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第二部
81話 桶狭間の戦いその後にて(わたしをゆるして)
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ぱち、ぱち、と二回瞬きをして、自分がいる場所を確かめる。
高い天井。木のぬくもりのある造りは安心感がある。清州城だ。
安心安全な、私の部屋。戻って来たのだ。
「う……っ」
体を起こそうとしたら、体育祭の翌日みたいに全身が痛くて、唸りながら布団に逆戻りしてしまった。
首だけ曲げて横を見てみる。
髪がざんばらなショートボブの少女が、私に向かって四肢を折り畳んでつっぷしていた。
“ごめん寝”だ。
「帰蝶様、気が付かれましたの!」
「ンまァ!信長様をお呼びしましょう。小夜!」
侍女のあさちゃんと、各務野先生の甲高い声。
ああよかった。生きて帰ってこれたんだ。
遠ざかる二人の声に、ほっと息を吐く。
そうだ、他のみんなは、怪我してないだろうか。
あまり眠った感じはないけれど、どれくらい経っているのだろう。
その瞬間、がばりと勢いよく枕元でごめん寝していた塊が、弾けた。
「ごめんなさい帰蝶様!ゆるしてください!」
ごめんなさいすみません帰蝶様ゆるして。
息継ぎもせず私に謝るぼさぼさ髪の少女は、先見の巫女だった。
帰ってきてそのままなのか、制服が泥だらけ。目立った怪我がなさそうなのはよかったけれど、髪が、あんなにきれいでふわふわだった髪が短くなってしまっている。
「髪、どうしたの……?」
「こんなのいいんです。髪なんてまた伸びますから……帰蝶様、私のせいで、私がまもってなんて言ったせいで、すみませんでした……!」
泥と、それを流した涙のあとが残る頬に、またぽろぽろと涙が零れて筋を作っていく。
何があったのかはあとで聞くとして、ひとまず溢れる雫を、軽傷の方の指で拭ってあげた。
包帯に、熱いものが染みてくる。きっとずっと泣いていたのだろう。目じりが熱をはらんで赤くなっている。
ゆるしてって言うのは、あの時、私を押そうとしたことだろうか。
気付いてはいたし避けたけど、極限状態だったのだ。仕方ないこととは思う。
けれど、この子は罰を求めてる。
「ゆるさないわよ。次押そうとしたら怒るからね!めちゃめちゃ痛かったし、ていうかまだ痛い。体育祭翌日みたい……まあ、翌日痛みが来るだけマシか……」
「い、いつもの帰蝶だ……」
ひっく、としゃくりあげながら、少女はまだ涙を流している。心配させてしまったのだろう。
いつも身なりを気にする彼女が、雨に濡れた格好のまま着替えもせずに私を待っていてくれたのだ。
「ん?いつもの、ってなに?」
「あとで話す……全部。言ってないこと、出来るだけ話す。今までごめんね、帰蝶」
「ありがとう。でも、あなたが無事でよかったわ、日奈」
布団からそろりと出た右手で、彼女のばさばさの髪のてっぺんをぽんぽん、と撫でてみた。
イケメンの頭ポンポンではないけれど、落ち着いてくれると嬉しい。
日奈は大きな目をぐにゃりと涙で歪ませて、私にその両手を伸ばした。
「……っごめんなさい~~~~!」
日奈は敵から逃れるために自分で髪を切ったらしい。
なにそれかっこいい。
漫画で女騎士とかがやるやつでしょ?私も見たかった。と言ったら怒られるわよね。髪は女の命だし。
私が倒れてしまったせいで、彼女がそこまで追い詰められたってことだ。怖かっただろう。
護ってあげるなんて言ったのに、情けない。
こんな怪我で貧血起こして倒れるなんて、鍛え方がなってない証拠だ。治ったら筋トレメニューを徹底的に洗いなおそう。
作ってもらったどろどろのお粥を、ぽいぽい口に入れる。
腹部の傷はかすっただけで、内臓は無事なんだからこんなに煮なくたっていいのに。
味は、ついてないのでは?ってくらい薄い。はやく厨房にも立たねば。
「うんうん、ちゃんと食ってるな」
「ええ。さっさと直さないと。あ、あとで牛乳持ってきてくれない?骨折れてるからカルシウム取らなきゃ」
「よくわかんねえけど、言っとく」
私が病人食を摂りはじめてすぐ、信長がお見舞いに来てくれた。気を遣った侍女達が退席する。
右手は軽傷……というか自業自得負傷なので、箸を持つのは問題ないんだけど、左が使えないので食べにくい。
口端についていたらしい崩れた米粒を、固い指先に拭われた。これは、ちょっと恥ずかしい。
「……じゃあ、みんなケガはないのね。よかった。私も偵察頑張った甲斐があったわ」
食事を摂っている間に、信長に私が倒れたあとの戦況や後始末について教えてもらった。
今回は歴史的な大勝利(と日奈が言っていた)で、頑張った人にはご褒美金一封をあげることにしたそうだ。
ちなみに犬千代くんは残念ながら、近くにいたのに私をちゃんと護らなかった罪で、清州城出禁は解かれなかったとのこと。
まさに犬のようにしょんぼりしながら、おうちに帰っていったそうだ。
助けてもらったお礼、ちゃんと言いたかったんだけどな。
「俺は色んなヤツらにすげえ怒られた」
「そりゃそうよ。勝ったはいいけど、色んな人を犠牲にしたでしょ」
捨て駒奇襲作戦は、上手くいった。
彼らはそうと知らないまま、私が指の骨を折られている間に、砦で今川に攻めれられ死んでいった。
そして、実はもともと日奈から場所を聞いていた信長隊は、史実よりゲームよりかなり早く、桶狭間に到着した。
「それもあるけど、大半はお前が怪我して帰って来たせいで、すっげえ怒られてる」
「あら。これはほとんど私の自業自得なのに……でもまあ、ちょっと死ぬかと思ったし、私も反省。心配かけてごめんね」
よほど怒られたのだろう。
じいやさんがいなくても、うちには怖い顔の家老がたくさんいる。
ちゃんとお風呂に入れてもらったらしい信長の頭頂部に手を置くと、ふかふかしていて気持ちよかった。
しゅんとしていた赤毛が、徐々に活気を取り戻してくる。
ぽふぽふとその感触を楽しんでいると、ゆっくりと指先から手を取られた。
「お前は俺の隣にいる限りは死なないって言っただろ。だからこれからも、俺の隣を離れるなよ」
絡まった長い指の先が、包帯の上から手の甲を撫でた。
義元おじさんにキャバクラのお姉さんにするように撫でられていた時は気持ち悪さしかなかったけど、この人のは安心する。
焚き火に手をかざしてるみたいに、あったかい。
「蝶は俺の隣にいる限り死なない」って兄上に言ったこと、覚えててくれたんだ。
「ん?でも、今回は信長様が私を遠ざけたんじゃない。日奈に聞いたわよ?」
「?ちゃんと隣にいただろ?」
「??」
なんだろう、離れていても気持ちはそばに、みたいなこと言いたいのかな。
信長は「なんでわかんねえの?」って顔してる。
とりあえず、わかったふりをして笑っとく。
「ところで夕凪と十兵衛は?無事?怪我とかしてない?」
あの二人にも、謝らなきゃ。
大丈夫だとか心配するなとか大口叩いておいて、結局このザマ。
きっと残務処理で忙しいんだろうけど、お見舞いに来てくれたあかつきには、怒られなじられ蔑まれるのを覚悟しておかないと。
「ああ、あいつらなら、罰として同じ指の骨折っといたから安心しろ」
「えええ!!??」
私の大きな声に、信長は動じない。
どうやら、嘘ではないらしい。もともと嘘や冗談を言う人じゃないのだけど。
「お前をちゃんと護らなかったんだから、当然だろ。罰はどうするか聞いたら、夕凪の方は全部の指を折ってくれって差し出してきたから、お前と同じ指だけ折っといた。ミツは、聞く前に自分で折ってたぞ」
「あ、あのバカども~~~~~!!」
それから、私達骨折三人組は使い物にならず、城の人達からしばらく白い目で見られ続けた。
高い天井。木のぬくもりのある造りは安心感がある。清州城だ。
安心安全な、私の部屋。戻って来たのだ。
「う……っ」
体を起こそうとしたら、体育祭の翌日みたいに全身が痛くて、唸りながら布団に逆戻りしてしまった。
首だけ曲げて横を見てみる。
髪がざんばらなショートボブの少女が、私に向かって四肢を折り畳んでつっぷしていた。
“ごめん寝”だ。
「帰蝶様、気が付かれましたの!」
「ンまァ!信長様をお呼びしましょう。小夜!」
侍女のあさちゃんと、各務野先生の甲高い声。
ああよかった。生きて帰ってこれたんだ。
遠ざかる二人の声に、ほっと息を吐く。
そうだ、他のみんなは、怪我してないだろうか。
あまり眠った感じはないけれど、どれくらい経っているのだろう。
その瞬間、がばりと勢いよく枕元でごめん寝していた塊が、弾けた。
「ごめんなさい帰蝶様!ゆるしてください!」
ごめんなさいすみません帰蝶様ゆるして。
息継ぎもせず私に謝るぼさぼさ髪の少女は、先見の巫女だった。
帰ってきてそのままなのか、制服が泥だらけ。目立った怪我がなさそうなのはよかったけれど、髪が、あんなにきれいでふわふわだった髪が短くなってしまっている。
「髪、どうしたの……?」
「こんなのいいんです。髪なんてまた伸びますから……帰蝶様、私のせいで、私がまもってなんて言ったせいで、すみませんでした……!」
泥と、それを流した涙のあとが残る頬に、またぽろぽろと涙が零れて筋を作っていく。
何があったのかはあとで聞くとして、ひとまず溢れる雫を、軽傷の方の指で拭ってあげた。
包帯に、熱いものが染みてくる。きっとずっと泣いていたのだろう。目じりが熱をはらんで赤くなっている。
ゆるしてって言うのは、あの時、私を押そうとしたことだろうか。
気付いてはいたし避けたけど、極限状態だったのだ。仕方ないこととは思う。
けれど、この子は罰を求めてる。
「ゆるさないわよ。次押そうとしたら怒るからね!めちゃめちゃ痛かったし、ていうかまだ痛い。体育祭翌日みたい……まあ、翌日痛みが来るだけマシか……」
「い、いつもの帰蝶だ……」
ひっく、としゃくりあげながら、少女はまだ涙を流している。心配させてしまったのだろう。
いつも身なりを気にする彼女が、雨に濡れた格好のまま着替えもせずに私を待っていてくれたのだ。
「ん?いつもの、ってなに?」
「あとで話す……全部。言ってないこと、出来るだけ話す。今までごめんね、帰蝶」
「ありがとう。でも、あなたが無事でよかったわ、日奈」
布団からそろりと出た右手で、彼女のばさばさの髪のてっぺんをぽんぽん、と撫でてみた。
イケメンの頭ポンポンではないけれど、落ち着いてくれると嬉しい。
日奈は大きな目をぐにゃりと涙で歪ませて、私にその両手を伸ばした。
「……っごめんなさい~~~~!」
日奈は敵から逃れるために自分で髪を切ったらしい。
なにそれかっこいい。
漫画で女騎士とかがやるやつでしょ?私も見たかった。と言ったら怒られるわよね。髪は女の命だし。
私が倒れてしまったせいで、彼女がそこまで追い詰められたってことだ。怖かっただろう。
護ってあげるなんて言ったのに、情けない。
こんな怪我で貧血起こして倒れるなんて、鍛え方がなってない証拠だ。治ったら筋トレメニューを徹底的に洗いなおそう。
作ってもらったどろどろのお粥を、ぽいぽい口に入れる。
腹部の傷はかすっただけで、内臓は無事なんだからこんなに煮なくたっていいのに。
味は、ついてないのでは?ってくらい薄い。はやく厨房にも立たねば。
「うんうん、ちゃんと食ってるな」
「ええ。さっさと直さないと。あ、あとで牛乳持ってきてくれない?骨折れてるからカルシウム取らなきゃ」
「よくわかんねえけど、言っとく」
私が病人食を摂りはじめてすぐ、信長がお見舞いに来てくれた。気を遣った侍女達が退席する。
右手は軽傷……というか自業自得負傷なので、箸を持つのは問題ないんだけど、左が使えないので食べにくい。
口端についていたらしい崩れた米粒を、固い指先に拭われた。これは、ちょっと恥ずかしい。
「……じゃあ、みんなケガはないのね。よかった。私も偵察頑張った甲斐があったわ」
食事を摂っている間に、信長に私が倒れたあとの戦況や後始末について教えてもらった。
今回は歴史的な大勝利(と日奈が言っていた)で、頑張った人にはご褒美金一封をあげることにしたそうだ。
ちなみに犬千代くんは残念ながら、近くにいたのに私をちゃんと護らなかった罪で、清州城出禁は解かれなかったとのこと。
まさに犬のようにしょんぼりしながら、おうちに帰っていったそうだ。
助けてもらったお礼、ちゃんと言いたかったんだけどな。
「俺は色んなヤツらにすげえ怒られた」
「そりゃそうよ。勝ったはいいけど、色んな人を犠牲にしたでしょ」
捨て駒奇襲作戦は、上手くいった。
彼らはそうと知らないまま、私が指の骨を折られている間に、砦で今川に攻めれられ死んでいった。
そして、実はもともと日奈から場所を聞いていた信長隊は、史実よりゲームよりかなり早く、桶狭間に到着した。
「それもあるけど、大半はお前が怪我して帰って来たせいで、すっげえ怒られてる」
「あら。これはほとんど私の自業自得なのに……でもまあ、ちょっと死ぬかと思ったし、私も反省。心配かけてごめんね」
よほど怒られたのだろう。
じいやさんがいなくても、うちには怖い顔の家老がたくさんいる。
ちゃんとお風呂に入れてもらったらしい信長の頭頂部に手を置くと、ふかふかしていて気持ちよかった。
しゅんとしていた赤毛が、徐々に活気を取り戻してくる。
ぽふぽふとその感触を楽しんでいると、ゆっくりと指先から手を取られた。
「お前は俺の隣にいる限りは死なないって言っただろ。だからこれからも、俺の隣を離れるなよ」
絡まった長い指の先が、包帯の上から手の甲を撫でた。
義元おじさんにキャバクラのお姉さんにするように撫でられていた時は気持ち悪さしかなかったけど、この人のは安心する。
焚き火に手をかざしてるみたいに、あったかい。
「蝶は俺の隣にいる限り死なない」って兄上に言ったこと、覚えててくれたんだ。
「ん?でも、今回は信長様が私を遠ざけたんじゃない。日奈に聞いたわよ?」
「?ちゃんと隣にいただろ?」
「??」
なんだろう、離れていても気持ちはそばに、みたいなこと言いたいのかな。
信長は「なんでわかんねえの?」って顔してる。
とりあえず、わかったふりをして笑っとく。
「ところで夕凪と十兵衛は?無事?怪我とかしてない?」
あの二人にも、謝らなきゃ。
大丈夫だとか心配するなとか大口叩いておいて、結局このザマ。
きっと残務処理で忙しいんだろうけど、お見舞いに来てくれたあかつきには、怒られなじられ蔑まれるのを覚悟しておかないと。
「ああ、あいつらなら、罰として同じ指の骨折っといたから安心しろ」
「えええ!!??」
私の大きな声に、信長は動じない。
どうやら、嘘ではないらしい。もともと嘘や冗談を言う人じゃないのだけど。
「お前をちゃんと護らなかったんだから、当然だろ。罰はどうするか聞いたら、夕凪の方は全部の指を折ってくれって差し出してきたから、お前と同じ指だけ折っといた。ミツは、聞く前に自分で折ってたぞ」
「あ、あのバカども~~~~~!!」
それから、私達骨折三人組は使い物にならず、城の人達からしばらく白い目で見られ続けた。
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