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第6章 力を求めて -再臨ニケ編-
第179歩目 再びのピンクと水色!
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前回までのあらすじ
夢中になるのもほどほどに!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
□□□□ ~落ちます!落ちます!~ □□□□
───ブゥン。
「おわっ!?」
ヘパイストス様の神の間を強制転移させられた俺は、当然の如く、次の神の間へとポイ捨てされた。
ちなみに、転移中はなぜか意識がないので、本当に突然と投げ捨てられるような感覚に陥ることを追記しておく。これ、結構怖いんだよな.....。
「ちょっ!?はぁ!?」
そして、空き缶のようにポイ捨てされた俺の目の前に広がる恐ろしい光景。
───ヒュゥゥゥウウウン!
「ぁぁぁぁぁあああああ!?」
現在、落下中である。
それも、底が全く見えない高度からの急降下だ。
今まではせいぜい高さ1~2mぐらいだったものが、ここにきてとんでもない高度からのポイ捨てとなってしまったようだ。
───ヒュゥゥゥゥゥウウウウウン!!
「□▽◎☆◇■▲」
ぐんぐんと落下速度を上げつつある中、俺はまるで隕石にでもなったような気分を味わう。
そして、同時に混乱する頭の中でこう願った。
(無理!無理!無理!無理!無理!
ぜ、絶対、次からはなんとかしてもらおう!)
俺のスカイダイビングの旅はまだ始まったばかりだ。
□□□□ ~再び登場!~ □□□□
「さて、どうしたもんかな.....」
俺は独り言のように呟いた。
そして、今のこの状況に頭を悩ませていた。
まさに打つ手なしとは、こういう状況のことを言うのだろう。
───ヒュゥゥゥゥゥウウウウウン!!
それというのも、今現在もまだ落ち続けているからだ。
最初はただ落ち続けることに恐怖を抱いていた。
しかし、この状況がずーっと続いてくると恐怖に慣れてくるどころか、逆に冷静になってしまった。
いや、冷静になったというよりも、だんだんとどうしたらいいのか不安に思うようにさえなってきた。
そもそも、何かがおかしい。
今までの経験からいうと、今のこの状況は説明がつかない。
強制転移の経験はアレス様、ヘパイストス様とわずか2回しかないが、いずれも高さ1~2mのところで投げ出されていた。
勝手な推測に過ぎないが、恐らくはそれがデフォなのではないかと思う。
どうして、そう思うのか。
それは、ヘパイストス様は仕方がないにしても、アレス様やエリス様がそういうめんどくさい設定をするような神様だとは到底思えないからだ。
それに対して、今回はいまだに落ち続けている。
俺がこの神の間に来てから既に5分が経つというのに、いまだに落ち続けているのだ。
しかも、それでも底が全く見えていないときている。
これでは、まるで無限に俺を落とし続けているようにしか思えてならない。
作為的な何かを感じてならないのだ。
俺はどこまでとも続く果てしない闇へと落ちながら、ヘパイストス様との会話を思い出していた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「特別製の神の間ですか?」
「そうだね。通常、神の間というのは与えられた神々のプライベートルームとなっているんだ。
だから、その部屋主が絶対的な権限を持っているんだよ」
「絶対的な権限。.....と言うことは、この『工房』も、その権限とやらで造ったんですか?」
「その通り。そして、権限とは基本的に神の願いそのものを指す。
だから、個人の部屋にいる間は部屋主が絶対的な支配者となるんだ」
絶対的な支配者.....。
ダンジョンマスターの上位互換版みたいなものかな?
「なるほど。.....あれ?それだとおかしくないですか?」
「なにがだい?」
「ここはヘパイストス様の神の間ですよね?
だったら、ヘパイストス様の権限で、アルテミス様をいつでも招待できるのでは?」
「本来ならそうなんだが.....。何事にも例外というものがあるんだよ」
「もしかして.....。ゼウス様ですか?」
「そうだね。後は母さんとデメテル姉さんなんかも特別だね。
そうそう。特別中の特別で、ニケ嬢なんかもシステムに介入できたりするだろうね」
ニケさん凄すぎない!?
オリンポス12神の中でも、ごく限られた存在にしかできないこともできるの!?
「結局、僕に与えられた権限は内装の一部だけでね。
家族との接触は図れない設定にされてしまったんだ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
仮に、ヘパイストス様の言うことが正しいとするのなら.....。
恐らく、今のこの現象にも何か秘密が隠されているはずだ。
そう、例えば.....。
「罠.....かな?侵入者対策とかか?」
「お見事です。さすがはアテナ様の付き人ですね」
「!?」
ビ、ビックリした.....。
俺の独り言に近い推測に応えるように、どこからともかく聞こえてくる穏やかな音色。
そして、その音色とともに、まるで俺を包み込むかのように淡く優しい光がゆったりと集まってくる。
そして───。
「あれ?もしかして.....」
「はい。数刻ぶりです、舞日様。お迎えに参りました」
俺の目の前に姿を現したのは、ぽわぽわ水色おぱんつちゃんこと『ユミエル』ちゃんだった。
しかも、いつの間にか、俺はユミエルちゃんにお姫様抱っこまでされている。.....ふむ?
───むにゅ。
───むにゅ。
「.....デ、デカいな」
「これから神の間へと.....どうされました?」
「い、いえ!なんでもないです!」
「?」
アルテミス様と同じぐらいかも!?
どうやら、ユミエルちゃんは着痩せするタイプのようだ。
ユミエルちゃんの胸にしっかりと抱かれている俺の顔に、とても柔らかく大きな幸せが押し寄せてくる。いいね!
(や、やるな!神界!!
『ぽわぽわおっとり系は巨乳である』というテンプレをちゃんと踏襲してやがる!!)
正直言えば、神界という場所にあまり面白みを見出だせていなかったので、これはこれで嬉しいサプライズである。
それに、ユミエルちゃんは俺の様子に全く気付いてはいないようだ。
だったら、もう少し、このままぱふぱふを楽しませてもらおう。
だが.....。
「うわぁ.....。舞日様、なんかいやらしい顔してる.....」
「!?」
そこに、恐ろしいことを言い出してきた子がいた。
声色からいっても、ユミエルちゃんではない。
俺は惜しみつつもユミエルちゃんの至福の谷間から顔を離し、無粋な声の主を探すことにした。.....もうっ!せっかく楽しんでいたのに!!
そして、発見した声の主というのが───。
「え!?ピンク色おぱんつ天使ちゃん!?」
「!!」
あっ.....。
しまった、心の声がつい.....。
なんと、そこにいたのは、天使としては初めて出会ったハキハキ妹系の天使ちゃんだった。(第128歩目 参照)
ただ、俺のナチュラルなセクハラ発言に、ワンピースの裾をしっかりと押さえつつ顔を真っ赤にして怒っている。ちょっとかわいい。
(キ、キタ━━━(゜∀゜)━━━!
『ハキハキ妹系はウブである』というテンプレをちゃんと踏襲してるな!神界よ!!)
「タブリスのことをご存知でしたか?」
「はい。以前、神界への案内役をして頂いたことがあります」
どうやら、ハキハキ妹系のピンク色おぱんつ天使ちゃんは『タブリス』ちゃんというらしい。
語感の響きが元気そう(超テキトー(笑))な印象を受けるので、タブリスちゃんにはお似合いだろう。
「そうでしたか。
では、タブリス?貴方が舞日様をご案内しますか?」
「「え!?」」
「ど、どうしました?」
ユミエルちゃんの提案に、悲しげな声を同時に上げる俺とタブリスちゃん。
タブリスちゃんが悲しげな声を上げた理由は大体分かるが、俺は俺でユミエルちゃんのほうが断然良い。
別に、タブリスちゃんのことを嫌いな訳ではない。
むしろ、モリオンみたいな元気っ子でかわいらしくさえ思う。
しかし.....。
ジッ─────────。
「!!」
や、やはり小さい.....。
俺の視線に気付いたタブリスちゃんが急いで胸元を隠すも後の祭りだ。
いや、それ以前に、隠せる乳が.....。おっと。これ以上はさすがに失礼か。
(『ハキハキ妹系元気っ子の多くは貧乳である』というのはお約束なことが多いが.....)
別に、俺は巨乳好きでもなんでもない。
貧乳や巨乳、それこそ、無乳や魔乳だって愛せる自信がある。
大きさじゃない。
俺はおっぱいが好きなんだ。
但し、今回に限っては、申し訳ないが、タブリスちゃんよりもユミエルちゃんを指名したい。
どうせ胸に抱かれるなら、気持ちいいほうが絶対良いに決まっているからだ。ほ、ほら、タブリスちゃんだと肋骨の感触しか.....。
「「.....」」
「う~ん。困りましたね.....」
困らなくていいですから!
ユミエルちゃんにぱふぱふさせてください!!
そんな俺とタブリスちゃんの微妙な雰囲気に、ユミエルちゃんも困惑顔だ。
それに、タブリスちゃんはタブリスちゃんで、目に涙を浮かべ顔をふるふると横に振りながら、ユミエルちゃんに嫌だと訴えている。そ、そんなに嫌ですか.....。
「どうしたの?タブリス」
ただ、どうやら、ユミエルちゃんにはそれが伝わっていないようだ。
もしかしたら、天使も神様と同じように、感情の機微というものが分からないのかもしれない。
・・・。
そんなどうしようもない空気を一変させてくれたのが、この場にもう一人いた天使ちゃんだ。
つまり、俺を出迎えに来てくれた天使ちゃんは全員で三人いたということになる。
「ユミエル様、少しよろしいでしょうか?」
「ハニエル?なに?」
「恐らくですが、舞日様はユミエル様に案内して頂きたいのだと愚考いたします。
タブリスもそれが分かっているからこそ、敢えて返答を避けたのかと」
おや?
この天使ちゃん、もしかして.....。
この利発そうな天使ちゃんは『ハニエル』ちゃんというらしい。
語感の響きが賢そう(更に超テキトー(笑))な印象を受けるので、ハニエルちゃんにはお似合いだろう。
それに、タブリスちゃんが嫌がった理由を、ハニエルちゃんが上手くフォローしているようにもみえる。
「そうなの?タブリス」
「は、はい.....」
「そう。それならそうと言ってくれれば.....」
「ユミエル様からのご好意を無下にはできないですからね。.....ね?タブリス」
なん.....だと!?
ユミエルちゃん、タブリスちゃん、二人のメンツを保っただと!?
ハニエルちゃんが、ソッとタブリスちゃんにウインクを交わしたのを俺は見逃さなかった。
どうやら、ハニエルちゃんの機転で、この場は穏便に済みそうだ。
全く同じ顔をした三人の天使がホッと一息つく様はどこか面白い。
そう、この三天使は「三つ子かよ!?」という程に全く同じ顔をしている。
姿形もある部分を除けば、ほぼ同じように見える。
身長はニケさんよりも少し低いくらいなので155cm前後だろう。
髪型は某アニメの鬼姉妹のような所謂鬼○郎ヘアーで、ユミエルちゃんは鬼姉妹の姉と同じピンク色、タブリスちゃんは鬼姉妹の妹と同じ水色、そして、ハニエルちゃんは緑色となっている。
背中からは真っ白な美しい天使の羽が生えており、神様同様ワンピースを着用している。
但し、ユミエルちゃん達が着用しているのは『天使のワンピース』であり、アテナ達の『女神のワンピース』とは異なる。当然、どういった違いがあるのかは俺には分からない。
また、姿形は三天使ともほぼクローン状態に近いが、女性らしさを表す部分などはそれぞれ明確に異なる。
ユミエルちゃんは比較的アテナ寄りの体型で、胸部やお尻、体つきなどがむっちりとしている。
それに、ぽわぽわおっとりしているせいか、スカイさんに近い雰囲気を持っている。結構タイプかも!?
タブリスちゃんは比較的ドール寄りの体型で、全体がストーンとなっている。
しかし、この子の持ち味は女性としての美よりも元気印なのだろう。はにかんだ笑顔がとてもかわいらしい。
ハニエルちゃんは比較的ラズリさん寄りの体型だが、おっぱい星人である俺の目は決して誤魔化せない。
この子は意外にあると見た。少なくとも、ナイトさんに迫るものがあるかと。いいねいいね!
それにしても、あまりにも似過ぎているような.....。
「天使は皆、同じ姿をしているものなんですよ」
「そうなんですか?」
「はい。昇神すると個性が表れるんです。それまでは無個性が一番良いのだと言われました」
「.....言われた?誰にですか?」
「神々の女王であるヘラ様に、です」
ふーん。
でも、個性出ちゃってるよな?
ただ、顔や姿がそっくりなだけで、他の部分は全く異なるような気もする。
それに、『昇神するまでは無個性が一番良い』というのも、意味がよく分からない。個性があったら何がダメなのだろうか。
・・・。
とりあえず、神々が何を考えているのかはさっぱり分からないし、興味もない。
俺はただ『同じ失敗を繰り返さない』、これに注力するのみだ。
ここ神の間に来て既に10分が過ぎた。
残り20分しかない。
今回は前回のような失敗は許されない。急がなくてはっ!
「ご安心ください。すぐにご案内いたします」
「よろしくお願いします。
ちなみに、なぜ今回に限って出迎えがあったんですか?」
「これは失礼しました。改めて自己紹介をさせて頂きます」
自己紹介?今更?
と言うか、なぜこのタイミングで?
「私、女神ヘスティア様の付き神代理をさせて頂いておりますユミエルと申します。
我が主ヘスティア様は現在就寝中で、起きていられること自体が稀となります。
故に、私達天使一同がヘスティア様の神の間を責任を持って管理させて頂いております」
つまり、ユミエルちゃんはこう言いたいらしい。
ヘスティア様が寝てばっかりで不安なので、付き神代理であるユミエルちゃんが神の間に侵入者対策を施した。
だから、このままだと、俺はヘスティア様のいる神の間へと行くことができないので迎えに来たんだ、と。
(うん。ヘスティア様、寝てる場合じゃないよね?
ちゃんと起きて仕事をしてください!貴重な10分が無駄になったじゃないですか!!)
こうして、俺はぽわぽわなユミエルちゃんのふかふかな胸に抱かれ、女神ヘスティア様が待つ神の間へと向かうことになった───。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後書き
次回、本編『でっか!?』!
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今日のひとこま
~5分間の戦い~ side -デュランダル-
これは主人公が急降下中のお話しである。
「困ったなぁ.....」
私の現マスターである勇者がそんな独り言を呟いていました。
先程までは紳士たるにふさわしくない悲鳴を上げていましたので、それに比べれば今の方が若干マシだと言えます。
そもそも、大声を上げるなんて、はしたないですわ。
「これってどうしたらいいんだろう?
いずれはゴールが見えてくると思ったら、この有様だしなぁ.....」
───フィイン (以降、命魂の輝きは会話文となります。当然、主人公には伝わっていません)
『勇者、少しは落ち着きなさいな。慌てたってどうしようもないでしょう?』
懸命に伝えてみたのですが、どうにも勇者は私の言っていることが分からないみたいです。
『勇者とは超常なる力を持つ人間』との知識があるのですが、どうして伝わらないのでしょう?
「このままじゃあ、どうしようもないよな。.....あれをやってみるか?」
『あれ?あれとはなんですか?』
「よくアニメとかである、降下中に剣で壁をぶっ刺して落ちるのを防ぐやつやってみるか。
案外それでなんとかなったりして.....」
『あにめ?というのはよく分かりませんが、少々荒っぽい方法ですわね』
「お?デュランダルも賛成か?なんかノリノリに輝いてるな」
『だ、誰がノリノリですか!勘違いするのはおよしなさい!』
「そうだよな。やらない後悔よりもやる後悔とも言うもんな?現状打破に努めるべきだよな」
『勇者も良いことを言うじゃないですか!当たって砕けろの精神が一番ですわ!!』
私はごちゃごちゃと考えるのが好きではありません。
考えるぐらいなら、まずは行動することが何よりも重要だと思います。
「となると、ここはやっぱりデュランダルの出番かな?竜墜の剣だと折れる可能性もあるし。
デュランダルは神剣っていうぐらいだし、少々乱暴に扱っても問題はないだろ」
『.....え?』
「おぉ!今日一番の輝きだ!さすがは神剣!!協力してくれるんだな!?」
『お、お待ちなさい!なんで伝わらないんですの!?私は、イ・ヤ・で・す!!』
じょ、冗談じゃありませんわ!
私の華麗なる初デビューが、ただの『つっかえ棒』とかどんな辱めですか!!
「じゃあ、早速.....って、うぉぉおおお!?ぬ、抜けねぇぇぇえええ!?」
『くぅぅううう!ぬ、抜かせませんわぁぁあああ!!』
「.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。
な、なんだこれ!?なんでデュランダルは協力的なのに抜けないんだ!?」
『.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。きょ、協力的じゃないからですわ!』
「で、伝説の神剣ともなると、使うべき時が来るまで使えないとかいうあれなのか!?」
『そ、そうですわ!
私の華麗なる初デビューは、強大な敵.....それこそ、魔王相手にこそふさわしいですわ!』
「.....ふぅ。まぁ、そんな中二病みたいな設定なんてある訳ないか。抜けなかったのはたまたまだな」
『な、なんでそうなりますの!?』
「もう一度やってみるか。.....うぉぉぉぉぉおおおおお!!」
『くぅぅぅぅぅううううう!!ぬ、抜かせませんわよ!?つ、つっかえ棒なんて嫌ですわ!』
「.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。や、やるな.....。デュランダル」
『.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。ゆ、勇者こそ......』
「っと、見せかけての、うぉぉぉぉぉおおおおお!!」
『くぅぅぅぅぅううううう!?ひ、卑怯ですわ!勇者!!それが勇者の行いですか!?』
「.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。ダ、ダメか.....」
『.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。と、当然ですわ......。私の華麗なる初デビューは───』
こうして、アホ主従の関係は向上していくのかもしれない!?
夢中になるのもほどほどに!
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□□□□ ~落ちます!落ちます!~ □□□□
───ブゥン。
「おわっ!?」
ヘパイストス様の神の間を強制転移させられた俺は、当然の如く、次の神の間へとポイ捨てされた。
ちなみに、転移中はなぜか意識がないので、本当に突然と投げ捨てられるような感覚に陥ることを追記しておく。これ、結構怖いんだよな.....。
「ちょっ!?はぁ!?」
そして、空き缶のようにポイ捨てされた俺の目の前に広がる恐ろしい光景。
───ヒュゥゥゥウウウン!
「ぁぁぁぁぁあああああ!?」
現在、落下中である。
それも、底が全く見えない高度からの急降下だ。
今まではせいぜい高さ1~2mぐらいだったものが、ここにきてとんでもない高度からのポイ捨てとなってしまったようだ。
───ヒュゥゥゥゥゥウウウウウン!!
「□▽◎☆◇■▲」
ぐんぐんと落下速度を上げつつある中、俺はまるで隕石にでもなったような気分を味わう。
そして、同時に混乱する頭の中でこう願った。
(無理!無理!無理!無理!無理!
ぜ、絶対、次からはなんとかしてもらおう!)
俺のスカイダイビングの旅はまだ始まったばかりだ。
□□□□ ~再び登場!~ □□□□
「さて、どうしたもんかな.....」
俺は独り言のように呟いた。
そして、今のこの状況に頭を悩ませていた。
まさに打つ手なしとは、こういう状況のことを言うのだろう。
───ヒュゥゥゥゥゥウウウウウン!!
それというのも、今現在もまだ落ち続けているからだ。
最初はただ落ち続けることに恐怖を抱いていた。
しかし、この状況がずーっと続いてくると恐怖に慣れてくるどころか、逆に冷静になってしまった。
いや、冷静になったというよりも、だんだんとどうしたらいいのか不安に思うようにさえなってきた。
そもそも、何かがおかしい。
今までの経験からいうと、今のこの状況は説明がつかない。
強制転移の経験はアレス様、ヘパイストス様とわずか2回しかないが、いずれも高さ1~2mのところで投げ出されていた。
勝手な推測に過ぎないが、恐らくはそれがデフォなのではないかと思う。
どうして、そう思うのか。
それは、ヘパイストス様は仕方がないにしても、アレス様やエリス様がそういうめんどくさい設定をするような神様だとは到底思えないからだ。
それに対して、今回はいまだに落ち続けている。
俺がこの神の間に来てから既に5分が経つというのに、いまだに落ち続けているのだ。
しかも、それでも底が全く見えていないときている。
これでは、まるで無限に俺を落とし続けているようにしか思えてならない。
作為的な何かを感じてならないのだ。
俺はどこまでとも続く果てしない闇へと落ちながら、ヘパイストス様との会話を思い出していた。
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「特別製の神の間ですか?」
「そうだね。通常、神の間というのは与えられた神々のプライベートルームとなっているんだ。
だから、その部屋主が絶対的な権限を持っているんだよ」
「絶対的な権限。.....と言うことは、この『工房』も、その権限とやらで造ったんですか?」
「その通り。そして、権限とは基本的に神の願いそのものを指す。
だから、個人の部屋にいる間は部屋主が絶対的な支配者となるんだ」
絶対的な支配者.....。
ダンジョンマスターの上位互換版みたいなものかな?
「なるほど。.....あれ?それだとおかしくないですか?」
「なにがだい?」
「ここはヘパイストス様の神の間ですよね?
だったら、ヘパイストス様の権限で、アルテミス様をいつでも招待できるのでは?」
「本来ならそうなんだが.....。何事にも例外というものがあるんだよ」
「もしかして.....。ゼウス様ですか?」
「そうだね。後は母さんとデメテル姉さんなんかも特別だね。
そうそう。特別中の特別で、ニケ嬢なんかもシステムに介入できたりするだろうね」
ニケさん凄すぎない!?
オリンポス12神の中でも、ごく限られた存在にしかできないこともできるの!?
「結局、僕に与えられた権限は内装の一部だけでね。
家族との接触は図れない設定にされてしまったんだ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
仮に、ヘパイストス様の言うことが正しいとするのなら.....。
恐らく、今のこの現象にも何か秘密が隠されているはずだ。
そう、例えば.....。
「罠.....かな?侵入者対策とかか?」
「お見事です。さすがはアテナ様の付き人ですね」
「!?」
ビ、ビックリした.....。
俺の独り言に近い推測に応えるように、どこからともかく聞こえてくる穏やかな音色。
そして、その音色とともに、まるで俺を包み込むかのように淡く優しい光がゆったりと集まってくる。
そして───。
「あれ?もしかして.....」
「はい。数刻ぶりです、舞日様。お迎えに参りました」
俺の目の前に姿を現したのは、ぽわぽわ水色おぱんつちゃんこと『ユミエル』ちゃんだった。
しかも、いつの間にか、俺はユミエルちゃんにお姫様抱っこまでされている。.....ふむ?
───むにゅ。
───むにゅ。
「.....デ、デカいな」
「これから神の間へと.....どうされました?」
「い、いえ!なんでもないです!」
「?」
アルテミス様と同じぐらいかも!?
どうやら、ユミエルちゃんは着痩せするタイプのようだ。
ユミエルちゃんの胸にしっかりと抱かれている俺の顔に、とても柔らかく大きな幸せが押し寄せてくる。いいね!
(や、やるな!神界!!
『ぽわぽわおっとり系は巨乳である』というテンプレをちゃんと踏襲してやがる!!)
正直言えば、神界という場所にあまり面白みを見出だせていなかったので、これはこれで嬉しいサプライズである。
それに、ユミエルちゃんは俺の様子に全く気付いてはいないようだ。
だったら、もう少し、このままぱふぱふを楽しませてもらおう。
だが.....。
「うわぁ.....。舞日様、なんかいやらしい顔してる.....」
「!?」
そこに、恐ろしいことを言い出してきた子がいた。
声色からいっても、ユミエルちゃんではない。
俺は惜しみつつもユミエルちゃんの至福の谷間から顔を離し、無粋な声の主を探すことにした。.....もうっ!せっかく楽しんでいたのに!!
そして、発見した声の主というのが───。
「え!?ピンク色おぱんつ天使ちゃん!?」
「!!」
あっ.....。
しまった、心の声がつい.....。
なんと、そこにいたのは、天使としては初めて出会ったハキハキ妹系の天使ちゃんだった。(第128歩目 参照)
ただ、俺のナチュラルなセクハラ発言に、ワンピースの裾をしっかりと押さえつつ顔を真っ赤にして怒っている。ちょっとかわいい。
(キ、キタ━━━(゜∀゜)━━━!
『ハキハキ妹系はウブである』というテンプレをちゃんと踏襲してるな!神界よ!!)
「タブリスのことをご存知でしたか?」
「はい。以前、神界への案内役をして頂いたことがあります」
どうやら、ハキハキ妹系のピンク色おぱんつ天使ちゃんは『タブリス』ちゃんというらしい。
語感の響きが元気そう(超テキトー(笑))な印象を受けるので、タブリスちゃんにはお似合いだろう。
「そうでしたか。
では、タブリス?貴方が舞日様をご案内しますか?」
「「え!?」」
「ど、どうしました?」
ユミエルちゃんの提案に、悲しげな声を同時に上げる俺とタブリスちゃん。
タブリスちゃんが悲しげな声を上げた理由は大体分かるが、俺は俺でユミエルちゃんのほうが断然良い。
別に、タブリスちゃんのことを嫌いな訳ではない。
むしろ、モリオンみたいな元気っ子でかわいらしくさえ思う。
しかし.....。
ジッ─────────。
「!!」
や、やはり小さい.....。
俺の視線に気付いたタブリスちゃんが急いで胸元を隠すも後の祭りだ。
いや、それ以前に、隠せる乳が.....。おっと。これ以上はさすがに失礼か。
(『ハキハキ妹系元気っ子の多くは貧乳である』というのはお約束なことが多いが.....)
別に、俺は巨乳好きでもなんでもない。
貧乳や巨乳、それこそ、無乳や魔乳だって愛せる自信がある。
大きさじゃない。
俺はおっぱいが好きなんだ。
但し、今回に限っては、申し訳ないが、タブリスちゃんよりもユミエルちゃんを指名したい。
どうせ胸に抱かれるなら、気持ちいいほうが絶対良いに決まっているからだ。ほ、ほら、タブリスちゃんだと肋骨の感触しか.....。
「「.....」」
「う~ん。困りましたね.....」
困らなくていいですから!
ユミエルちゃんにぱふぱふさせてください!!
そんな俺とタブリスちゃんの微妙な雰囲気に、ユミエルちゃんも困惑顔だ。
それに、タブリスちゃんはタブリスちゃんで、目に涙を浮かべ顔をふるふると横に振りながら、ユミエルちゃんに嫌だと訴えている。そ、そんなに嫌ですか.....。
「どうしたの?タブリス」
ただ、どうやら、ユミエルちゃんにはそれが伝わっていないようだ。
もしかしたら、天使も神様と同じように、感情の機微というものが分からないのかもしれない。
・・・。
そんなどうしようもない空気を一変させてくれたのが、この場にもう一人いた天使ちゃんだ。
つまり、俺を出迎えに来てくれた天使ちゃんは全員で三人いたということになる。
「ユミエル様、少しよろしいでしょうか?」
「ハニエル?なに?」
「恐らくですが、舞日様はユミエル様に案内して頂きたいのだと愚考いたします。
タブリスもそれが分かっているからこそ、敢えて返答を避けたのかと」
おや?
この天使ちゃん、もしかして.....。
この利発そうな天使ちゃんは『ハニエル』ちゃんというらしい。
語感の響きが賢そう(更に超テキトー(笑))な印象を受けるので、ハニエルちゃんにはお似合いだろう。
それに、タブリスちゃんが嫌がった理由を、ハニエルちゃんが上手くフォローしているようにもみえる。
「そうなの?タブリス」
「は、はい.....」
「そう。それならそうと言ってくれれば.....」
「ユミエル様からのご好意を無下にはできないですからね。.....ね?タブリス」
なん.....だと!?
ユミエルちゃん、タブリスちゃん、二人のメンツを保っただと!?
ハニエルちゃんが、ソッとタブリスちゃんにウインクを交わしたのを俺は見逃さなかった。
どうやら、ハニエルちゃんの機転で、この場は穏便に済みそうだ。
全く同じ顔をした三人の天使がホッと一息つく様はどこか面白い。
そう、この三天使は「三つ子かよ!?」という程に全く同じ顔をしている。
姿形もある部分を除けば、ほぼ同じように見える。
身長はニケさんよりも少し低いくらいなので155cm前後だろう。
髪型は某アニメの鬼姉妹のような所謂鬼○郎ヘアーで、ユミエルちゃんは鬼姉妹の姉と同じピンク色、タブリスちゃんは鬼姉妹の妹と同じ水色、そして、ハニエルちゃんは緑色となっている。
背中からは真っ白な美しい天使の羽が生えており、神様同様ワンピースを着用している。
但し、ユミエルちゃん達が着用しているのは『天使のワンピース』であり、アテナ達の『女神のワンピース』とは異なる。当然、どういった違いがあるのかは俺には分からない。
また、姿形は三天使ともほぼクローン状態に近いが、女性らしさを表す部分などはそれぞれ明確に異なる。
ユミエルちゃんは比較的アテナ寄りの体型で、胸部やお尻、体つきなどがむっちりとしている。
それに、ぽわぽわおっとりしているせいか、スカイさんに近い雰囲気を持っている。結構タイプかも!?
タブリスちゃんは比較的ドール寄りの体型で、全体がストーンとなっている。
しかし、この子の持ち味は女性としての美よりも元気印なのだろう。はにかんだ笑顔がとてもかわいらしい。
ハニエルちゃんは比較的ラズリさん寄りの体型だが、おっぱい星人である俺の目は決して誤魔化せない。
この子は意外にあると見た。少なくとも、ナイトさんに迫るものがあるかと。いいねいいね!
それにしても、あまりにも似過ぎているような.....。
「天使は皆、同じ姿をしているものなんですよ」
「そうなんですか?」
「はい。昇神すると個性が表れるんです。それまでは無個性が一番良いのだと言われました」
「.....言われた?誰にですか?」
「神々の女王であるヘラ様に、です」
ふーん。
でも、個性出ちゃってるよな?
ただ、顔や姿がそっくりなだけで、他の部分は全く異なるような気もする。
それに、『昇神するまでは無個性が一番良い』というのも、意味がよく分からない。個性があったら何がダメなのだろうか。
・・・。
とりあえず、神々が何を考えているのかはさっぱり分からないし、興味もない。
俺はただ『同じ失敗を繰り返さない』、これに注力するのみだ。
ここ神の間に来て既に10分が過ぎた。
残り20分しかない。
今回は前回のような失敗は許されない。急がなくてはっ!
「ご安心ください。すぐにご案内いたします」
「よろしくお願いします。
ちなみに、なぜ今回に限って出迎えがあったんですか?」
「これは失礼しました。改めて自己紹介をさせて頂きます」
自己紹介?今更?
と言うか、なぜこのタイミングで?
「私、女神ヘスティア様の付き神代理をさせて頂いておりますユミエルと申します。
我が主ヘスティア様は現在就寝中で、起きていられること自体が稀となります。
故に、私達天使一同がヘスティア様の神の間を責任を持って管理させて頂いております」
つまり、ユミエルちゃんはこう言いたいらしい。
ヘスティア様が寝てばっかりで不安なので、付き神代理であるユミエルちゃんが神の間に侵入者対策を施した。
だから、このままだと、俺はヘスティア様のいる神の間へと行くことができないので迎えに来たんだ、と。
(うん。ヘスティア様、寝てる場合じゃないよね?
ちゃんと起きて仕事をしてください!貴重な10分が無駄になったじゃないですか!!)
こうして、俺はぽわぽわなユミエルちゃんのふかふかな胸に抱かれ、女神ヘスティア様が待つ神の間へと向かうことになった───。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後書き
次回、本編『でっか!?』!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今日のひとこま
~5分間の戦い~ side -デュランダル-
これは主人公が急降下中のお話しである。
「困ったなぁ.....」
私の現マスターである勇者がそんな独り言を呟いていました。
先程までは紳士たるにふさわしくない悲鳴を上げていましたので、それに比べれば今の方が若干マシだと言えます。
そもそも、大声を上げるなんて、はしたないですわ。
「これってどうしたらいいんだろう?
いずれはゴールが見えてくると思ったら、この有様だしなぁ.....」
───フィイン (以降、命魂の輝きは会話文となります。当然、主人公には伝わっていません)
『勇者、少しは落ち着きなさいな。慌てたってどうしようもないでしょう?』
懸命に伝えてみたのですが、どうにも勇者は私の言っていることが分からないみたいです。
『勇者とは超常なる力を持つ人間』との知識があるのですが、どうして伝わらないのでしょう?
「このままじゃあ、どうしようもないよな。.....あれをやってみるか?」
『あれ?あれとはなんですか?』
「よくアニメとかである、降下中に剣で壁をぶっ刺して落ちるのを防ぐやつやってみるか。
案外それでなんとかなったりして.....」
『あにめ?というのはよく分かりませんが、少々荒っぽい方法ですわね』
「お?デュランダルも賛成か?なんかノリノリに輝いてるな」
『だ、誰がノリノリですか!勘違いするのはおよしなさい!』
「そうだよな。やらない後悔よりもやる後悔とも言うもんな?現状打破に努めるべきだよな」
『勇者も良いことを言うじゃないですか!当たって砕けろの精神が一番ですわ!!』
私はごちゃごちゃと考えるのが好きではありません。
考えるぐらいなら、まずは行動することが何よりも重要だと思います。
「となると、ここはやっぱりデュランダルの出番かな?竜墜の剣だと折れる可能性もあるし。
デュランダルは神剣っていうぐらいだし、少々乱暴に扱っても問題はないだろ」
『.....え?』
「おぉ!今日一番の輝きだ!さすがは神剣!!協力してくれるんだな!?」
『お、お待ちなさい!なんで伝わらないんですの!?私は、イ・ヤ・で・す!!』
じょ、冗談じゃありませんわ!
私の華麗なる初デビューが、ただの『つっかえ棒』とかどんな辱めですか!!
「じゃあ、早速.....って、うぉぉおおお!?ぬ、抜けねぇぇぇえええ!?」
『くぅぅううう!ぬ、抜かせませんわぁぁあああ!!』
「.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。
な、なんだこれ!?なんでデュランダルは協力的なのに抜けないんだ!?」
『.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。きょ、協力的じゃないからですわ!』
「で、伝説の神剣ともなると、使うべき時が来るまで使えないとかいうあれなのか!?」
『そ、そうですわ!
私の華麗なる初デビューは、強大な敵.....それこそ、魔王相手にこそふさわしいですわ!』
「.....ふぅ。まぁ、そんな中二病みたいな設定なんてある訳ないか。抜けなかったのはたまたまだな」
『な、なんでそうなりますの!?』
「もう一度やってみるか。.....うぉぉぉぉぉおおおおお!!」
『くぅぅぅぅぅううううう!!ぬ、抜かせませんわよ!?つ、つっかえ棒なんて嫌ですわ!』
「.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。や、やるな.....。デュランダル」
『.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。ゆ、勇者こそ......』
「っと、見せかけての、うぉぉぉぉぉおおおおお!!」
『くぅぅぅぅぅううううう!?ひ、卑怯ですわ!勇者!!それが勇者の行いですか!?』
「.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。ダ、ダメか.....」
『.....(ぜーはー)。.....(ぜーはー)。と、当然ですわ......。私の華麗なる初デビューは───』
こうして、アホ主従の関係は向上していくのかもしれない!?
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