21 / 36
願望の達成は混乱をもたらす
しおりを挟む
37
しばらく日にちが経った。例によって妹は急に入ってくる。
「分かったわ。お兄ちゃん!」テンションはいつも高い。
「行きなり入ってくるなりなんだい?全く」テンションの温度差を感じる。
「だから、分かったの!」
「何が分かったんだ? 藪から棒に」
「あれは途中経過だったの! 途中経過だったのよ。お兄ちゃん!」
「分かるのか? おまえ…」私は固まった。
「ふぅ~」妹は背伸びをした。
「やっとモヤモヤが解けたわ、素敵な本をありがとね」そう言って部屋から出ようとした。
「おい、ちょっと。ちょっと待て」
「へ?」
呼び止めたものの、何を言って良いのか分からなかった。こんな時がくるなんて思わなかったからだ。私が感じたことと、全く同じことを…。
妹はキョトンとしていた。呼び止めたのにもかかわらず、何も言わない私に?を感じたのだろう。
脳内が加速する。今までのことをマッハスピードで振り返る。点と点を繋いでいき、一つの結論へと向かう。そして、思考が急ブレーキを踏んだ。
「おまえは天才だ」
しばらく日にちが経った。例によって妹は急に入ってくる。
「分かったわ。お兄ちゃん!」テンションはいつも高い。
「行きなり入ってくるなりなんだい?全く」テンションの温度差を感じる。
「だから、分かったの!」
「何が分かったんだ? 藪から棒に」
「あれは途中経過だったの! 途中経過だったのよ。お兄ちゃん!」
「分かるのか? おまえ…」私は固まった。
「ふぅ~」妹は背伸びをした。
「やっとモヤモヤが解けたわ、素敵な本をありがとね」そう言って部屋から出ようとした。
「おい、ちょっと。ちょっと待て」
「へ?」
呼び止めたものの、何を言って良いのか分からなかった。こんな時がくるなんて思わなかったからだ。私が感じたことと、全く同じことを…。
妹はキョトンとしていた。呼び止めたのにもかかわらず、何も言わない私に?を感じたのだろう。
脳内が加速する。今までのことをマッハスピードで振り返る。点と点を繋いでいき、一つの結論へと向かう。そして、思考が急ブレーキを踏んだ。
「おまえは天才だ」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる