極道の密にされる健気少年

安達

文字の大きさ
上 下
397 / 579
快楽抽選箱2

番外編 どこかがおかしい

しおりを挟む
「康二さん!」



集合場所から松下の姿が見え駿里は小走りで彼の所まで行った。松下は部下と一緒にここまで来たようだ。それもそのはず、帰りは寛也達が乗ってきた車を運転するのだから。自分がここまで乗ってきた車をここに捨てることになってしまう。だから部下と一緒に来たのだ。だが一緒に来た部下は既に車に乗って帰っていった。それだけ寛也と顔を合わせるのが怖いようだ。



「よう駿里。組長遅くなってすみません。」

「いやちょうどいい。俺達も今店を見終わったぐらいだからな。」



寛也は連絡が入ってすぐに松下がここに向かってくれたことが分かった。それは松下の服装を見れば一目瞭然だ。ネクタイは捻れ、スーツが少しはだけている。だから寛也は松下のそれを治した。

 

「ありがとうございます。」

「ああ。帰ろうか、駿里。」

「うん!」



嬉しそうにそう頷き手に袋を持っている駿里を見て松下はいい買い物が出来たんだな、自分まで嬉しくなった。それと松下が喜ぶ理由はもう1つあった。その理由は松下と寛也しか知らない。



「どうぞ。」
 


黒塗りの車の所まで行くと松下が後部座席の方のドアを上け、寛也と駿里が入れるようにした。2人が入り終えると松下も急いで運転席に乗る。



「こっちに来い駿里。」



駿里は近寄れと言う意味だと解釈して寛也にひっつくて彼の顔を見上げた。



「違う。ここだ。」



そう言って寛也は自分の膝を指さしてきた。さすがに運転中だし危ないとは思ったが高速道路でもないのでまぁいいかと駿里は言われた通り寛也の膝の上に乗った。すると駿里が手に持っていた荷物は寛也によって全て取り上げられ奥の方に置かれた。そして寛也に両腕を掴まれ後ろから抱きしめられた。



「どうしたの?」

「なんでもないぞ。」

「…?」



いつもなら駿里もどうしたの?なんて聞かない。寛也に抱きしめられるのは本当に嬉しいし安心するからだ。でも今回そう聞いたのは抱きしめている時に腕を拘束されているから。しかもかなりの強い力で腕を握られている為腕を動かす事が出来ない。ここまでくれば寛也が松下を呼び、帰りの運転を任せたのには裏がありそうだと駿里は思い始めた。



「おい駿里、なんで逃げんだよ。」

「だって…んぶっ!」



流石に勘ずき逃げようとしてきたかと寛也は駿里の腕を片手で拘束した。そして駿里の頬をもう片方の手で掴み後ろを向かせて唇を奪った。しかし駿里は流されてたまるか、と顔を懸命に逸らそうとする。拘束されているからなんの意味もない行動だというのに。それからしばらくしても寛也はキスをやめてくれず歯茎を舐め、舌を吸われて口の中全てを舐め回された。駿里が寛也からの接吻から解放されたのは数分経った頃だった。いや軽く10分は経っていたかもしれない。



「はぁっ…はぁっ…長いよバカっ…!」

「お前が無駄に暴れるからそう苦しくなるんだ。」



寛也は息を整えている駿里を押し倒し座席の上に仰向けで寝かせその上に覆いかぶさった。



「もう抵抗はしねぇのか?」

「しても押さえつけてくるくせに。」

「よく分かってんじゃねぇか。俺がお前のことを逃がすわけねぇもんな。もし逃げようとする素振りでも見せたら全身縛り付けて俺がいねぇと生きられねぇようにしてやるよ。」



実際寛也がそういうことをしていたのが事実であるため、駿里は冗談だとわかっていてもその言葉にゾクッとした。



「寛也が言うとシャレにならない。」

「はは、そうだな。」



話に一段落着くと寛也は駿里のお腹を撫でていた手を下半身の方に移動させた。



「ローションがねぇから、3回ぐらいイこうな。」

「え…?ちょっ、待って!」

「なんだ。」



待ってと言っているのに寛也は駿里のペニスを揉んできた。それを辞めさせようと駿里は寛也の腕を掴むが少しも動かず体力だけが奪われていく。



「そんなにイかされたら体力持たないよ!」

「だがそうしねぇとお前が痛くなんぞ?」



駿里は寛也が嘘をついていることに気づいていない。3回もイかされなくても十分に慣らせるほどの液はある。なのに可愛い駿里が見たいがために寛也は意地悪をしたのだ。



「痛いのは嫌だろ?」

「それはそうだけど…。」

「気持ちよすぎておかしくなるのが怖いのか?」

「違うっ、イきすぎると辛いんだ!」



絶倫の寛也には絶対にこの気持ちが分からない。本当に辛いのに駿里が泣けば泣くほど寛也は強く、そしてより多くの快楽を与えてくる。



「あんな気持ちよさそうに舌まで出して喘いでる癖によく言う。」

「舌なんて出てないし。」

「へぇ。」



そう言うならやるまでだな、と寛也は駿里の下着とズボンを勢いよく下ろした。



「うわっ、まって、ほんとにダメ!」



ここどこだと思ってるんだ。車の中だぞ。外から人に見られたらどうするんだ。もし見られでもしたら恥ずかしくて外なんて二度と歩けない。それはさすがに嫌だと駿里は暴れまくる。だが、暴れてしまったことでより拘束が強まってしまった。寛也に馬乗りされ腕を片手で簡単に一纏めに拘束された。

 

「いくらお前が喚こうがやめねぇよ。」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ヤクザに囚われて

BL
友達の借金のカタに売られてなんやかんやされちゃうお話です

アダルトショップでオナホになった俺

ミヒロ
BL
初めて同士の長年の交際をしていた彼氏と喧嘩別れした弘樹。 覚えてしまった快楽に負け、彼女へのプレゼントというていで、と自分を慰める為にアダルトショップに行ったものの。 バイブやローションの品定めしていた弘樹自身が客や後には店員にオナホになる話し。 ※表紙イラスト as-AIart- 様(素敵なイラストありがとうございます!)

冷酷組長の狂愛

さてぃー
BL
関東最大勢力神城組組長と無気力美男子の甘くて焦ったい物語 ※はエロありです

目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。 燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。 そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。 チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。 不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で! 独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

変態村♂〜俺、やられます!〜

ゆきみまんじゅう
BL
地図から消えた村。 そこに肝試しに行った翔馬たち男3人。 暗闇から聞こえる不気味な足音、遠くから聞こえる笑い声。 必死に逃げる翔馬たちを救った村人に案内され、ある村へたどり着く。 その村は男しかおらず、翔馬たちが異変に気づく頃には、すでに囚われの身になってしまう。 果たして翔馬たちは、抱かれてしまう前に、村から脱出できるのだろうか?

少年ペット契約

眠りん
BL
※少年売買契約のスピンオフ作品です。 ↑上記作品を知らなくても読めます。  小山内文和は貧乏な家庭に育ち、教育上よろしくない環境にいながらも、幸せな生活を送っていた。  趣味は布団でゴロゴロする事。  ある日学校から帰ってくると、部屋はもぬけの殻、両親はいなくなっており、借金取りにやってきたヤクザの組員に人身売買で売られる事になってしまった。  文和を購入したのは堂島雪夜。四十二歳の優しい雰囲気のおじさんだ。  文和は雪夜の養子となり、学校に通ったり、本当の子供のように愛された。  文和同様人身売買で買われて、堂島の元で育ったアラサー家政婦の金井栞も、サバサバした性格だが、文和に親切だ。  三年程を堂島の家で、呑気に雪夜や栞とゴロゴロした生活を送っていたのだが、ある日雪夜が人身売買の罪で逮捕されてしまった。  文和はゴロゴロ生活を守る為、雪夜が出所するまでの間、ペットにしてくれる人を探す事にした。 ※前作と違い、エロは最初の頃少しだけで、あとはほぼないです。 ※前作がシリアスで暗かったので、今回は明るめでやってます。

ヤクザと捨て子

幕間ささめ
BL
執着溺愛ヤクザ幹部×箱入り義理息子 ヤクザの事務所前に捨てられた子どもを自分好みに育てるヤクザ幹部とそんな保護者に育てられてる箱入り男子のお話。 ヤクザは頭の切れる爽やかな風貌の腹黒紳士。息子は細身の美男子の空回り全力少年。

BL 生徒会長が怖い

かのほ
BL
絶大な権力を持つ生徒会執行部。みんな怯えて生活をしている。主人公は大人しく生活してたのに目をつけられてしまって...

処理中です...