9 / 46
第2幕 Noblesse Oblige(ノブレス・オブリージュ)
2-1 予期せぬ来訪者
しおりを挟む
八月二十八日火曜日。エドワードの短い夏休みは終わりを告げ、彼はいつものように大学へ向かおうと朝食をとっていた。時刻は七時を回ったばかりなのだが、突如玄関のドアノッカーが気忙しげに鳴る。
「はい、ただいま! こんな時間にいったい誰が……」
執事は不審に思いながらも、慌ててドアを開けた。目の前に立っていた二人の男たちからは威圧的な雰囲気が醸し出され、うち一人はお世辞にも人相のいい顔とは言えないものだった。
「エドワード・マイヤーはいるか?」
「……失礼ですが、あなた方は?」
執事は、彼らの顔を真正面から睨みつけ、警戒心をあらわにした。
「ん? 警戒させちまったか。俺たちは、ロンドン警視庁の者だ」
「け、警察⁉ 警察の方が、エドワード様に何のご御用で?」
執事は驚きの声を上げたが、すぐに取り繕った様子で尋ねた。
すると、今度は若い方の男が、
「私たちはエドワード様にお願いがあってこちらを訪ねました。突然お邪魔して申し訳ありませんが、屋敷の中へ通していただけないでしょうか?」
「……お待ちください」
執事は一旦ドアを閉め、血相を変えた様子でエドワードの元へやって来た。
「エドワード様!」
「どうしました? そんなに慌てて」
事情を知らないエドワードは紅茶を口に含み、吞気に新聞のページをめくる。
「警察の方がお見えになっています!」
エドワードは、口に含んでいた紅茶を吹き出すのをどうにかこらえて飲み込んだ。
「警察⁉ しかも、こんな朝早くから?」
「屋敷の中に入りたいとおっしゃっていますが、いかが致しましょう」
「どうもこうも……これから僕は大学に行かなくてはならないし。かと言って、追い返すわけにもいかないだろうな」
「何の騒ぎだ?」
騒ぎを聞きつけたジェームズが二階から下りてくる。
「兄さん」
「ジェームズ様! それが……警察の方がエドワード様にお願いがあるとおっしゃっていまして」
執事の言葉を聞いたジェームズは、苦虫を嚙み潰したような顔でエドワードを見た。
「警察だって? エドワード、お前……何かやらかしたか?」
「そんな! 僕は何も……」
ジェームズは大きな溜息をもらした。
「相手が警察なら追い返すわけにもいくまい。いったんお通ししろ。その上で、夕方にもう一度来てもらえばいい」
「かしこまりました」
執事は、慌てて玄関の方へと戻っていく。
まもなく、二人の男がリビングルームに入ってきた。二人のうち若い男の方が、エドワードとジェームズに向かって敬礼をする。
「突然お邪魔してすみません。こちらはギルバート・ホワード警部、私はアルフレッド・ケリーと言います」
「おはようございます。朝からお勤めご苦労様です。しかしながら、僕はこれから大学へ行かなくてはなりませんので、可能であれば夕方にもう一度来ていただきたいのですが……」
と、エドワードが言い終わらないうちに、
「大学には責任を持って連絡しておこう。ヤードが絡んでいるとなれば、大学もとやかく言いはしねぇさ」
と、ホワードがぴしゃりと言い放った。
だが、夏目と補講の約束をしている以上、今さらできなくなったというわけにはいかない。まして、自分から誘ったのだからなおさらだ。
「補講の約束を生徒にしていますので、そういうわけにもいきません」
「補講ねぇ。こっちは国の一大事だっていうのに、呑気なもんだな」
ホワードの皮肉めいた物言いに言葉を詰まらせるエドワード。考えを巡らせ、ややあってから口を開いた。
「……仕方がありませんね。大学には、『補講は午後一時から』と伝えてください」
「すぐに電報を送るよう、伝えてきます」
ケリーは、駆け足で屋敷の前に止めている馬車の方へ向かうと、待機していた警官に急いで電報を送るよう命じた。
「……では、ご着席ください」
しぶしぶ告げたエドワードの隣にはジェームズ、向かいにホワードが着席し、まもなくケリーもホワードの隣に腰を下ろした。
四人の間にただならぬ緊張感が走る。しばし無言となった後、最初にその沈黙を破ったのは、ケリーだった。
「私たちはエドワード様に捜査の協力を依頼するため、こちらへ参りました。どうか、お力添えをお願い致します」
これに対し、斜め向かいに座るジェームズが異議を唱えた。
「ひとつ聞くが、なぜここでエドワードの名が出て来る? 捜査の協力なら、他の者に頼めばいい。エドワードは先にも言ったとおり、大学教授であって探偵ではないのだからな」
「現場に、エドワード様が居合わせたものでして。事件の重要参考人として、ご相談に上がった次第です」
「断る、と言ったら?」
ジェームズは憮然とした表情を浮かべ、コーヒーをすすった。
無言になったケリーの代わりに、ホワードが口を開く。
「容疑者として、署で取り調べを受けてもらう」
「何⁉」
驚いたジェームズは、カップを手から滑らせた。カップは大きな音を立てて床で割れ、コーヒーが周囲に飛び散る。
「熱っ!」
「ジェームズ様!」
後ろに控えていた執事が慌ててタオルを濡らし、ジェームズの靴と床を拭いた。
「すまない、大丈夫だ」
ジェームズは、執事に下がるように手で合図をすると、その場で立ち上がる。
「協力しろと言ったのは、お前たちの方では? 断ると言った途端、その態度の変わり様は何だ? これだから、ヤードは信用ならんのだ!」
と、激しい剣幕で言い放ち、テーブルの天板を拳で思いきり叩いた。
これには隣のエドワードがびくりと肩を動かすが、ホワードは全く怯まない。
「容疑者が特定できない以上、アンタの弟が犯人ではないと言い切ることもできないんでな。だが、俺たちに協力すれば、容疑者から除外することを約束しよう。ヤードへの連絡を怠らなければの話だが」
「と言っても、さしたる証拠もなしにエドワードを容疑者に仕立てあげれば、お前たちの首も飛びかねまい?」
ジェームズは、自身の首の前で人差し指を横に動かして見せた。
ケリーはごくりと唾をのみ、歯を食いしばる仕草を見せたが、ホワードはなおも動じることなく、その場で立ち上がり、ジェームズの緑色の目をまっすぐに見据える。
「覚悟の上だ。奴を監獄にぶちこめさえすりゃ、それでいい。ヤードの威信にかけて、必ずや奴を探し出す」
「話にならんな。ヤードに抗議し、お前たちをすぐにでもクビにさせてやる! これぐらいのこと、貴族の私にとっては、何とも容易いことだからな」
睨み合う両者を目の当たりにし、嘆息するエドワード。コーヒーを口に含み、ゆっくりと飲み干してから口を開く。
「待ってください、兄さん」
三人の視線がエドワードに集まる。
エドワードは、持っていたコーヒーカップをテーブルの上に静かに置いた。
「僕のような者がお役に立てるか分かりませんが、あなた方に協力します」
ジェームズは目を大きく見開き、「エドワード!」と、一喝するが、エドワードは首を横に振った。
「容疑者に仕立て上げられ、マイヤー家の顔に泥を塗るわけにはいきませんし、『高貴なる者の責務』として、お受けしようかと思います」
ジェームズは、「……そう来たか」と、呟き嘆息する。
「高貴なる者の責務?」
ケリーが首を傾げる。
「元々フランスで生まれた言葉なのですが、財力や権力、社会的地位を保持するためには責任が伴うということをさしています。簡単に言うと、身分の高い者は、それに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるということです。戦地へ自ら赴いたり、孤児を養子にしたり、寄付をしたり……と、方法は様々ですが」
「だからヘーゼルダインの野郎、寄付で貴族に成り上がれたのか」
と、ホワードがこぼした。
「男爵の場合は、元々爵位を持っていなかったがな。だが、なぜヤードがそんなことを知っている?」
ジェームズの問いに対し、ケリーが答える。
「エドワードさんですよ。パブでヘーゼルダイン氏がイカサマをした時に、言い当てたんです。寄付で爵位を買った、と」
否が応でも感じるジェームズからの刺すような視線。これにはエドワードも苦笑いを浮かべるしかなかった。
だが、エドワードはめげずに話を続ける。
「兄さんは、本当は貴族の権力を振りかざすことなんて、端から望んでなどいません。決して、あなた方を辞職に追い込みたいわけではない。僕のために、あえて憎まれ役を買って出ようとしているのです」
「余計なことを……」
と、ジェームズは言いかけたが、否定はしない。
「僕は探偵ではありませんので、上手くいくかは分かりませんが、それでも宜しければ」
エドワードの言葉を聞いたジェームズは、静かに腰を下ろした。
「アンタが大学教授だということは理解している。だが、その豊富な知識とひらめきに、事件解決への可能性を見出した。この際、結果がどうなろうと構わん。協力を願う」
ホワードは頭を下げ、隣にいたケリーもこれに合わせた。
「はい、ただいま! こんな時間にいったい誰が……」
執事は不審に思いながらも、慌ててドアを開けた。目の前に立っていた二人の男たちからは威圧的な雰囲気が醸し出され、うち一人はお世辞にも人相のいい顔とは言えないものだった。
「エドワード・マイヤーはいるか?」
「……失礼ですが、あなた方は?」
執事は、彼らの顔を真正面から睨みつけ、警戒心をあらわにした。
「ん? 警戒させちまったか。俺たちは、ロンドン警視庁の者だ」
「け、警察⁉ 警察の方が、エドワード様に何のご御用で?」
執事は驚きの声を上げたが、すぐに取り繕った様子で尋ねた。
すると、今度は若い方の男が、
「私たちはエドワード様にお願いがあってこちらを訪ねました。突然お邪魔して申し訳ありませんが、屋敷の中へ通していただけないでしょうか?」
「……お待ちください」
執事は一旦ドアを閉め、血相を変えた様子でエドワードの元へやって来た。
「エドワード様!」
「どうしました? そんなに慌てて」
事情を知らないエドワードは紅茶を口に含み、吞気に新聞のページをめくる。
「警察の方がお見えになっています!」
エドワードは、口に含んでいた紅茶を吹き出すのをどうにかこらえて飲み込んだ。
「警察⁉ しかも、こんな朝早くから?」
「屋敷の中に入りたいとおっしゃっていますが、いかが致しましょう」
「どうもこうも……これから僕は大学に行かなくてはならないし。かと言って、追い返すわけにもいかないだろうな」
「何の騒ぎだ?」
騒ぎを聞きつけたジェームズが二階から下りてくる。
「兄さん」
「ジェームズ様! それが……警察の方がエドワード様にお願いがあるとおっしゃっていまして」
執事の言葉を聞いたジェームズは、苦虫を嚙み潰したような顔でエドワードを見た。
「警察だって? エドワード、お前……何かやらかしたか?」
「そんな! 僕は何も……」
ジェームズは大きな溜息をもらした。
「相手が警察なら追い返すわけにもいくまい。いったんお通ししろ。その上で、夕方にもう一度来てもらえばいい」
「かしこまりました」
執事は、慌てて玄関の方へと戻っていく。
まもなく、二人の男がリビングルームに入ってきた。二人のうち若い男の方が、エドワードとジェームズに向かって敬礼をする。
「突然お邪魔してすみません。こちらはギルバート・ホワード警部、私はアルフレッド・ケリーと言います」
「おはようございます。朝からお勤めご苦労様です。しかしながら、僕はこれから大学へ行かなくてはなりませんので、可能であれば夕方にもう一度来ていただきたいのですが……」
と、エドワードが言い終わらないうちに、
「大学には責任を持って連絡しておこう。ヤードが絡んでいるとなれば、大学もとやかく言いはしねぇさ」
と、ホワードがぴしゃりと言い放った。
だが、夏目と補講の約束をしている以上、今さらできなくなったというわけにはいかない。まして、自分から誘ったのだからなおさらだ。
「補講の約束を生徒にしていますので、そういうわけにもいきません」
「補講ねぇ。こっちは国の一大事だっていうのに、呑気なもんだな」
ホワードの皮肉めいた物言いに言葉を詰まらせるエドワード。考えを巡らせ、ややあってから口を開いた。
「……仕方がありませんね。大学には、『補講は午後一時から』と伝えてください」
「すぐに電報を送るよう、伝えてきます」
ケリーは、駆け足で屋敷の前に止めている馬車の方へ向かうと、待機していた警官に急いで電報を送るよう命じた。
「……では、ご着席ください」
しぶしぶ告げたエドワードの隣にはジェームズ、向かいにホワードが着席し、まもなくケリーもホワードの隣に腰を下ろした。
四人の間にただならぬ緊張感が走る。しばし無言となった後、最初にその沈黙を破ったのは、ケリーだった。
「私たちはエドワード様に捜査の協力を依頼するため、こちらへ参りました。どうか、お力添えをお願い致します」
これに対し、斜め向かいに座るジェームズが異議を唱えた。
「ひとつ聞くが、なぜここでエドワードの名が出て来る? 捜査の協力なら、他の者に頼めばいい。エドワードは先にも言ったとおり、大学教授であって探偵ではないのだからな」
「現場に、エドワード様が居合わせたものでして。事件の重要参考人として、ご相談に上がった次第です」
「断る、と言ったら?」
ジェームズは憮然とした表情を浮かべ、コーヒーをすすった。
無言になったケリーの代わりに、ホワードが口を開く。
「容疑者として、署で取り調べを受けてもらう」
「何⁉」
驚いたジェームズは、カップを手から滑らせた。カップは大きな音を立てて床で割れ、コーヒーが周囲に飛び散る。
「熱っ!」
「ジェームズ様!」
後ろに控えていた執事が慌ててタオルを濡らし、ジェームズの靴と床を拭いた。
「すまない、大丈夫だ」
ジェームズは、執事に下がるように手で合図をすると、その場で立ち上がる。
「協力しろと言ったのは、お前たちの方では? 断ると言った途端、その態度の変わり様は何だ? これだから、ヤードは信用ならんのだ!」
と、激しい剣幕で言い放ち、テーブルの天板を拳で思いきり叩いた。
これには隣のエドワードがびくりと肩を動かすが、ホワードは全く怯まない。
「容疑者が特定できない以上、アンタの弟が犯人ではないと言い切ることもできないんでな。だが、俺たちに協力すれば、容疑者から除外することを約束しよう。ヤードへの連絡を怠らなければの話だが」
「と言っても、さしたる証拠もなしにエドワードを容疑者に仕立てあげれば、お前たちの首も飛びかねまい?」
ジェームズは、自身の首の前で人差し指を横に動かして見せた。
ケリーはごくりと唾をのみ、歯を食いしばる仕草を見せたが、ホワードはなおも動じることなく、その場で立ち上がり、ジェームズの緑色の目をまっすぐに見据える。
「覚悟の上だ。奴を監獄にぶちこめさえすりゃ、それでいい。ヤードの威信にかけて、必ずや奴を探し出す」
「話にならんな。ヤードに抗議し、お前たちをすぐにでもクビにさせてやる! これぐらいのこと、貴族の私にとっては、何とも容易いことだからな」
睨み合う両者を目の当たりにし、嘆息するエドワード。コーヒーを口に含み、ゆっくりと飲み干してから口を開く。
「待ってください、兄さん」
三人の視線がエドワードに集まる。
エドワードは、持っていたコーヒーカップをテーブルの上に静かに置いた。
「僕のような者がお役に立てるか分かりませんが、あなた方に協力します」
ジェームズは目を大きく見開き、「エドワード!」と、一喝するが、エドワードは首を横に振った。
「容疑者に仕立て上げられ、マイヤー家の顔に泥を塗るわけにはいきませんし、『高貴なる者の責務』として、お受けしようかと思います」
ジェームズは、「……そう来たか」と、呟き嘆息する。
「高貴なる者の責務?」
ケリーが首を傾げる。
「元々フランスで生まれた言葉なのですが、財力や権力、社会的地位を保持するためには責任が伴うということをさしています。簡単に言うと、身分の高い者は、それに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるということです。戦地へ自ら赴いたり、孤児を養子にしたり、寄付をしたり……と、方法は様々ですが」
「だからヘーゼルダインの野郎、寄付で貴族に成り上がれたのか」
と、ホワードがこぼした。
「男爵の場合は、元々爵位を持っていなかったがな。だが、なぜヤードがそんなことを知っている?」
ジェームズの問いに対し、ケリーが答える。
「エドワードさんですよ。パブでヘーゼルダイン氏がイカサマをした時に、言い当てたんです。寄付で爵位を買った、と」
否が応でも感じるジェームズからの刺すような視線。これにはエドワードも苦笑いを浮かべるしかなかった。
だが、エドワードはめげずに話を続ける。
「兄さんは、本当は貴族の権力を振りかざすことなんて、端から望んでなどいません。決して、あなた方を辞職に追い込みたいわけではない。僕のために、あえて憎まれ役を買って出ようとしているのです」
「余計なことを……」
と、ジェームズは言いかけたが、否定はしない。
「僕は探偵ではありませんので、上手くいくかは分かりませんが、それでも宜しければ」
エドワードの言葉を聞いたジェームズは、静かに腰を下ろした。
「アンタが大学教授だということは理解している。だが、その豊富な知識とひらめきに、事件解決への可能性を見出した。この際、結果がどうなろうと構わん。協力を願う」
ホワードは頭を下げ、隣にいたケリーもこれに合わせた。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
夏の嵐
萩尾雅縁
キャラ文芸
垣間見た大人の世界は、かくも美しく、残酷だった。
全寮制寄宿学校から夏季休暇でマナーハウスに戻った「僕」は、祖母の開いた夜会で美しい年上の女性に出会う。英国の美しい田園風景の中、「僕」とその兄、異国の彼女との間に繰り広げられる少年のひと夏の恋の物話。 「胡桃の中の蜃気楼」番外編。
世界的名探偵 青井七瀬と大福係!~幽霊事件、ありえません!~
ミラ
キャラ文芸
派遣OL3年目の心葉は、ブラックな職場で薄給の中、妹に仕送りをして借金生活に追われていた。そんな時、趣味でやっていた大福販売サイトが大炎上。
「幽霊に呪われた大福事件」に発展してしまう。困惑する心葉のもとに「その幽霊事件、私に解かせてください」と常連の青井から連絡が入る。
世界的名探偵だという青井は事件を華麗に解決してみせ、なんと超絶好待遇の「大福係」への就職を心葉に打診?!青井専属の大福係として、心葉の1ヶ月間の試用期間が始まった!
次々に起こる幽霊事件の中、心葉が秘密にする「霊視の力」×青井の「推理力」で
幽霊事件の真相に隠れた、幽霊の想いを紐解いていく──!
「この世に、幽霊事件なんてありえません」
幽霊事件を絶対に許さない超偏屈探偵・青木と、幽霊が視える大福係の
ゆるバディ×ほっこり幽霊ライトミステリー!

10年間の結婚生活を忘れました ~ドーラとレクス~
緑谷めい
恋愛
ドーラは金で買われたも同然の妻だった――
レクスとの結婚が決まった際「ドーラ、すまない。本当にすまない。不甲斐ない父を許せとは言わん。だが、我が家を助けると思ってゼーマン伯爵家に嫁いでくれ。頼む。この通りだ」と自分に頭を下げた実父の姿を見て、ドーラは自分の人生を諦めた。齢17歳にしてだ。
※ 全10話完結予定


王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
月宮殿の王弟殿下は怪奇話がお好き
星来香文子
キャラ文芸
【あらすじ】
煌神国(こうじんこく)の貧しい少年・慧臣(えじん)は借金返済のために女と間違えられて売られてしまう。
宦官にされそうになっていたところを、女と見間違うほど美しい少年がいると噂を聞きつけた超絶美形の王弟・令月(れいげつ)に拾われ、慧臣は男として大事な部分を失わずに済む。
令月の従者として働くことになったものの、令月は怪奇話や呪具、謎の物体を集める変人だった。
見えない王弟殿下と見えちゃう従者の中華風×和風×ファンタジー×ライトホラー
※カクヨム等にも掲載しています
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる