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相愛
68話 約束
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寛也は昨日言った通り駿里が目覚めるまで待っていた
「組長!どうされたんですか!?司波を連れてきてますので、すぐに診察を……」
血相を変えて森廣が思いっきりドアを開けた。これにはさすがの駿里も目が覚めた。
「悪りぃな、連絡するの忘れてた」
寛也の無事を確認し安堵した森廣は表情を穏やかにした。
「いえ、それならいいんです。連絡も出来ないくらい体調を崩されたのかと思い心配になったのです。司波帰っていいぞ」
用済みの司波を森廣は直ぐに帰らせた
「ありがとうな」
「では私は朝食を作っておきますね」
森廣はキッチンへと向かった。
「森廣さん優しいね」
「ああ、感謝してもしきれないぐらいだ」
「いい関係だね、それと寛也朝俺が起きるまでそばに居てくれてありがとう」
寛也は駿里を優しく抱きしめた。
「幸せすぎる」
駿里は寛也の発言を聞いて涙が出そうになるほど喜んだ
「俺も」
「そろそろ飯食べに行こう、森廣が作り終える頃だ」
「そうだね!」
寝室から出てきた2人を見て森廣はムードを壊さぬように言った。
「フレンチトースト出来ております。このジャムをつけて召し上がられると甘みが増してより美味しさを感じられますので必要であればお使いください」
ホテルのスタッフのような森廣の喋り方に駿里は爆笑した。
「どうした森廣」
「ムードを壊してはいけないと思いまして」
森廣は照れくさそうに笑った
「気にするな、それと気を使わなくていい」
「はい。ありがとうございます」
駿里と寛也は五つ星レストラン並に美味しい森廣のフレンチトーストをお腹いっぱいになるまでたべた。
「森廣、駿里一緒に事務所に行こう」
「はい」
「うん!行こー!」
寛也は事務所に着くなり自分のオフィスへと向かっていった。森廣も同じように行った。
「駿里!こっちこいよ!」
何しようって思っていたら天馬に声をかけられた
「うん!ティラミス食べる~!」
「そう思って用意してんぞ!」
天馬は少しいつもと違うティラミスを作り駿里に自慢げに渡した。
「おいしい!」
「良かった!」
天馬が何故かじーっと見つめてきた
「昨日お前らお盛んだっただろ」
駿里は噎せた
「なんで知ってんの!!」
「遊びに行こ~って思ったら、お前の喘ぎ声が聞こえてきてよ」
昨日の声が天馬に聞こえていたと思うと恥ずかしくていたたまれなくなった。
「気にすんな!ラブラブなのはいいことだ」
「うん」
「もう一個食べるか?」
「いいの!?食べたい!」
「おう!」
自分の作ったティラミスをとても美味しそうに食べる駿里を見てご機嫌になった
「ずっと思ってたんだけど、お前体大丈夫なの?」
「大丈夫」
「すげぇな」
腰も体もだるそうにしていない駿里をみて感心した
「俺がすごいんじゃなくて、寛也の抱き方がいいんだよ」
「かっこいいこと言うな」
「だろ!」
駿里はドヤった。
「何ドヤってんだよ、駿里」
楽しそうな2人の姿を見て、急いで仕事を終わらした松下が来た。
「康二さん!」
「よう!天馬俺もなんか食べる」
「これでいいか?」
天馬すぐに松下の好物のパスタを作り、渡した
「お待ちどうさま」
「おお!サンキュー!」
パスタを食べ終わり、仕事に戻るのかと思っていた駿里はずっと居座る松下をなんでいる?っていう目で見た
「仕事終わってんだよ」
その視線に気がついた松下は言った。
「そうだったんたね」
松下を加え3人はたわいもない話を長いことしていた。そこにある人物が来た。
「楽しそうだな、天馬俺も腹減ったから松下ともの作ってくれ」
「任せとけ」
天馬は再びキッチンへと戻った。ほんとに料理が好きなんだろうな、とその姿を見て駿里は思った
「煙草谷さん、どうもっす!」
天馬にパスタを頼んだ人物は、煙草谷 昌永(たばこたに しょうえい)。旭川組の幹部だ。駿里も事務所によく来るので顔見知りだが、そんなに話したことは無かった。だから、緊張していた
「よう、よく食べるなお前」
松下はパスタのおかわりを3回していた
「駿里、元気か?」
駿里が緊張していることに気がついて話しかけてくれた
「元気です!」
「そうか、なら良かった。最近組長の様子がいいからお前の負担がやばいだろうなとおもっていたからな。」
「心配してくれてありがとうございます!」
お礼を言う駿里に煙草谷は微笑んだ。
松下は駿里の綺麗な笑顔で見つめられている煙草谷に嫉妬したが、駿里が少し猫を被っているのを感じ、煙草谷には見せない1面を俺には見せてくれていると思うと少し嬉しかった。
「お待たせ、煙草谷」
会話が一段落ついたのを見て天馬は来た。天馬はいつも場の空気を読む。それはヤクザだらけの事務所の中にあるバーを経営しているからだ。
「やっと来たか、美味そうだ」
煙草谷はあっという間に完食し、仕事へ戻った
「煙草谷さんってどんな仕事してるの?あんまり事務所に居ないよね?」
「煙草谷さんは主に夜働いてんだ。仕事内容は言わなくてもわかるだろ?それで駿里が事務所にいる時は出会わねぇんだよ」
「なるほどね」
それに続けて天馬は言った。
「もっと話したかったら夜に来いよ。夜の方が俺のバーも繁盛してるし、煙草谷の他にもお前があったことがない幹部が4人いるんだけど、そいつらも夜なら全員揃ってるから」
「そうなんだ、夜勤って大変そうだね」
「「ちげーよ」」
松下と天馬は揃っていった
「え?」
「昼ぐらいまで寝てんだよ、夜事務所には来てるけど全部部下に仕事任してるしな。俺や島袋は幹部の中でも若くて経験が浅いからここで鍛えてんだよ。組長や森廣さんが忙しいのは異常がないか確認したり、クソみたいにいる組員全員に指示を出したりしてるからだ」
「そうだ。煙草谷達は何かあった時にいるだけだ」
だからと言って仕事してない訳じゃないぞ?と松下と天馬は少しフォローしながら言った。
「やる時はやるやつらだからな」
「そうなんだ」
駿里は夜に来てみたくなった。どんなことをしているのか知りたくなった。今度寛也が事務所に泊まり込みの時着いてこようと決めた。
「駿里帰ろう、今日早く終われたから」
仕事を終えた寛也が森廣と一緒に来た
「うん!じゃーね天馬さん、康二さん!」
「おう!またな!」
松下は寛也と森廣に一礼した後、天馬と共に駿里に手を振った。
「組長!どうされたんですか!?司波を連れてきてますので、すぐに診察を……」
血相を変えて森廣が思いっきりドアを開けた。これにはさすがの駿里も目が覚めた。
「悪りぃな、連絡するの忘れてた」
寛也の無事を確認し安堵した森廣は表情を穏やかにした。
「いえ、それならいいんです。連絡も出来ないくらい体調を崩されたのかと思い心配になったのです。司波帰っていいぞ」
用済みの司波を森廣は直ぐに帰らせた
「ありがとうな」
「では私は朝食を作っておきますね」
森廣はキッチンへと向かった。
「森廣さん優しいね」
「ああ、感謝してもしきれないぐらいだ」
「いい関係だね、それと寛也朝俺が起きるまでそばに居てくれてありがとう」
寛也は駿里を優しく抱きしめた。
「幸せすぎる」
駿里は寛也の発言を聞いて涙が出そうになるほど喜んだ
「俺も」
「そろそろ飯食べに行こう、森廣が作り終える頃だ」
「そうだね!」
寝室から出てきた2人を見て森廣はムードを壊さぬように言った。
「フレンチトースト出来ております。このジャムをつけて召し上がられると甘みが増してより美味しさを感じられますので必要であればお使いください」
ホテルのスタッフのような森廣の喋り方に駿里は爆笑した。
「どうした森廣」
「ムードを壊してはいけないと思いまして」
森廣は照れくさそうに笑った
「気にするな、それと気を使わなくていい」
「はい。ありがとうございます」
駿里と寛也は五つ星レストラン並に美味しい森廣のフレンチトーストをお腹いっぱいになるまでたべた。
「森廣、駿里一緒に事務所に行こう」
「はい」
「うん!行こー!」
寛也は事務所に着くなり自分のオフィスへと向かっていった。森廣も同じように行った。
「駿里!こっちこいよ!」
何しようって思っていたら天馬に声をかけられた
「うん!ティラミス食べる~!」
「そう思って用意してんぞ!」
天馬は少しいつもと違うティラミスを作り駿里に自慢げに渡した。
「おいしい!」
「良かった!」
天馬が何故かじーっと見つめてきた
「昨日お前らお盛んだっただろ」
駿里は噎せた
「なんで知ってんの!!」
「遊びに行こ~って思ったら、お前の喘ぎ声が聞こえてきてよ」
昨日の声が天馬に聞こえていたと思うと恥ずかしくていたたまれなくなった。
「気にすんな!ラブラブなのはいいことだ」
「うん」
「もう一個食べるか?」
「いいの!?食べたい!」
「おう!」
自分の作ったティラミスをとても美味しそうに食べる駿里を見てご機嫌になった
「ずっと思ってたんだけど、お前体大丈夫なの?」
「大丈夫」
「すげぇな」
腰も体もだるそうにしていない駿里をみて感心した
「俺がすごいんじゃなくて、寛也の抱き方がいいんだよ」
「かっこいいこと言うな」
「だろ!」
駿里はドヤった。
「何ドヤってんだよ、駿里」
楽しそうな2人の姿を見て、急いで仕事を終わらした松下が来た。
「康二さん!」
「よう!天馬俺もなんか食べる」
「これでいいか?」
天馬すぐに松下の好物のパスタを作り、渡した
「お待ちどうさま」
「おお!サンキュー!」
パスタを食べ終わり、仕事に戻るのかと思っていた駿里はずっと居座る松下をなんでいる?っていう目で見た
「仕事終わってんだよ」
その視線に気がついた松下は言った。
「そうだったんたね」
松下を加え3人はたわいもない話を長いことしていた。そこにある人物が来た。
「楽しそうだな、天馬俺も腹減ったから松下ともの作ってくれ」
「任せとけ」
天馬は再びキッチンへと戻った。ほんとに料理が好きなんだろうな、とその姿を見て駿里は思った
「煙草谷さん、どうもっす!」
天馬にパスタを頼んだ人物は、煙草谷 昌永(たばこたに しょうえい)。旭川組の幹部だ。駿里も事務所によく来るので顔見知りだが、そんなに話したことは無かった。だから、緊張していた
「よう、よく食べるなお前」
松下はパスタのおかわりを3回していた
「駿里、元気か?」
駿里が緊張していることに気がついて話しかけてくれた
「元気です!」
「そうか、なら良かった。最近組長の様子がいいからお前の負担がやばいだろうなとおもっていたからな。」
「心配してくれてありがとうございます!」
お礼を言う駿里に煙草谷は微笑んだ。
松下は駿里の綺麗な笑顔で見つめられている煙草谷に嫉妬したが、駿里が少し猫を被っているのを感じ、煙草谷には見せない1面を俺には見せてくれていると思うと少し嬉しかった。
「お待たせ、煙草谷」
会話が一段落ついたのを見て天馬は来た。天馬はいつも場の空気を読む。それはヤクザだらけの事務所の中にあるバーを経営しているからだ。
「やっと来たか、美味そうだ」
煙草谷はあっという間に完食し、仕事へ戻った
「煙草谷さんってどんな仕事してるの?あんまり事務所に居ないよね?」
「煙草谷さんは主に夜働いてんだ。仕事内容は言わなくてもわかるだろ?それで駿里が事務所にいる時は出会わねぇんだよ」
「なるほどね」
それに続けて天馬は言った。
「もっと話したかったら夜に来いよ。夜の方が俺のバーも繁盛してるし、煙草谷の他にもお前があったことがない幹部が4人いるんだけど、そいつらも夜なら全員揃ってるから」
「そうなんだ、夜勤って大変そうだね」
「「ちげーよ」」
松下と天馬は揃っていった
「え?」
「昼ぐらいまで寝てんだよ、夜事務所には来てるけど全部部下に仕事任してるしな。俺や島袋は幹部の中でも若くて経験が浅いからここで鍛えてんだよ。組長や森廣さんが忙しいのは異常がないか確認したり、クソみたいにいる組員全員に指示を出したりしてるからだ」
「そうだ。煙草谷達は何かあった時にいるだけだ」
だからと言って仕事してない訳じゃないぞ?と松下と天馬は少しフォローしながら言った。
「やる時はやるやつらだからな」
「そうなんだ」
駿里は夜に来てみたくなった。どんなことをしているのか知りたくなった。今度寛也が事務所に泊まり込みの時着いてこようと決めた。
「駿里帰ろう、今日早く終われたから」
仕事を終えた寛也が森廣と一緒に来た
「うん!じゃーね天馬さん、康二さん!」
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