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帰ってきた…
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「誠也!せーいーや!起きろって!」
「………んん。」
あれ…俺いつの間に寝てたんだ…?分かんねぇ。けど腰が痛てぇ…。渚さんのせいだ。この腰の痛みは渚さんの…っ。
「おい誠也。何睨んでんだよ。また犯されてぇの?」
「…違うし。つか腰が痛てぇ。痛すぎる。」
さっき俺は渚さんに抱かれた。しかも1回じゃない。3回はやった。お陰様で全身が痛てぇよ。
「気のせいだろ。」
「…気のせいじゃない。」
「ま、あんなイキまくってたらそりゃ腰痛くなるだろ。」
「……………。」
あの時やめてと言っても渚さんはやめてくれなかった。普段は優しいのにあんな感じの事になると渚さんは鬼になる。もう俺は渚さんとはやらない。普通にキツかった。渚さんが上手いから余計にキツいんだ…。
「睨むなって。せっかく起こしてやったのに。」
「俺はまだ寝てたかった…。渚さんの馬鹿…。」
あんなに酷く抱かれたんだ。痛かったわけじゃねぇけど…。だけど俺は疲れたんだ!物凄く!だから休まなきゃいけねぇ。寝なきゃいけなぇんだよ!だから俺は寝る…と俺がまた目を閉じたその時…。
「あっそ。じゃあ寝てろよ。せっかく星秀帰ってきたってのによ。」
「…え?」
星秀さんが帰ってきた…?ほんとに…?てことは無事なのか…?!怪我…とか…したりしてねぇよな…。けどとにかく帰ってきてくれて良かった…。
「な、渚さん…それはほんとか?」
「嘘つかねぇよ。」
「会いに行きたい…行かせてくれ…!」
「駄目だ。誠也一回落ち着け。さっきも言ったろ?お前から星秀に会いに行くことは許されない。」
そうだ…。そうだった。俺がそんなことしたら星秀さんが危険な目に遭うことになっちまうんだ…。くそ…。会いたいのに…。無事かどうかこの目で確かめたいのに…。
「けど安心しろ。星秀は無事だ。多少の怪我はしてるが命には別状ない。実際に星秀に会った蓮からの報告だから嘘でもねぇよ。」
「…よかった。」
「だな。俺も安心した。あいつになんかあったらどうしようかと思ってた。」
渚さんは平然を装うのが得意だ。俺には焦ったり心配しまくってんのをバレないようにする。だから俺は今渚さんが泣きそうになってんのを見て驚いた。ここまで渚さんは星秀さんを心配してたんだ。それに加えて俺の気を星秀さんから逸らしてくれた。だから俺もこうして精神を壊すことなく星秀さんの帰りを待てた。
「渚さんは星秀さんに会えるのか?」
俺は会えないけど渚さんはこの組の幹部だ。けどこうして今は俺の見張り役になってる。その見張り役の仕事が終わったら星秀さんに渚さんは会えるんだろうか…?俺はふと思った。
「ああ。当たり前だ。俺はいつでもあいつに会える。だから誠也、お前に伝えてやるよ。星秀がどんな感じだったのかって事をな。俺もあいつがどんな感じなのか見たいしな。精神的にも俺達があいつを支えてやんねぇと。」
「…なら渚さん。星秀さんのとこに行って来いよ。」
「あ?けどそしたらお前の見張り役は蓮になるぞ?いいのかよ。」
「大丈夫。渚さんだって星秀さんに会いたいだろ?」
「はっ…生意気な。」
そう言いながら渚さんは笑ってきた。俺は俺なりに今出来る気遣いを渚さんにしたつもりだ。渚さんには感謝しなきゃいけねぇことが沢山あるから…って思ってたけど…。
「けど大丈夫だ誠也。多分星秀も俺より今は蓮の方がいいだろうから。」
「そう…なのか?」
「ああ。蓮は上手なんだよ。星秀の扱い方がな。だから星秀が落ち着くまであいつに任せる。この事は絶対に健二さんに言うなよ。もちろん組長にもな。」
言うなよ…って言った?俺は前から気になってたことがある。それはこの部屋に盗聴器や監視カメラがあるのかということ。けどその渚さんの言葉を聞く限りこの部屋には…。
「…てことはこの部屋に盗聴器はないのか。」
「あ。やべ。」
「ないんだなこの部屋には…!」
「誠也、忘れろ。」
「無理だ。忘れねぇ。監視カメラはあるのか?」
そこが一番重要だ。監視カメラが無ければこの部屋から逃げられるんだから。
「言わねぇよ馬鹿。つか誠也、お前この部屋に盗聴器がないこと健二さんや組長に言うなよ。」
渚さんが焦ってる…。これは…使えるぞ。
「…出口どこか教えてくれたら言わねぇ。」
「クソ生意気なやつ。」
「教えてくんねぇなら言う。」
「たく…まぁいいか。出口知ったところだもんな。出口は1階にしかない。エレベーターで降りたらすぐに分かるさ。何せ大きい扉があるからな。」
「…そこからしか出られないのか?」
「そうだ。おい誠也。変な気を起こすなよ。お前は出られねぇんだからな。」
出口は一つ…。それも1階…。そこまで行かなきゃ俺はこの屋敷から出れない。それに出るとしても星秀さんと一緒に出たい。けどやっぱそれはかなり現実的じゃねぇ…。
「分かってるよ渚さん…。」
「ならいい。んじゃ、健二さんが帰ってくるまでまた可愛がってやるよ。」
「…え、?は?もういいっ、もういいってば!」
「遠慮すんな誠也。」
「………んん。」
あれ…俺いつの間に寝てたんだ…?分かんねぇ。けど腰が痛てぇ…。渚さんのせいだ。この腰の痛みは渚さんの…っ。
「おい誠也。何睨んでんだよ。また犯されてぇの?」
「…違うし。つか腰が痛てぇ。痛すぎる。」
さっき俺は渚さんに抱かれた。しかも1回じゃない。3回はやった。お陰様で全身が痛てぇよ。
「気のせいだろ。」
「…気のせいじゃない。」
「ま、あんなイキまくってたらそりゃ腰痛くなるだろ。」
「……………。」
あの時やめてと言っても渚さんはやめてくれなかった。普段は優しいのにあんな感じの事になると渚さんは鬼になる。もう俺は渚さんとはやらない。普通にキツかった。渚さんが上手いから余計にキツいんだ…。
「睨むなって。せっかく起こしてやったのに。」
「俺はまだ寝てたかった…。渚さんの馬鹿…。」
あんなに酷く抱かれたんだ。痛かったわけじゃねぇけど…。だけど俺は疲れたんだ!物凄く!だから休まなきゃいけねぇ。寝なきゃいけなぇんだよ!だから俺は寝る…と俺がまた目を閉じたその時…。
「あっそ。じゃあ寝てろよ。せっかく星秀帰ってきたってのによ。」
「…え?」
星秀さんが帰ってきた…?ほんとに…?てことは無事なのか…?!怪我…とか…したりしてねぇよな…。けどとにかく帰ってきてくれて良かった…。
「な、渚さん…それはほんとか?」
「嘘つかねぇよ。」
「会いに行きたい…行かせてくれ…!」
「駄目だ。誠也一回落ち着け。さっきも言ったろ?お前から星秀に会いに行くことは許されない。」
そうだ…。そうだった。俺がそんなことしたら星秀さんが危険な目に遭うことになっちまうんだ…。くそ…。会いたいのに…。無事かどうかこの目で確かめたいのに…。
「けど安心しろ。星秀は無事だ。多少の怪我はしてるが命には別状ない。実際に星秀に会った蓮からの報告だから嘘でもねぇよ。」
「…よかった。」
「だな。俺も安心した。あいつになんかあったらどうしようかと思ってた。」
渚さんは平然を装うのが得意だ。俺には焦ったり心配しまくってんのをバレないようにする。だから俺は今渚さんが泣きそうになってんのを見て驚いた。ここまで渚さんは星秀さんを心配してたんだ。それに加えて俺の気を星秀さんから逸らしてくれた。だから俺もこうして精神を壊すことなく星秀さんの帰りを待てた。
「渚さんは星秀さんに会えるのか?」
俺は会えないけど渚さんはこの組の幹部だ。けどこうして今は俺の見張り役になってる。その見張り役の仕事が終わったら星秀さんに渚さんは会えるんだろうか…?俺はふと思った。
「ああ。当たり前だ。俺はいつでもあいつに会える。だから誠也、お前に伝えてやるよ。星秀がどんな感じだったのかって事をな。俺もあいつがどんな感じなのか見たいしな。精神的にも俺達があいつを支えてやんねぇと。」
「…なら渚さん。星秀さんのとこに行って来いよ。」
「あ?けどそしたらお前の見張り役は蓮になるぞ?いいのかよ。」
「大丈夫。渚さんだって星秀さんに会いたいだろ?」
「はっ…生意気な。」
そう言いながら渚さんは笑ってきた。俺は俺なりに今出来る気遣いを渚さんにしたつもりだ。渚さんには感謝しなきゃいけねぇことが沢山あるから…って思ってたけど…。
「けど大丈夫だ誠也。多分星秀も俺より今は蓮の方がいいだろうから。」
「そう…なのか?」
「ああ。蓮は上手なんだよ。星秀の扱い方がな。だから星秀が落ち着くまであいつに任せる。この事は絶対に健二さんに言うなよ。もちろん組長にもな。」
言うなよ…って言った?俺は前から気になってたことがある。それはこの部屋に盗聴器や監視カメラがあるのかということ。けどその渚さんの言葉を聞く限りこの部屋には…。
「…てことはこの部屋に盗聴器はないのか。」
「あ。やべ。」
「ないんだなこの部屋には…!」
「誠也、忘れろ。」
「無理だ。忘れねぇ。監視カメラはあるのか?」
そこが一番重要だ。監視カメラが無ければこの部屋から逃げられるんだから。
「言わねぇよ馬鹿。つか誠也、お前この部屋に盗聴器がないこと健二さんや組長に言うなよ。」
渚さんが焦ってる…。これは…使えるぞ。
「…出口どこか教えてくれたら言わねぇ。」
「クソ生意気なやつ。」
「教えてくんねぇなら言う。」
「たく…まぁいいか。出口知ったところだもんな。出口は1階にしかない。エレベーターで降りたらすぐに分かるさ。何せ大きい扉があるからな。」
「…そこからしか出られないのか?」
「そうだ。おい誠也。変な気を起こすなよ。お前は出られねぇんだからな。」
出口は一つ…。それも1階…。そこまで行かなきゃ俺はこの屋敷から出れない。それに出るとしても星秀さんと一緒に出たい。けどやっぱそれはかなり現実的じゃねぇ…。
「分かってるよ渚さん…。」
「ならいい。んじゃ、健二さんが帰ってくるまでまた可愛がってやるよ。」
「…え、?は?もういいっ、もういいってば!」
「遠慮すんな誠也。」
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