上 下
176 / 349
第5.5章 モリオン

第147歩目 はじめての買い出し!モリオン④

しおりを挟む
前回までのあらすじ

サキは最後までくそJKだった!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

1/30 世界観の世界編!に一部追記をしました。
    追記箇所は、『周辺地図』のベルジュの地図の挿絵と各区の説明となります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

□□□□ ~グルメと観光の都市ベルジュ~ □□□□

 サキ達と別れた俺達一行はしばらく港周辺で楽しんだ後、宿を取ることにした。
 今後の観光計画を立てるのと何よりも.....。

「具合大丈夫か?」
「うぅ.....。き、気持ち悪いのだ.....」

 モリオンの船酔いを治すのが先決だと判断したからだ。

 船旅中からそうだったのだが、どうやらモリオンは船が苦手らしい。
 いや、もしかしたら乗り物自体が苦手なのかもしれない。

 いま思えば、思い当たる節がある。
 たまちゃんの依頼で奴隷を護送する時にモリオンと初めて出会った訳なのだが、あの時もモリオンは馬車には乗らずに俺と一緒にずっと歩いて過ごしていた。単になつかれただけだと思っていたがまさか.....。

 それでも、船から降りてしばらくは『食い気>船酔い』状態だったみたいなのだが、そこそこ腹が満たされると同時に『食い気<船酔い』状態に戻ったらしく、今ではすっかりご覧の有り様だ。

「確か.....モリオンって状態異常Lv.4なんだろ?それでも酔うものなのか?」
「関係ないからねー。そもそもー、船酔いって状態異常じゃないしー(・ω・´*)」

 酔ってるんだから異常なのでは?

 そういうツッコミは、アテナが管理しているこの世界では今更だから敢えてしない。
 アテナが「異常じゃない!」と言えば異常ではないのだ。

 かの有名な「馬を鹿だ」と言った事件と同じだと考えてもらいたい。
 権力者女神様の言葉が絶対であり、世の中はそういう感じでなぁなぁと進んでいるものだ。

「それ知ってるー!中国のお話だよねー( ´∀` )」
「本当にそういうしょーもない知識だけは豊富だよな」
「智慧の女神だからねー(`・ω・´) シャキーン!!」

 誉めてない、誉めてない。

 とりあえず、(`・ω・´)シャキーン!!とドヤっている駄女神を軽くいなし、この時間を有効活用しよう。

「有効活用とは?」
「これからの観光計画を立てようと思う。俺達はあまりにも無計画過ぎる」
「それも今更じゃなぁ.....」

 ほっとけ!

 アテナというただ居るだけでお荷物化する奴がいると、ゆっくりと計画を立てる暇がないことぐらいはドールも百も承知なはず。
 モリオンには申し訳ないけど、こういう事態でないと時間が取れないので敢えてそれを利用させてもらう。

 アテナ、ドール、モリオンが見守る中、港でもらったベルジュの地図を机に広げる。



 このベルジュは海上に浮く複数の『浮き島』で成り立っている海上国家だ。
『浮き島』は3つのグルメ区島と2つの観光区島、そして王侯貴族だけが住まう貴族区島、最後にダンジョンがある冒険区島の全部で7つにて構成される。

 それぞれの『浮き島』の大きさは1つの平均的な町よりかは多少小さい程度だ。
 だから王都フランジュよりかは当然ながら規模は小さい。と言うよりも、フランジュに慣れてしまったせいか、ベルジュがすごく狭く感じる。

 港で聞いた話だと、ここ海都ベルジュよりも隣の海上要塞フラッペのほうが遥かにデカいらしい。



 ここはあくまでもグルメと観光を楽しむところであって、機能面はそれほど重視されていないのだとか。
 ただ経済はフラッペよりもベルジュのほうが回るので、対外的にはベルジュを都にしているだけで、本当の都はフラッペだと言われている。その証拠にフラッペにもちゃんとした王城があるらしい。
 そういう意味ではベルジュにある王城は別荘みたいなものなのだろう。

「ふーん。お城が2つもあるとかすごいねー(・ω・´*)」
「だな。相当ベルジュで稼いでいるんだろうな」
「いや、何よりもすごいのは都が実質2つもあることであろう?普通権力はまとめるものではないのか?」

 ドールの懸念はごもっとも。
 普通は機能も経済も権力も全て首都に集める中央集権化が一般的だと思う。

 そういう意味ではフラッペとベルジュの関係は、東京に対しての大阪みたいに少し日本の構造と似ている部分があるのかもしれない。

 ・・・。

 話が逸れた。
 観光計画に戻ろう。

 いくら1つ1つの島がフランジュの1区よりも小さいと言えど、そこは1つの島だ。
 1日で全てを見て回ることなど不可能に近い。ここは数日をかけてじっくりと観光していこうと思う。

「まぁ、ベルジュ滞在期間は1ヶ月ちょいといったところだな」

 貴族区島と冒険区島を除くと全部で5島。
 1つの島で約1週間の滞在となる計算だ。これで十分だろう。

「ダンジョンには行かぬのか?」
「いや、一応行こうとは思う。俺も色々と事情があるしな」

 事情とは当然『付き人のレベルアップ』が主目的だ。
 フランジュではアルテミス様やニケさんとのデートで忙しくてすっかり忘れてしまっていたが.....。

 ただ、モリオンと再会を果たしたことや神界でのアルテミス様の事情もあるので、この機会に本気で取り組もうと思う。

「となると、行けるのはAランクダンジョンのみじゃな。妾達はまた留守番かの.....」

 ドールが寂しそうに、申し訳なさそうに項垂れてしまった。
 2本の尻尾もシュンとなって元気がない。

 ドールの言う通り、俺が現在行けるダンジョンはAランクダンジョンのみとなる。
 ベルジュの冒険区島にあるダンジョンはS・A・D・Fランクの全部で4つ。その内、DとFランクダンジョンは既に攻略されてしまったようで現在閉鎖中となっている。
 残るダンジョンはSとAランクのみだが、Sランクの入場資格はSSSランクとなっているので、SSランクである俺は挑むことが不可能。つまり、Aランクダンジョンのみ攻略することが可能となる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【ダンジョンの立ち入り資格】

 資格:冒険者Aランク以上

(冒険者ランク)(立ち入り許可ダンジョンランク)

『Aランク』  F、E
『Sランク』  F、E、D、C
『SSランク』 F、E、D、C、B、A
『SSSランク』F、E、D、C、B、A、S、SS
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 そして、ドールが落ち込む理由は単純に俺の力になれないからだ。(※第105歩目参照)

 Bランクダンジョン以降の魔物が強すぎて(俺からすると雑魚なのだが)、現在のドールでは手に負えない状況となっている。それこそ成体化すればドールでも余裕なのだが、30分の制限が出てきてしまうので論外だ。
 そういうことで、フランジュではアテナとドールはお留守番になってもらった経緯がある。

 そして今回はフランジュよりも上のAランクダンジョン。
 当然、アテナとドールはお留守番となる。

 そう、本来はお留守番となるはずなのだが.....。

「いや、今回はちょっと試したいことがある」
「!?」
「あくまで実験だから成功するとは限らないぞ?
 もしかしたら、ちょっとはダメージを喰らうかもしれない。.....それでも来るか?」
「当然なのじゃ!」

 ドールの表情がパァっと一気に華やいだ。
 2本の尻尾もぶんぶんと振られ、とても嬉しそう。かわいい。

(やっぱりドールは笑顔が似合う。
 聞いてみて正解だったな。多分、実験も俺の予想通りなら問題ないだろうし)

 一方───。

「しかたないなー。私が力をかしてあげるー( ´∀` )」
「「.....」」

 このバカは何かを勘違いしているようだ。
 そもそもドールがお留守番になった原因はこいつであるというのに.....。

 確かにドール自身の力不足も否めないが、それでもドールだけなら上手く立ち回ることはできただろう。
 しかし、そこに最早戦力ともならないアテナが追加されてしまうと、ドールだけに限らず、この俺でさえも苦戦を強いられる結果となる。
 だからドールには申し訳ないが、二人はいないほうがマシと判断してお留守番になってもらった訳だ。

 それなのに、このバカときたら.....。

「歩は私がいないと本当にダメだよねー!感謝してよー!あーははははは( ´∀` )」
「はぁ.....。姉さまのこの厚顔無恥さ。本当に敵わぬのぅ.....」
「.....おー。.....お姉ちゃん.....すごいのだ.....」

「.....とりあえずモリオンは横になってろ」

 気持ち悪そうにしているモリオンが健気にもアテナをヨイショしているが、別に誉められたことでもなんでもない。むしろ呆れてなんぼのものだ。

 いや、それよりも.....。

───ぎゅむ!

「な~にが「感謝してよー!」だ!黙ってろ!くそ駄女神!!」
「ふえええええん(´;ω;`)ごめんなさーい」

 俺に頬をつねられたことで駄女神が呻いだ。


(全く.....。俺に感謝を求める前に少しは自分を省みろよ)


□□□□ ~1つの約束~ □□□□

 いま俺とモリオンは夕食の買い出しに出ている。
 アテナとドールは宿でお留守番中だ。

 正確には、観光計画を立てている最中にアテナがそのまま寝入ってしまった。
 あの駄女神は不思議なことに、例えどんなに楽しい内容の話し合いであっても、なぜかすぐに飽きてしまう性分らしく決まって寝入ってしまう。

 さすがにベルジュ到着早々アテナを一人っきりにするのは不安だったので、悩んだ結果、ドールに残ってもらうようお願いした。そもそもアテナとモリオンの組み合わせも不安でしかないし.....。
 そして、いざ買い出しに行こうと思った矢先に、復調したモリオンが付いてきたという訳だ。

「もう具合は大丈夫なのか?」
「だいじょうぶなのだ!」

 意気揚々と答えるモリオン。
 どうやら本当に本復したようだ。

「これからどこにいくのだ?」
「夕食の買い出し。宿では出さないんだってよ」

 ここベルジュの宿は少し変わっている。
 どの宿も食事は無しで、素泊まりのみとなっている。

 理由は当然、グルメ区島で金を落としてもらいたいから。
 その為、グルメ区島の全飲食店は24時間営業となっている。『夜は寝るもの』との共通認識が一般的なこの世界においては、なかなかにブラックな企業だと思われる。

 そういう訳で、寝てしまっているアテナを連れ出すのも可哀想なので、宿で食べられるものを買いに来たという訳だ。

「それにしても、モリオンって意外とダメなものが多いよな?」
「ごめんなさい、なのだ.....」
「いやいや。怒っている訳じゃないんだ」

 元気いっぱいな姿から、一気にしおらしくなってしまったモリオンに慌てて訂正する。
 俺が言いたかったことはそういうことじゃない。

 強大な力を持つ竜族にしては意外というか、単純に疑問に思っただけだ。

 事実、モリオンは苦手なものが多いような気がする。
 前述した通り、恐らくだが乗り物は苦手だと思われる。
 それに寒いのも苦手みたいだし(※第145歩目参照)、実は暑いのも苦手ときている。ちなみに熱いのもだ。モリオンは竜族なのに(関係ないか?)猫舌さんだ。

「だから意外だな~って思っただけだ」
「別に我は苦手じゃないのだ」
「苦手じゃない?どういうことだ?」
「この体が苦手なだけで、我は全然苦手じゃないのだ」

 なにやら訳のわからないことを言い出したモリオン。
 モリオンの言葉そのままの意味なら、つまり人間形態の時だけ弱点が増えるということだろうか。

「そういうことなのだ」
「そうなのか.....」
「そうなのだ」

 まぁ、ドラゴン形態から人間形態になるのだから、弱点が増えるのもある意味納得できる。
 大げさに言えば、ドラゴンの硬い皮膚から人間の柔らかい皮膚になるだけでも弱点になると言えば弱点になる訳なのだから。

 でも、だからこそある疑問が残る。

「そもそもモリオンってなんなんだ?なんで人間に変身できるんだ?」
「.....」

 竜族を獣人族と同じ扱いにしてもいいのかはわからないが、それでも変身できる種族は多い。
 ドールの妖狐族然り、ゼオライトさんの白狼族然り、ねこみやねここの猫人族然り。

 だから竜族全体が人間に変身できると言われれば、「はい、そうですか」と納得はできる人はきっと多いだろう。

 しかし、俺はドールから聞いて知っている。
 別の姿に変身できる種族は多いものの、人間に変身できる種族は1つもないと.....。

 では、なぜモリオンは人間の姿になることができるのだろうか。

 これが「実は竜族と人間のハーフなのだ!」というオチなら理解できる。



 ナイトさんの講義からすると、父親が人間族の場合はハーフ種族が産まれ、元から人間族に近い容姿を持つドワーフと獣人族以外は人間族寄りの姿になるらしい。
 つまりモリオンが仮にハーフ竜族なら、人間とドラゴン形態を併せ持っていてもなんらおかしくはなくなる。

 しかし、俺はアテナから聞いて知っている。
 モリオンはハーフ竜族などではなく、純粋な竜族だということを.....。

 では、なぜモリオンは人間の姿になることができるのだろうか。

「それも父親との約束で言えないのか?」
「ちがうのだ。約束してないのだ。.....でも、言いたくないのだ」
「どうして?」
「きっとアユムは怒るのだ。我は悪い子になりたくないのだ」

 そういうモリオンの表情はどこか真剣で、どこかもの悲しそうでもある。
 余程言いたくない事情でもあるのだろう。

(う、う~ん。参ったな.....)

 別に俺はモリオンを困らせるつもりは全くなかった。
 ただ純粋に、疑問に思ったことを尋ねただけだったのだが.....。

 そもそも全てはアテナが悪い。
 アテナが『なんでも見通すことができる』と自慢するゴッドあい(笑)で本当に全てを見通せていたのなら、今頃こんな気まずい雰囲気になることはなかったはずだ。所詮はゴッドシリーズ(笑)と言わざるを得ない。

 さて、どうしたものかと考えあぐねていたら───。

「言わないと.....旅はダメなのだ?」

 おおぅ.....。

 なんと言うか、身を切られるような思いだ。
 一緒に旅をする上で必要なことだったとは言え、これは俺やドールの責任だと思う。秘密ごとに対して、軽い脅迫観念がモリオンに植え付けられてしまっている。

 まずはそれを払拭しないと.....。

「それは.....俺やアテナ達にとって危険なことか?」
「危険じゃないのだ」
「じゃあ、言わなくてもいい」
「い、いいのだ!?」

 まぁ、気になると言えば気にはなるが、危険じゃないのなら別にいい。
 ここにドールがいなくて本当に良かった。ドールはきっと許さないだろうから。

「モリオンだって言いたくないことはあるだろうからな」
「わ、悪い子にならないのだ?」
「ならないぞ。第一、秘密の一つや二つ誰だってある。全部を言う必要はない」
「そうなのだ?アユムにもあるのだ?」

 バ、バカにすんな!
 俺にだって秘密の一つや二つ.....。あれ?

 いま改めて考えてみると、特に何もないかもしれない。
 強いて言うのなら、『夜の不真面目な鍛練』ぐらいだろうか。
 ただあれも、別に秘密にするようなことはモリオンにはしていないし.....。

「すごいのだ!アユムは真っ白なのだ!」
「HAHAHA」

 こんな微妙な気持ちになるヨイショは初めてだ。
 なんか楽観的かつ能天気な人間に思われたりしないだろうか。

 とりあえず、俺が清廉潔白な人物かどうかは置いといて.....モリオンには伝えなければならないことがある。

「モリオン。俺と一つ約束をしよう」
「なんなのだ?」
「モリオンが本当に言いたくないことは言わなくてもいい。
 でも、必ず言わないといけないことは正直に言うこと」
「言わないといけないこと.....なのだ?」

 まだまだ無知なモリオンには難しいことを教えるよりも、『やってもいいこと』や『やらなければならないこと』を教えていくほうが重要だろう。そこから自分なりに色々と考えていってもらいたい。

「そうだ。言わないといけないことだ。まずは簡単に喜怒哀楽。
 喜び。怒り。悲しい。楽しいを始めとして、思ったことや感じたことを口にしてみよう」
「それなら我はできてるのだ!」
「本当にそうか?」
「どういうことなのだ?」

 いまいち理解できていないモリオンに一つ一つ諭していく。

 船旅中、俺に隠れてアテナとともに盗み食いしていたことをなぜ言わなかったのか。
 船酔いで気分が悪くなったことをなぜ言わなかったのか。
 気分が悪い中で食べ過ぎによる腹痛をなぜ言わなかったのか。

「な、なんで.....なんで知っているのだ!?」
「そんなことはいつもモリオンを見ていれば分かる」

 驚き慌てるモリオンにまだまだ余罪を突き付ける。
 とは言え、そのほとんどが『アテナと』の枕詞がつくものばかりなのだが.....。

「これら全ては言わないといけないことだな。.....もう一度聞くが、言えているのか?」
「言ってないのだ。ごめんなさいなのだ.....」
「今日のモリオンはちょっと悪い子だったな」

 それでもなんとなく原因はわかる。
 船酔いで気分が悪くなったことをなぜ言わなかったのか?   → 言ったら何も食べられなくなる。
 気分が悪い中で食べ過ぎによる腹痛をなぜ言わなかったのか? → 言ったら何も食べられなくなる。

「悪いことや言いにくいことは敢えて言わないとダメだ」
「でも.....言ったら怒られるのだ」
「まず怒られるようなことをするなよ.....。そもそも言わないともっと怒られるぞ?」

 なんか微妙にアテナに毒されていないか?

 バレなきゃOK!みたいな精神は俺とアテナだけで十分だ。
 モリオンにはいつまでも素直でいてほしい。

「じゃー、やっぱり秘密は言わないといけないのだ?」
「さっきも言ったが、本当に言いたくないことだけは言わなくてもいい。
 但し!隠す以上は隠すなりに大変だと思わない責任を持たないとダメだぞ?誰も助けてはくれないからな」

「うーん。よくわからないのだ」
「悪いことをしない。もし、しちゃったらちゃんと言う。
 言ったほうがいいのかわからなかったら、自分の気持ちと俺に聞いてみる。こんなところだな」

 随分と簡略化してしまったが、こんなところだろう。

 悪いことをしたら隠す子ではなく謝れる子になってほしい。
 これは(自称教育)親としては切実なる願いだ。身近にダメな子がいるので余計にそう思う。

「それならわかったのだ!我はもっといい子になるのだ!」
「期待しているぞ?」

 俺と沈む夕日にそう高らかに約束するモリオン。
 なのだー!とかわいく万歳しているその姿に嘘偽りはないだろう。


 海都ベルジュに着いて初めての観光は俺とモリオンの買い出しから始まることとなった。


・・・。


 ちなみに、これ以降モリオンが悪いことをしても、俺に隠すことは一切なくなった。
 それは同時にアテナの悪事が明るみに出ることにも繋がる訳なのだが、おバカなアテナはなぜ悪事が俺にバレてしまうのか全く見当もついていないらしい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『アテナ』 レベル:3 危険度:極小

種族:女神
年齢:ーーー
性別:♀

職業:女神
称号:智慧の女神

体力:50
魔力:50
筋力:50
耐久:50
敏捷:50

装備:殺戮の斧

女神ポイント:348,140【↑135,000】(91日分)

【一言】だってー、お話つまんないんだもーん(´-ε -`)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アユムの所持金:3,851,702,200ルクア【↓50,000】(91日分)
冒険者のランク:SS(クリア回数:14回)

このお話の歩数:約2,280,000歩(91日分)
ここまでの歩数:約49,025,200歩
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『アユム・マイニチ』 レベル:9901【↑233】

種族:人間
年齢:26
性別:♂

職業:凡人
称号:女神の付き人/竜殺しドラゴンスレイヤー
所有:ヘリオドール/ねこみ/ねここ

体力:9911(+9901)【↑233】
魔力:9901(+9901)【↑233】
筋力:9906(+9901)【↑233】
耐久:9906(+9901)【↑233】
敏捷:12361(+12301)【↑233】

装備:竜墜の剣ドラゴンキラー(敏捷+2400)

技能:言語理解/ステータス/詠唱省略

Lv.1:初級光魔法/初級闇魔法

Lv.2:浄化魔法

Lv.3:鑑定/剣術/体術/索敵/感知/隠密
   偽造/捜索/吸収/治癒魔法/共有
   初級火魔法/初級水魔法/初級風魔法
   初級土魔法/ 物理耐性/魔法耐性
   状態異常耐性

Lv.4:初級風魔法 (※『竜墜の剣』装備時のみ)

共有:アイテムボックスLv.3
   パーティー編成Lv.3
   ダンジョンマップLv.3
   検査Lv.3
   造形魔法Lv.3
   奴隷契約Lv.3

加護:『ウォーキング』Lv.9901 5344/9902
   『NTR』   Lv.3470 3280/3471
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後書き

次回、本編『観光その2』!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今日のひとこま

~バレなきゃOK!~

これは船旅中のお話

「お姉ちゃん、なに食べてるのだ?」
「もぐもぐもぐもぐもぐー!」
「なに言ってるのかわからないのだ」
「.....(ごくんっ)モーちゃんもたべるー(。´・ω・)?」

「食べるのだ!これどうしたのだ?」
「もぐもぐもぐもぐもぐー!」
「はむはむはむはむはむだ!」
「.....(ごくんっ)おいしーねー(*´μ`*)もう一個いるー?」

「いるのだ!これどうしたのだ?」
「もぐもぐもぐもぐもぐー!」
「はむはむはむはむはむだ!」
「.....(ごくんっ)あまーい(*´μ`*)どんどんたべよー!」

「どんどん食べるのだ!でも、いいのだ?」
「もぐもぐもぐもぐもぐー!」
「はむはむはむはむはむだ!」
「.....(ごくんっ)だいじょぶだよー!」

こうして、知らず知らずのうちにモリオンもアテナの悪事に加担することになった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜

月風レイ
ファンタジー
 グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。  それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。  と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。  洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。  カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。

転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件

月風レイ
ファンタジー
 普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。    そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。  そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。  そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。  そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。  食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。  不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。  大修正中!今週中に修正終え更新していきます!

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる

けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ  俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる  だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った

スキルスティール〜悪い奴から根こそぎ奪って何が悪い!能無しと追放されるも実はチート持ちだった!

KeyBow
ファンタジー
 日常のありふれた生活が一変!古本屋で何気に手に取り開けた本のタイトルは【猿でも分かるスキルスティール取得法】  変な本だと感じつい見てしまう。そこにはこう有った。  【アホが見ーる馬のけーつ♪  スキルスティールをやるから魔王を倒してこい!まお頑張れや 】  はっ!?と思うとお城の中に。城の誰かに召喚されたが、無能者として暗殺者をけしかけられたりする。  出会った猫耳ツインズがぺったんこだけど可愛すぎるんですが!エルフの美女が恋人に?何故かヒューマンの恋人ができません!  行き当たりばったりで異世界ライフを満喫していく。自重って何?という物語。  悪人からは遠慮なくスキルをいただきまーーーす!ざまぁっす!  一癖も二癖もある仲間と歩む珍道中!

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

ダンマス(異端者)

AN@RCHY
ファンタジー
 幼女女神に召喚で呼び出されたシュウ。  元の世界に戻れないことを知って自由気ままに過ごすことを決めた。  人の作ったレールなんかのってやらねえぞ!  地球での痕跡をすべて消されて、幼女女神に召喚された風間修。そこで突然、ダンジョンマスターになって他のダンジョンマスターたちと競えと言われた。  戻りたくても戻る事の出来ない現実を受け入れ、異世界へ旅立つ。  始めこそ異世界だとワクワクしていたが、すぐに碇石からズレおかしなことを始めた。  小説になろうで『AN@CHY』名義で投稿している、同タイトルをアルファポリスにも投稿させていただきます。  向こうの小説を多少修正して投稿しています。  修正をかけながらなので更新ペースは不明です。

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。 ※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。 ※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・) 更新はめっちゃ不定期です。 ※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。

処理中です...