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第7章 躍進 -乙女豹アルテミス編-

第280歩目 幸せのお裾分け!

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 前回まであらすじ

 こらー! ニケーヽ(`Д´#)ノ 
 いい加減にしろー! 私はお人形じゃないのーヽ(`Д´#)ノ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「へぇ。ここが二人の愛の巣って訳かい」

 誘惑を見事に振り切った翌日の朝、俺はアルテミス様を秘密の小部屋へと案内していた。
 この部屋はあくまで俺とニケさんだけが知る秘密の場所、逢瀬を楽しむ楽園だ。

 故に、アルテミス様には紹介していなかったのだが......。

「あたしを誰だと思ってるんだい? 一応『狩猟の女神』だよ? 罠や隠し部屋の探索なんざお手の物さ。こういう一芸に関しちゃ、ニケちゃんにだって劣らないからね」

 ということで、降臨初日には既に秘密の小部屋の存在はバレていたらしい。

 いや、知っていたぐらいならまだ良い。知った上で、毎夜強制的に参加させられていた酒宴から退出していく俺とニケさんの後ろ姿を、初夜に送り出す親目線感覚でニヨニヨしながら見送っていたんだとか。

 しかも、それを酒の肴に、話に花を咲かせていたというのだから人が悪い。

 全てを知った今だからこそ分かる。
 退出時に、毎回アルテミス様が「ごゆっくりーw」と仰っていた、その本当の意味が。

「しっかしさ。こんな部屋まで創造よういしておいてやることやってないなんて、どういうことだい?」

 秘密の小部屋に設置されたベッドに、ぽふっと腰掛けるアルテミス様。
 愛の巣だなんだと仰っておきながら、その象徴であるベッドに断りも無く腰掛けるこの遠慮の無さ......さすがだ。

「い、いいんですよ! 俺とニケさんはプラトニックなお付き合いをしているんです!」
「プラトニックぅ? あひゃひゃひゃひゃひゃw」
「な、なんですか?」

 バカにされた気がして、さすがにカチンときた。

 ヘタレだと言われれば、確かにそうだろう。自覚はある。
 だからと言って、俺とニケさんの付き合い方に文句を言われる筋合いはどこにもない。

「昨日のあれで分かったけどさ、アユムっちの覚悟が足りていないだけじゃないのかい? それともニケちゃんが、そういう関係を望んだとでも言うのかい?」
「......ッ!」
「全てアユムっちの都合に過ぎないだけだろ? それをプラトニックだなんて、随分と勝手な男だねぇ」
「うッ......」

 この女神様は......なんと言うか、凄すぎる。
 俺の真意を、真贋を、的確に容赦なく見抜いてくる。

(これもあれか? 狩猟の女神様だから分かっちゃう系か?)

 アルテミス様の仰る通り、確かに全て俺の都合だ。
 初めての彼女と清い交際を、と考えるのは。

 それは一見、誠実に見えるのかもしれない。
 彼女を大事にしていると思われるのかもしれない。
 事実、俺はニケさんを大切に想い、慈しむように大事にしている。

 しかし、一方では俺の理想をニケさんに押し付けているとも言えなくはない。
 もしかしたら、ニケさんが俺に合わせてくれているだけの可能性だってある。

(俺とニケさんは、もうそういう時期じゃないってことか......)

 彼女を本当に大切だと思うのなら、今後についてもっと話し合うべきだ。
 ニケさんが本当にそれを望んでいるのか、を。
 ニケさんは本当は何を願い、どうしたいのか、を。

 とは言え、ニケさんは変なところで遠慮深くなるから口を割らせるのは一苦労しそうだ。

「何言ってんだい。それを聞き出すのが彼氏アユムっちの役目だろ?」
「......ごもっとも」

 ぐぅの音も出ない。

「全く......あんたら見てると焦れったいんだよねぇ。言わなかったかい? ニケちゃんが脆くなってるってさ。少しはマシになったみたいだけど、まだまだ不安定な状態さ」

「まだまだ......?」

 首を傾げざるを得ない。
 俺にはとてもそうには見えないからだ。

 いや、確かに色々と考え過ぎる傾向にはあるようだ。
 しかし、それが不安定といえるほど酷い状態かというと疑問は残る

「アユムっちが一番に分かってあげていなくてどうするんだい......本当に呆れた男だねぇ」
「うッ......」
「どうせ、あれだろ? 安心したような見せ掛けの姿にでもコロッと騙されているんだろ?」
「み、見せ掛け? いや、そんなバカな......俺には全く判別つかないのですが、それも『狩猟』の力ですか?」
「いんや。単なる勘さ」

 か、勘って......。

 一気に胡散臭くなった。
 神様の力だと言われれば「そうですか」と納得できる。
 だが、単なる勘だと言われてしまうとどうにも信憑性がない。

「何か心当たりでもあるんですか?」
「んなもん知らないよ。それを聞き出すのも彼氏アユムっちの役目だろ?」
「......ごもっとも」
「ただね、あたしの勘は良く当たるんだよ。まず間違いないだろうねぇ」

 女性の勘というやつだろうか。
 いや、アルテミス様の場合は野生の勘か。

(......というか、女性と野生の勘が併さるとか最強じゃね!?)

 どうやら、看過できるような問題ではないようだ。
 きちんと心の内に留めておき、ニケさんとじっくり話し合う必要がある。

「プラトニックとか冗談を言ってる暇があるなら、二人で話し合うなり、やることやるなりして、さっさとニケちゃんを安心させてあげることさ。案外、ニケちゃんもそれを待ってるんじゃないのかねぇ」

「そう、ですね。そうさせて頂きます」

 こうやって、俺の背中を自然と押してくれる辺りはとても優しい。
 仮に姉貴がいたら......そう思わせてくれる頼もしさがある。

 そう、アルテミス様は本当に俺とニケさんの恋路を応援してくれているのだ。
 ニケさんから俺を奪うつもりは更々無いとも、断言している。

 当然、応援するからには、アルテミス様なりの『計算』が含まれていたりする。

 実はニケさんの不安を煽るような言動をしているのにも理由があるらしい。
 大部分は悪戯に依るみたいだが、アルテミス様なりに発破を掛けているんだとか。
 不安なら一気にそれを爆発させて、まとめて一挙に解決させてしまおうとの腹積もりが。

 主旨は理解できるし、アルテミス様らしいやり方だとも思うが......とんだ荒療治だ。

「あぁ、頑張りな」

 にししと、表情を緩めるアルテミス様。
 そこにはやはり『計算』が含まれていることを、俺だけは知っている。

「さてと......」

 腰掛けていたベッドからおもむろに立ち上がり、正面に対峙するアルテミス様。
 腕を組み、魅惑的かつ挑発的な表情をしている辺り、のだと俺は覚悟を決める。

「あたしのアドバイスは役に立ったかい、アユムっち?」
「......はい。とても参考になりました。ありがとうございます」
「そうかい。そうかい。とても参考になったかい。それは良かったね、アユムっちにとっても、、さ。あひゃひゃひゃひゃひゃw」

 豪快に、下品に笑うアルテミス様はとても嬉しそうだ。

 それはそうだろう。
 なんたって、全てアルテミス様の目論見通りなのだから。

 この秘密の小部屋へと案内させることも。
 アドバイスをするで恋路を進展させることも。

 そして、この後に起こる絶対に拒絶不可能なイベントのことも。

「既に分かってるとは思うけどさ、一応真面目なアユムっちの為に確認しておこうかね」
「......いえ、それには及びません」
「いやいや。昨日は上手く躱されちまったけど、今日はそういう訳にはいかないからね。好きなんだろ? 理詰めで相手を追い詰めていくのがさw」
「ちょっ!? 言い方ッ!!」

 なんだか俺が変態っぽく聞こえるから止めて欲しい。

 別にアルテミス様の仰るように、悪意でもって言いくるめた訳では決してない。
 一つ一つ順を追って、丁寧に丁寧に正当性やら何やらを説明していっただけなのだから。
 ただ、大雑把なアルテミス様には、それが理詰めのように鬱陶しく聞こえていたのかもしれないというだけの話だ。

 故に、間違いを起こさないよう必死に堪えていたなりの苦労だったと理解して欲しい。

 いや、アルテミス様のことだ。とうに理解していることだろう。
 その上で、俺をからかって楽しんでいるに違いない。

「あたしとアユムっちの関係上、どちらか片方だけが得をする、これは許されない。そうだったね?」
「......そう、ですね。その通りです」

 正確には、アルテミス様のみの得は許される、だけどさ?

 俺とアルテミス様は良きビジネスパートナーだ。
 故に、基本的には互いに利益をもたらす関係であることが是とされる。

 しかし、その関係性はアルテミス様の機嫌次第という脆く儚い砂上の楼閣で、いつでも簡単に覆されてしまうことを念頭に入れておかなければならない。ビジネスパートナーであっても、決して対等な関係ではないのだ。

「じゃあ、アユムっちに問おうかね。『あたしの』アドバイスが参考になったということは、それ即ち『アユムっちの得になった』、そう考えて良いんだろ?」
「ハァ......わざわざ強調されずとも、アルテミス様の仰る通りですよ」
「そうかい。そうかい。ならさ、あたしが正当な権利を要求することに、アユムっちは文句を言わない。そうなんだろ?」
「......」
「どうなんだい、アユムっち?w」

 こ、この女神様ときたら......。
 俺が絶対に反論出来ないと分かった上で、こうまでネチネチネチネチと!

(というか、アルテミス様には昨日の俺がこのように見えていたのか?)

 だとしたら、結構ショック。
 言葉を尽くして丁寧に説得したことが、反って逆効果になってしまったようだ。

(でもなぁ、あの時は仕方がなかったんだよなぁ......)

 昨日、試着室内で誘惑してきた時のアルテミス様の表情は明らかに挑発的だった。
 向けられた小悪魔的な眼差しには期待の色もハッキリと見て取れた。

 しかし、それと同時に、瞳の奥で微かに揺れる別の色も......。

 アルテミス様は、今のニケさんのことを「脆い」と表現した。
 不安で不安で仕方がない不安定な状態のニケさんをズバリ見抜いたのだ。
 事実、俺を見つめるニケさんの瞳には色濃い不安の色が浮かび上がっていた。

 そう、その不安の色を実際に見ていたからこそ、昨日は俺も気付くことができた。

 不安に感じていたのは、何もニケさんに限ったことではなかったのだ、と。
 ニケさん同様、アルテミス様もまた脆い存在と化し、不安の色を隠していたのだ、と。

 真意が嘘か真かは別として、アルテミス様からは既に告白を受けている。
 だとしたら、状況は一先ず置いとくとして、好きな相手から好意を拒絶されるのは怖くて怖くて仕方がないと思う。まぁ、状況は一先ず置いとくとしてさ。大事な事なので二回言いました!

 だからこそ、俺は拒絶されることに怯えた瞳を見せたアルテミス様を、少しでも傷付けないよう丁寧に言葉を尽くして説得したつもりでいたのだ。

 それが「逆に迷惑だったのか......」と思うと残念でならない。
 また、それを悪用されたことに、言葉では何とも言い表せない気持ちにさせられた。

 まぁ、アルテミス様の場合は『空気を読んだ気休めの優しさ』よりも『優しさを欲望に素直な形で体現してくれる』ほうが嬉しいことぐらい分かっていたので、今更愚痴を言ったところで意味を成さない訳だが......。

 とりあえず、アルテミス様が対峙した時点で覚悟は既に決まっている。

「もちろん、承知しています。何なりとお申し付けください」

 いやらしくニヨニヨしているアルテミス様にペコリと一礼。覚悟の現れだ。

「殊勝で何より。まだごちゃごちゃ言うようだったら、それこそ無理矢理にでもアユムっちを襲っていたところさ。童貞拾いしたねぇ、アユムっち? そうそう、ニケちゃんには後で感謝してもらわないとねぇ。あひゃひゃひゃひゃひゃw」

「......」

 なんという勝手な言い草なんだろう。
 ニケさんに貸し一つだと、本気で思っていそうだ。
 といっても、アルテミス様の仰る通り、童貞拾いしたのもこれまた事実。

(逆レされなくて良かったぁ......というか、童貞拾いってなに!?)

 アルテミス様はひとしきり愉快に笑ったところで、願いを口にする。

「じゃあ、アユムっち。昨日は貰い損ねちまったけど、今日は絶対に貰うよ。『幸せのお裾分け』をさ」

 アルテミス様はそう言うと顎を少し上げ、両の瞳をスッと閉じた。

 幸せのお裾分け。それはアルテミス様が求める愛情表現の一種らしい。
 お裾分けの内容は多岐に渡り、これといったものは特に定められていないという。
 アルテミス様のその時の気分によって、俺に何かしらをして欲しいということだ。

 実は昨日も求められた。
 内容は言わずとも知れた『試着室内での性交』である。

 当然、お断りした。
 その時、滅茶苦茶落ち込まれ、遂には憤慨されたのを覚えている。
 結局理由を求められたので、俺とニケさんはいまだそういう関係に至ってないと伝えた。
 すると、意外なことに、アルテミス様はすんなりと引いてくれたのだ。

 アルテミス様がすんなりと引いてくれたのには訳がある。

 実は『幸せのお裾分け』にはルールを設けているようだ。
 俺とニケさんがまだしていないことは求めない、という線引きが。
 前述したが、アルテミス様は俺とニケさんの恋路を邪魔する気は更々無いらしい。
 その表れとして、アルテミス様自身が、そういうルールを自ら設けたようなのである。

 昨日『試着室内での性交』を求められたのは、秘密の小部屋の存在を既に把握していたので、俺とニケさんがもう経験済みと早とちりしての結果らしい。
 まぁ、秘密の小部屋等というものを創造よういしておきながら、いまだやることをやっていないと聞いた時のアルテミス様の呆れ顔ときたら......HAHAHA。

 ちなみに、秘密の小部屋を案内させられたのは、そういった経緯があったからだ。

「......(ちらッ)」

 キス待ちの体勢で、片目だけうっすらと開けて状況を確認しているアルテミス様。

 その仕草に、思わず「プッ」と吹き出しそうになった。
 幸せのお裾分けをおねだりしてから、時間は全然経ってなどいない。

 他の女性と比較するのは失礼だと思うが、不安に苛まれている状態のニケさんでも、さすがにもう少し余裕を持って待つことができる。まぁ、それだけ不安な気持ちで仕方がないのだろうと思うと可愛くもある。

(ニケさん......ごめんなさい!)

 罪悪感に苛まれるも、既に覚悟は決めている。

 アルテミス様に告白されて以降、ずっと真剣に考えていた。
 この先どうなるかは分からない。アルテミス様がどうしたいのかも分からない。
 油断ならない相手であるのは事実だ。あまり深い関係になりたくないというのも本音。

 ただ、好意をぶつけられて悪い気は全くしない。むしろ、驚いたほどだ。
 存外、俺は(傲慢だけど頼りになる)アルテミス様のことを嫌いではなかったりする。

(......これも『好き』、ということなのかな? どうなんだろ?)

 今すぐに結論を出せそうにはない。
 そうだな。『LIKE』なのは間違いないだろうが、『LOVE』なのかは時間が必要だ。
 しかし、告白された以上、嫌いではない以上、を見せる必要性はある。

 それに、あまりアルテミス様をお待たせするのも可哀想だ。

「......アユムっち?」

 アルテミス様の不安と哀しみ、寂しさを混ぜた切ない声。

「すいません。お待たせしました」
「......ッ!」

 俺はソッとアルテミス様の肩に手を掛けた。
 身体を一瞬だけ強張らせたアルテミス様は、瞳を完全に閉じてキスを待つ体勢へ。

 俺なりの誠意の見せ方。
 それは『俺から口付けを交わす』こと。
 アルテミス様からされたことは何度かあるが、俺からは今回が初めてだ。

 今はそれで我慢して欲しい。
 いつかきっと明確な答えを出す、その日まで───。
 
「んッ。はぁ..................ありがと。幸せのお裾分け、確かに貰ったよ」
「ご満足頂けて何よりです」
「うーん。だけどさ、もうちょっとスマートに出来れば満点だったんだけどねぇ?」
「HAHAHA」

 それはアルテミス様もね、との突っ込みは心の内に閉まっておく。
 文句とは裏腹に、恍惚しあわせな表情を浮かべている今のアルテミス様に水を差す必要はどこにもないからな。

「とりあえず、さっさとやることやっちまないなよ? じゃないと、あたしがお裾分け貰えないんだからさ」
「......昨日も言いましたが、たとえニケさんとそういう関係になったとしても、アルテミス様にしあわせのお裾分けはしませんからね?」
「な、なんでだい!?」

 そう説明したでしょうが!!

 キスはまだ良い。だけど、性交は絶対にアカン!
 それが、俺の中で決めた『ある程度の誠意』の仕方なの!

「嫌だね。あたしはして貰うよ。......あ、そうだ! だったらさ、最後までしないで良いよ。先っちょだけだよ、先っちょだけ。それなら別に良いだろ?」
「さ、先っちょだけって......」

 全然良くないんだよなぁ。

 と、アルテミス様が口を尖らせ不満を爆発させていた、その時───。

「ま、ますたぁ! 良い雰囲気のところ悪いんですがぁ、まもなくニケ様がこちらのお部屋へと参られますぅ!」
「「え!?」」

 緊急事態勃発の予感!?

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