スターロード

第３章 旅

第15話 盗み

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ…

クリア「ジャックさーん？薪もってきたぜ！」

ジャック「ありがとう。」

鈴木「ジャックさーん！椎茸採ってきたよ！」

ジャック「ありがとう。」

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ジャック「…よし、そろそろかな。」

ロイ「？ 何がだ？」

ジャック「焼き椎茸だよ。美味しいよ？」

クリア「げ！なんで椎茸なんだよ！」

ロイ「好き嫌いは良くないぞ。」

クリア「食感と味が嫌いなんだよ…」

ジャック「ハハハ…僕も子供の頃は
嫌いだったよ。」

クリア「俺が子供舌だと言いたいのか！？」

ジャック「ところで、
よくこんなに椎茸あったね。
一時間そこらでしょ？」

クリア「無視するなよ…まぁいいか…」

鈴木「採ったあと、
《有った》ことに能力を使って、
もう一度生やしたんです。」

ロイ「便利だなその能力。」

鈴木「便利なだけで
戦闘に使えないんですけどね…」

ジャック「じゃあ、食べようか。」

「頂きまーす！」

ロイ「ﾓｸﾞﾓｸﾞ…うん、美味しい。
おい、クリアも食ってみろよ。」

クリア「ええ……ﾁｯ、
しょうがねぇな……ﾓｸﾞ…」

ロイ「どうだ？」

クリア「…おお！美味ぇじゃねぇか！
いけるぜ！これ！」

ジャック「ふふ、良かった。」

鈴木「まだまだあるから、 
どんどん食べてくださいね。」

クリア「…お前の能力使えば
また食べられるんじゃね？」

鈴木「無理です。
今使える回数は三回なんですけど、
もう使い切りました。」

クリア「そうか…」

―――――――――――――――――――

クリア「ふわぁ…寝るか。」

ジャック「そうだね。じゃあ、寝ようか。」

「おやすみ。」


クリア「んごーーぐがーーー」

ロイ(うるせぇな！静かにしろ！)

ジャック「すー…すー…」

鈴木「すぅ…すぅ…」

ロイ(…そう言えば空側に寝るから
いびきをかくんだと聞いたことがある…)

ロイ(やってみるか。)

ロイ「…ウッ！重いな…こいつ…」

ｺﾞﾛﾝ

ロイ(よし、横側にしたぞ。)

クリア「くーーーくーーーー」

ロイ(まぁ、さっきよりかはましか…)

ロイ「……」

ロイ「すぅ…すぅ…」

―――――――――――――――――――

ロイ「…んん、ふわぁ…ん…」

ロイ「…もう朝か…」

ロイ「みんな、起きろ。」

ジャック「うーん…朝か…」

鈴木「…椎茸…」

ジャック「鈴木君？朝だよ？」

鈴木「！ もう朝ですか…」

ロイ「おいクリア。起きろ。」

クリア「あと一日…」

ロイ「何バカなこと言ってんだ…おい、起きろ。」

クリア「んんん…ふわぁぁぁぁ…
よく寝た…」

ロイ「やっと起きたか…」

ジャック「ん？荷物は？
ロイ君どっかに置いた？」

ロイ「え？どこにも置いてませんよ？」

ジャック「まさか…盗まれた？」