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調教される日々
嘘つき *
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「はぁ…っ、はぁ…っ、はぁ…っ、もぅむりっ…。」
龍之介に前立腺を激しく擦られ達してしまった庵は必死に呼吸をしていた。攻められていた時に失った酸素を必死に取り戻そうともがいているのだ。だが龍之介は容赦なかった。そんな庵を龍之介は休ませるどころか後孔に再び指を当ててきたのだから。
「何言ってんだ。お前だけが気持ちよくなって終わる訳ねぇだろ。」
「いやっ…もうしないっ、やだ!」
「駄目だ。ちゃんと気持ちよくするから受け入れろ。」
そう言うと龍之介は庵の後孔に指を挿れてきた。それも一気に数本だ。そんなことをされて庵が暴れないはずもなく龍之介から逃げようと庵は必死に身を捩り始めた。
「なんでっ、また指っ、いれるんだよっ、ぬけ!」
「なんでってそりゃ慣らさねぇとまだ痛いだろ。」
「もういいっ、もういらないっ!」
「駄目だ。」
「じゃあっ、いやっ、うぁっ、そこやめてっ、」
慣らすにしても前立腺を擦られることが嫌だった庵は声を荒らげながら龍之介にそう言った。せめて快楽が無くなればこうして喘ぐ必要も無くなるし体力が失われることもないから。なのに龍之介は…。
「それも無理だ。」
「いっ、たらっ、ぁ、うっ、つかれるっ、やだっ、ぁ!」
龍之介はやめなかった。それにはちゃんと理由があった。庵はまだこの行為を好きでは無いというのを龍之介は何となく察している。それは当然だろう。無理矢理やってしまったのだから。しかしだからこそそうしているのだ。庵に快楽を与えずただひたすらに後孔に挿れた指を動かしたら冷静になって震え出すかもしれない。思い出すかもしれない。だから龍之介はわざと庵に余裕を無くさせるために前立腺を擦り快楽を与えているのだ。
「やっ、ぁ、あぁっ、また、い゛っ、いく゛っ、ぁ、う!」
「何度でもイっていいぞ。」
「ふっ、ぁーーーーっ!」
2度目の絶頂を迎えた庵は先程よりも息が絶え絶えになっていた。だが龍之介が指を抜いてくれる気配はない。そんな龍之介を庵は涙目で見た。
「いや…できないっ、もうやだできない…っ、」
「1回だけだ庵。1回だけやらせてくれ。そしたら休ませてやるから。」
「…………っ。」
「約束する。」
「…ぜったい?」
「ああ。絶対だ。それにやらせてくれねぇと泣くまでイカせ続ける。」
「っ…!!」
そんなの庵には選択肢がないでは無いか。イカされ続けてそこから龍之介とやるとすればそれはもう庵は辛いだろう。それを考えたら…。
「……いいよ。絶対1回だけ。」
「ああ。1回だけだ。」
庵はその言葉を半分信じて半分疑っていた。そんな庵に龍之介は深いキスをする。庵もそれを受け入れた…がこの時気づいた。龍之介の近くにあるゴムの量に…。しかし今更気づいたところでもう遅く庵は泣いても喚いてもやめて貰えず結局抱き潰されてしまった。そして今に至る。
「このっ、クソヤクザのっ、嘘つき…っ!」
「まだそんな口が聞けるなら大丈夫そうだな。」
「…もうむりっ。」
「はは、分かってる。もうしねぇよ。それでお前さっき話したいことあるって言ってなかったか?」
何発もすればさすがに龍之介も疲れるようで髪をかき分けながら庵にそう問いかけた。倒れたまま起き上がることが出来なさそうな庵に。
「なんていうか…話したいことっていうより気になることがあって…。」
「なんだ。言ってみろ。」
そういい龍之介が庵の頬を撫でてくる。上半身裸の龍之介を見るとやはり恥ずかしくなる。庵が刺青を怖がる素振りを見せなかった為龍之介は今上半身裸でいるのだ。
「その、事務所で龍之介が言ってたことなんだけど…玲二さんって人幹部の人殺して自分の部下入れたんでしょ?」
「…ああ。そうだ。」
「なのにどうして生かされてるの?」
そう言っていた庵の頬を龍之介はつまんでみた。もしかしたら龍之介は答えることを迷っているのかもしれない。だからこうして庵で遊んでいる。庵はそう思った。だから…。
「龍…教えて。」
「たく、そんな顔すんなよ。わかった。分かったから。それは兄貴が組長…つまり俺の育ての親の息子だからだ。」
庵は龍之介の言葉が引っかかった。今龍之介は育ての親と言った。それが意味することは1つしかない。
「じゃあ龍たちは本当の兄弟じゃないってこと…?」
「そうだ。だが親父は俺を若の座にした。だからあいつらは気に食わなくて色々やってんだ。血の繋がりがない俺を兄貴よりも上の立場に仕立て上げたからな。でも組長も組長で実の息子だから手をかけることは出来ない。例え殺しをしてもな。まぁ簡単に言えばそういう事だ。」
「…そうだったんだ。」
庵は納得した。組長という立場なら幹部は大切だ。なのにその幹部を殺されても黙っている。玲二を生かしている。宏斗にも手を出していない。それがずっと疑問だった。だがやっと庵は糸が繋がった気がした。
「そうだ。その兄貴たちを収めるために親父は兄貴好みの奴を見つけると攫って兄貴らに渡してた。亮もその1人だったんだ。」
「亮以外の人達はどうなったの…?」
「殺された。生き埋めにされたり死ぬまで殴られ続けたりしてな。だがそれは終わったんだ。亮が来たことでな。兄貴が亮に執着したおかげでこれ以上犠牲を出す事はせずに済んだ。」
喜ぶべき話なのだろうか…。いや違うだろう。亮のおかげで被害が拡大せずに済んだかもしれない。しかしその起こるはずだった被害全てが亮に降りかかったということだ。それはきっと辛く苦しいものだったであろう。今日短時間ですら亮は撃たれ骨までも折られたのだから。
「じゃあ亮はまだ怖いだろうね…。」
「そうだな。まぁでも俺がいるうちは大丈夫だ。あいつ自身も強くなったからな。それよりお前は自分の心配をしたらどうだ。俺ら3人からこれからひっきりなしに襲われる毎日が待ってんだぞ。」
「…え?」
今龍之介はなんと言った?3人に?抱かれる?そんなの聞いてない。何を言っているんだ。いい子になったら何もしないって言われた気がするのに…。軽くパニックになっている庵は龍之介の顔を見て慌てていた。そんな庵をみて龍之介は笑いそうになったがこらえた。
「何とぼけた顔をしてんだ。そういうつもりで俺はお前をここに連れてきたんだぞ庵。」
「そ、そんなの聞いてない!」
「当たりめぇだろ馬鹿。ちんこ突っ込みたいんで着いてきてくださいとでも言えってのか?阿呆か。」
「そんなに言わなくてもいいじゃんか…っ!」
「はは、悪い悪い。冗談だ。」
龍之介に揶揄われ庵は恥ずかしくなった。確かにそうだ。そんなこと事前に知っていれば全力で逃げる。だがそれがなかったから庵は閉じ込められているのだ。
「おいすぐハブてんなって。」
龍之介から顔をそっぽ向けてしまった庵にそう言った。だが庵はこちらをむく気配がない。だから龍之介は後ろから庵を抱きしめ腕の中に閉じ込めた。
「ちょっ、やだ、このっ、りゅう離れろ!」
「無理だ。お前といると心地がいい。」
「俺は良くない…っ!!」
「そうか。なら慣れるんだな。」
そういい龍之介は庵の首筋に吸い付いた。そして数箇所跡を付けていく。庵は当然その龍之介から逃げようとする。だが持っている腕力が違うため庵は逃げられない。
「りゅ、りゅうってばっ、ちょ、せめて見えるとこにやんないで!」
「隠れたら付けてもいいのか?つか俺たちにしか見られねぇだろ。お前外に出られねぇんだから。」
「そういう問題じゃないんだってば…!!」
「はぁ?意味わかんねぇ。」
「あ、なんで、もうやだってば!!」
「お前が意味わかんねぇこと言うから躾直しだ。」
そう言いながら龍之介が庵の後孔に陰茎を当ててきた。このままだとまた抱かれてしまう。もう体が辛くて仕方が無いのにこれ以上抱かれでもしたら死んでしまう。だから庵は必死に暴れた。必死に必死に暴れた。
「や、やだっ、取り消すっ、今の言葉取り消すから!」
抱かれてたまるものかと大暴れする庵を龍之介は楽しそうに見ていた。そして庵の反応を楽しむかのようにして先っぽを少し中に挿れた。
「いやっ、いやだっ、やらない!!」
少し陰茎が中に入ってきたことで庵が声を荒らげた。しかしその時誰かが寝室に入ってきた。その人物を見ようと龍之介は庵を捕まえたまま起き上がりドアの方を見た。
「…なんだお前か。どうしたんだ亮。」
「若。」
「あ?なんだよ。何かあったのか?」
「そうではありません。そろそろ終わったかなと思いまして来ました。」
「なんだお前。仲間に入りたいのか?」
「はい。」
龍之介は少し驚いた。亮が龍之介以外の人物に依存するのを初めて見たからだ。楽しむために挿れて性欲を満たしている姿は何度も見てきたがこうして龍之介の邪魔をしに来たのはこれが…庵が初めてだったから。
「駄目だ。お前のその手が治るまではお預けだ。」
「…俺そんな事されたら怪我治った瞬間爆発しますよ。」
「それでいい。庵が受止めてくれるだろ。」
「え、何言ってんだよ龍之介!!俺はそんな事しない!」
ただ抱かれるだけでも亮は自制せず本能のままに抱いてくる。なのに爆発なんてしたら庵の体が壊れてしまう。だから庵は起き上がり龍之介にそう声を荒らげた。そんな庵をみて亮は近づき庵の頬を掴んだ。
「別にお前は何もしなくていい。俺が勝手にお前を抱くからよ。怪我が治るまでの辛抱だかな。」
そう言った亮の目は本気だった。そのため思わず庵は唾を飲んでしまう。早く亮の怪我が治って欲しい。庵はそう願っていたが今この瞬間だけは怪我が長引けと願ってしまった。
「…逃げてやる。」
「おっと、若今聞きました?」
「ああ。聞き捨てならねぇことを聞いちまったな。」
「じょ、冗談だよ!あはは…っ。」
咄嗟に笑いながら庵はそう言ったがもう遅い。言ってしまった言葉は消えない。それに庵が言ったその言葉がたとえ冗談であったとしてもお仕置きを避けられないだろう。それは彼らは庵をお仕置きすることが好きだから。
「こりゃお仕置き案件ですね若。」
「そうだな。まぁ今は身体が限界だろうからお仕置きするにしても持ち越しだな。」
「ですね。」
「つか亮。瀧はどうした。」
「あいつは仕事してます。ちょっと立て込んでるみたいで。」
「そうか。なら俺らも行こう。庵、行くぞ。」
「あ、うん。」
龍之介に前立腺を激しく擦られ達してしまった庵は必死に呼吸をしていた。攻められていた時に失った酸素を必死に取り戻そうともがいているのだ。だが龍之介は容赦なかった。そんな庵を龍之介は休ませるどころか後孔に再び指を当ててきたのだから。
「何言ってんだ。お前だけが気持ちよくなって終わる訳ねぇだろ。」
「いやっ…もうしないっ、やだ!」
「駄目だ。ちゃんと気持ちよくするから受け入れろ。」
そう言うと龍之介は庵の後孔に指を挿れてきた。それも一気に数本だ。そんなことをされて庵が暴れないはずもなく龍之介から逃げようと庵は必死に身を捩り始めた。
「なんでっ、また指っ、いれるんだよっ、ぬけ!」
「なんでってそりゃ慣らさねぇとまだ痛いだろ。」
「もういいっ、もういらないっ!」
「駄目だ。」
「じゃあっ、いやっ、うぁっ、そこやめてっ、」
慣らすにしても前立腺を擦られることが嫌だった庵は声を荒らげながら龍之介にそう言った。せめて快楽が無くなればこうして喘ぐ必要も無くなるし体力が失われることもないから。なのに龍之介は…。
「それも無理だ。」
「いっ、たらっ、ぁ、うっ、つかれるっ、やだっ、ぁ!」
龍之介はやめなかった。それにはちゃんと理由があった。庵はまだこの行為を好きでは無いというのを龍之介は何となく察している。それは当然だろう。無理矢理やってしまったのだから。しかしだからこそそうしているのだ。庵に快楽を与えずただひたすらに後孔に挿れた指を動かしたら冷静になって震え出すかもしれない。思い出すかもしれない。だから龍之介はわざと庵に余裕を無くさせるために前立腺を擦り快楽を与えているのだ。
「やっ、ぁ、あぁっ、また、い゛っ、いく゛っ、ぁ、う!」
「何度でもイっていいぞ。」
「ふっ、ぁーーーーっ!」
2度目の絶頂を迎えた庵は先程よりも息が絶え絶えになっていた。だが龍之介が指を抜いてくれる気配はない。そんな龍之介を庵は涙目で見た。
「いや…できないっ、もうやだできない…っ、」
「1回だけだ庵。1回だけやらせてくれ。そしたら休ませてやるから。」
「…………っ。」
「約束する。」
「…ぜったい?」
「ああ。絶対だ。それにやらせてくれねぇと泣くまでイカせ続ける。」
「っ…!!」
そんなの庵には選択肢がないでは無いか。イカされ続けてそこから龍之介とやるとすればそれはもう庵は辛いだろう。それを考えたら…。
「……いいよ。絶対1回だけ。」
「ああ。1回だけだ。」
庵はその言葉を半分信じて半分疑っていた。そんな庵に龍之介は深いキスをする。庵もそれを受け入れた…がこの時気づいた。龍之介の近くにあるゴムの量に…。しかし今更気づいたところでもう遅く庵は泣いても喚いてもやめて貰えず結局抱き潰されてしまった。そして今に至る。
「このっ、クソヤクザのっ、嘘つき…っ!」
「まだそんな口が聞けるなら大丈夫そうだな。」
「…もうむりっ。」
「はは、分かってる。もうしねぇよ。それでお前さっき話したいことあるって言ってなかったか?」
何発もすればさすがに龍之介も疲れるようで髪をかき分けながら庵にそう問いかけた。倒れたまま起き上がることが出来なさそうな庵に。
「なんていうか…話したいことっていうより気になることがあって…。」
「なんだ。言ってみろ。」
そういい龍之介が庵の頬を撫でてくる。上半身裸の龍之介を見るとやはり恥ずかしくなる。庵が刺青を怖がる素振りを見せなかった為龍之介は今上半身裸でいるのだ。
「その、事務所で龍之介が言ってたことなんだけど…玲二さんって人幹部の人殺して自分の部下入れたんでしょ?」
「…ああ。そうだ。」
「なのにどうして生かされてるの?」
そう言っていた庵の頬を龍之介はつまんでみた。もしかしたら龍之介は答えることを迷っているのかもしれない。だからこうして庵で遊んでいる。庵はそう思った。だから…。
「龍…教えて。」
「たく、そんな顔すんなよ。わかった。分かったから。それは兄貴が組長…つまり俺の育ての親の息子だからだ。」
庵は龍之介の言葉が引っかかった。今龍之介は育ての親と言った。それが意味することは1つしかない。
「じゃあ龍たちは本当の兄弟じゃないってこと…?」
「そうだ。だが親父は俺を若の座にした。だからあいつらは気に食わなくて色々やってんだ。血の繋がりがない俺を兄貴よりも上の立場に仕立て上げたからな。でも組長も組長で実の息子だから手をかけることは出来ない。例え殺しをしてもな。まぁ簡単に言えばそういう事だ。」
「…そうだったんだ。」
庵は納得した。組長という立場なら幹部は大切だ。なのにその幹部を殺されても黙っている。玲二を生かしている。宏斗にも手を出していない。それがずっと疑問だった。だがやっと庵は糸が繋がった気がした。
「そうだ。その兄貴たちを収めるために親父は兄貴好みの奴を見つけると攫って兄貴らに渡してた。亮もその1人だったんだ。」
「亮以外の人達はどうなったの…?」
「殺された。生き埋めにされたり死ぬまで殴られ続けたりしてな。だがそれは終わったんだ。亮が来たことでな。兄貴が亮に執着したおかげでこれ以上犠牲を出す事はせずに済んだ。」
喜ぶべき話なのだろうか…。いや違うだろう。亮のおかげで被害が拡大せずに済んだかもしれない。しかしその起こるはずだった被害全てが亮に降りかかったということだ。それはきっと辛く苦しいものだったであろう。今日短時間ですら亮は撃たれ骨までも折られたのだから。
「じゃあ亮はまだ怖いだろうね…。」
「そうだな。まぁでも俺がいるうちは大丈夫だ。あいつ自身も強くなったからな。それよりお前は自分の心配をしたらどうだ。俺ら3人からこれからひっきりなしに襲われる毎日が待ってんだぞ。」
「…え?」
今龍之介はなんと言った?3人に?抱かれる?そんなの聞いてない。何を言っているんだ。いい子になったら何もしないって言われた気がするのに…。軽くパニックになっている庵は龍之介の顔を見て慌てていた。そんな庵をみて龍之介は笑いそうになったがこらえた。
「何とぼけた顔をしてんだ。そういうつもりで俺はお前をここに連れてきたんだぞ庵。」
「そ、そんなの聞いてない!」
「当たりめぇだろ馬鹿。ちんこ突っ込みたいんで着いてきてくださいとでも言えってのか?阿呆か。」
「そんなに言わなくてもいいじゃんか…っ!」
「はは、悪い悪い。冗談だ。」
龍之介に揶揄われ庵は恥ずかしくなった。確かにそうだ。そんなこと事前に知っていれば全力で逃げる。だがそれがなかったから庵は閉じ込められているのだ。
「おいすぐハブてんなって。」
龍之介から顔をそっぽ向けてしまった庵にそう言った。だが庵はこちらをむく気配がない。だから龍之介は後ろから庵を抱きしめ腕の中に閉じ込めた。
「ちょっ、やだ、このっ、りゅう離れろ!」
「無理だ。お前といると心地がいい。」
「俺は良くない…っ!!」
「そうか。なら慣れるんだな。」
そういい龍之介は庵の首筋に吸い付いた。そして数箇所跡を付けていく。庵は当然その龍之介から逃げようとする。だが持っている腕力が違うため庵は逃げられない。
「りゅ、りゅうってばっ、ちょ、せめて見えるとこにやんないで!」
「隠れたら付けてもいいのか?つか俺たちにしか見られねぇだろ。お前外に出られねぇんだから。」
「そういう問題じゃないんだってば…!!」
「はぁ?意味わかんねぇ。」
「あ、なんで、もうやだってば!!」
「お前が意味わかんねぇこと言うから躾直しだ。」
そう言いながら龍之介が庵の後孔に陰茎を当ててきた。このままだとまた抱かれてしまう。もう体が辛くて仕方が無いのにこれ以上抱かれでもしたら死んでしまう。だから庵は必死に暴れた。必死に必死に暴れた。
「や、やだっ、取り消すっ、今の言葉取り消すから!」
抱かれてたまるものかと大暴れする庵を龍之介は楽しそうに見ていた。そして庵の反応を楽しむかのようにして先っぽを少し中に挿れた。
「いやっ、いやだっ、やらない!!」
少し陰茎が中に入ってきたことで庵が声を荒らげた。しかしその時誰かが寝室に入ってきた。その人物を見ようと龍之介は庵を捕まえたまま起き上がりドアの方を見た。
「…なんだお前か。どうしたんだ亮。」
「若。」
「あ?なんだよ。何かあったのか?」
「そうではありません。そろそろ終わったかなと思いまして来ました。」
「なんだお前。仲間に入りたいのか?」
「はい。」
龍之介は少し驚いた。亮が龍之介以外の人物に依存するのを初めて見たからだ。楽しむために挿れて性欲を満たしている姿は何度も見てきたがこうして龍之介の邪魔をしに来たのはこれが…庵が初めてだったから。
「駄目だ。お前のその手が治るまではお預けだ。」
「…俺そんな事されたら怪我治った瞬間爆発しますよ。」
「それでいい。庵が受止めてくれるだろ。」
「え、何言ってんだよ龍之介!!俺はそんな事しない!」
ただ抱かれるだけでも亮は自制せず本能のままに抱いてくる。なのに爆発なんてしたら庵の体が壊れてしまう。だから庵は起き上がり龍之介にそう声を荒らげた。そんな庵をみて亮は近づき庵の頬を掴んだ。
「別にお前は何もしなくていい。俺が勝手にお前を抱くからよ。怪我が治るまでの辛抱だかな。」
そう言った亮の目は本気だった。そのため思わず庵は唾を飲んでしまう。早く亮の怪我が治って欲しい。庵はそう願っていたが今この瞬間だけは怪我が長引けと願ってしまった。
「…逃げてやる。」
「おっと、若今聞きました?」
「ああ。聞き捨てならねぇことを聞いちまったな。」
「じょ、冗談だよ!あはは…っ。」
咄嗟に笑いながら庵はそう言ったがもう遅い。言ってしまった言葉は消えない。それに庵が言ったその言葉がたとえ冗談であったとしてもお仕置きを避けられないだろう。それは彼らは庵をお仕置きすることが好きだから。
「こりゃお仕置き案件ですね若。」
「そうだな。まぁ今は身体が限界だろうからお仕置きするにしても持ち越しだな。」
「ですね。」
「つか亮。瀧はどうした。」
「あいつは仕事してます。ちょっと立て込んでるみたいで。」
「そうか。なら俺らも行こう。庵、行くぞ。」
「あ、うん。」
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