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第3.5章 ヘリオドール
閑話 迫り来る脅威!
しおりを挟む女神の閑話ではありません。
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9/9 世界観の世界編!に一部追記をしました。
追記箇所は、『種族紹介』の竜族となります。
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□□□□ ~王の召集~ □□□□
ここは最東端の町パレスよりも遥か東方、大森林を抜け、更に大海原をも越えた異境の地。
そこはとても人が立ち入れなさそうな暗く深い谷底となっている。
今その暗く深い谷底に、ある者達が続々と集まり出していた。
「サダルメリク殿、聞きましたぞ。またしても大戦果を挙げられたとか」
「・・・」
「さ、さすがは四天王最強と謳われることはありますな」
「・・・」
「.....い、いやはや、なんとも。と、とにかくおめでとうございます。それでは失礼・・・」
声を掛けた者はその場からそそくさと早足で立ち去っていった。
また別の者が来ては同じように慌てて立ち去り、更に別の者もまた早足で立ち去っていく。
先程からこのようなやり取りが何度何度も行われている。
「何かご不満でもおありですか?」
「.....アルレシャか。わしはこのような場はあまり好きではない」
「とは申せ、王の計らいなのですから仕方ありますまい」
「.....なぜ今回に限って、このような場を設ける?今まではなかったではないか」
「それはわかりません。今までの功を労う.....という訳でもなさそうですが・・・」
サダルメリクにとって、このアルレシャはどうやら特別な存在らしい。
他の者がサダルメリクの雰囲気に居たたまれなくなって立ち去る中、アルレシャは普通に言葉を交わし、当たり前のようにサダルメリクの側に侍っている。
この者達は一体何者だろうか?
そして王と呼ばれる存在はなぜ彼らを召集し出したのだろうか?
彼らは続々と暗く深い谷底に集まりつつあった・・・
□□□□ ~世界征服の狼煙~ □□□□
「王のお成りである」
その一言で、その場に集まっていた者達が全員かしづきだした。
当然、サダルメリクとアルレシャもそれに倣う。
───ズシンッ
───ズシンッ
王と呼ばれる存在が玉座に近付く度に、大地を哭かせ、空気を切り裂き、その威圧感に誰もが畏れ戦く。
「皆の者、大儀。面を上げよ」
低く重い、そして凛とした威厳のある声に、その言葉に従わざるを得ないと感じさせられる。
その場にいる全員が王と呼ばれる者の言葉に従い顔を上げると、そこには玉座に座している一匹の異形種が君臨していた。
頭に二本の長い角を生やし、体全体を硬い鱗で覆っている。
コウモリのような被膜上のとても大きな翼を有し、さながら空の王者とも言える風貌。
凶悪そうな爪や牙は鉄などをものともせずに切り裂き、砕くことが可能なほど鋭い。
長い尻尾を振り払われたら、その場にあるもの全てを灰塵にきたしそうな威力がある。
咆哮されたらどんな生物もその場で即座に平伏してしまいそうになる圧倒的威圧感に恐怖感。
そう、目の前にいる異形種はドラゴン。
西洋風のドラゴンと言われる存在だ。
つまり玉座に君臨せし者は、漆黒の鱗で覆われているドラゴンの王『ダークネス・ドラゴンロード』。
そしてこの場に集まっている者達も、体の大小こそ違いはあるものの、皆ドラゴンと呼ばれる存在だ。
「まずはサダルメリク将軍。この度は大儀であった。追って恩賞をとらすとしよう」
「ははっ!ありがたき幸せ!」
「うむ。今後も期待しているぞ。さて、本日皆の者に集まってもらったのは他でもない。
ついに我らが祖先の悲願でもあった世界征服に乗り出そうと思う」
「「「「「おお!」」」」」
会場がざわついた。
「皆の者も知っているように、我らが祖先は3000年前に人族との戦いに敗れ、世界征服を断念した。
個の力では勝る我らも、数の力には残念ながら勝てなかった。地上の支配者たる我ら竜族でもだ」
王の言葉に、会場にいるほとんどの者が頭を垂れ瞑目し、祖先の無念を嘆き同時に悔しさを募らせている。
「しかしそれから3000年。我らは耐え難きを耐え、忍び難きを忍んできた。
そしてようやく世界征服に乗り出せる目処がついた。
我が眷属よ!今こそ我らが祖先の無念を晴らす時だ!」
「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」」
「「「「「人族誅すべし!人族誅すべし!人族誅すべし!人族誅すべし!」」」」」
「「「「「我らが王万歳!我らが王万歳!我らが王万歳!我らが王万歳!」」」」」
様々な声が大音声となり、それが大きなうねりとなって会場を揺るがした。
数千から成るドラゴンの集まりだ。一同に会せば当然の結果だろう。
「四天王、前へ」
「「「「ははっ!」」」」
「これより汝らに人族の殲滅を命じる。世界征服の狼煙を派手に上げてくるがいい。
現在の人族については、宰相より詳しく説明をさせるので心して聞け」
会場全てのドラゴンが宰相の言葉に耳を傾けている。
3000年前に祖先が敗れた事もあり、会場にいる全てのドラゴンの誰もが人族を侮ってはいないようだ。
「現在人族の間では、文化革命というのが起こっているようです」
「「「「「文化革命?」」」」」
「はい。100年程前から大量の勇者が召喚され、その勇者達が様々な革命をもたらしております」
「「「「「た、大量の勇者!?」」」」」
「「「「「そ、それでは勝ち目はないのでは!?」」」」」
「「「「「3000年前は5人の勇者に我らが祖先は敗れたというのに・・・」」」」」
宰相の言葉に会場にいるほぼ全てのドラゴンが驚き、落胆し、絶望の声を上げている。
「皆の者!静まれい!」
「「「「「!!!」」」」」
「宰相の説明を最後まで聞け」
王の一言で会場が静まり返える。
ドラゴンの支配者足るにふさわしい威厳と信頼を得ているようだ。
「説明を続けます。
勇者は魔王討伐という名目で召喚されたようですが、現在魔王の存在は確認されておりません。
その為か、ほとんどの勇者がその役割を放棄し、悠々自適に過ごしているようです」
「更には神の気まぐれなのでしょうが、勇者としての質に問題があります。
先日、斥候として派遣した我が一隊に、勇者が戦いを挑んできましたが容易く殺すことができました」
「「「「「おお!」」」」」
「全ての勇者がこうだとは断言できませんが、それでもかの5英雄よりかは弱いと判断できるでしょう」
「宰相の言葉を聞いたであろう。勇者恐るるに足らず、ということだ」
「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」」
「「「「「勇者誅すべし!勇者誅すべし!勇者誅すべし!勇者誅すべし!」」」」」
「「「「「我らが王万歳!我らが王万歳!我らが王万歳!我らが王万歳!」」」」」
またしても様々な声が大音声となり、それが大きなうねりとなって会場を揺るがした。
数千からなるドラゴンが喜びに、復讐に、殺戮に、蹂躙に燃えている。
しかしただ一人、サダルメリクだけはいたって冷静でいた。
その側にいるアルレシャも、サダルメリクの異様な雰囲気に気付き、歓喜に震えることをやめた。
「では四天王よ。これより現地に移り、人族を殲滅してくるが・・・」
「王よ。お待ちください」
王の下知が下される前に、制止に入ったのはサダルメリクだ。
会場のドラゴン全ての視線がサダルメリクに注がれる。その眼差しは畏敬と恐怖、そして羨望だ。
王の下知を制止するなど、本来は無礼そのものである。
下手をしたら処罰されてもおかしくない程の大罪である。
しかし、それを可能とするのは四天王の中でも最強と謳われるサダルメリク、ただその人だけだ。
「.....サダルメリクか。いかがした?」
「はっ!この度の侵攻戦は世界征服における前哨戦。負けは許されないものと心得ます」
「その通りだ。.....だからなんだと言うのだ?」
「勇者恐るるに足らずとは申せ、勇者は勇者。念には念を入れ、万全の策にて挑むのがよいと思われます」
「万全の策とな?その策とやらを申してみよ」
「まずは本当に勇者恐るるに足らずなのか、人族の1拠点となっている場所を攻めてみるのです。
当然人族は反撃してくるでしょう。その成否で勇者の力を判断してみてはいかがでしょうか?」
「.....つまりは捨て駒を使えと?」
王の言葉に会場中のドラゴンが静まり返る。
王の出した答えを理解している者、全くちんぷんかんな者、ただ王の意だけに従うつもりなので考えてすらいない者など様々だ。
「その通りです。我らは3000年も耐えてきました。
ここで不確定要素の勇者に闇雲に挑み、敗れるようなことがあってはなりません」
「うむ。そちの申すことにも一理ある。問題は、誰がその捨て駒役になるか、ということだな?」
王の言葉に会場中のドラゴンが更に静まり返る。
王とサダルメリクの会話の内容が理解できなくとも、『捨て駒』というのは誰でもわかる。
誰もがそんな役割を請け負いたいとは思わないだろう。
そう誰もが思っていたら・・・
「恐れながら、その役目。私にお命じください」
「「「「「!!!」」」」」
サダルメリクの言葉に会場中のドラゴンが驚き、息を飲んだ。
「.....そちが?」
「はい。この役目は私にしかこなせないものであり、私が最も適任だと思われます」
「.....ほう。自分で自分を推薦するか」
「はい。仮に私が敗れるようなことがあれば、勇者の力いまだ侮りがたし。
また私が勝利すれば、勇者恐るるに足らずということで世界征服成れり。
その物差しを図るにちょうどいいかと思います。貴重な戦力は常に温存しておくべきです」
「「「「「おお!そういうことか!」」」」」
「「「「「サダルメリク様が敗れるようなことがあるのだろうか?」」」」」
「「「「「勇者の力を見るには、最強であるサダルメリク様で挑むのが一番ということか!」」」」」
このサダルメリクという者は、他のドラゴンからは相当一目置かれているらしい。
もはやサダルメリクが敗北することなどあるはずがないと誰もがそう確信しているようだ。
「.....それでそちはなにを望む?
捨て駒などと言う、四天王らしからぬ役目を申し出たのだ。なにか考えがあるのだろう?」
「はっ!さすがは我らがドラゴンの支配者。いと賢き王」
「つまらない世辞はいい。希望を申せ」
「恐れながら申し上げます。.....姫様を、姫殿下を賜りたく存じます」
「「「「「な、なんと!配下の分際で姫様をねだるとはなんたる不敬!」」」」」
「「「「「いや、サダルメリク様ならば姫様にふさわしい実力の持ち主」」」」」
「「「「「姫様を賜るほどのことなのか?サダルメリク様ならば楽勝なのでは?」」」」」
通常、王にその権力がある場合、配下が王の一族を賜りたいと願い出ることはほとんどない。
大抵姫などは他国に嫁がせたりするのが一般的で、例外として、王が余程気に入ったりすれば配下に下賜したりもする。
つまりサダルメリクは越権行為も甚だしいことをしている。
不敬もいいところだ。本来なら処罰されてもおかしくない。
しかしそこは最強のドラゴン。
許されてしまうのがサダルメリクという人なのだ。
「.....余の娘を欲しいと?」
「是非に!此度の作戦は、我らが祖先の悲願である世界征服が成るか成らぬか判断する重要なもの。
そして仮に勇者の力が本物だった場合、命を落としかねない危険なものでございます。
かつてこれほど重大な役目があったでしょうか?姫殿下を賜るにふさわしい役目と愚考致します」
「・・・」
「王よ、賢明なる判断を」
会場中のドラゴンが固唾を飲んで、王を見守る。
大体のドラゴンがサダルメリクの提案した作戦には納得しているようだ。
しかし、その恩賞として姫をねだる行為には半々といった反応を示している。
「.....勅命を言い渡す」
今ダークネス・ドラゴンロードが、一つの勅命を下す。
□□□□ ~野心~ □□□□
王城の暗く長い廊下を急ぐ二人がいる。
「ご結婚おめでとうございます」
「・・・」
サダルメリクとアルレシャの二人だ。
王の勅命を受けたサダルメリクは、腹心のアルレシャと共に出陣の準備をしているところだ。
「おや?あまり嬉しそうではありませんね。せっかく姫様を賜れる栄誉に与れますのに」
アルレシャの言う通り、当のサダルメリクは厳しい面持ちをしている。
王より、作戦が成功した暁には姫を賜わる約束を取り付けたというのに・・・
「.....姫などどうでもよい」
「そんなことを言ってはいけません。.....将軍もそろそろ身を固めないと」
「.....『アル』はそれでもいいのか?」
「.....おやめください。ここは王城ですよ?誰に聞かれるとも限りません」
「.....誰もいないのだから構わないではないか。聞かれたとしてもその者を消せばいいだけのこと」
最強のドラゴンであるサダルメリクなら、本当にそうするだけの力があるからこそ、アルレシャはほとほと困り果てている。
「.....『サダク』。これは前々から言っているけど、私とサダクの家柄では一緒になれないの。
サダクにはサダクにふさわしい家柄の、それこそ姫様みたいなお方でないと周りが納得しないの」
「.....くだらない。家柄がなんだと言うのだ。わしはアルのことを・・・」
「その気持ちは嬉しいけど.....この話はおしまい!お願い、サダク」
「・・・」
全てのドラゴンから畏怖され、王の言葉すらも意にも介さず制止できるサダルメリク。
そのサダルメリクを黙らせることができるのは、恐らくこの地上ではアルレシャだけなのかもしれない。
それほど二人の関係は特別で、深いものになっている。
それはお互いを愛名で呼び合っていることからも想像に難くない。
「ありがとう。.....将軍、それでは姫様を希望された本当の狙いとは、まさか・・・」
「.....かねてより企てていた計画を実行に移すことにする」
「いよいよですね」
「あぁ。手筈はどうなっている?」
「全て整っております。配下にもその旨は伝えてあります」
「わかっているだろうな?」
「はい。計画が成功次第、配下の者全てを口封じの為に始末します」
アルレシャの答えに満足げに頷くサダルメリク。
サダルメリクが何も言わなくても、全てを理解してくれるのは腹心であるアルレシャだけだ。
「配下のものはいいとして、姫様はどうされるのですか?」
「一応、説得はしてみるつもりだ。姫の力も侮りがたいものがあるからな」
「素直に応じるでしょうか?」
「応じればよし。応じなければ殺せばいいだけだ。
わしが欲しいのは姫ではなく、姫のスキルなのだからな。生かすか殺すかの違いでしかない」
「応じてくれればいいですね。そうすれば将軍も大身としての役割も立派に果たせるでしょう」
「.....何度も言わせるな。わしはアルのことを・・・」
「それこそ何度も言わせないでください。将軍のそのお気持ちだけで私は嬉しいのです」
「うっ。.....と、とりあえず姫になど興味はない」
最強のドラゴンであるサダルメリクが、腹心であるアルレシャには全く頭が上がらない。
こんな姿、他のドラゴン達では想像だにできないだろう。
そして、二人が急いで王城の廊下を抜けるとそこには・・・
壮観。
この一言に尽きる光景が広がっていた。
数こそそんなに多くはないものの、それでもドラゴンの群れがそこにいるというだけで、この迫力感。
そこには尊敬すべきサダルメリク将軍の到着を、今か今かと待ち望んでいる竜戦士50騎が待機していた。
「我が精鋭達よ、待たせた!」
「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」」
「「「「「大将軍万歳!大将軍万歳!大将軍万歳!大将軍万歳!」」」」」
竜戦士50騎からの大歓声は、大きなうねりとなって王城を揺るがした。
王のそれと同じぐらい、いや、それ以上だったと、当時王城に勤めていた者が後に証言している。
「今これより、人族の主要拠点である王都フランジュを攻め滅ぼす!
祖先の無念を!怒りを!!憎しみを!!!今ここで全て清算する!人族は皆殺しだ!!」
「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」」
「「「「「人族誅すべし!人族誅すべし!人族誅すべし!人族誅すべし!」」」」」
「「「「「勇者誅すべし!勇者誅すべし!勇者誅すべし!勇者誅すべし!」」」」」
───ダンッ!
───ダンッ!
───ダンッ!
竜戦士50騎が己の持っている武器を地面にたたき出し始めた。
本来であればタイミングが狂い、雑音にしかならないはずのそれは、さすがサダルメリクが精鋭と豪語するだけのことはあり、完璧な調和の取れたたった1つの音となっている。
それは聞くものを奮い立たせ、闘志にみなぎらせる精鋭中の精鋭らしい行為だ。
「蹂躙を開始する!出陣!!」
「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」」
「「「「「大将軍万歳!大将軍万歳!大将軍万歳!大将軍万歳!」」」」」
サダルメリクの合図とともに、黒竜達が次々と大空を舞うかの如く飛び立つ。
その光景は異様で、本日は雲一つない晴日和なはずが、まるでそんなことは嘘かのように大空一面が漆黒に包まれてしまった。
そしてこの二人も・・・
「では、将軍。我らも参るとしましょう」
「あぁ」
黒炎を纏い、死の香りをまき散らす絶対的な死の竜と美しく凛とした鬣を携え、竜としては美人に相当するであろうなめらかな鱗に覆われた飛水竜が同時に空を飛翔する。
それはまるで、大空に用意された舞台を二人でダンスでも踊るかのように・・・
「将軍。一つ伺ってもよろしいですか?」
「なんだ?」
「強さのみを求め、権力などには一向に興味を示さなかった将軍がどうして王などになろうと?」
「.....わしが王になれば、古くさい法やしきたりなどを全てなくすことができるからだ」
サダルメリクは今まで、アルレシャに何度もこの質問をされてきた。
その都度ごまかしてきたのだが、今準備が全て整ったことで、初めてその目的を告げることにした。
そして・・・
「もしかして.....私の為に、ですか?」
「・・・」
アルレシャはサダルメリクの真意を汲み取れないほど、愚かな竜ではなかった。
「.....本当、バカな人」
「.....う、うるさい!.....そ、それでも協力してくれるだろう?」
「.....えぇ。幼き頃、誓ったでしょ?私はいつまでもサダクとともにあると」
「.....そうだったな。頼りにしている、アル」
今王都フランジュに向け、最強の竜とその精鋭である黒竜軍団が動き出した。
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後書き
次回、女神降臨編!
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これにて第二部が終了となります。
第二部もお付き合い頂きありがとうございました。
このお話のニ時間後に、キャラクターステータスとキャラクター紹介を掲載します。
どちらも本編には記載されなかった補足がありますので、ご興味を持たれましたらぜひ見てみてください。
第三部もよろしくお願いします。
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