69 / 117
キス
しおりを挟む
「逃がしてやる…ってどういうことだ?」
「言葉のまんまだよ。俺がお前をここから逃がすってこと。もしそうならお前はどうするんだ?誠也。」
…渚さんは俺を揶揄ってんだろうか?そりゃ俺はもちろん逃げたい。逃げれるなら何でもいい。けどそれは簡単じゃない。簡単に逃げれないのは俺が一番わかってる。それに星秀さんがここに帰ってくるんだ。だから俺はここから逃げるつもりは今はない。
「…逃げない。」
「え、まじか。」
「…なんだよ。」
「いやぁ、俺が思ってた回答と違ったから。誠也は何がなんでもここから逃げると思ってたわ。」
「…そりゃ逃げれるなら逃げたい。けどなんの考えもなしにそれを実行するのは危険だってわかってるから。」
今俺が逃げたら星秀さんに被害が及ぶかもしれない。それだけは嫌だから。
「へぇ。誠也って意外と賢いのな。それが分かってるならよかった。お前が逃げたとてすぐに捕まる。そしたらお前は組長と健二さんに酷い目に遭わされちまうからな。それはあんま俺も見たくねぇ。だから逃げないでくれよ誠也。」
渚さんはそう言いながら俺の頭を撫でて抱きしめてきた。この人はよく俺を抱きしめてくる。癖なのか…?
「んじゃ、誠也。キスして貰おうか。」
「…嫌って言ったらどうする?」
「そうだなぁ。そんな我儘言うやつには唇が腫れるまでキスしてやるよ。」
渚さんはニヤって笑いながら俺の唇を触ってきた。冗談じゃない。渚さんは本気だ。そこまでされるぐらいなら俺からキスしよう…。
「…それはいやだ。」
「ならキス、な?」
「わかった…。」
「物分りのいいやつは好きだぜ。」
あーも…。どいつもこいつも要求が多い…。けど渚さんはやっぱり治よりも健二よりも怖くない。本音で話せてる。全部じゃないけどな。
「ほら誠也。早く。」
「わかったから…。」
「ちゃんと唇にするんだぞ。」
「…分かってる。」
俺がそう返事をすると渚さんがまた笑った。その後俺を逃がさないと言わんばかりに抱きしめてきた。そのせいで俺と渚さんの鼻が当たっちまいそうなほど近い距離になった。
「ち、近ぇ…って、」
「いいじゃねぇか別に。こうしねぇと誠也が逃げるだろ?」
「逃げねぇから…!」
「ふーん。まぁいいや。さっさとキスしろ。これ以上待たせるな。」
そう言いながら渚さんは俺の服の中に手を入れてきた。これは早くしねぇとまじでやばい。力じゃ渚さんには適わねえから…。だから俺は目をつぶって渚さんの唇にキスをした。
「…してやったぞキス。」
「相変わらず生意気なやつだな。まぁそこが可愛んだけどな。いい子だ誠也。よくやった。」
何が嬉しんだよ…。俺なんかにキスされて…。そんなに笑顔になるほど嬉しいのか…?渚さんはほんと変なやつだ…。
「…変なやつ。」
「あ?おい誠也。そりゃ俺の事か?」
「他に誰がいんだよ。」
「あー?こらてめぇ。口の利き方に気をつけろよ。」
「だって俺なんかにキスされて何が嬉しんだよ。」
「…誠也。お前ってほんと馬鹿だよな。」
なっ…!誰が馬鹿だ!いや俺は馬鹿だけどよ…。けどそんなストレートに言うなよ…。
「うるせぇ…。」
「はは、可愛いやつ。そういや蓮がお前に会いたがってたぞ。」
蓮…?ああ、わかった。あの幹部だ。渚さんと同じように俺を犯したやつ。そんなやつに会いたくなんかねぇ。
「…俺は会いたくない。」
「はは、そう言うと思った。けどそれ言うのは俺の前だけにしとけよ。あいつらにそんな事言っちゃ駄目だ。酷い目に遭うぞ。」
「…分かってる。渚さんの前だけだ。」
「へぇ。」
なんだこいつ…。いきなりニヤニヤしやがって。気持ち悪ぃな。なんだよ…。渚さんって未だによくわかんねぇ。
「なぁ誠也。それってつまり俺が誠也の中で特別ってことか?」
「ち、ちげぇ!勘違いすんな!」
「はー。お前可愛いやつだな。こっち来い。抱きしめてやる。」
「やめろっ、離せ…!」
「離さねぇよ。可愛いやつめ。お前の言うことなら出来る範囲で答えてやるから何でも言ってみろ誠也。」
「え…?何でも…?」
「おうよ!」
何でも…。何でも教えてくれる…。それならあれがいい。俺が1番知りたいのはあれだ。
「じゃあ…出口教えろ。」
「馬鹿かお前。犯すぞ。」
「言葉のまんまだよ。俺がお前をここから逃がすってこと。もしそうならお前はどうするんだ?誠也。」
…渚さんは俺を揶揄ってんだろうか?そりゃ俺はもちろん逃げたい。逃げれるなら何でもいい。けどそれは簡単じゃない。簡単に逃げれないのは俺が一番わかってる。それに星秀さんがここに帰ってくるんだ。だから俺はここから逃げるつもりは今はない。
「…逃げない。」
「え、まじか。」
「…なんだよ。」
「いやぁ、俺が思ってた回答と違ったから。誠也は何がなんでもここから逃げると思ってたわ。」
「…そりゃ逃げれるなら逃げたい。けどなんの考えもなしにそれを実行するのは危険だってわかってるから。」
今俺が逃げたら星秀さんに被害が及ぶかもしれない。それだけは嫌だから。
「へぇ。誠也って意外と賢いのな。それが分かってるならよかった。お前が逃げたとてすぐに捕まる。そしたらお前は組長と健二さんに酷い目に遭わされちまうからな。それはあんま俺も見たくねぇ。だから逃げないでくれよ誠也。」
渚さんはそう言いながら俺の頭を撫でて抱きしめてきた。この人はよく俺を抱きしめてくる。癖なのか…?
「んじゃ、誠也。キスして貰おうか。」
「…嫌って言ったらどうする?」
「そうだなぁ。そんな我儘言うやつには唇が腫れるまでキスしてやるよ。」
渚さんはニヤって笑いながら俺の唇を触ってきた。冗談じゃない。渚さんは本気だ。そこまでされるぐらいなら俺からキスしよう…。
「…それはいやだ。」
「ならキス、な?」
「わかった…。」
「物分りのいいやつは好きだぜ。」
あーも…。どいつもこいつも要求が多い…。けど渚さんはやっぱり治よりも健二よりも怖くない。本音で話せてる。全部じゃないけどな。
「ほら誠也。早く。」
「わかったから…。」
「ちゃんと唇にするんだぞ。」
「…分かってる。」
俺がそう返事をすると渚さんがまた笑った。その後俺を逃がさないと言わんばかりに抱きしめてきた。そのせいで俺と渚さんの鼻が当たっちまいそうなほど近い距離になった。
「ち、近ぇ…って、」
「いいじゃねぇか別に。こうしねぇと誠也が逃げるだろ?」
「逃げねぇから…!」
「ふーん。まぁいいや。さっさとキスしろ。これ以上待たせるな。」
そう言いながら渚さんは俺の服の中に手を入れてきた。これは早くしねぇとまじでやばい。力じゃ渚さんには適わねえから…。だから俺は目をつぶって渚さんの唇にキスをした。
「…してやったぞキス。」
「相変わらず生意気なやつだな。まぁそこが可愛んだけどな。いい子だ誠也。よくやった。」
何が嬉しんだよ…。俺なんかにキスされて…。そんなに笑顔になるほど嬉しいのか…?渚さんはほんと変なやつだ…。
「…変なやつ。」
「あ?おい誠也。そりゃ俺の事か?」
「他に誰がいんだよ。」
「あー?こらてめぇ。口の利き方に気をつけろよ。」
「だって俺なんかにキスされて何が嬉しんだよ。」
「…誠也。お前ってほんと馬鹿だよな。」
なっ…!誰が馬鹿だ!いや俺は馬鹿だけどよ…。けどそんなストレートに言うなよ…。
「うるせぇ…。」
「はは、可愛いやつ。そういや蓮がお前に会いたがってたぞ。」
蓮…?ああ、わかった。あの幹部だ。渚さんと同じように俺を犯したやつ。そんなやつに会いたくなんかねぇ。
「…俺は会いたくない。」
「はは、そう言うと思った。けどそれ言うのは俺の前だけにしとけよ。あいつらにそんな事言っちゃ駄目だ。酷い目に遭うぞ。」
「…分かってる。渚さんの前だけだ。」
「へぇ。」
なんだこいつ…。いきなりニヤニヤしやがって。気持ち悪ぃな。なんだよ…。渚さんって未だによくわかんねぇ。
「なぁ誠也。それってつまり俺が誠也の中で特別ってことか?」
「ち、ちげぇ!勘違いすんな!」
「はー。お前可愛いやつだな。こっち来い。抱きしめてやる。」
「やめろっ、離せ…!」
「離さねぇよ。可愛いやつめ。お前の言うことなら出来る範囲で答えてやるから何でも言ってみろ誠也。」
「え…?何でも…?」
「おうよ!」
何でも…。何でも教えてくれる…。それならあれがいい。俺が1番知りたいのはあれだ。
「じゃあ…出口教えろ。」
「馬鹿かお前。犯すぞ。」
53
お気に入りに追加
411
あなたにおすすめの小説
極道達に閉じ込められる少年〜監獄
安達
BL
翔湊(かなた)はヤクザの家計に生まれたと思っていた。組員からも兄達からも愛され守られ1度も外の世界に出たことがない。しかし、実際は違い家族と思っていた人達との血縁関係は無く養子であることが判明。そして翔湊は自分がなぜこの家に養子として迎え入れられたのか衝撃の事実を知る。頼れる家族も居なくなり外に出たことがない翔湊は友達もいない。一先この家から逃げ出そうとする。だが行く手を阻む俵積田会の極道達によってーーー?
最後はハッピーエンドです。
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
R18禁BLゲームの主人公(総攻め)の弟(非攻略対象)に成りました⁉
あおい夜
BL
昨日、自分の部屋で眠ったあと目を覚ましたらR18禁BLゲーム“極道は、非情で温かく”の主人公(総攻め)の弟(非攻略対象)に成っていた!
弟は兄に溺愛されている為、嫉妬の対象に成るはずが?
監禁されて愛されて
カイン
BL
美影美羽(みかげみう)はヤクザのトップである美影雷(みかげらい)の恋人らしい、しかし誰も見た事がない。それには雷の監禁が原因だった…そんな2人の日常を覗いて見ましょう〜
【R-18】♡喘ぎ詰め合わせ♥あほえろ短編集
夜井
BL
完結済みの短編エロのみを公開していきます。
現在公開中の作品(随時更新)
『異世界転生したら、激太触手に犯されて即堕ちしちゃった話♥』
異種姦・産卵・大量中出し・即堕ち・二輪挿し・フェラ/イラマ・ごっくん・乳首責め・結腸責め・尿道責め・トコロテン・小スカ
受け付けの全裸お兄さんが店主に客の前で公開プレイされる大人の玩具専門店
ミクリ21 (新)
BL
大人の玩具専門店【ラブシモン】を営む執事服の店主レイザーと、受け付けの全裸お兄さんシモンが毎日公開プレイしている話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる