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「あ、あの…っ、」



相変わらず強引な治に俺は縋るような思いでそう言った。こいつ足を開けとか言いながら開かせてくるんだ。



「なんだ。」

「ちょ、ちょっと待ってくれ…っ!」



俺が治の手を掴みながらそう言うと治は分かりやすく機嫌が悪くなった。けど俺はもう体が限界なんだ。これ以上するのは本気で吐きそう。疲れたってレベルじゃない。もう俺は寝たいんだ。



「なんだよさっきから。拒むのか?」

「ち、ちが…っ、」

「ならその手を退けろ。退けねぇなら縛るぞ。」

「ま、って、話を聞いてくれ…っ!」

「やりながら聞いてやるよ。」

「ちょ、ま…っ、」



ふざけんなよ…っ!俺はやりたくねぇんだ…っ!やりながらされたら話もクソもねぇんだよ…っ!



「お、治さん…っ!」

「誠也。あんまり抵抗するなよ。優しくしてやれなくなっちまうぞ。」

「ていこうとかっ、じゃなくてっ、」

「じゃあなんだよ。」



くそ…っ、乳首触りながら言うじゃねぇよ…!けどここで執拗以上に抵抗したら治が怒っちまう。くそ…。



「や、やめっ、触るな…っ!」

「ならさっさと言え。言いたいことがあるんだろ?なぁ誠也。」

「きょ、うはっ、もうしたくない…っ、」

「あ?」

「う゛っ…!」



怒らせちまった…。俺がしたくないって言った途端に治に顔を鷲掴みにされた。ちょっとは俺の体調も気にかけてくれよ…。



「おい誠也。今のはどういうつもりだ。したくない?笑わせんな。なんでお前の都合に俺が合わせてやんなきゃいけねぇんだよ。俺がやりたい時にやる。お前はそれに合わせる。それは当たり前のことだろ?なぁ。」

「ち、ちがっ…、」



普段ならそうでいい。星秀さんの為に耐えられる。でも今日は本当にきついんだ。あんなに性行為をしたことの無い俺は本当に限界なんだ。分かってくれよ…っ。



「きょ、だけっ、今日だけでいいから…っ!」

「今日だけ?」

「そうっ、今日だけ…っ!」

「それはつまり明日からはやっていいってことか?」

「していいっ、していいから…っ!」

「あ?益々わかんねぇ。なんで今日は駄目なんだよ。」



そんなの決まってんだろ!やられすぎて身体中痛いんだ…っ!痛すぎるんだ…っ!だから今だけは休ませて欲しい…っ。



「今日は…もう…限界なんだ…っ。」

「限界?」

「身体中が痛くて…っ。だから治さん、頼みます…っ。今日は勘弁してください…っ。」



俺は気づけば涙を流していた。あれだけ長いこと泣いていなかった俺なのにここに来てから何度も泣いている。恥ずかしい男だな…っ。



「そうか。なら今日は勘弁してやる。」

「…え?」



俺はまさか治が許してくれるなんて思いもしなかった。だから思わず治のことを重視してしまう。



「どうした可愛い顔をして。食われてぇのか?」

「や…っ、ちが、」

「はは、安心しろ。今日はしねぇって約束するから。」

「い、いいんですか…?」

「ああ。ちょっと無茶させすぎたのも事実だしな。それとお前がいい子だから。暴れまくって逃げようとすんなら別の話だがそうじゃねぇからな。」

「…ありがとう、ございます。」



…よかった。とりあえず…よかった。とにかく今日は…今日だけは休めるんだ。



「ああ。ゆっくり休んどけ。明日俺に抱かれても気絶しないようにな。」
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