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12話 止まらぬ嵐
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「ふっ、んん…!」
「暴れても無駄だぞ。」
暴れるな?無理に決まっている。擽ったすぎて反射的に体が動いてしまうのだ。後ろにいる橘修は指を細かく動かし執拗に脇の窪みを擽ってくる。横にいる松永と彌生はお腹を撫でたり脇腹を揉んだりと相変わらず翔湊の弱いところばかり攻めてくる。唯一足の裏を擽っている西嶋がさすがに翔湊の事が可哀想と思ったのか手を緩めた。だが、いくら足の裏の擽りが止んだところで、上半身は激しく擽られたままだ。翔湊は全身で暴れまくり何とかして彼らの手から逃れようと身を捩っていた。しかし、そんな抵抗も彼らに簡単に抑えられてしまう。
「思った以上に耐えるな。すぐに降参すっかと思ったのによ。」
「つかお前数えてねぇじゃん。」
「あ、忘れてたわ。翔湊悪いけど仕切り直しな?」
彌生のその発言に翔湊は目を見開く。絶対にわざとだ。正確に計っていないから実際は分からない。でも30秒は確実に超えている。翔湊にそんな強い自信が生まれるほど時間は過ぎ去っていたのだ。
「そうだな。彌生の言う通りだ。計ってないなら仕方ねぇもんな。」
「じゃあ一旦手止めるか。」
「っ、はぁっ…はぁっ…むりっ、こちょこちょやだ…っ、」
松永がそういったことで一時的に擽りは止んだ。しかしまたいつ始まるかわからない恐怖に翔湊は必死にそう訴える。
「やるって言ったのは翔湊だろ?」
「降参するっ、だからもうやだ…っ!」
初めからこんなの辞めておけばよかった。翔湊はかなり後悔しる。これなら抱き潰される方が断然マシだと。
「でもなぁ、降参すんのありって言った覚えねぇからな。」
「……え?」
「確かに。笑ったら負けとは言ったが、降参ありとは言ってねぇな。」
この展開は予想していなかった。たが、これまでの経験から予想することは出来た。なのに翔湊はこうなる事が頭になかった。それは彼らにここまで擽り倒されるのは久しぶりだったからだ。
「なんでよっ、さっき彌生さん降参するかって言ったじゃんか!」
「あれはただ揶揄っただけだ。」
お前が可愛すぎるのが悪い、などと訳の分からない言い訳を言いながら彌生は翔湊の頬を撫でる。
「酷すぎるっ…!」
「酷くねぇよ。いつもの俺の面白い冗談だろ。」
「笑えない冗談言わないで。」
翔湊は意地悪くそう行った。狡をしまくる彌生に腹が立ったのだ。
「言うようになったな翔湊。成長を感じるわ。」
「ほんとだな。昔はすぐ泣いてたのに今じゃ言い返すもんな。」
「何こいつの褒めてんだよてめぇら。たく仕方ねぇな。翔湊、俺は優しいから10秒にしてやるよ。その間頑張って耐えてみせろ。笑わなかったら約束通り抱き潰すのは無しにしてやる。」
「10秒なんて耐えらんないよっ、抱かれるほうがいい。」
それは彼らに抱かれることは嫌ではないと言っているようなものだった。だから橘修達はその言葉を聞いて嬉しくなり口角が上がった。
「可愛い事言うじゃねぇか。でもな、翔湊。文句あんなら30秒に戻すぞ。」
「っ…、ごめんなさい。」
「いい子。」
翔湊が彌生に頭を撫でられて気を抜いていた時、突然後ろから橘修が擽ってきた。
「うあっ、んふ、ふっ…!」
あまりにも急な出来事だった為に翔湊は咄嗟に手で口を抑えたものの笑い声が漏れてしまった。
「今笑ったろ。」
「………。」
「どうなの?翔湊。」
「黙ってると40秒追加すんぞ。」
「あっ、まって、笑ったからっ!」
彼らが再びくすぐりを始めようと手を動かしてきた為翔湊は慌ててそう言った。
「だよな。」
「さて、宴の始まりだ。」
後ろから橘修に顔を掴まれた。そしてそのまま翔湊は彼に唇を奪われる。口を閉じていると開けろと言わんばかり舌で歯を舐められた。チラッと横目で見るとそこには獣のような瞳をして自分を見下ろしてくる松永らがいた。
ーーー俺、食べられる。
「暴れても無駄だぞ。」
暴れるな?無理に決まっている。擽ったすぎて反射的に体が動いてしまうのだ。後ろにいる橘修は指を細かく動かし執拗に脇の窪みを擽ってくる。横にいる松永と彌生はお腹を撫でたり脇腹を揉んだりと相変わらず翔湊の弱いところばかり攻めてくる。唯一足の裏を擽っている西嶋がさすがに翔湊の事が可哀想と思ったのか手を緩めた。だが、いくら足の裏の擽りが止んだところで、上半身は激しく擽られたままだ。翔湊は全身で暴れまくり何とかして彼らの手から逃れようと身を捩っていた。しかし、そんな抵抗も彼らに簡単に抑えられてしまう。
「思った以上に耐えるな。すぐに降参すっかと思ったのによ。」
「つかお前数えてねぇじゃん。」
「あ、忘れてたわ。翔湊悪いけど仕切り直しな?」
彌生のその発言に翔湊は目を見開く。絶対にわざとだ。正確に計っていないから実際は分からない。でも30秒は確実に超えている。翔湊にそんな強い自信が生まれるほど時間は過ぎ去っていたのだ。
「そうだな。彌生の言う通りだ。計ってないなら仕方ねぇもんな。」
「じゃあ一旦手止めるか。」
「っ、はぁっ…はぁっ…むりっ、こちょこちょやだ…っ、」
松永がそういったことで一時的に擽りは止んだ。しかしまたいつ始まるかわからない恐怖に翔湊は必死にそう訴える。
「やるって言ったのは翔湊だろ?」
「降参するっ、だからもうやだ…っ!」
初めからこんなの辞めておけばよかった。翔湊はかなり後悔しる。これなら抱き潰される方が断然マシだと。
「でもなぁ、降参すんのありって言った覚えねぇからな。」
「……え?」
「確かに。笑ったら負けとは言ったが、降参ありとは言ってねぇな。」
この展開は予想していなかった。たが、これまでの経験から予想することは出来た。なのに翔湊はこうなる事が頭になかった。それは彼らにここまで擽り倒されるのは久しぶりだったからだ。
「なんでよっ、さっき彌生さん降参するかって言ったじゃんか!」
「あれはただ揶揄っただけだ。」
お前が可愛すぎるのが悪い、などと訳の分からない言い訳を言いながら彌生は翔湊の頬を撫でる。
「酷すぎるっ…!」
「酷くねぇよ。いつもの俺の面白い冗談だろ。」
「笑えない冗談言わないで。」
翔湊は意地悪くそう行った。狡をしまくる彌生に腹が立ったのだ。
「言うようになったな翔湊。成長を感じるわ。」
「ほんとだな。昔はすぐ泣いてたのに今じゃ言い返すもんな。」
「何こいつの褒めてんだよてめぇら。たく仕方ねぇな。翔湊、俺は優しいから10秒にしてやるよ。その間頑張って耐えてみせろ。笑わなかったら約束通り抱き潰すのは無しにしてやる。」
「10秒なんて耐えらんないよっ、抱かれるほうがいい。」
それは彼らに抱かれることは嫌ではないと言っているようなものだった。だから橘修達はその言葉を聞いて嬉しくなり口角が上がった。
「可愛い事言うじゃねぇか。でもな、翔湊。文句あんなら30秒に戻すぞ。」
「っ…、ごめんなさい。」
「いい子。」
翔湊が彌生に頭を撫でられて気を抜いていた時、突然後ろから橘修が擽ってきた。
「うあっ、んふ、ふっ…!」
あまりにも急な出来事だった為に翔湊は咄嗟に手で口を抑えたものの笑い声が漏れてしまった。
「今笑ったろ。」
「………。」
「どうなの?翔湊。」
「黙ってると40秒追加すんぞ。」
「あっ、まって、笑ったからっ!」
彼らが再びくすぐりを始めようと手を動かしてきた為翔湊は慌ててそう言った。
「だよな。」
「さて、宴の始まりだ。」
後ろから橘修に顔を掴まれた。そしてそのまま翔湊は彼に唇を奪われる。口を閉じていると開けろと言わんばかり舌で歯を舐められた。チラッと横目で見るとそこには獣のような瞳をして自分を見下ろしてくる松永らがいた。
ーーー俺、食べられる。
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