んできた。前立腺も腫れるほどに擦られ奥まで指で犯してくる。ペニスも使い物にならなくなるのではないかというほどに扱いできた。駿里は先ほどの自分の行いを悔いて悔いて尋常ではないほど反省した。だがそれは今更しても既に遅いのだ。



「あぁ゛っ、やだっ、やめろっ、ぁ、んぁっ、うっ、あか゛っ、い゛、んぁっ!」

「拘束されてる身体で暴れても体力食うだけだぞ。まぁ俺にとったら都合がいいけどな。」

「あっ、んぁ゛っ、そこ、やだっ、てっ、あぁあつ、ぁ、やめてっ、そこ、い゛ゃ!」

「ああ。知ってる。ここを弄るとお前さいつも泣き叫ぶからな。そんだけ気持ちいいってことだろ?お仕置きされてんのに気持ちいい思いして最高だな駿里。」



最高だなんてよく言えたものだ。こんなに泣き叫んでいると言うのに。今日の寛也は本当に慈悲がない。情けすらかけてくれない。駿里が泣けば泣くほどより強く快楽を与えてきて休ませない。気絶すらさせてくれない。寛也は駿里の顔をよく見て気絶しそうになるとまるで爆弾のような威力のある攻めをしてくる。辛くて辛くて本当に死んじゃうと駿里が言っても寛也は笑うばかり。許してくれなかった。



「やた゛っ、ぁ、や、た゛っ、おねか゛っ、ぃ、んん゛っ、い゛やっ、なの…っ!!」

「だからやってんだよ馬鹿。」



そう言い寛也は変わらず攻め続ける。そして不意に寛也がキスをしてきた。そのキスはとても深く堪らず駿里はやめてと叫ぼうとしたが口を塞がれているがためにそれが出来なかった。




「んん゛っ、んぅ゛!」



口の中に侵入してきた寛也の舌が駿里の口内を犯していく。歯茎を舐められ舌を吸われる。その激しいキスの息苦しさから駿里は首を振って寛也から逃げようとするが上手く逃げられなかった。その間も当たり前に前立腺とペニスは攻められ続ける。潮を吹くたびにその潮が寛也の服を汚す。大切なスーツだろうにそんなこともそっちのけで寛也は目の前にいる駿里に夢中になっていた。



「ん゛んっ、ん゛っ、ぅ、ふっ、ん゛!」



駿里が何を寛也に言おうともそれは言葉にならなかった。声を出すことで少しでも快楽を逃がせていたのにそれすらも出来ない。いつも寛也は深いキスをする時中々解放してくれないが今回はいつも以上だった。駿里が顔を背けて逃げようとする度に舌が吸われて元の位置に戻される。前立腺とペニスの攻めから逃げようと拘束されてあまり動かせない腰を動かせばその度に亀頭や奥を攻められる。まるで逃げずに全ても受け入れろと言わんばかりの快楽の拷問だ。動けばその度に寛也が弱いところを重点的に攻めてくるとわかっているのに駿里は反射的に逃げようと身体を動かしてしまう。そして案の定その度寛也に潮を連続で吹かされてしまった。



「ん゛ん゛っー!!!」
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