血の繋がりのない極道に囲まれた宝

安達

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叱り

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*瀧雄視点











































全部聞いた。俺は庵にぜーんぶ聞いた。なんで庵がここから出ようとしたのか…。なんの為に逃げ出そうとしたのか…。全部をな…。



「庵。」

「…は、はい。」



俺に怒られることを察知してんだろうな庵は。俺がそう言ったら庵は肩をビクッと震わせてそう言った。だが庵は頑なに俺と視線を合わせよとしない。



「こっちを向け。」

「…いや。」

「おい庵。いいから向け。」




俺がそう言うと庵はゆっくりと俺の方を向いた。さすがに言うことを聞かないとまずいと思ったんだろう。そんで目が合った俺と庵。その瞬間俺は我慢していたものが全部飛び出してしまった。耐えきれずに叫んでしまったんだ。すまないな庵。



「この…馬鹿野郎がぁ!!!!」

「ご、ごめんなさっ…、」



俺が叫ぶと庵は慌てたように謝った。だが一度叫んでしまえばもう止まらない。この際だから全部言わせてもらう。



「何が俺達のためだ!ふざけてんのかてめぇは!俺たちのために自分を犠牲にするような真似してんじゃねぇぞボケ!!」

「だ、だって…っ、」

「言い訳は無用だ。それより自分の命を軽く見てるお前にはお仕置気が必要だな。」

「やだっ!」

「嫌?」

「あ、いやっ、そうじゃなくて…っ、」

「そうかそうか。お仕置きは嫌か。それなら折檻にするか?」

「もっといやだ!」

「なら快楽拷問にするか?」

「だから全部嫌だってば…っ!」



そりゃそうだろうな。全部お前の嫌いなことを言ってんだから。けどそれを言わねぇと怒りが収まらねぇぐらいには今俺は怒ってんだ。



「たく、組長にも報告するからな。」

「や、やだっ、」

「あ?」



嫌?それは無いだろ。お前が勝手なことをして勝手に外に行こうとして…嫌?そんな事許さねぇよ庵。まぁ理由が理由だから許してやりたい気もするがなんで俺達のためにここから出たいだなんていう思考になるんだろうな。まずはそこを正してやらねぇと。



「い、言ったらお仕置されちゃ、うからっ、」

「当たり前だボケ!!」

「っ、ごめんなさい…!」



何お前は隠し通そうとしてんだ!そんなこと許すわけねぇだろボケ!俺はあまりにも庵が甘ったれているので喝を入れた。そしてすぐにでもお仕置きをしようとした。何せ組長は今寝てるからな。だったらどうするかは決まっている。亮が戻ってくるまでは俺がお仕置きしてやるしかねぇよな。



「庵。腕上げろ。」

「いやです…。」

「上げろっつってんだろ。」



さっき亮がしていた事を俺は今しようとしている。それは何かって?くすぐりだ。それを庵も察してるんだろうな。だから庵は頑なに俺の言う事を聞かない。



「庵。3回目はねぇぞ。組長も起こして亮もつれてきて3人でしてやろうか?」

「…………っ。」



俺がそう言うと庵は首を横に振った。そりゃそうだやな。嫌だよな。だったらどうしたらいいか…お前は分かるよな。まぁ組長を起こすなんて馬鹿な真似俺がするわけねぇけどよ。



「いい子だ庵。」



自分で言うのもなんだが俺は今物凄く楽しんでいる。庵が逃げようとした本当の訳を知れた時から気分が良かった。だが今はそれに加えて俺一人が庵にお仕置きをする状況。そんないい状況で気分が上がらないわけが無い。なのに…亮が戻ってきやがった。なんてタイミングが悪いんだこいつは…。



「おい瀧。何騒いでんだ。」



何を騒いでるって…?そんなの決まってる。庵がやらかしたからだ。それに加えてお前が早めに戻ってきたこと。



「騒ぐに決まってんだろうが!」

「はぁ?何怒ってんだよ。庵、お前瀧になんかしたのか?」



状況が全くわかっていない亮に俺は軽くではあるが庵がやらかした失態について説明した。すると案の定亮は…。



「馬鹿野郎!!!!てめぇ舐めてんのか!ふざけんじゃねぇ!!」



と、庵を叱りつけた。俺と全く同じような怒り方でな。俺に加えて亮にも怒鳴られた庵。だからなのか庵は涙目になってしまっていた。けどそんなこと知ったこっちゃねぇ。ちゃんと然るべきことは叱らねぇとな。



「…ごめんなさい。」

「謝って許されることじゃねぇんだよ馬鹿が!なんだよその理由!俺達それも知らずにお前あんな事しちまったじゃねぇか!どうしてくれんだよ!」

「亮。それは俺らが悪い。」



確かにあれはやりすぎた。庵まじで泣いてたしな。何時間も何時間も拷問のように庵を泣かせた。それは誰がなんと言おうと俺たちが悪いんだ。理性を失っていたとしてもな。



「そうだけどよ瀧!そもそもこいつが勝手にそんな事を思い込んで逃げ出そうなんてしなければな!」

「だ、だって、亮たちには幸せになって欲しかったんだもん…っ!」

「「お前なしで幸せになれねぇよ!」」



俺と亮は思わず同時にそう言った。だってそうだろ。そもそも庵何言ってんだ。お前のなしで幸せに?どうやって。馬鹿にも程がある。だから俺はそれを庵に分からせようと口を開いた。



「あのな庵、どこで勘違いしたのか知らねぇけど俺らはお前に狂ったように依存してんだ。分かるか?」

「…わかんない。」



俺が言った意味が分からない…?そうかそうか。庵には分からないか…。それなら…。



「そうか。なら服を脱げ。」

「…え?」

「服を脱げって言ってんだ。俺がお前にどれだけ執着してるか分からせてやるからよ。」

「え、遠慮するっ、いい!」



今すぐにでも抱き潰してやる。俺はそう決めて庵に服を脱ぐよう急かした。服って言ってもさっき適当に着せた俺の上着だけだから庵は今下着すら来ていない。だから所詮裸と変わりないが庵からしたら服一枚でも着ていたいらしい。



「あ?んな事許すわけねぇだろ。」

「おい瀧落ち着けって。」



俺が落ち着いていない?そりゃ当然だろ。つかなんで亮はそんなに冷静なんだよ。



「落ち着けるかよ。つか逆にお前はなんでそんなに冷静なんだ。」

「たく、どいつもこいつも…。」



俺がそう言うと亮は呆れた顔をしてそう言った。なんでそんな顔すんだよ。喧嘩売ってんのか?



「瀧。庵にそれを分からせてやるにしても今じゃなくていいだろ。こいつが全部話してくれたんだ。今はそれだけで充分だ。」



亮はそう言って庵を抱き寄せた。そんで抱きしめた。その時庵は少し驚いた顔をした。まぁあんな酷いことされたあとだから抱きしめられるって行為をされるだけで驚くよな。すまないな庵。



「庵。酷い事してすまなかった。」



自分のしてしまった過ちは取り消せない。いくら庵が約束を破ったとしてもあれは本当にやりすぎた。そう思った俺は庵にすぐさま謝り頬にキスをした。

すると庵が…。



「…俺も出ていこうとして、ごめんなさい。」



と、言った。あれだけ脅えて震えることしか出来なかった庵が普通に話した。そんで謝った。ああ、そうだ。俺はこの庵の笑顔が見たかったんだ。



「なぁ庵。」

「なに?」

「俺のこと好き?」

「…うん。」



俺は庵の頭を撫でながらそう庵に言わせた。その様子を亮は呆れ顔で見ている。きっと亮は言わせてもなんの意味はない。自分の口から…庵の口から好きと言ってもらわねぇと意味ないとでも思ってんだろ。それはそうだ。俺もそう思う。だから俺はな…。



「じゃあキスして。」

「…………。」

「出来ねぇなら抱き潰す。」



俺は鼻から庵に選択肢を与えない。して欲しいならさせる。そうすれば庵は俺を満たしてくれる。



「す、するからっ、」

「いい子だ。」



と、俺は言って庵の頭を撫で続けた。すると亮が…。



「庵。瀧の後俺な。」

「…………。」

「嫌とは言わせねぇよ。それにやらねぇなら俺も抱き潰すからなー。いいのかそれで。ちんこも腫れるまで扱ぎ続けるしお腹パンパンになるまで…」

「わかったっ、わかったから…!!」

「いい子だ。」

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