極道の密にされる健気少年

安達

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齟齬

111話 ハンバーグ*

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「組長の腹を触りすぎだろお前」


ご飯を食べ終えた2人はソファにいた。駿里は座っている寛也の膝に頭を乗せ、暑いと言って上の服を脱いだ寛也のお腹をずっと触っていた。

そんな駿里に少し離れた机で仕事をしていた松下が言った。



「俺もこんなシックスパックになりたいなって思ってさ。サッカーやってた時ですらなったことない。康二さんもお腹われてるの?」


駿里は顔だけ松下に向けていった。運動をしなくなってから筋肉が落ちてぷにぷにのお腹になってしまった事に最近悩み始めていたのだ。


「あったりめぇだろ。見るか?」

「いい」

「なんだよ。」


松下が笑いながら少しいじけている駿里に言った。


「なら筋トレしたらいいだろ。俺がいつもやってる筋トレ教えてやろうか?」

「教えて欲しい!」


松下の提案に駿里は目を輝かせた。


「そんなもんしなくていいだろ。俺は駿里のこの腹が好きだ。柔らかくて抱き心地がいいんだよ」


寛也が駿里の服の中に手を忍ばせてお腹を揉みながら言う。


「っ、揉まないで、俺だって男だし寛也見たいな体型に憧れるんだもん」

「褒めてくれてんのか?」

「うん」


駿里の返答に寛也は嬉しそうな顔をした。さっきは筋トレをすることを許されなかったが、今の寛也ならいけるのではないか、と内心思い駿里は思い期待の目で寛也を見つめた。


「だか、ダメだ。筋トレなんてしなくていい。怪我でもしたらどうすんだよ」

「腹筋とかだったら安全だよ」

「それでも禁止だ。隠れてやったらお仕置きだからな」

「うっ、…」


お仕置きと言われれば反論が出来なくなる。黙っていう事を聞くしかない。


「あっそうだ!護身術として筋トレするのはいい?」

「筋トレと護身術は全く違う違う。だからダメだ。もう諦めろ」

「はーい」


そう入ったものの納得が言っていないようで駿里は寛也のお腹に顔をグリグリしていた。寛也が直ぐに宥めるように寛也が駿里の頭を撫でる。そこへさっき台所へ歩いていった松下が近づいてきた。



「いじけんなって、駿里が鍛えたところで使うばしょねぇだろ。ほら、これでも食って筋トレのことなんて忘れろ」


駿里が少し悲しそうな顔をしているのを見た松下がチョコタルトを持ってきてくれたのだ。


「すごい美味しいこのチョコタルト!ありがとう!」

「いいよ。組長も良かったらどうぞ」

「ああ、ありがとな」

「はい!では、俺はこれで失礼しますね。仕事の書類机に置いてありますので、後ほど確認をお願い致します。」


やるべきことを終えた松下は二人の時間の邪魔になってはいけないと、事務所に帰ることにした。


「分かった。気をつけて帰れよ」

「はい、ありがとうございます。失礼致します。駿里じゃあな!」


建物内の移動なのに気にかけてくれる寛也を心嬉しく思った。


「ばいばい!玄関まで送る!」

「ここでいいよ。ありがとな!」


松下は手を振る駿里と自分の方を優しい笑顔で見ている寛也にリビングから見送られ事務所に戻った。


「このチョコタルトがそんなに気に入ったんならまた今度俺も買ってやるよ」

「一緒に買いに行きたい!」

「そうだな。その時買いまくろうな」


チョコの話で駿里は思い出した。


「寛也って好きなお菓子とかあるの?」


好きなお菓子か、と寛也は考え込んだ。


「俺はマンディアンか、ラム酒がたっぷり入った生チョコが好きだ」

「意外すぎる!まさかマンディアンって言うと思わなかった」

「天馬がよく作ってくれてたんだよ。子供の頃からの大好物だ。」


駿里はいいことを聞いた、とまた今度天馬の所に行こうと心の中で思った。これでバレンタインに寛也にあげるチョコが決まった。


「何嬉しそうな顔してんだ。作ってくれんのか?」

「気が向いたらね」


駿里は笑みを浮かべて寛也に向けて受け流すように言った。ここで手作りして渡すことがバレてはサプライズではなくなる。寛也にはバレンタインという概念がなさそうなのでサプライズになると思ったのだ。


「お昼ご飯何にする?」

「さっき朝飯食べたばっかりだろ。まぁ、決めとくだけ決めとくか」

「うん!それで一緒に作ろうよ!」


何がいいかなぁ、と駿里がスマホで検索し始めた。


「なんかいいのはあったか?」

「ハンバーグ!」

「じっくり調べた割には定番だな。」

「定番が1番だよ!」


寛也は冷蔵庫にひき肉があるかを確認しに行った。あることを確認すると、駿里を呼んで材料を出し始めた。


「冷凍ポテトも!」

「好きだな」

「めっちゃ美味しいからね」


寛也は駿里の笑顔を見る度肩の荷が下りたように感じる。まるで憑き物が落ちたように明るくなり穏やかになっていくのだ。


「よし、本命のハンバーグ作るか」

「そうだね!」


2人はパンパンと音を鳴らしながらひき肉の形をとりながら空気を抜いていった。


「駿里顔赤くないか?」


寛也が悪い顔をして笑ってみてくる。


「そんな事ない。ちょっと暑いだけ」

「今暖房もつけてねぇぞ。暑くないだろ。いやらしい事考えてたんじゃねぇの?」

「そう言うってことは寛也も考えてんだな!」


駿里は頬を赤くしながらそう言った。


「も って、お前認めてんじゃねぇか。そうだ、俺はお前を今すぐにでも襲いたい」

「……………そんなにしたいなら食べてからね」


下を向きながら恥ずかしそうに駿里がそう言った。最近駿里の方から誘ってくれることが多々あり寛也はそれが嬉しくてたまらない。


「それは楽しみだな。あっという間に飯を食っちまいそうだ」

「っ優しくしてよ…」

「ああ、できる範囲でな。約束は出来ねぇ。そろそろハンバーグをフライパンに入れよう」


食後のことしか考えられなくなった駿里は料理をしている最中、半立ちになり顔をずっと赤く染めていた。


「完璧だな」

「お店のやつみたいだ!」


2人は完成した料理を盛りつけをして机に並べた。


「夜ご飯は何作ろうかな」

「お前歩けなくなるから無理だろ」


駿里はそんなに激しくするの、という目で寛也を見てくる。


「組員の中で料理が森廣や康二以上に上手い奴がいるんだ。調理師免許持ってて星の付いているレストランにも負けないぐらい美味いんだよ。そいつに頼むか。」


顔で会話するのが上手な駿里は今度は興味津々な目をして寛也を見た。


「だれ?」

「幹部だからお前もあったことがあるやつだ。まぁそれも含めて楽しみにしとけ」

「今から楽しみすぎるよ」


駿里は、そう言いながら美味しそうに手作りハンバーグ頬張った。


「このポテト冷凍なのにすごく美味しい」

「ほんとだよな」


そんな会話をしながら食べ終わった2人は食器を洗った後に一緒に寝室へ向かった。

寛也に服を脱がされた駿里はペニスを手で隠していた。


「隠すな、見えないだろ」

「恥ずかしい…寛也も脱いで」

「いいよ」


言われた通りに駿里と同じように裸になった。すると駿里は隠していた手を離した。


「ビンビンに立ってんな。興奮してんのか?可愛いな」

「っ、…」


少し俯いている駿里の顔を上げさせてキスをした。その最中に手際よくローションを手に取り後孔に指を挿れる。


「んっ、…、んぁ………んふっ、………んっ、!……んんっ、…」


塞がれている口から駿里の甘い声が漏れる。寛也はその声をもっと聞きたくて駿里をベッドに押し倒しキスを続けたまま前立腺を執拗に擦る。


「んふっ、!……ん、っ!……っはぁ、……んん、っん……んぁ、んん!」


駿里の体がビクンと跳ねて射精液を寛也の手の中に出した。1度口を離し駿里を見ると、涙目で蕩けた顔をしていた。


「俺を執拗以上に煽って困った奴だな。その期待に応えてやらないといけないな。挿れるぞ。」


寛也は絶頂を迎えたばかりで頭が真っ白になっており、敏感の駿里の秘部に自身の陰茎を当てて中に挿れ進めた。


「あっ、!……ん、あっ!…、あぁあ!…う゛っ!あっ、あっ!!」

「悪いな駿里、優しくなんて出来ねぇ」

「んあ、っ!…あ、あっあっ!!…んん!!…ひっ、ぁ!…あっ!!」



寛也はいい所ばかり責められて絶頂を迎え、敏感になったそこを責められまた達する駿里を止まる事なく責め続ける。

そして寛也はタガが外れたように駿里が飛ぶまでだき潰した。駿里も受け入れようと頑張っていたが限界を迎え眠ってしまった。



**********


駿里が目を覚ましたのは湯船に入っていた時だった。寛也の膝に座るようにして湯船に浸かっていた。


「起きたか?」

「……っうん、おはよ。今なんじ?」

「8時だ。あいつはもう来てるぞ。もう上がるか?」

「上がる」


少し眠そうだったが、リビングにいる料理が得意な幹部に会いたかったようで駿里は寛也に抱き抱えられて浴室を出た。


「座ってていいからな。俺が全部してやるから」

「ありがとう」


ワシャワシャと優しく寛也にタオルで拭かれながら駿里はお礼を言った。


「気絶するまで抱き潰したのに珍しく怒ってねぇな。」

「商談とか色々重なって不安だったから寛也が抱いてくれて安心したんだ」

「そうか」


駿里と自分の髪を乾かし終えた寛也は駿里を再び抱きかかえてリビングに向かった。
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