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さよなら
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「なんでだと思う?さぁシンキングタイムだ。」
「…相変わらずですね游さんは。もしかして俺らの留守中に誠也になんかしたの游さんですか?」
「ピンポーン。正解だ。さすがは近藤会幹部の渚くんだ。」
「何の為にそんなことを?游さんになんの得があるんですか?」
「誠也を攫うために。頭にそう言われたからよ。んな事言われたら俺は動くしかねぇじゃん。俺はあの人のためなら命だって差し出せんだから。」
「…そんな事いくら游さんでも許しませんよ。」
「俺に楯突くのか?それが何を意味すんのか分かってんのか渚。」
「ええ、分かってますよ勿論。それでも誠也は渡しません。」
「だから誠也はお前らに懐かねぇんだよ。こんなやり方でやって馬鹿じゃねぇの。」
「…俺の立場になったら游さんも同じ事をしますよ。」
「いいや、しねぇよ。俺は大切にすると決めたやつにはとことん優しくするからな。」
「…へぇ。よく言いますね。これまであなたは何人殺してきたんですか。その手で優しくする?笑わせないでください游さん。今更俺らに一般人みたいな優しさなんて残ってませんよ。もう手遅れなんです。」
「はは、やけくそになってんなぁ渚。まぁいい。とりあえず誠也は貰ってくぞ。拘束を解くもんを寄越せ。」
「渡しません。」
「そうか。ならいい。こんなもの簡単に壊せるしな。」
ガシャン。
「…うそ、だろ。それ金属…ですよ。」
「おいおい渚、お前何驚いてんだよ。俺は伊達にあの人の下についてねぇ。」
「………ん?游…さん?」
なんか…でっかい音がして目を開けたら目の前に游さんがいた。しかも游さん…俺に付けられてた手錠を壊してる…。これは…夢なのか…?
「お、誠也。起きたか。約束通りちゃんと迎えに来たぞ。」
夢…じゃない。游さんら本当に迎えに来てくれたんだ。てか…渚さんの前に姿を現すんなら俺は我慢する必要なかったじゃないか。いやけどそれは結果論か。やってみなきゃわかんねぇしな…。
「游さん!誠也は渡しません。絶対に。渡しませんから。」
「…っ、な、ぎさっ、離して…。」
「離してやるもんか。誠也、お前は俺らのもんだ。この人のものじゃない。自覚しろ。」
游さんの方に俺が手を伸ばしたらその手ごと渚さんに引かれた。俺は游さんと渚さんのせいで抵抗する力すら残ってない。そんな状態だから渚さんから逃げることも勿論出来なかった。
「なぁ渚。お前こいつのこと愛してんだろ?だったらこいつの幸せを願ってやるべきじゃねぇのか。それとも自分勝手な都合をずっと誠也に押し付けんのか?」
游さんがベットの端に座りながら渚さんにそう言った。しかも余裕そうに笑いながら。なんでこの人はこんなに余裕をかましてるんだ…?けど何故か俺は游さんに対して安心感があった。游さんは渚さんよりも強い…と。だから今は全て游さんに任せることにした。俺が下手に暴れてもどの道逃げらんねぇからな。
「そうですね。それが組長の願いでもありますから。游さんに誠也を渡すわけにはいきません。」
「そうかよ。じゃあ仕方ねぇな。」
游さんはそう言うと一瞬で俺の視界から消えた。どこに行った…?
「…く゛っ、ぅ!」
「な、渚さん…!」
気づいた時には俺の事を捕まえていた渚さんがうずくまっていた。游さんが渚さんのことを…蹴ったんだ。
「心配すんな誠也。致命傷でもなんでもねぇ。行くぞ。」
「で、でも渚さんが…っ、」
「誠也。情は捨てろ。それにこいつは近藤治のお気に入りだ。いわば家族だ。だからお前を逃がした失態をしてたとしても破門にされない上に拷問もされねぇよ。だから行くぞ。早くしねぇと手遅れになる。」
ここに来てから渚さんには良くしてもらった。本当に感謝してる。渚さんがいなかったら挫けていただろうから。けどごめん渚さん。俺は…行くよ。
「…わかった。渚さん、ごめん。」
「待て…誠也…待てよ!!!!」
「ごめん…。俺は行く。」
「誠也!!!!」
俺は游さんに抱き抱えられてこの部屋を出た。叫んで俺を止めようとする渚さんを置いて…。
「なぁ誠也。渚ってやつの本性知ってるか?」
廊下を歩いている途中、游さんがふとそう聞いてきた。渚さんの…本性…ってどういうことだ?
「…本性?」
「そうだ。あいつはまだ本性を表してない。演技が得意なやつだからな。」
「…それは確かな情報なのか?」
「そうだ。お前はまだあいつと出会って日が浅いだろ。つか考えてみろよ。あの極悪非道な近藤治があんないかにも善良っぽいやつを傍に置くと思うか?」
「…それは確かにそうだけど、」
「だろ?だから気をつけろ。油断したらあいつに殺…」
バン!!!!!
「…ゆ…う、さ…ん…?」
「言いましたよね游さん。誠也を絶対あなたに渡さないって。」
「…相変わらずですね游さんは。もしかして俺らの留守中に誠也になんかしたの游さんですか?」
「ピンポーン。正解だ。さすがは近藤会幹部の渚くんだ。」
「何の為にそんなことを?游さんになんの得があるんですか?」
「誠也を攫うために。頭にそう言われたからよ。んな事言われたら俺は動くしかねぇじゃん。俺はあの人のためなら命だって差し出せんだから。」
「…そんな事いくら游さんでも許しませんよ。」
「俺に楯突くのか?それが何を意味すんのか分かってんのか渚。」
「ええ、分かってますよ勿論。それでも誠也は渡しません。」
「だから誠也はお前らに懐かねぇんだよ。こんなやり方でやって馬鹿じゃねぇの。」
「…俺の立場になったら游さんも同じ事をしますよ。」
「いいや、しねぇよ。俺は大切にすると決めたやつにはとことん優しくするからな。」
「…へぇ。よく言いますね。これまであなたは何人殺してきたんですか。その手で優しくする?笑わせないでください游さん。今更俺らに一般人みたいな優しさなんて残ってませんよ。もう手遅れなんです。」
「はは、やけくそになってんなぁ渚。まぁいい。とりあえず誠也は貰ってくぞ。拘束を解くもんを寄越せ。」
「渡しません。」
「そうか。ならいい。こんなもの簡単に壊せるしな。」
ガシャン。
「…うそ、だろ。それ金属…ですよ。」
「おいおい渚、お前何驚いてんだよ。俺は伊達にあの人の下についてねぇ。」
「………ん?游…さん?」
なんか…でっかい音がして目を開けたら目の前に游さんがいた。しかも游さん…俺に付けられてた手錠を壊してる…。これは…夢なのか…?
「お、誠也。起きたか。約束通りちゃんと迎えに来たぞ。」
夢…じゃない。游さんら本当に迎えに来てくれたんだ。てか…渚さんの前に姿を現すんなら俺は我慢する必要なかったじゃないか。いやけどそれは結果論か。やってみなきゃわかんねぇしな…。
「游さん!誠也は渡しません。絶対に。渡しませんから。」
「…っ、な、ぎさっ、離して…。」
「離してやるもんか。誠也、お前は俺らのもんだ。この人のものじゃない。自覚しろ。」
游さんの方に俺が手を伸ばしたらその手ごと渚さんに引かれた。俺は游さんと渚さんのせいで抵抗する力すら残ってない。そんな状態だから渚さんから逃げることも勿論出来なかった。
「なぁ渚。お前こいつのこと愛してんだろ?だったらこいつの幸せを願ってやるべきじゃねぇのか。それとも自分勝手な都合をずっと誠也に押し付けんのか?」
游さんがベットの端に座りながら渚さんにそう言った。しかも余裕そうに笑いながら。なんでこの人はこんなに余裕をかましてるんだ…?けど何故か俺は游さんに対して安心感があった。游さんは渚さんよりも強い…と。だから今は全て游さんに任せることにした。俺が下手に暴れてもどの道逃げらんねぇからな。
「そうですね。それが組長の願いでもありますから。游さんに誠也を渡すわけにはいきません。」
「そうかよ。じゃあ仕方ねぇな。」
游さんはそう言うと一瞬で俺の視界から消えた。どこに行った…?
「…く゛っ、ぅ!」
「な、渚さん…!」
気づいた時には俺の事を捕まえていた渚さんがうずくまっていた。游さんが渚さんのことを…蹴ったんだ。
「心配すんな誠也。致命傷でもなんでもねぇ。行くぞ。」
「で、でも渚さんが…っ、」
「誠也。情は捨てろ。それにこいつは近藤治のお気に入りだ。いわば家族だ。だからお前を逃がした失態をしてたとしても破門にされない上に拷問もされねぇよ。だから行くぞ。早くしねぇと手遅れになる。」
ここに来てから渚さんには良くしてもらった。本当に感謝してる。渚さんがいなかったら挫けていただろうから。けどごめん渚さん。俺は…行くよ。
「…わかった。渚さん、ごめん。」
「待て…誠也…待てよ!!!!」
「ごめん…。俺は行く。」
「誠也!!!!」
俺は游さんに抱き抱えられてこの部屋を出た。叫んで俺を止めようとする渚さんを置いて…。
「なぁ誠也。渚ってやつの本性知ってるか?」
廊下を歩いている途中、游さんがふとそう聞いてきた。渚さんの…本性…ってどういうことだ?
「…本性?」
「そうだ。あいつはまだ本性を表してない。演技が得意なやつだからな。」
「…それは確かな情報なのか?」
「そうだ。お前はまだあいつと出会って日が浅いだろ。つか考えてみろよ。あの極悪非道な近藤治があんないかにも善良っぽいやつを傍に置くと思うか?」
「…それは確かにそうだけど、」
「だろ?だから気をつけろ。油断したらあいつに殺…」
バン!!!!!
「…ゆ…う、さ…ん…?」
「言いましたよね游さん。誠也を絶対あなたに渡さないって。」
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