極道の密にされる健気少年

恐怖の世界

5話 監禁生活

駿里が目を覚ましたのは、高級そうな高層マンションに着いた時だった。


「目が覚めたか？」


そう言ったのは、さっき俺の腕を縛った長髪の男だった。さっきの荒々しい態度からは考えられない。
こいつは俺のことをお姫様抱っこしていた。
さっき嗅がされた薬のせいで体が思うように動かなかったが、必死に抵抗した。


「おろせ！！」


薬でまともに動けない駿里の抵抗なんてヤクザの力であっという間にねじ伏せられた。


「おい、落ちるだろ。暴れるな。綺麗な顔に怪我すんぞ。」


そんな会話をしているうちに部屋の前に来ていた。


「組長。失礼します。漲 駿里を連れてきました。」


駿里の横にいた男がかしこまっていた。さっきの態度からは考えられない。


「入れ」


その部屋の中にいた男はどうやらヤクザの組長のようだった。あまりの整っている顔に驚いたが、怖すぎる空気と威圧感に抱っこされている男にしがみついた。その行動にイラついたのか、舌打ちをした


「おい、おろせ。お前らはもう下がれ


駿里をここに連れてきた3人は俺を置いてこの部屋から出た。


「あなただれですか？」


駿里は恐る恐る聞いた。


「俺は旭川組の組長の旭川 寛也だ。会社も経営している。こっちにこい。」


駿里は言うことを聞かないとまずいと思い、ゆっくり行き寛也の座っているソファの隣に座った。


「いい子だ。」

「俺借金とか何もしてないです。｣

「知っている。」

「じゃあなんで。」

「気に入ったからだ。レイプされているお前をみて興奮した。お前は今日から俺のものだ。ここに住め。」


意味がわからない。それだけの理由で裕太を撃ったのか？それだけじゃないここに住めなんて身勝手すぎる。それに俺には俺の生活がある。そんなことを思っていたら怒りがどんどん大きくなっていって俺はヤクザの組長相手にとんでもない暴言を吐いてしまった。


「ふざけるな！俺は高校だってバイトだってあるんだ。帰る。｣

「おい。さっき言ったことがわからないのか？お前は俺のものになるんだぞ。言うことを聞かないなら、体にわからせる。」

「さっきから意味がわからないことばっかり言うな！俺はお前のものなんかにならない。」


寛也は駿里の肩に手をまわして顔を掴んだ。


「そうか、お前はそんなにお仕置きされたいんだな。俺を怒らせるとどうなるか教えてやる」

「離せ！」


寛也は抵抗する俺を担ぎ寝室へと向かった。