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第5幕 真実を追って
5-7 夜明け
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「うっ……」
男は自身の右肩を押さえ、座り込んだ。
「犯人確保!」
ホワードの掛け声とともに、警官たちが男を取り囲む。
ケリーの放った弾丸が肩を貫通し、男は痛みに悶えていた。
「まったく、無茶にもほどがありますよ。丸腰のあなたが、犯人のそばに行くなんて」
苦笑いを浮かべるケリーに対し、エドワードはにこやかに返す。
「ケリーさんのことを信じていましたから」
ケリーは、自身の額に手を当て、「やれやれ」と、こぼしてから、
「まあ、銃の腕前なら誰にも負けませんから」と、得意気に返した。
「ケリー! ったく、連絡も寄越さねぇで」
ホワードはケリーの背中を思い切り叩いた。
「あっ、痛たっ! 警部、やめてくださいよ! まだ打ったところ痛むんですから! 今日退院したばかりなのに」
「ふん、腕が落ちていなくて安心した」
「えっ、心配していたのって、そこですか⁉」
「……思い、あがるな」
男は懐から薬瓶を取り出し、警官たちの前にちらつかせた。
警官たちからどよめきの声が上がる。
「ニトログリセリンだ。振動を与えれば爆発する。私と一緒に地獄に落ちてもらおうか、マイヤー教授」
「逃げろ! 全員広場から出ろ!」
ホワードに続いて他の警官たちも大声で叫び、広場にいた人々は避難を始める。
エドワードは足がすくんだ。
「爆弾、そんな……」
「教授!」
夏目が後方から飛び出し、エドワードの腕を引っ張る。放心状態の彼を連れ、広場の外に向かって走り出した。
直後、男は不敵な笑いを浮かべ、瓶を地面に叩きつけた。
爆音とともに炎が上がる。
「うわっ!」
爆発の衝撃で、エドワードと夏目の体は数メートル先まで飛ばされた。
「夏目! 大丈夫かい?」
「……はい、何とか」
エドワードたちと同じく飛ばされたホワードは、ゆっくりと起き上がった。未だ爆風が吹き上げる中、爆発のあった場所までふらふらとした足取りで移動する。男の亡骸と思われる一部を見つけ、首を横に振った。
「これより、回収作業に移る。ケリー、被害状況を確認しろ。怪我人は病院へ」
「はい、ただいま」
ロンドン塔のとある一室。部屋の窓ははめ殺しで、板が打ち付けてある。
光が届かない暗がりの室内で、ジェームズ・マイヤーは机に向かい、何もない壁を黙って見つめていた。
「トラファルガー広場で爆発があった。何者かが爆弾を起爆させたらしい」
扉の外では衛兵たちが慌ただしい様子で走り回っていた。
「エドワード……」
ぽつりと一言呟いた直後、部屋の扉が開け放たれた。
「マイヤー卿、外へ」
ジェームズは瞠目した。
「ソールズベリー侯……」
ジェームズはソールズベリーに連れられ、バッキンガム宮殿へと向かった。
「マイヤー卿、こちらへ」
女王に呼ばれたジェームズは、胸に手を当て片膝をついた。
「レッド・ダイヤモンドの盗難事件、ならびに市内で起きた連続殺人事件がついに決着したとの報告が入りました。あなたが拾った懐中時計の真相についても、よく分かりました。ロンドン塔にいた数日間はさぞかし苦痛であったことでしょう。代わりにと言っては語弊があるでしょうが、あなたの望みをひとつ聞き入れることにしましょう」
ジェームズはしばらくの間無言になった。
「マイヤー卿」
ソールズベリーがジェームズのそばに近寄ろうとするが、女王はこれを制止した。
「私は――」
ジェームズは意を決して、言葉を続けた。
「自由になることを望みます」
「自由、とは?」
女王はジェームズをまじまじと見つめた。
ジェームズは頭を下げたまま答える。
「家督を、弟のエドワードに継承したく存じます」
「伯爵の地位を捨て、あなたはどうするつもりなのです?」
「新たな地へ――本当の自分と向き合うつもりです」
女王は目を閉じ、思案した。
「本来は認められる話ではありませんが、こたびは異例のこととして受け入れましょう。ただし、議会の会期が終わるまでは継承を認めません。残りの任期を全うし、滞りなく次の会期を迎えられるよう準備に当たりなさい」
‘Yes, Your Majesty’.
同じ頃、エドワードと夏目はロンドン市内の病院に運び込まれていた。同じ病室の寝台に横になる二人。
「あの警部ではないが、とんだ一日になってしまった」
「夏目、本当にありがとう。君がいなければ、僕は今頃この世には……」
「とにかくご無事で何よりです。あの時はどうなることかと思いました」
「今日がクリスマスで、ある意味運が良かったのかもしれない」
「ん? どういうことですか?」
「クリスマスの夜だからね、この時間は在宅している人が多い。ケリーさんの話だと、広場に残っていた人は皆無事だったらしい。実際、広場にはあまり人が多く出ていなかった。あとは爆薬として使われたニトログリセリン。ニトログリセリン自体はとても不安定な物質で、少しの衝撃でも大爆発を起こす。ケリーさんが撃った時に爆発しなかったところを見ると、恐らく彼が持ち出したのはニトロゲル。ダイナマイトにも使われていて、八度になったら凍結すると言われているんだ」
「凍結するとどうなるのですか?」
「ニトログリセリンが分離して、爆発しやすい状態となる。今の気温だけを考えたら、いつ爆発してもおかしくはない状況だったろうね。彼が持っていた薬瓶がそこまで大きいものではなかったことと、体温で温められた分、分離したニトログリセリンが少なかったことが考えられるけど――神の思し召しってことかな? ははは……なんてね」
「冗談じゃない。寿命が縮まるかと……」
エドワードは、横になったまま隣の寝台へ手を差し出した。
「前はちゃんと言えなかった。君は、僕の大切な友達。いや、相棒さ」
夏目は驚いたように目を見開いてから、すぐに口角を上げた。
「相棒か――悪くない響きだ」
エドワードの手を握った。
数日後、退院した二人はロンドン警視庁へと向かった。
「エドワード・マイヤー、夏目総十郎。一連の捜査協力に大いに感謝する。両名の功績を称え、感謝状を贈ることとする」
警視総監より感謝状を受け取った二人は、にこやかに警察署を後にした。
警察署の前には一輌の馬車が止まっていた。
「おかえり、エドワード」
「兄さん!」
エドワードは、馬車から出たジェームズと抱き合った。
「兄さん、本当に良かった」
「お前の方こそ」
「ちょっと、エドワード様!」
クリスが口をへの字にしてエドワードを睨む。
「ジェームズ様から離れてくださいます?」
エドワードは目を見開いた。
「ク、クリス⁉」
「お前を迎えに行こうとしたら、屋敷の前で待たれていたのでな、一緒にお連れした」
「私はジェームズ様にお会いしたかっただけですわ! エドワード様はついでよ、つ・い・で!」
エドワードはくすくすと笑った。
「えっ?」
クリスは首を傾げた。
「ご心配なく。クリスには、クリスの幸せを掴んでほしい。僕にも、将来を共にしたいと考えている女性ができましたから」
「ふっ、私には見当がついているがな」
ジェームズが笑う横で、クリスと夏目には見当がついていないようだった。
ジェームズは、馬車の中で女王と話した内容をエドワードに打ち明けた。
「でも、ジェームズ様は本当にイギリスを出国されるの?」
クリスの疑問に対し、首肯する。
「ああ、そのつもりだ。会期が終わり次第すぐに。エドワードにはそれまでに色々叩き込んでおくつもりだ」
「大変なことになったな……」
苦笑いを浮かべるエドワード。
「ジェームズ様、どちらへ?」
「そうだな――アメリカン・ドリームでも目指してみようか」
「だったら、私もついていきますわ。いいでしょう?」
ジェームズは窓の外に目をやった。空を自由に飛び回る鳥を目で追いながら答える。
「クリス嬢、君なら駄目と言ってもついてくるつもりだろう? 私に拒否権がないことは明白だ」
「うふふ、そうこなくては」
クリスは勝ち誇ったように笑い、今度はエドワードに話を振る。
「エドワード様にも素敵な方が現れたようで何よりですわ。どんなお方かしら?」
「今はまだ、内緒にしておこうかな」
「えー?」
クリスが拗ねたのを見て笑う。
「そうだな――“E”から“M”へ、とだけ」
今日も鳴るビッグベンの鐘の音に、平和の時を重ねるエドワードと夏目だった。
男は自身の右肩を押さえ、座り込んだ。
「犯人確保!」
ホワードの掛け声とともに、警官たちが男を取り囲む。
ケリーの放った弾丸が肩を貫通し、男は痛みに悶えていた。
「まったく、無茶にもほどがありますよ。丸腰のあなたが、犯人のそばに行くなんて」
苦笑いを浮かべるケリーに対し、エドワードはにこやかに返す。
「ケリーさんのことを信じていましたから」
ケリーは、自身の額に手を当て、「やれやれ」と、こぼしてから、
「まあ、銃の腕前なら誰にも負けませんから」と、得意気に返した。
「ケリー! ったく、連絡も寄越さねぇで」
ホワードはケリーの背中を思い切り叩いた。
「あっ、痛たっ! 警部、やめてくださいよ! まだ打ったところ痛むんですから! 今日退院したばかりなのに」
「ふん、腕が落ちていなくて安心した」
「えっ、心配していたのって、そこですか⁉」
「……思い、あがるな」
男は懐から薬瓶を取り出し、警官たちの前にちらつかせた。
警官たちからどよめきの声が上がる。
「ニトログリセリンだ。振動を与えれば爆発する。私と一緒に地獄に落ちてもらおうか、マイヤー教授」
「逃げろ! 全員広場から出ろ!」
ホワードに続いて他の警官たちも大声で叫び、広場にいた人々は避難を始める。
エドワードは足がすくんだ。
「爆弾、そんな……」
「教授!」
夏目が後方から飛び出し、エドワードの腕を引っ張る。放心状態の彼を連れ、広場の外に向かって走り出した。
直後、男は不敵な笑いを浮かべ、瓶を地面に叩きつけた。
爆音とともに炎が上がる。
「うわっ!」
爆発の衝撃で、エドワードと夏目の体は数メートル先まで飛ばされた。
「夏目! 大丈夫かい?」
「……はい、何とか」
エドワードたちと同じく飛ばされたホワードは、ゆっくりと起き上がった。未だ爆風が吹き上げる中、爆発のあった場所までふらふらとした足取りで移動する。男の亡骸と思われる一部を見つけ、首を横に振った。
「これより、回収作業に移る。ケリー、被害状況を確認しろ。怪我人は病院へ」
「はい、ただいま」
ロンドン塔のとある一室。部屋の窓ははめ殺しで、板が打ち付けてある。
光が届かない暗がりの室内で、ジェームズ・マイヤーは机に向かい、何もない壁を黙って見つめていた。
「トラファルガー広場で爆発があった。何者かが爆弾を起爆させたらしい」
扉の外では衛兵たちが慌ただしい様子で走り回っていた。
「エドワード……」
ぽつりと一言呟いた直後、部屋の扉が開け放たれた。
「マイヤー卿、外へ」
ジェームズは瞠目した。
「ソールズベリー侯……」
ジェームズはソールズベリーに連れられ、バッキンガム宮殿へと向かった。
「マイヤー卿、こちらへ」
女王に呼ばれたジェームズは、胸に手を当て片膝をついた。
「レッド・ダイヤモンドの盗難事件、ならびに市内で起きた連続殺人事件がついに決着したとの報告が入りました。あなたが拾った懐中時計の真相についても、よく分かりました。ロンドン塔にいた数日間はさぞかし苦痛であったことでしょう。代わりにと言っては語弊があるでしょうが、あなたの望みをひとつ聞き入れることにしましょう」
ジェームズはしばらくの間無言になった。
「マイヤー卿」
ソールズベリーがジェームズのそばに近寄ろうとするが、女王はこれを制止した。
「私は――」
ジェームズは意を決して、言葉を続けた。
「自由になることを望みます」
「自由、とは?」
女王はジェームズをまじまじと見つめた。
ジェームズは頭を下げたまま答える。
「家督を、弟のエドワードに継承したく存じます」
「伯爵の地位を捨て、あなたはどうするつもりなのです?」
「新たな地へ――本当の自分と向き合うつもりです」
女王は目を閉じ、思案した。
「本来は認められる話ではありませんが、こたびは異例のこととして受け入れましょう。ただし、議会の会期が終わるまでは継承を認めません。残りの任期を全うし、滞りなく次の会期を迎えられるよう準備に当たりなさい」
‘Yes, Your Majesty’.
同じ頃、エドワードと夏目はロンドン市内の病院に運び込まれていた。同じ病室の寝台に横になる二人。
「あの警部ではないが、とんだ一日になってしまった」
「夏目、本当にありがとう。君がいなければ、僕は今頃この世には……」
「とにかくご無事で何よりです。あの時はどうなることかと思いました」
「今日がクリスマスで、ある意味運が良かったのかもしれない」
「ん? どういうことですか?」
「クリスマスの夜だからね、この時間は在宅している人が多い。ケリーさんの話だと、広場に残っていた人は皆無事だったらしい。実際、広場にはあまり人が多く出ていなかった。あとは爆薬として使われたニトログリセリン。ニトログリセリン自体はとても不安定な物質で、少しの衝撃でも大爆発を起こす。ケリーさんが撃った時に爆発しなかったところを見ると、恐らく彼が持ち出したのはニトロゲル。ダイナマイトにも使われていて、八度になったら凍結すると言われているんだ」
「凍結するとどうなるのですか?」
「ニトログリセリンが分離して、爆発しやすい状態となる。今の気温だけを考えたら、いつ爆発してもおかしくはない状況だったろうね。彼が持っていた薬瓶がそこまで大きいものではなかったことと、体温で温められた分、分離したニトログリセリンが少なかったことが考えられるけど――神の思し召しってことかな? ははは……なんてね」
「冗談じゃない。寿命が縮まるかと……」
エドワードは、横になったまま隣の寝台へ手を差し出した。
「前はちゃんと言えなかった。君は、僕の大切な友達。いや、相棒さ」
夏目は驚いたように目を見開いてから、すぐに口角を上げた。
「相棒か――悪くない響きだ」
エドワードの手を握った。
数日後、退院した二人はロンドン警視庁へと向かった。
「エドワード・マイヤー、夏目総十郎。一連の捜査協力に大いに感謝する。両名の功績を称え、感謝状を贈ることとする」
警視総監より感謝状を受け取った二人は、にこやかに警察署を後にした。
警察署の前には一輌の馬車が止まっていた。
「おかえり、エドワード」
「兄さん!」
エドワードは、馬車から出たジェームズと抱き合った。
「兄さん、本当に良かった」
「お前の方こそ」
「ちょっと、エドワード様!」
クリスが口をへの字にしてエドワードを睨む。
「ジェームズ様から離れてくださいます?」
エドワードは目を見開いた。
「ク、クリス⁉」
「お前を迎えに行こうとしたら、屋敷の前で待たれていたのでな、一緒にお連れした」
「私はジェームズ様にお会いしたかっただけですわ! エドワード様はついでよ、つ・い・で!」
エドワードはくすくすと笑った。
「えっ?」
クリスは首を傾げた。
「ご心配なく。クリスには、クリスの幸せを掴んでほしい。僕にも、将来を共にしたいと考えている女性ができましたから」
「ふっ、私には見当がついているがな」
ジェームズが笑う横で、クリスと夏目には見当がついていないようだった。
ジェームズは、馬車の中で女王と話した内容をエドワードに打ち明けた。
「でも、ジェームズ様は本当にイギリスを出国されるの?」
クリスの疑問に対し、首肯する。
「ああ、そのつもりだ。会期が終わり次第すぐに。エドワードにはそれまでに色々叩き込んでおくつもりだ」
「大変なことになったな……」
苦笑いを浮かべるエドワード。
「ジェームズ様、どちらへ?」
「そうだな――アメリカン・ドリームでも目指してみようか」
「だったら、私もついていきますわ。いいでしょう?」
ジェームズは窓の外に目をやった。空を自由に飛び回る鳥を目で追いながら答える。
「クリス嬢、君なら駄目と言ってもついてくるつもりだろう? 私に拒否権がないことは明白だ」
「うふふ、そうこなくては」
クリスは勝ち誇ったように笑い、今度はエドワードに話を振る。
「エドワード様にも素敵な方が現れたようで何よりですわ。どんなお方かしら?」
「今はまだ、内緒にしておこうかな」
「えー?」
クリスが拗ねたのを見て笑う。
「そうだな――“E”から“M”へ、とだけ」
今日も鳴るビッグベンの鐘の音に、平和の時を重ねるエドワードと夏目だった。
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