上 下
83 / 174

気絶

しおりを挟む
「誠也。起きてるか?」



起きてるかって…?そりゃもう必死に起きてる…。俺はさっきまで蓮さんと健二によって同時に抱かれてた。俺の穴に2本のちんこが入ってたんだ。しかもその時健二に言われた。気絶したら何度でもやり直すからなって。だから俺は必死に気絶しないように頑張ってたんだ。



「……おき…てる。」

「よし、いい子だ。今日はもう寝ていいぞ。」

「健二さん。後は俺がやっときます。」

「そうか?なら頼む。じゃあな誠也。後は蓮がやってくれるらしいからなんかあったらこいつに言うんだぞ。」



そう言って健二は俺の前から消えた。多分部屋から出たと思う。首すら上げられないぐらい疲れてるから分かんねぇんだ…。あれから何度犯されたかも分からない。声も枯れて目も霞む。右も左も分からなくなるぐらい犯された。イカされ続けた。二度とあんな事…されたくない。



「…誠也。起きれるか?」



蓮さんの声だ…。もう大丈夫…。俺の前には蓮さんしか居ない…。



「…だい…じょうぶ…。」

「大丈夫じゃねぇよな。すまない。ごめんな。」



蓮さんは悪くない。星秀さんを守るためなんだから…。けど…それにしても…疲れた。もう寝たい…。



「…蓮さん。」

「どうした?」

「…眠い。」

「そうだよな。けど先に風呂入ろう。腹下しちまうから。」



ああ…そうだった。俺は中出しされたんだった…。もう寝たい…けど腹下すのもめんどくさい…。風呂…入んねぇとな…。



「…分かりました。」

「おいおい誠也。何してんだよ馬鹿。」



何って俺はお風呂に入ろうとしたんだ。なのに何故か蓮さんがそれを止めて来た。それどころかまた寝かしつけるように俺をベットに横にしてきたんだ。



「…お風呂に。」

「お前は寝てていい。歩けるわけねぇだろ。」

「それはそうだけど…。」



風呂に入らなきゃ腹下しちまうから…入んねぇと…。



「いいから黙ってろ。俺が抱っこしてやるから。お前は何もしなくていい。なんなら寝ててもいいんだからよ。」

「…いいのか?」

「当たり前だろ。俺はお前に最低な事をしたんだ。なのになんでお前はそんなにお人好しなんだよ。もっと俺を責めるべきだろ。自分がされた事忘れたのか?さっきまでお前はあんなに…。」



そうだけど…分かってるから大丈夫。蓮さんはずっと暗い顔をしてた。まぁ勃起はずっとしてたけどな。あの大きいちんこのせいで俺はイキ狂ったしそれは辛かったけど…でも分かってる。蓮さんは星秀さんの事が1番だけど俺のこともちゃんと気にかけてくれてる。だから謝らないで欲しい。



「…違う。」

「違くねぇだろ。なぁ誠也。お前はなんでそんなに馬鹿なんだ。」

「…おれは…ばか…なのか?」

「馬鹿だろ。馬鹿野郎だ。けどなんか星秀がお前に惚れた訳がよく分かる。お前は馬鹿だけどなんつーか可愛いし。顔も。」

「…褒めてんのか貶されてんのかわかんねぇ。」

「分かんなくていい。お前は馬鹿のままでいい。まぁとりあえず風呂に入って休もう。これからどうなるかわかんねぇけど俺がお前を助けてやる。二度と躾なんてさせねぇ。だから誠也も組長に逆らうのは無しだ。分かったな。」

「…大丈夫。それはちゃんと分かってる。俺はそのつもりだったんだ。」



そうしないと星秀さんにも危険が及ぶことになるって治から言われたばかりだったから。だから俺は正直びっくりした。さっき健二から言われたことに。俺が治に懐いてないって…。けどまぁ治はヤクザだ。いや蓮さん達もそうか…。けどあの人はこの化け物たちを束ねるトップ。慈悲なんてもんはねぇよな…。



「そうだよな。お前はこう見えて意外と賢いもんな。」

「なんで蓮さんはさっきから俺を貶してくるんだ…。」

「そうだな。なんでだろうな。けどまぁお前が強いからかもな。」



蓮さんはそう言って俺の頭を少し強めに撫でてきた。その時俺は気づいた。蓮さんの小指の指先が…ない。



「…蓮さんはなんでヤクザになったんだ?」



渚さんのヤクザになった訳は健二が何となく話していた。けど蓮さんのは知らない。教えてくれるかは分かんねぇけど…俺はとりあえず聞いてみた。さっきまであんなに眠かったのによ。



「おい誠也、お前それ今聞く質問じゃねぇだろ。怯える場面だぞここは。さっきまであんな事されてたのによ。」

「…あれは確かにきつかったけど蓮さんがもう俺の事守ってくれるんだろ?」

「はは、生意気なやつ。そうだな。守ってやる。」

「だったら俺は怖がる必要は無い…。体はまだきついし声も出ねぇけど…。」

「そうだな。そういう事なら風呂で話してやる。俺がなんでこの組に入ることになったのかって事をな。」

しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

ヤクザと捨て子

幕間ささめ
BL
執着溺愛ヤクザ幹部×箱入り義理息子 ヤクザの事務所前に捨てられた子どもを自分好みに育てるヤクザ幹部とそんな保護者に育てられてる箱入り男子のお話。 ヤクザは頭の切れる爽やかな風貌の腹黒紳士。息子は細身の美男子の空回り全力少年。

中華マフィア若頭の寵愛が重すぎて頭を抱えています

橋本しら子
BL
あの時、あの場所に近づかなければ、変わらない日常の中にいることができたのかもしれない。居酒屋でアルバイトをしながら学費を稼ぐ苦学生の桃瀬朱兎(ももせあやと)は、バイト終わりに自宅近くの裏路地で怪我をしていた一人の男を助けた。その男こそ、朱龍会日本支部を取り仕切っている中華マフィアの若頭【鼬瓏(ゆうろん)】その人。彼に関わったことから事件に巻き込まれてしまい、気づけば闇オークションで人身売買に掛けられていた。偶然居合わせた鼬瓏に買われたことにより普通の日常から一変、非日常へ身を置くことになってしまったが…… 想像していたような酷い扱いなどなく、ただ鼬瓏に甘やかされながら何時も通りの生活を送っていた。 ※付きのお話は18指定になります。ご注意ください。 更新は不定期です。

総長の彼氏が俺にだけ優しい

桜子あんこ
BL
ビビりな俺が付き合っている彼氏は、 関東で最強の暴走族の総長。 みんなからは恐れられ冷酷で悪魔と噂されるそんな俺の彼氏は何故か俺にだけ甘々で優しい。 そんな日常を描いた話である。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。 燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。 そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。 チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。 不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で! 独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

消えたいと願ったら、猫になってました。

15
BL
親友に恋をした。 告げるつもりはなかったのにひょんなことからバレて、玉砕。 消えたい…そう呟いた時どこからか「おっけ〜」と呑気な声が聞こえてきて、え?と思った時には猫になっていた。 …え? 消えたいとは言ったけど猫になりたいなんて言ってません! 「大丈夫、戻る方法はあるから」 「それって?」 「それはーーー」 猫ライフ、満喫します。 こちら息抜きで書いているため、亀更新になります。 するっと終わる(かもしれない)予定です。

a pair of fate

みか
BL
『運命の番』そんなのおとぎ話の中にしか存在しないと思っていた。 ・オメガバース ・893若頭×高校生 ・特殊設定有

処理中です...