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第5幕 真実を追って
5-5 暴走
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突然の揺れに動揺した乗客たちの悲鳴が車内に響き渡る。
咄嗟に座席の背もたれやひじ掛けなどを掴み、揺れがおさまるのを待った。
「地震か?」
「地震だったら、さっきの音は何だ? 何かが爆発したのか、ぶつかったんじゃないのか?」
ホワードの言葉をすぐに否定した夏目。
揺れがおさまったのを確認し、エドワードは席を立った。夏目も彼に続き、走り出す。ソールズベリーとホワードは周囲の乗客たちをなだめていた。
「教授! 今は動かない方が……」
夏目が後ろから大声で叫ぶも、エドワードの目は先頭車両の方へと向いていた。構わず、ひたすら走り続ける。
先頭車両に辿り着くと、座席から投げ出された乗客たちは気を失って倒れていた。
エドワードはある一室に目を向けた。
「この個室の周辺にガラスの破片が散乱している。恐らく、この辺りで小さな爆発があったんだ」
「では、機関車ではなく、この車両で?」
後ろから遅れてホワードがやって来た。
「マイヤー、大丈夫か?」
「ホワード警部。ソールズベリー侯爵はどちらに?」
「車掌のところだ。にしても、妙だな。緊急停止するよう求めたんだが」
「何だって? 止まる気配など一向にないぞ」
夏目は恐る恐る機関車に繋がる扉を開けた。
エドワードは夏目の横を通り過ぎ、炭水車を登ろうとする。
「おい、マイヤー!」
ホワードが止めようとするが、夏目もエドワードの後をついていく。
「チッ、どいつもコイツも」
文句を言いながらホワードも後に続いた。
運転室へ降りようとすると、倒れている機関士の他にもう一人いるのが見えた。
火室に石炭をありったけ入れる男の姿。
「そこにいるのは誰だ?」
ホワードの声でびくりと肩が跳ね上がる男。
「ヘンリー・ジェンキンス君で間違いないかな?」
エドワードの問いに対し、ヘンリーは小さく頷いた。
「父親に負の感情を抱いていた君は、同じ大学、学部に通うスチュアート・ヘーゼルダイン君の協力もあり、父親の殺害に成功した。自身の手を汚すことなくね」
ヘンリーは言葉を詰まらせた。
エドワードは話を続ける。
「その成功の裏にはトーマス・エヴァンズ教授の存在があった。ヘンリー君たちに知恵を授け、薬瓶の在庫確認でシアン化カリウムがないことをあえて見逃した。その時の事件がきっかけで、君はエヴァンズ教授に対して頭が上がらない状況だったんじゃないかな?」
ヘンリーは首肯した。
「そうさ。だから、エヴァンズ教授の命令に逆らうことはできなかった。それに、僕は――」
「懐中時計にジャコバイトの旗の絵を入れられ、国家反逆を企てるテロリストとして指名手配されることを恐れた」
「ああ、そうだよ! もう、僕が生き延びる手段など残されてはいないんだ。ギャンブルに負けて、飲んだくれる父から毎日のように暴言や暴力をふるわれる日々。母さんと毎日のように怯えていた。どうしようもなかった。だから、父が死んで内心すごくほっとした。でも、それが元でエヴァンズ教授から色々頼まれて……断れなかった」
ヘンリーは頭を抱え、うずくまった。
「宝石店からイースト・エンドを含む穴の道は、住民の人たちと一緒に掘った穴。慣れない作業をしたと見えて、掌は切り傷やマメのつぶれた後などがあって大変だったんじゃないかな? 店から宝石を盗み、舞踏会でばら撒いたのも君だね?」
エドワードの問いに対し、ヘンリーは否定せず、ひたすら俯いていた。
「今回の爆発もということか? だったら、奴はなぜ石炭を入れ続けているんだ? チャリング・クロスまで後三十分もないはずだぞ。おい、まさか……」
ホワードの言葉に対し、ヘンリーは、
「列車を加速させ、駅に突っ込む。エヴァンズ教授の最終計画だ!」
「無関係な乗客たちの命にも関わる。早く止めるんだ!」
夏目が叫ぶが、ヘンリーは乾いた笑いを浮かべる。
「無駄だよ、もう。ブレーキは利かない」
エドワードは炭水車を降り、運転室へと入った。
「ヘンリー君、帰ろう。君に、スチュアート君のような思いはさせたくない。生きて償うんだ。自分が正しいと思う方向に、君は君で自分の幸せを掴むんだ。この世の中に、生きていて駄目な人間なんていない」
「あなたは、エドワード・マイヤー?」
エドワードは首肯した。
「僕と一緒に行こう」
エドワードはヘンリーに手を引き、立ち上がらせた。
だが、ヘンリーはその手を振り払い、持っていたシャベルをエドワードに向かって振り回す。
「マイヤー、逃げろ!」
ホワードが叫ぶのと同時に、炭水車を降りる夏目。
エドワードは狭い運転室の中で、ヘンリーの振り回すシャベルをどうにか避けていたが、ついに隅へと追いやられてしまった。
「マイヤー教授、悪く思わないでください」
エドワードが手で顔を覆い、目を閉じた次の瞬間、何かがぶつかったような鈍い音が響く。
エドワードは、恐る恐る目をあけた。
鳩尾に拳を入れられ、その場に倒れるヘンリー。
「間一髪、といったところか。教授、お怪我はありませんか?」
「な、夏目……」
「これでは、前と同じですね」
夏目がくすりと笑う。
エドワードはその場で座り込んだ。コンスタンスの店の中で、ヘーゼルダインに追いかけ回され、夏目に助けられたあの日の光景を思い出すと、苦笑いを浮かべることしかできない。
「本当だね。三か月経っても一緒か……」
ホワードも運転室に降りた。
「おい、まだ解決したことにならねぇぞ。列車を止めねぇと」
ホワードはブレーキを力いっぱい捻ったが、びくともしない。
「おかしいな。動かねぇぞ」
夏目が機関士の肩を叩く。
「起きれるか?」
機関士は頭を押さえながら起き上がった。
「アンタたちは、いったい?」
「ロンドン警視庁のホワードだ。詳しい話は後だ、話せば長くなる。列車を緊急停車させたい」
「わ、分かった」
ホワードは機関士と二人がかりでブレーキを再び捻るが、列車が止まる気配はない。
「クソッ、完全に壊れていやがる」
「さっきの爆発のショックによるものかもしれませんね」
エドワードは再び炭水車を登った。
「炭水車と客車の連結部分を外すしか方法はありません」
「だが、仮に連結が外れたとしても、この機関車は遅かれ早かれどっかの駅に突っ込むぞ」
ホワードの言葉に夏目も同意する。
「すでにどこかの駅を通過したようだ。だが、この警部が言うように、どこかでぶつかる可能性は十分にある。その上、客車が外れる分、機関車はますます速度を上げるに違いない。我々はどうすれば……」
――エドワード、焦らずチャンスを待て。真の悪魔に‘Silver Bullet’を撃ち込む時は必ずやって来る。
ジェームズとの会話がエドワードの脳裏をよぎる。
「悪魔が望む光景は、列車が衝突し、多くの乗客が犠牲になること」
悲惨な光景が頭の中で不意に浮かぶ。エドワードは思わず首を大きく横に振った。
「何としても、避けなければ。けれど、どうやって……」
彼は空を仰いだ。
「万事休すとはこのことを言うのかな……兄さん」
咄嗟に座席の背もたれやひじ掛けなどを掴み、揺れがおさまるのを待った。
「地震か?」
「地震だったら、さっきの音は何だ? 何かが爆発したのか、ぶつかったんじゃないのか?」
ホワードの言葉をすぐに否定した夏目。
揺れがおさまったのを確認し、エドワードは席を立った。夏目も彼に続き、走り出す。ソールズベリーとホワードは周囲の乗客たちをなだめていた。
「教授! 今は動かない方が……」
夏目が後ろから大声で叫ぶも、エドワードの目は先頭車両の方へと向いていた。構わず、ひたすら走り続ける。
先頭車両に辿り着くと、座席から投げ出された乗客たちは気を失って倒れていた。
エドワードはある一室に目を向けた。
「この個室の周辺にガラスの破片が散乱している。恐らく、この辺りで小さな爆発があったんだ」
「では、機関車ではなく、この車両で?」
後ろから遅れてホワードがやって来た。
「マイヤー、大丈夫か?」
「ホワード警部。ソールズベリー侯爵はどちらに?」
「車掌のところだ。にしても、妙だな。緊急停止するよう求めたんだが」
「何だって? 止まる気配など一向にないぞ」
夏目は恐る恐る機関車に繋がる扉を開けた。
エドワードは夏目の横を通り過ぎ、炭水車を登ろうとする。
「おい、マイヤー!」
ホワードが止めようとするが、夏目もエドワードの後をついていく。
「チッ、どいつもコイツも」
文句を言いながらホワードも後に続いた。
運転室へ降りようとすると、倒れている機関士の他にもう一人いるのが見えた。
火室に石炭をありったけ入れる男の姿。
「そこにいるのは誰だ?」
ホワードの声でびくりと肩が跳ね上がる男。
「ヘンリー・ジェンキンス君で間違いないかな?」
エドワードの問いに対し、ヘンリーは小さく頷いた。
「父親に負の感情を抱いていた君は、同じ大学、学部に通うスチュアート・ヘーゼルダイン君の協力もあり、父親の殺害に成功した。自身の手を汚すことなくね」
ヘンリーは言葉を詰まらせた。
エドワードは話を続ける。
「その成功の裏にはトーマス・エヴァンズ教授の存在があった。ヘンリー君たちに知恵を授け、薬瓶の在庫確認でシアン化カリウムがないことをあえて見逃した。その時の事件がきっかけで、君はエヴァンズ教授に対して頭が上がらない状況だったんじゃないかな?」
ヘンリーは首肯した。
「そうさ。だから、エヴァンズ教授の命令に逆らうことはできなかった。それに、僕は――」
「懐中時計にジャコバイトの旗の絵を入れられ、国家反逆を企てるテロリストとして指名手配されることを恐れた」
「ああ、そうだよ! もう、僕が生き延びる手段など残されてはいないんだ。ギャンブルに負けて、飲んだくれる父から毎日のように暴言や暴力をふるわれる日々。母さんと毎日のように怯えていた。どうしようもなかった。だから、父が死んで内心すごくほっとした。でも、それが元でエヴァンズ教授から色々頼まれて……断れなかった」
ヘンリーは頭を抱え、うずくまった。
「宝石店からイースト・エンドを含む穴の道は、住民の人たちと一緒に掘った穴。慣れない作業をしたと見えて、掌は切り傷やマメのつぶれた後などがあって大変だったんじゃないかな? 店から宝石を盗み、舞踏会でばら撒いたのも君だね?」
エドワードの問いに対し、ヘンリーは否定せず、ひたすら俯いていた。
「今回の爆発もということか? だったら、奴はなぜ石炭を入れ続けているんだ? チャリング・クロスまで後三十分もないはずだぞ。おい、まさか……」
ホワードの言葉に対し、ヘンリーは、
「列車を加速させ、駅に突っ込む。エヴァンズ教授の最終計画だ!」
「無関係な乗客たちの命にも関わる。早く止めるんだ!」
夏目が叫ぶが、ヘンリーは乾いた笑いを浮かべる。
「無駄だよ、もう。ブレーキは利かない」
エドワードは炭水車を降り、運転室へと入った。
「ヘンリー君、帰ろう。君に、スチュアート君のような思いはさせたくない。生きて償うんだ。自分が正しいと思う方向に、君は君で自分の幸せを掴むんだ。この世の中に、生きていて駄目な人間なんていない」
「あなたは、エドワード・マイヤー?」
エドワードは首肯した。
「僕と一緒に行こう」
エドワードはヘンリーに手を引き、立ち上がらせた。
だが、ヘンリーはその手を振り払い、持っていたシャベルをエドワードに向かって振り回す。
「マイヤー、逃げろ!」
ホワードが叫ぶのと同時に、炭水車を降りる夏目。
エドワードは狭い運転室の中で、ヘンリーの振り回すシャベルをどうにか避けていたが、ついに隅へと追いやられてしまった。
「マイヤー教授、悪く思わないでください」
エドワードが手で顔を覆い、目を閉じた次の瞬間、何かがぶつかったような鈍い音が響く。
エドワードは、恐る恐る目をあけた。
鳩尾に拳を入れられ、その場に倒れるヘンリー。
「間一髪、といったところか。教授、お怪我はありませんか?」
「な、夏目……」
「これでは、前と同じですね」
夏目がくすりと笑う。
エドワードはその場で座り込んだ。コンスタンスの店の中で、ヘーゼルダインに追いかけ回され、夏目に助けられたあの日の光景を思い出すと、苦笑いを浮かべることしかできない。
「本当だね。三か月経っても一緒か……」
ホワードも運転室に降りた。
「おい、まだ解決したことにならねぇぞ。列車を止めねぇと」
ホワードはブレーキを力いっぱい捻ったが、びくともしない。
「おかしいな。動かねぇぞ」
夏目が機関士の肩を叩く。
「起きれるか?」
機関士は頭を押さえながら起き上がった。
「アンタたちは、いったい?」
「ロンドン警視庁のホワードだ。詳しい話は後だ、話せば長くなる。列車を緊急停車させたい」
「わ、分かった」
ホワードは機関士と二人がかりでブレーキを再び捻るが、列車が止まる気配はない。
「クソッ、完全に壊れていやがる」
「さっきの爆発のショックによるものかもしれませんね」
エドワードは再び炭水車を登った。
「炭水車と客車の連結部分を外すしか方法はありません」
「だが、仮に連結が外れたとしても、この機関車は遅かれ早かれどっかの駅に突っ込むぞ」
ホワードの言葉に夏目も同意する。
「すでにどこかの駅を通過したようだ。だが、この警部が言うように、どこかでぶつかる可能性は十分にある。その上、客車が外れる分、機関車はますます速度を上げるに違いない。我々はどうすれば……」
――エドワード、焦らずチャンスを待て。真の悪魔に‘Silver Bullet’を撃ち込む時は必ずやって来る。
ジェームズとの会話がエドワードの脳裏をよぎる。
「悪魔が望む光景は、列車が衝突し、多くの乗客が犠牲になること」
悲惨な光景が頭の中で不意に浮かぶ。エドワードは思わず首を大きく横に振った。
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