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旅の記憶は輝いて
悪魔潜む教会
しおりを挟む混乱しながらも、ベッドでまだ寝ているカインが目に入り
叩き起こす
「な、なんだ騒々しい…我輩の眠りを妨げるとは万死に…」
「そんなことはどうでもいい!スノーはどうした?」
首元に掴みかかって聞く
「何を死にそうな顔をしておる。離せ」
「いいからスノーはどうしたと聞いている!」
「…離せと言っている。殺すぞ」
子供の姿だが怪しくその目が光る
「落ち着けよ馬鹿」
横から蹴られて倒れる
「何をする!」
「てめーが情けねぇからって人に八つ当たりすんな馬鹿。あこいつ人間じゃねーや」
おどけたように言うが、その通りだった
俺は一度息を吐き
冷静になろうとする
「…すまない」
「よい。一度目は許そう」
「それで、何が起きたのだ」
「…」
「俺が隊長に報告してる間に昼間会った子供とスノーちゃんが消えた」
「ほう些細なことで騒ぎおって」
「貴様!」
「やめろって」
足で止められる
「探し出せば良いのだろう?」
乱れた首元を直し
サイドテーブルにあった蝋燭をつかんで消した
ジュッと嫌な音がした後部屋は暗闇に包まれ
月光だけが明かりだった
「…なにを」
そう尋ねようとした時だった
「眷属よ 我輩の前に姿を現せ」
すると月光が当たらない暗がりから
何かが現れた
「……ふむふむ。よい失せよ」
命じると気配が消えた
「爺さんいつのまに眷属ばら撒いてたんだよ」
「最初からに決まっておろう」
当然だと言う顔だ
「教会に少し前に一人の人間が入っていったらしい」
「きっとスノーだ!」
「….それと様子が変だ」
「何がだよ?」
「スノーが教会に入るだいぶ前に、村中の人間どもが入っていったらしい」
何が起きているんだ…
「若者ばかりだそうだ。おやあちらから来たようだぞ」
軽く笑って下を見る
まさか!
「クソッ!」
俺は走って階段を駆け降りる
すると壁に背を預けて震えている少年がいた
「やめろ!」
剣を抜き斬りかかろう構える
「ま、待って!」
声を震わせながらも少年が言い放つ
「なぜだ!」
今にも襲い掛かろうと黒い瘴気を放っている奴を庇っている様子だ
「お、おかあさんなんだ!」
「何だと!?」
よく見ると黒い瘴気から僅かに顔が見えた
この宿の女性だった
「なぜ、クッ!」
少年を背にし俺が盾になる
うめき声を上げながら俺に掴みかかってきた
どうすれば
「何してんだよお前」
「殺すな!」
止める
首筋に刃物が触れていた
「正気かお前」
「その人は、この宿の女性だ!この子たちの母親だ!」
それを聞いて驚いたようだ
少し思案した後テーブルの布を使って縛り上げた
「うがぁああ!」
「お母さん!お母さん!」
泣きながら手を伸ばすが俺が止める
「クソが!どんな状況だよ!魔の気配なんて微塵もなかったくせに今は咽せかえるぐらい濃いぞ!」
床に女性を押さえつけながらスイウンが怒鳴る
既に布は千切れそうだった
「ふぁ‥.喧しい、喧しいぞ雑種共」
欠伸を噛み殺しながらカインがゆっくりと階段を降りてきた
「他人事ぶってねぇで手伝え爺さん!」
「小童が。いい加減爺さんと呼ぶのをやめろ」
ダルそうにやって来た
どうする気だ
「うがぁ、ああ!」
「顔を向かせろ」
スイウンが体重で押さえつけたまま
顔を掴んでカインに向かせる
「我輩を見ろ」
そう一言言って見つめると
女性は動かなくなった
まさか
「死んでねぇぞ」
「フン。失神させただけだ」
離れて椅子に座るカイン
「お母さん、お母さん!」
泣き叫びながら母親を揺する
「無駄だ小童。我輩が命じぬ限り目を覚ますことはない」
「お母さんを助けてください」
「無理だ。既に魂が喰われている」
最悪な事実を言った
「そんな、お母さんは助からないの?」
「既に肉の傀儡だ。次第に悪魔の僕となる。今のうちに焼いた方が得策だぞ」
「おい!いい加減にしろ!」
怒鳴って止める
事実だろうがあんまりに酷だ
「うぅ、お母さん….」
背を撫でる
この小さな背中では耐えられるだろうか…
「早くした方が良いぞ。外にもうじゃうじゃおるぞ」
その瞬間窓が叩き割られる
「まさか」
「ふむ。この村全体が既に悪魔の手中のようだ」
置いてあったリンゴを齧りながら話す
「ただの悪魔じゃねぇな。結界でも張ってあんのか?だから隊長に連絡つかねぇのか」
苛立ったように頭をかく
「それは我が月が困るのであろう?なら早く片付けよ」
「俺様に命令すんな!やれるならやってる」
「フン、偉そうな口を叩く前に無力な己をどうにかするんだな」
「お前だって何もできねぇーだろ!」
「我輩は力を温存しておるのだ。異界創造で力を思ったより使ってしまったようでな。回復すれば我が愛の元へ飛んでいくのだ」
「長年サボってたくせに楽に会えるとか思ってんじゃねーぞ!いいから働け爺い!スノーちゃんが死んだら俺たちを一生許されねぇぞ!」
「それは、困る」
やれやれと席を立った
窓を突き破り閉めてある扉から腕が飛び出して来た
「我が愛のために 我輩自ら動いてやろう」
怪しくヴァンパイアキングが不敵に笑った
「ってまたこれかよ!」
俺の背にはカイン
スイウンの背には少年が乗っていた
名前はリデレといった
「うるさい。黙って走るがいい」
「わかって、うぉ!」
前から人が倒れる
カインと目が合ったものは倒れた
全ての人間には魔力消費が大きく
なら道中の人間だけでも無力化できればと言う話になった
それでこの作戦だった
目が光るカインを背負い俺は走る
「……なんかダセーな」
「うるさい!」
俺はスイウンに怒鳴る
なら逆でもいいだろうになぜか俺の背に乗りたがる
しかし時間はない
無事ていてくれスノー!
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
……目を開けると薄暗い闇の中にいた
なぜか知っているような気がした
見上げると白い聖母像が月光の中逆光で
顔が見えなかった
俺は、なんでここにいるんだ?
鈍く霞む頭で考える
確か….
喉が渇いたので宿の一階に降りると血相を悪くした
昼間の少年がいた
尋ねると弟がいなくなったと言う
探しに行くと言ったが止められ悪魔にころされてしまうと縋られたが俺には神の祝福があると嘘をついて探しにいった
兄のリデレは聡明な子で家族思いの子だったんだろう
だから遠ざけていた
やはり違和感が正しかった
聖なる場所のはずの教会が
まるで上部だけ綺麗に塗られたかのように感じられ
中身は全く別で邪悪さを感じた
あの時動いていれば
後悔しても今更だ
助けなければと走っていた
冷静になってヴァルツに声をかければよかったが
旅の途中ずっと俺を守って疲弊していた彼を思うと
声をかけられなかった
それが誤算だった
進入は楽だった
静かな教会内に思い鉄扉の音が響く
中は月明かりがステンドガラスごしに照らされ
鮮やかに中を照らしていた
清く美しいのに
気持ちが悪かった
まるでそう感じるように強制されているようで
忍足で歩く
すると真ん中の台の影に子供の影が見えた
「オプタくん?」
声をかける
反応がない
もう一度呼びかけるとピクッと動く
「探しに来たよさぁ帰ろう」
肩に手を乗せる
「ようこそ。迷える子羊よ」
振り返ったオプタから
子供とは思えない邪悪な声が聞こえた
咄嗟に離れる
「おや?どうしました?お目当てはこれでしょう?」
オプタの見た目をしたものは胸を叩く
「お前はなんだ?」
杖を構える
「勝手に侵入して名乗らず礼儀を知らない方ですね」
やれやれとでも言うのに歩いて近づいてくる
「近づくな!」
杖に魔力を込める
神聖魔術を構築する
「それを、私に向けるのですか?」
両腕を開いて近寄る
杖の飾りに頬が触れて切れ血が一筋流れる
「やめ!」
「捕まえた」
俺の腰に抱きつく
すると突然何者かに後ろから羽交い締めにされる
「なっ!?うぐ!」
そのまま跪かされる
隠れていたのか…
拘束されてしまった
「わかるんですね。この体が子供のものだと」
「お前は、悪魔か。その子から離れろ」
「そう言われて離れる気はありません」
俺の頬を撫でそしてピチャピチャと舐める
「や、やめ」
「はぁ…‥なんて甘美な…素晴らしい。なんて素晴らしいんだ」
恍惚の笑みを浮かべ喜んでいる
訳がわからない
「こんな落ちぶれたり村で地道に食べなくてもあなた一人で事足りる。神にさえ及ぶ力が手に入る」
「なにを、言って」
「可哀想で無知な迷える仔羊よ。あなたは素晴らしい供物なのですよ」
邪悪で無邪気な笑顔を浮かべ子供の姿の悪魔は
そう言った
「うぐっ、離せ!」
「…」
村人らしき男に話しかけるが無視される
俺の襟首を掴み教会の隠し地下通路を運ばれていた
階段の段差が痛い
この男は虚な表情で涎を流している
やはり正常じゃない
たまに嗚咽を上げるので不気味だ
この瘴気では精霊が近づかない訳だ
薄い膜のような結界も中からなら感じられた
今更だな…
ヴァルツたち心配してるな
運ばれながらそう思った
こんな時でも情けなく他者に救いを求める自分に嫌気が差す
いつから自分はこんなに弱くなってしまったんだろう
‥.ずっと人間とは深く付き合わなかったのに
この旅のせいで俺は弱くなってしまった
情けない 恥ずかしい
それでも思い浮かぶのはあの優しい青年の顔だった
「うぐ」
放り投げられた
痛みを耐えながら視界を確保する
すると酷い匂いがした
いや‥.臭いだけじゃない
ここは、地面を見ると魔法陣が描かれている
暗黒魔術か
初めて見る
魔術書でしか見たことが無かった
使うのはハイリスクで大抵の国で禁忌となっていた
その理由はただ一つ、魂の汚染だ
邪悪に魅入られてしまう諸刃の剣
そんなものがなぜここに
魔法陣からはすごい力を感じる
なんて量だ
何を召喚する気なんだ
恐ろしくなる
この量だと…悪魔貴族クラスか?
そんなものを呼び出してどうするんだ
大量に死人が出るだけだ
なんとか拘束されている縄を解こうとするも
頑丈だった
うぅ……アッ
ヒッ……がぁ
音が聞こえた
きっともっと前から聞こえていたが
精一杯で聞こえなかったみたいだ
何の音だ
ピチャ…
グチャ…
肉を潰すような音が聞こえる
「……光よ 明かりを灯して」
瘴気によって阻害され一瞬しか灯らなかった
!!
酷い惨状だった
震えてしまう
陣の中心部では老若男女…
全てが交じり合っていた
若い男が女を犯し
老人が男を犯し
子供が老人を犯し
子供を若い男が犯し
女が老人の上で跳ねる
どこからもうめき声と嬌声
そして唾液と精と血を流しながらも
乱れていた
あまりの惨状に吐き気がする
思わず目を背ける
「ご覧にならないのですか?」
「ッ!」
いつのまにか地下室の机にスーツ姿の頭が黒山羊の男がいた
「お前は、何がしたいんだ!」
「見てわかりませんか?人間の欲を満たしているのですよ」
嘲笑いながら見下す
片手で虚な目で立っているオプタがいた
どうすれば…
「さぁそろそろフィナーレといきましょう」
「な!」
悪魔が俺を掴んで運ぶ
そしで周囲で貪るように交わる魔法陣の中央に置かれる
「な…何をする気なんだ」
「門を開くのですよ。彼の方をお呼びするために」
心底嬉しそうに笑う
やはり、上位悪魔を召喚する気なのか
「無駄だ。すぐに聖騎士か神官に見つかって祓われるだけだぞ!」
「フフフ、そんな事が人間にできる訳がない。あのお方は地上を楽園になさってくれる」
可笑しそうに笑う
「あの方って…」
「私は名も無き夢魔に属する悪魔色欲の眷属。今貴方様をこちらにお呼びします主人様よ」
天を仰ぎ見るように腕を広げた悪魔
「さぁ皆さん。思い存分、魂が蕩けるまで混じり合いなさい」
「ッ!?」
悪魔の一声で周囲の裸の人間たちが
スノーにゆったりと迫る
噎せ返るような精の臭気と血の鉄臭い匂いがする
「や、やめてくれ!お願いだ!やめて!嫌だ!」
四肢に手が、足が、肉という肉が這い寄る
それがとてつもなく気持ち悪く
悍ましいほど気持ちがよかった
「あ、……ああ…」
視界の端で笑って見下ろす
黒山羊が見えた
光は既に消えていた
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
「少々疲れた」
「あともう少しだ!頑張ってくれ」
既に数十人を昏倒させている
教会の姿が見えた
「大丈夫かよ爺さん。老けてねぇか?」
「馬鹿を言うでない!我輩はいつでもピチピチである!」
ふざけたやりとりをしている
こいつらはいつもこうなのかと疑ってしまう
「リデレ、辛いから見なくていい」
「だ、大丈夫」
苦しそうな顔をしながらも前を向いている
同じ村人が襲い掛かっているのに
立派なものだ
教会の前についた
「結界がある!」
「どいてろ!俺が壊す!」
リデレを降ろしスイウンが札を構える
「急急如律令!烈!」
札を放つと結界に触れた部分が激しく光が溢れたが
壊れなかった
「何でだよちくしょう!」
「アホめよく見ろ。これは陰の気の呪法では無効化される。しかも栄養源が別のところで常に生成されている」
「な!今の俺じゃ無理じゃん!扇返しちまったよ」
「愚か者め。これなら金ピカの小童で破壊できるだろう」
俺にぎゅっと背中に抱きつくカイン
苦しいぞ
「仕方ねぇ交代!」
入れ替わるように移動する
スイウンがその際三人まとめて蹴り上げる
「神聖魔法を練ろ。構築は我輩がしてやる」
「ヴァンパイアなのに大丈夫なのか?」
「その程度かすり傷にもならんわ。…昔はよく使っておったしな」
「それって」
「ほら集中せぬか!そう、それでいい」
剣を構え集中する
「我が愛以外とは小癪だが仕方あるまい。魂共鳴〈ソウルレゾナンス〉」
「ッ!?」
身体が勝手に動く
いや乗っ取られているのか?
『人聞の悪いことを言うでない。一時的に魂を共鳴させているのだ』
「そんな事が可能なのか」
「可能だからできている。正直貴様とは奇跡的な確率だがな。しかしなぜこんなに親和性が……」
「早くしてくれ!」
「うぬ。ではやるぞ。合わせろ」
「おう!」
意識を重ねる
感覚が鋭くなり見える
これがカインの見える世界か
全てのものに文字が見える
あれは、存在の真名
本当にあったのか
「よそ見をしてる場合か」
「悪い」
集中する
これは…
「そう魔術ではない」
カインが笑った
「これこそ根源に至る秘術〈魔法〉である!」
これが…
『『リンクスタート』』
声が重なる
『『第三の門 開門』』
身体が重なる
『『第二の門 …失敗』』
激しい揺れが襲う
「仕方ない。三門で十分である」
「……」
「詠唱を始めるぞ」
「わかった」
吐き気を抑える
「「揺れる光の源 天に望む夢は儚く 地に人は縛られた」」
「「境界は光と闇によって混ざり合う 虚無歪曲!〈ヴォイド・ロス〉」」
黒い光が衝突して一瞬で結界が砕けた
俺は尻餅をついた
「あいた!」
「…すまん」
カインが尻をさすって立ち上がる
俺は放心していた
あれは、何だったんだ
一瞬見えた
白い世界の真ん中に
黒い扉があった
「早くしろよ!」
「あ、ああ」
俺は飛び上がる
先に歩いて扉の前にいたカインが立ち止まる
「どうした?開けるなら早くしてくれ」
しかし動かなかった
どうしたんだ
俺は焦り扉に触れるが開かないなぜだ!?
魔術では封じられているのかと見てみるが
よく見るとカインが扉を掴んで固定している
「何をしてるんだ?ふざけている場合じゃないんだぞ!」
「い、嫌な気配がする。これはまずい、まずいぞ」
青白い顔がさらに青くなるように見えた
何が感じたのか?こいつは普通の人間と違ってより自然に近いものだとわかった。精霊…は流石に無理があるか
「開けるぞ!」
「ま、待て!早まるな!」
カインは俺にしがみついたままで扉を開ける
中は暗い静かな教会内だった
だがそこに
ステンドグラスの光を浴びた男が背を向けて立っていた
そして俺たちに振り返る
「夜更けにこんばんは。良い夜ですね」
柔和に笑う
黒い服を着た優しそうな男が立っていた
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