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身体が震える…。怖い…。手が使えねぇとその分怖い上に俺はこの男に…逆らえない…。
「誠也。そんなに震えなくていい。俺は別に酷い事をしたい訳じゃねぇから。あいつらと違って俺と頭はお前を可愛がりたいだけ。優しく甘やかして好きな事もさせてやる。悪い話じゃねぇだろ?だからそう怯えるな。」
「…なんで、」
「ん?」
「…なんで、俺なんですか?」
抱きたいなら女を抱けばいい…。この人も女には困らない顔をしてる。寄ってくる女もいっぱいいるはずだ。なのになんでよりにもよって俺なのか…。男の俺なのか…。何を言われても説明をされても俺は理解に苦しむしかない。だって…わかんねぇよ…。
「理由なんてねぇよ。」
「…え?」
「まぁ強いて言うならお前の事を頭が気に入ったから。ただそれだけだな。けど勘違いすんな。近藤治のように頭は酷いやつじゃねぇ。お前に躾をするつもりもない。」
「…じゃあ、なんのために俺を?」
「だから言ってんだろ。気に入ったから。」
「…そんな身勝手な理由でっ、」
「おい誠也。さっきの約束を忘れたか?拒否はするな。そう言ったよな。そうしねぇとお前の大切な大切な星秀の指が無くなっちまうぞ。」
「……………っ。」
こいつは酷くはしないといいながら俺に拒否権を与えない。やっていることは治と何一つ変わらなかった。いや治の方が優しかったかもしれない。治はある程度のところでやめてくれたから。けどこいつの場合はやめてくれるとかそういうの以前に俺が逆らえない。星秀さんを人質に取られてるから…っ。
「…すみません。」
「いい子だ誠也。じゃあそろそろ挿れるぞ。」
「……………っ。」
ああ…怖い。逃げたい。どこかへ逃げたい。ヤクザなんかから見つからないどこかへ行きたい。普通の生活の方がマシだった。俺はあの生活が嫌で仕方がなかったけどこんなことをされるよりかは遥かにマシだったんだな…。
「おいおい誠也。泣いてんのか?」
「…泣いてねぇ。」
「はは、強がりだな。けど恨むなら自分を恨むべきだ。お前のその容姿。そんな面してよぉ、こんな目に遭わねぇ訳ねぇだろ。」
…んだよそれ。俺だって生まれたくて生まれたわけじゃない。この顔で生まれたくてこの世に誕生したわけじゃねぇんだよ!なのに…なんでこんな目に…っ。けど今は耐えねぇと。どっちにしろ耐えなきゃいけねぇ。星秀さんが危ない目に遭うことになるから。
「……………っ。」
「随分大人しくなったな。お前にとってそんだけ星秀って奴は大きな存在か。これは頭に報告しとかねぇとな。なぁ誠也。」
「っ、ぁっ、まっ、ゆっくり…してくだっ、ぁ、」
「あ?ゆっくり?」
話の途中でも関係ない。そういうようにこの男は俺のケツの穴にちんこを挿れ始めた。気持ちが悪い。感じてしまう自分の体が嫌いになる。俺は自然と…涙が出た。
「おねがっ、しまっ…、ぁ、」
「分かった分かった。酷くするつもりもねぇしな。落ち着くまで待ってやるから。」
絶対…俺の言うことなんて聞いてくれないと思ったのに意外にもこの男は俺の言うことを聞いてくれた。止まってくれたんだ。それだけじゃない。俺を落ち着かせるために頭を撫でてきた。
「……っ、ふっ、ぅ、」
「泣き虫だなお前。大丈夫。無理に泣き止まなくていい。」
なんだよこいつ…。拒否するなとか…意味わかんねぇことを言いながらこうして俺に優しくすんのかよ…っ。なんなんだよ…もう…っ。
「まぁそんだけ近藤治達に酷い事されてきたってことか。たく、ひでぇ奴らだな。けど大丈夫だ誠也。お前を救い出してやるから。ま、それは頭の気まぐれかもしれねぇけどな。だが俺はもうお前を気に入った。だから頭がお前に万が一飽きたとしても俺が引き取ってやっから安心しろ。」
「…なん、だよっ、それ、」
「はは、冗談じゃねぇよ。本気だ。星秀ってやつを俺らが攫ったのもそんな感じの理由だ。まぁちょっと計画は狂っちまったけどな。本当の狙いはお前だったんだからよ。けどまぁあいつはお前よりも酷い扱いだったからな。ここの組の幹部は本気で近藤治を尊敬してっから星秀に居場所はねぇ。結果オーライだっんじゃねぇの。」
この人は…いい人なのか…?まだ…分からない。健二に対しても俺は同じことを思った。いい人かもって。けど違った。健二の星秀さんへの当たり方はあれはおかしかった。だからまだ信用なんかしちゃダメだ…。
でも今ので一つわかった。それは…。
「…星秀さんは無事ってことか。」
「あ、バレた。」
「…よかった。」
「誠也はいい子だな。だからこんなことになるんだよ。元々近藤会と俺らは盃を交わした中だが近藤治のやつがやりたい放題でな。だからまぁどの道潰そうとは思ってたらしいんだわ俺らの組長がよ。んで星秀を第1に攫ってみたって訳だが意外にもあいつは星秀を取り返そうとする。そのわけはただの取引材料になるからだろうな。人をなんだと思ってんだって話だ。」
「…治さんは確かにひどい。」
「だろ?つか、お前落ち着いたな。じゃあそろそろ続きすっか。てかこの際だから俺の名前教えといてやるよ。俺はな、久保田游(くぼた ゆう)ってんだ。よろしくな誠也。長い付き合いになるだろうからな。」
「誠也。そんなに震えなくていい。俺は別に酷い事をしたい訳じゃねぇから。あいつらと違って俺と頭はお前を可愛がりたいだけ。優しく甘やかして好きな事もさせてやる。悪い話じゃねぇだろ?だからそう怯えるな。」
「…なんで、」
「ん?」
「…なんで、俺なんですか?」
抱きたいなら女を抱けばいい…。この人も女には困らない顔をしてる。寄ってくる女もいっぱいいるはずだ。なのになんでよりにもよって俺なのか…。男の俺なのか…。何を言われても説明をされても俺は理解に苦しむしかない。だって…わかんねぇよ…。
「理由なんてねぇよ。」
「…え?」
「まぁ強いて言うならお前の事を頭が気に入ったから。ただそれだけだな。けど勘違いすんな。近藤治のように頭は酷いやつじゃねぇ。お前に躾をするつもりもない。」
「…じゃあ、なんのために俺を?」
「だから言ってんだろ。気に入ったから。」
「…そんな身勝手な理由でっ、」
「おい誠也。さっきの約束を忘れたか?拒否はするな。そう言ったよな。そうしねぇとお前の大切な大切な星秀の指が無くなっちまうぞ。」
「……………っ。」
こいつは酷くはしないといいながら俺に拒否権を与えない。やっていることは治と何一つ変わらなかった。いや治の方が優しかったかもしれない。治はある程度のところでやめてくれたから。けどこいつの場合はやめてくれるとかそういうの以前に俺が逆らえない。星秀さんを人質に取られてるから…っ。
「…すみません。」
「いい子だ誠也。じゃあそろそろ挿れるぞ。」
「……………っ。」
ああ…怖い。逃げたい。どこかへ逃げたい。ヤクザなんかから見つからないどこかへ行きたい。普通の生活の方がマシだった。俺はあの生活が嫌で仕方がなかったけどこんなことをされるよりかは遥かにマシだったんだな…。
「おいおい誠也。泣いてんのか?」
「…泣いてねぇ。」
「はは、強がりだな。けど恨むなら自分を恨むべきだ。お前のその容姿。そんな面してよぉ、こんな目に遭わねぇ訳ねぇだろ。」
…んだよそれ。俺だって生まれたくて生まれたわけじゃない。この顔で生まれたくてこの世に誕生したわけじゃねぇんだよ!なのに…なんでこんな目に…っ。けど今は耐えねぇと。どっちにしろ耐えなきゃいけねぇ。星秀さんが危ない目に遭うことになるから。
「……………っ。」
「随分大人しくなったな。お前にとってそんだけ星秀って奴は大きな存在か。これは頭に報告しとかねぇとな。なぁ誠也。」
「っ、ぁっ、まっ、ゆっくり…してくだっ、ぁ、」
「あ?ゆっくり?」
話の途中でも関係ない。そういうようにこの男は俺のケツの穴にちんこを挿れ始めた。気持ちが悪い。感じてしまう自分の体が嫌いになる。俺は自然と…涙が出た。
「おねがっ、しまっ…、ぁ、」
「分かった分かった。酷くするつもりもねぇしな。落ち着くまで待ってやるから。」
絶対…俺の言うことなんて聞いてくれないと思ったのに意外にもこの男は俺の言うことを聞いてくれた。止まってくれたんだ。それだけじゃない。俺を落ち着かせるために頭を撫でてきた。
「……っ、ふっ、ぅ、」
「泣き虫だなお前。大丈夫。無理に泣き止まなくていい。」
なんだよこいつ…。拒否するなとか…意味わかんねぇことを言いながらこうして俺に優しくすんのかよ…っ。なんなんだよ…もう…っ。
「まぁそんだけ近藤治達に酷い事されてきたってことか。たく、ひでぇ奴らだな。けど大丈夫だ誠也。お前を救い出してやるから。ま、それは頭の気まぐれかもしれねぇけどな。だが俺はもうお前を気に入った。だから頭がお前に万が一飽きたとしても俺が引き取ってやっから安心しろ。」
「…なん、だよっ、それ、」
「はは、冗談じゃねぇよ。本気だ。星秀ってやつを俺らが攫ったのもそんな感じの理由だ。まぁちょっと計画は狂っちまったけどな。本当の狙いはお前だったんだからよ。けどまぁあいつはお前よりも酷い扱いだったからな。ここの組の幹部は本気で近藤治を尊敬してっから星秀に居場所はねぇ。結果オーライだっんじゃねぇの。」
この人は…いい人なのか…?まだ…分からない。健二に対しても俺は同じことを思った。いい人かもって。けど違った。健二の星秀さんへの当たり方はあれはおかしかった。だからまだ信用なんかしちゃダメだ…。
でも今ので一つわかった。それは…。
「…星秀さんは無事ってことか。」
「あ、バレた。」
「…よかった。」
「誠也はいい子だな。だからこんなことになるんだよ。元々近藤会と俺らは盃を交わした中だが近藤治のやつがやりたい放題でな。だからまぁどの道潰そうとは思ってたらしいんだわ俺らの組長がよ。んで星秀を第1に攫ってみたって訳だが意外にもあいつは星秀を取り返そうとする。そのわけはただの取引材料になるからだろうな。人をなんだと思ってんだって話だ。」
「…治さんは確かにひどい。」
「だろ?つか、お前落ち着いたな。じゃあそろそろ続きすっか。てかこの際だから俺の名前教えといてやるよ。俺はな、久保田游(くぼた ゆう)ってんだ。よろしくな誠也。長い付き合いになるだろうからな。」
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