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けーち!
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「美味かった…。美味すぎた…。」
「だろ?」
と、慎都さん。ラーメンが美味すぎたあまり俺は早食いになっちまって途中何度か慎都さんに怒られた。早く食いすぎたら体に悪いってよ。だから俺はゆっくり食べようと心がけてはいたけど美味すぎてよ。何秒かしたらまた早食いして…んで怒られた。その繰り返しだった。
「なぁ慎都さん。もう一杯食べたい。」
「駄目だ。」
「…ケチ。」
慎都さんのことだからいいよって言ってくれると思ってた。さっきだって欲しいものはなんでも言えって言ってたじゃねぇか。俺も何でもかんでも甘えるつもりは無い。図々しいし烏滸がましいから。けどラーメンは我慢出来ねぇ…。だから食べたかったのに…。
「頭。なんで駄目なんですか。食べさせてやればいいじゃないですか。誠也悲しい顔してますよ。」
「游、それは優しさじゃねぇよ。こいつはラーメンを初めて食ったんだぞ。ただでさえラーメンは油っこい。そんなもんを沢山食わせられるかよ。胃もたれもいいところだ。」
「あー確かに。」
「だろ。こいつの健康管理も俺の役目だ。だから悪いがラーメンは諦めろ誠也。お詫びに抱いてやるから。」
「なっ、いらねぇしそんなの…!」
慎都さんはほんっと優しいなぁなんて思ってたのに最後のその発言で台無しだ!一度抱かれて分かったけど慎都さんの性欲は半端ない。冗談じゃない。あれは笑えない冗談だ。今は手を抜いてくれて俺を気遣ってくれてるけど本気で抱かれでもしたら俺は…歩けねぇ。
「遠慮すんなって誠也。俺の部屋行くぞ。」
「や、やだっ!」
「嫌がんじゃねぇよ。行くぞって。」
「…頭!」
俺と慎都さんとの言い合いを遮るように游さんが立ち上がってそう言った。しかもちょっとデカい声で。
「なんだよお前。声デケェんだよ。」
「俺は仲間外れですか…。俺だって誠也と楽しみたいです。誠也とやれんのは頭だけなんすか?」
「そうだ。」
「頭のけち!」
「うるせぇ。お前は黙って仕事しろ。まぁいずれお前も仲間に入れてやるよ。ここの生活に誠也が慣れたらだけどな。」
「まじっすか!」
「ああ。だから俺の許可無く誠也を抱いたりしたら…分かってんな?」
「は、はい。」
慎都さんの圧は怖ぇ…。あの游さんですら今ちょっと萎縮した。だから多分あれの標的が俺だったら石になってる…。動けねぇよ怖くて。まぁそんな事は俺がなんかやらかさねぇ限りはないだろうけど。
「てことで仕事しろ游。」
「分かりました。何かあれば報告しますね。」
「ああ。頼んだぞ。信頼してんだから。」
「はい!」
游さんは俺が言うのもなんだがすげぇちょろい。そんで慎都さんのことが大好きだ。少し褒められるだけで嬉しそうな顔をするから。
「誠也。お前は俺と行くぞ。」
「…わ、分かった。」
今…こっちを見た慎都さんの顔が有無を言わさせない顔だった。だから俺もそう言うしかなくて大人しく慎都さんについて行った。
「なぁ慎都さん。」
「どうした?」
「今から慎都さんの家に戻るのか?」
「そうだ。」
そうなのかやっぱり…っ。うーどうする俺…。どうやったら平穏に過ごせる…?今抱かれても多分夜にまた抱かれる。その繰り返しはさすがに体力持たねぇ…。
「じゃ、じゃあ俺、慎都さんと映画見てぇ!」
「は?映画?」
「うん、俺見たい映画あるんだ。」
俺がそう言うと慎都さんが俺に近づいてきて壁に追い詰められた。逃げ場がねぇじゃねぇかこれ…。つか…なんだよ急に…っ!
「へぇ。そうかそうか。そんなに俺に抱かれたくねぇか。下手な嘘までついてよ。」
「ち、違ぇ…っ、そうじゃない!」
「ほぅ。抱かれてぇのか。」
「それも違う…!」
「どっちだよ。ハッキリしろ誠也。」
分かってるくせに…っ。慎都さんは悟るのが大の得意だから今の俺の気持ちがわかってないはずがないんだ。なのに意地悪ばっかり言いやがって…っ。この野郎…っ。
「…昼も夜もは…辛いかも。」
「両方は嫌か?」
「…体力的に。」
「そうか。分かった。じゃあ今からは2回で許してやる。」
「に、2回も!?そこは1回だろ!」
「文句あんなら3回にするか。」
「……………っ!」
3回はさすがにやべぇ…。笑えなくなる…。しかも慎都さんのこの顔はまじだな…。仕方ねぇ…。2回なら俺にも出来るはずだ。
「文句はありません…。」
「いい子だ誠也。じゃあ2回、な?」
ほんとに2回で終わらせてくれるんだろうな…っ。慎都さんのこの笑顔が怪しすぎる…。でも俺には力がねぇからどの道慎都さんのこの言葉を信じるしかねぇ。でも大丈夫…だよな。慎都さん優しいし…。
「分かった。でも絶対2回だからな!」
「ああ。2回だ。」
「だろ?」
と、慎都さん。ラーメンが美味すぎたあまり俺は早食いになっちまって途中何度か慎都さんに怒られた。早く食いすぎたら体に悪いってよ。だから俺はゆっくり食べようと心がけてはいたけど美味すぎてよ。何秒かしたらまた早食いして…んで怒られた。その繰り返しだった。
「なぁ慎都さん。もう一杯食べたい。」
「駄目だ。」
「…ケチ。」
慎都さんのことだからいいよって言ってくれると思ってた。さっきだって欲しいものはなんでも言えって言ってたじゃねぇか。俺も何でもかんでも甘えるつもりは無い。図々しいし烏滸がましいから。けどラーメンは我慢出来ねぇ…。だから食べたかったのに…。
「頭。なんで駄目なんですか。食べさせてやればいいじゃないですか。誠也悲しい顔してますよ。」
「游、それは優しさじゃねぇよ。こいつはラーメンを初めて食ったんだぞ。ただでさえラーメンは油っこい。そんなもんを沢山食わせられるかよ。胃もたれもいいところだ。」
「あー確かに。」
「だろ。こいつの健康管理も俺の役目だ。だから悪いがラーメンは諦めろ誠也。お詫びに抱いてやるから。」
「なっ、いらねぇしそんなの…!」
慎都さんはほんっと優しいなぁなんて思ってたのに最後のその発言で台無しだ!一度抱かれて分かったけど慎都さんの性欲は半端ない。冗談じゃない。あれは笑えない冗談だ。今は手を抜いてくれて俺を気遣ってくれてるけど本気で抱かれでもしたら俺は…歩けねぇ。
「遠慮すんなって誠也。俺の部屋行くぞ。」
「や、やだっ!」
「嫌がんじゃねぇよ。行くぞって。」
「…頭!」
俺と慎都さんとの言い合いを遮るように游さんが立ち上がってそう言った。しかもちょっとデカい声で。
「なんだよお前。声デケェんだよ。」
「俺は仲間外れですか…。俺だって誠也と楽しみたいです。誠也とやれんのは頭だけなんすか?」
「そうだ。」
「頭のけち!」
「うるせぇ。お前は黙って仕事しろ。まぁいずれお前も仲間に入れてやるよ。ここの生活に誠也が慣れたらだけどな。」
「まじっすか!」
「ああ。だから俺の許可無く誠也を抱いたりしたら…分かってんな?」
「は、はい。」
慎都さんの圧は怖ぇ…。あの游さんですら今ちょっと萎縮した。だから多分あれの標的が俺だったら石になってる…。動けねぇよ怖くて。まぁそんな事は俺がなんかやらかさねぇ限りはないだろうけど。
「てことで仕事しろ游。」
「分かりました。何かあれば報告しますね。」
「ああ。頼んだぞ。信頼してんだから。」
「はい!」
游さんは俺が言うのもなんだがすげぇちょろい。そんで慎都さんのことが大好きだ。少し褒められるだけで嬉しそうな顔をするから。
「誠也。お前は俺と行くぞ。」
「…わ、分かった。」
今…こっちを見た慎都さんの顔が有無を言わさせない顔だった。だから俺もそう言うしかなくて大人しく慎都さんについて行った。
「なぁ慎都さん。」
「どうした?」
「今から慎都さんの家に戻るのか?」
「そうだ。」
そうなのかやっぱり…っ。うーどうする俺…。どうやったら平穏に過ごせる…?今抱かれても多分夜にまた抱かれる。その繰り返しはさすがに体力持たねぇ…。
「じゃ、じゃあ俺、慎都さんと映画見てぇ!」
「は?映画?」
「うん、俺見たい映画あるんだ。」
俺がそう言うと慎都さんが俺に近づいてきて壁に追い詰められた。逃げ場がねぇじゃねぇかこれ…。つか…なんだよ急に…っ!
「へぇ。そうかそうか。そんなに俺に抱かれたくねぇか。下手な嘘までついてよ。」
「ち、違ぇ…っ、そうじゃない!」
「ほぅ。抱かれてぇのか。」
「それも違う…!」
「どっちだよ。ハッキリしろ誠也。」
分かってるくせに…っ。慎都さんは悟るのが大の得意だから今の俺の気持ちがわかってないはずがないんだ。なのに意地悪ばっかり言いやがって…っ。この野郎…っ。
「…昼も夜もは…辛いかも。」
「両方は嫌か?」
「…体力的に。」
「そうか。分かった。じゃあ今からは2回で許してやる。」
「に、2回も!?そこは1回だろ!」
「文句あんなら3回にするか。」
「……………っ!」
3回はさすがにやべぇ…。笑えなくなる…。しかも慎都さんのこの顔はまじだな…。仕方ねぇ…。2回なら俺にも出来るはずだ。
「文句はありません…。」
「いい子だ誠也。じゃあ2回、な?」
ほんとに2回で終わらせてくれるんだろうな…っ。慎都さんのこの笑顔が怪しすぎる…。でも俺には力がねぇからどの道慎都さんのこの言葉を信じるしかねぇ。でも大丈夫…だよな。慎都さん優しいし…。
「分かった。でも絶対2回だからな!」
「ああ。2回だ。」
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