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第5章
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10月の末、燿さんの24才のお誕生日ということで、ホテルのレストランでお祝いの食事をすることになっていた。私は、ピンクのシルクドレスとローヒールのパンプスを、お父さんが買ってくれていた。これから、必要になってくるからと。だけど、私が育った生活環境とまるで違うし、こういうドレス自体も初めてで、自分でも不釣り合いな感じがして、恥ずかしかった。
燿さんは、首回りが開いた真紅のドレスを・・。周りの人の目を惹き付けるような美しさ。やっぱり、気品があるお嬢様なんだ。朝から、あの美容院に行っていたみたい。
「燿 誕生日 おめでとう」と、お父さんが乾杯して、みんなスパークリングワインだったけど、私は白ぶどうのジュースで。
「燿 どうだ 帯屋のほうは」
「はい なんだか みなさん 言葉少なで いつも 叱られているみたいで・・」
「そうか 確かに みんな 話しはしないな だけど、燿に逆に叱られるんじゃぁないかと思っている節もあるぞ お前は キリッとし過ぎているからな まして、ワシから言うのもなんだが 美人だ みんな 一歩 引いている」
「お父様 私 そんなに お高くとまっていませんよ」
「お前からしたらな 周りからしたらどうだろう 燿さんが笑ったぞ なんかあるんじゃぁないかとかな 香波 最初 どうだった? 燿のこと」
「えっ えぇ 最初 怖かったかも えーと 話す言葉が スパッとしていて」
「そうだ 燿 お前は頭が良すぎるんか なんでも、スパっと結論も出す 行動も早い だから、周りの人間は怖がるんだよ 冷たくも感じる だけどなぁー ウチの商売はご婦人も多いんだ 息抜きに来店される方も多い だからな わかるだろー 上手く、言えんが それを受け止めることが出来なければ、みんなをまとめられないぞ お前のほうから降りてゆくようにせんとならんとなー」
「お父様 私、大学出て まだ 2年目よ そんなこと・・」
「なにを 言っておる あの料理屋にお世話になって何年になる 今は、立派に勤め上げているじゃぁ無いか そのためにワシはあそこで働くのを許したんじゃぞ 燿ならできる」
「はい いろいろ 教えていただきました お父様 今日は私にお説教するためなんですか」
「ちがうわー お祝いじゃ 今のは 祝いの言葉と受け取れ」
「うふっ 私は 立派なお父様で幸せですわ ねぇ 香波」
「又 香波をだしにするのはよせ」と、少し、雲いきが怪しくなってきたので・・
「あっ あー お父さん 私 あの日 お父さんがお言葉掛けてくださって うれしかったんです 落ち込んでいたのを でも、お父さんがおっしゃっていたように バクがいつも側に居るんだと 元気が出るんです 自転車で走っている時もバクが横で走っているし こうやって、食べている時も、バクが一緒においしいって言ってくれているし だから あの時の言葉 忘れません 私には、素敵なお父さんです」
「そうか 香波は 素直で良い子じゃのー いや 燿だって ワシの自慢の娘だぞ」
「お父様 二人の娘に囲まれて お幸せですね」と、お母さんが
「あー でも、聡も ずーとつくしてくれて 今のワシがある 感謝しているおる これからもな」
私は、だんだんと、この家の娘になっていってるんだ。良いのだろうかと、いつも考えてしまうのだ。1年前は、小麦粉を溶いたものに野菜を入れて焼いたものしか食べていなかった。だけど、豪華なお料理を前にして、生まれて来る家によってこんなに違いがあるのかと。だけど、私には愛する人が居て、私を大切にしてくれている家族が居る。私は、この幸せを思いっきり感じようと思っていた。それに、バクだって いつも 側で見守ってくれているんだ。
― ― ― * * * ― ― ―
家に帰って、私とお姉ちゃんは直ぐに、お風呂に入って、出て来るとお父さんが、座敷で、又、飲み始めていた。お姉ちゃんは、缶ビールを片手に
「お父様 一緒するね」と、入って行ったので、私も・・
「おー 燿がそんな恰好で現れるのって 初めてだのう」
私達は、タオル地のルームウェアだったんだけど
「うん 可愛いでしょ 香波とお揃い」
「仲の良いのは いいことじゃ しかし 香波なんて 友達と遊びまわったりしているのが楽しい年頃なんだろうな」
「お父さん 私 今の暮らし 毎日が楽しいですよ お母さんにも、いつもお料理のことも教えていただいてますし」
「なんかな 香波と話していると まだ、真っ白なせいなのか こっちが柔らかな気持ちになるんだよ さっきも香波は素敵なお父さんって言ってたろ だけど、燿は立派なって表現していた。いや 燿が悪いって言っているんじゃぁないぞ それだけ、違いがあるってことを言って居るんだ」
「お父様の言いたいことわかりますよ 私の言い方 温かみないんでしょ 気をつけます」
「いや だから 責めているんじゃぁ無いんだ 燿は経営者なんだから それはそれでいいんだよ ピシッとしているからな」
「それは 誉め言葉と受け取ってていいのかしら 私 ますます 男の人から縁遠くようになっていくわね」
「そー言うなよ それは、それで心配だなー そー言えば この前から 少し 気になっていたんだが 香波 一緒に散歩している時でも 男連れが向こうから来ると、ワシに力入れてしがみつく様にしてくるなー 足が止まる時もある 怖がっているみたいだな」
私 食べていたアイスクリームも 口元で止めてしまって
「お父さん 私 怖いんです むこうが一人だとなんでもないんですけど 二人、三人で近づいてこられると 震えてしまって・・」
「そーいえば 私と歩いている時もそうだったわね 香波は男に対して まだ 免疫ないからね」
「そうか まぁ 怖いことがあったんだろうけど 徐々に慣れるよ それまでは、みんなで守るから安心しろ」
「ありがとう お父さん 私 バクもいつも一緒で守ってくれているから、少し、強くなったと思う」
燿さんは、首回りが開いた真紅のドレスを・・。周りの人の目を惹き付けるような美しさ。やっぱり、気品があるお嬢様なんだ。朝から、あの美容院に行っていたみたい。
「燿 誕生日 おめでとう」と、お父さんが乾杯して、みんなスパークリングワインだったけど、私は白ぶどうのジュースで。
「燿 どうだ 帯屋のほうは」
「はい なんだか みなさん 言葉少なで いつも 叱られているみたいで・・」
「そうか 確かに みんな 話しはしないな だけど、燿に逆に叱られるんじゃぁないかと思っている節もあるぞ お前は キリッとし過ぎているからな まして、ワシから言うのもなんだが 美人だ みんな 一歩 引いている」
「お父様 私 そんなに お高くとまっていませんよ」
「お前からしたらな 周りからしたらどうだろう 燿さんが笑ったぞ なんかあるんじゃぁないかとかな 香波 最初 どうだった? 燿のこと」
「えっ えぇ 最初 怖かったかも えーと 話す言葉が スパッとしていて」
「そうだ 燿 お前は頭が良すぎるんか なんでも、スパっと結論も出す 行動も早い だから、周りの人間は怖がるんだよ 冷たくも感じる だけどなぁー ウチの商売はご婦人も多いんだ 息抜きに来店される方も多い だからな わかるだろー 上手く、言えんが それを受け止めることが出来なければ、みんなをまとめられないぞ お前のほうから降りてゆくようにせんとならんとなー」
「お父様 私、大学出て まだ 2年目よ そんなこと・・」
「なにを 言っておる あの料理屋にお世話になって何年になる 今は、立派に勤め上げているじゃぁ無いか そのためにワシはあそこで働くのを許したんじゃぞ 燿ならできる」
「はい いろいろ 教えていただきました お父様 今日は私にお説教するためなんですか」
「ちがうわー お祝いじゃ 今のは 祝いの言葉と受け取れ」
「うふっ 私は 立派なお父様で幸せですわ ねぇ 香波」
「又 香波をだしにするのはよせ」と、少し、雲いきが怪しくなってきたので・・
「あっ あー お父さん 私 あの日 お父さんがお言葉掛けてくださって うれしかったんです 落ち込んでいたのを でも、お父さんがおっしゃっていたように バクがいつも側に居るんだと 元気が出るんです 自転車で走っている時もバクが横で走っているし こうやって、食べている時も、バクが一緒においしいって言ってくれているし だから あの時の言葉 忘れません 私には、素敵なお父さんです」
「そうか 香波は 素直で良い子じゃのー いや 燿だって ワシの自慢の娘だぞ」
「お父様 二人の娘に囲まれて お幸せですね」と、お母さんが
「あー でも、聡も ずーとつくしてくれて 今のワシがある 感謝しているおる これからもな」
私は、だんだんと、この家の娘になっていってるんだ。良いのだろうかと、いつも考えてしまうのだ。1年前は、小麦粉を溶いたものに野菜を入れて焼いたものしか食べていなかった。だけど、豪華なお料理を前にして、生まれて来る家によってこんなに違いがあるのかと。だけど、私には愛する人が居て、私を大切にしてくれている家族が居る。私は、この幸せを思いっきり感じようと思っていた。それに、バクだって いつも 側で見守ってくれているんだ。
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家に帰って、私とお姉ちゃんは直ぐに、お風呂に入って、出て来るとお父さんが、座敷で、又、飲み始めていた。お姉ちゃんは、缶ビールを片手に
「お父様 一緒するね」と、入って行ったので、私も・・
「おー 燿がそんな恰好で現れるのって 初めてだのう」
私達は、タオル地のルームウェアだったんだけど
「うん 可愛いでしょ 香波とお揃い」
「仲の良いのは いいことじゃ しかし 香波なんて 友達と遊びまわったりしているのが楽しい年頃なんだろうな」
「お父さん 私 今の暮らし 毎日が楽しいですよ お母さんにも、いつもお料理のことも教えていただいてますし」
「なんかな 香波と話していると まだ、真っ白なせいなのか こっちが柔らかな気持ちになるんだよ さっきも香波は素敵なお父さんって言ってたろ だけど、燿は立派なって表現していた。いや 燿が悪いって言っているんじゃぁないぞ それだけ、違いがあるってことを言って居るんだ」
「お父様の言いたいことわかりますよ 私の言い方 温かみないんでしょ 気をつけます」
「いや だから 責めているんじゃぁ無いんだ 燿は経営者なんだから それはそれでいいんだよ ピシッとしているからな」
「それは 誉め言葉と受け取ってていいのかしら 私 ますます 男の人から縁遠くようになっていくわね」
「そー言うなよ それは、それで心配だなー そー言えば この前から 少し 気になっていたんだが 香波 一緒に散歩している時でも 男連れが向こうから来ると、ワシに力入れてしがみつく様にしてくるなー 足が止まる時もある 怖がっているみたいだな」
私 食べていたアイスクリームも 口元で止めてしまって
「お父さん 私 怖いんです むこうが一人だとなんでもないんですけど 二人、三人で近づいてこられると 震えてしまって・・」
「そーいえば 私と歩いている時もそうだったわね 香波は男に対して まだ 免疫ないからね」
「そうか まぁ 怖いことがあったんだろうけど 徐々に慣れるよ それまでは、みんなで守るから安心しろ」
「ありがとう お父さん 私 バクもいつも一緒で守ってくれているから、少し、強くなったと思う」
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