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夕方になって、目的地の貧民街に行きました。
昼食後に行くつもりだったのですが、アズナールさんに反対されたのです。
「あそこの子供で、13歳くらいなら日中は、何かしています。」
不在だろうから、夕方に行くべき、というのがアズナールさんの言葉でした。
反対する理由もなかったので、のんびりとお店でランチをとり、お店の人に頼んで、バスケットにベーコンの塊やチーズを詰めてもらいました。
これは、カリスト君へのお礼の品です。昨日、シチューの入った鍋をひっくり返してまで助けてくれたんだから、絶対にお礼しないと。
「あの子も、もう働いているんだ。」
「……多分。」
「お嬢様も働いてるじゃあないですかぁ。驚くことでもないかなぁと思います。」
ウルファの言う通りかもしれないけど、私の場合お父様について商売を学んでいるだけ。
給料は出ないけど、生活に困ることも無い。
それどころか、王子の婚約者として必要な時に使え、とお金も渡されている。
13歳くらいの子が働くなら、どこかの職人について手伝いながら仕事を学ぶか商会などで下働きするか、になることが多い。
メイア商会にも、そんな子がいます。
「教えてくれてありがとう。それにしても、アズナールって、貧民街に詳しいんだね。」
「まぁ。」
何か口を濁す雰囲気。
あんまり追求しないでおくかな。
日も暮れ始め、夕焼けが出始めた頃に、貧民街に向かいます。
近寄ったらすえた匂いがしてきました。
「汚い……。」
イシドラが呟きます。
道にゴミが落ちているのはともかく、所々にあるぬかるみ。
あれは汚水を流した後に見えます。
「狭い。」
ウルファの言う通り、道が非常に狭い。家と家の間が狭いのです。
おまけに、家の外の道にごみ入れを出しているくらいはマシな部類で、家を支えているつっかえ棒まで道にはみ出してます。
「暗い。」
エルゼの言う通り、家々が非常に密集しているので光が入りにくく、暗くなっています。
家々から明かりが漏れる、ということも無いのも原因の一つでしょう。
「行きましょう。さっさとお礼をして帰りましょう。」
「ナタリー奥様がご飯準備して待ってるっすからね。」
オラシオが言う通り、ナタリーお母様がオラシオとアズナールを気に入り、歓迎のディナーを準備すると言い出したのです。
「娘がお世話になるんだから、美味しいもの用意するわね。」
雇っているシェフは、急な話で大変だけど、頑張ると言ってくれました。
「わたしも何か作るから、楽しみにね。」
料理好きのお母様の腕は、結構なものです。
雇ってるシェフも認めるほど。
「オラシオ、先頭頼む。」
「あいよ。」
そう言って、オラシオが先行します。
「自分が後衛務めます。エルゼさん、お嬢様達もですが、自分の身にも気を付けて下さい。」
「大丈夫。」
「いや、危害じゃなくて痴漢に注意してください。すれ違いざまに触るような手合いに事欠かないところですから。」
そっちか。
あんまり治安の良さそうな場所でもないみたい。
カリスト君にさっさとお礼して帰ろう。ちょっと臭いし。
オラシオ、ウルファ、私、イシドラ、エルゼ、アズナールの順で進みます。
オラシオとアズナールがいるせいか、痴漢に出くわすこともなく歩いているうちに、ちょっと開けてきました。
少し歩くと広場になっています。
「何、あのお店?食べ物屋さんみたいだけど。」
そう思ったのは、店頭に置いている巨大な釜で何か煮ているからです。
ちらっと見えた限りでは、野菜など雑多な具が入ったお粥みたい。
「気にしないで、さっさと行って帰りましょう。」
アズナールは、早くここから出たいみたいだけど。
「てめえ、それよこせ!」
「うるせえ!早いもん勝ちだろうがっ!」
お店の前で喧嘩が始まりました。
やれやれーっと無責任にお店の前に並んでいる人達が囃し立てます。
「おれだって肉食いてーんだよ!」
喧騒の中、よこせと言った男が掴みかかり、持っている骨を奪い取ろうとします。
よく見れば、骨に肉なんてほとんどありません。
売り切れなら諦めればいいのに。
「うっせえ、誰が渡すか!」
掴みかかられた人が、逆に蹴り飛ばしました。
掴みかかった人は、アズナールの足元まで転がってきます。
起き上がろうとして、その人はアズナールと目が合いました。
「あ、アズナール。」
喧騒が変わりました。
喧嘩を囃し立てるものから、アズナールに注目するものに。
「アズナールだ。」
「生きていたのか。」
「5年前に、大男とやり合って死んだじゃなかったのか。」
何、アズナール、ここの人達に知られてるの?
「アズナールだぁ。」
お店の中からも、小柄な人が出てきました。
「確かにアズナールですぜ。」
「あのすました顔は、見間違いようがねえ。」
後ろから出て来たら人達が、口々に言います。
「アズナール、生きていたんだな。」
「おかげさまで。ジャネス親分。」
親分?この小柄な人、ヤクザなんだ。
「てめえ!」
「スカした口、叩きやがって!」
「5年前の続きだ!」
「野郎ども!」
子分らしい人達がいきり立ってます。
エルゼが、私の後ろに回りました。
後ろを見れば、棒などを持った人が、私達を取り囲んでいます。
アズナールが標的なのでしょうけど、エルゼは、アズナールを助ける気のようです。
「いいよ、エルゼ。やっちゃえ。手加減なんかしなくていいからね。」
メイア商会の護衛でも屈指の強さを誇るエルゼです。こんな人達が束になっても負けはしません。
それにしても、5年前って?アズナールに何があったんだろう?
「よせ、てめえら。」
「親分。」
ジャネスの一言で、場は静かになります。
「5年前のことなんざ今更蒸し返すな。めんどくせえ。終わったことじゃねえか。なぁ、アズナール。」
「そうだ、僕が逃げた。僕の負けで終わってる。」
「ぼく、かよ。あの狂犬が、お上品になったもんだ。で、何しにここに来た?負け犬。」
「負け犬だってよ。」
下品な笑い声が広場に満ちます。
「静かにしてろ。話ができねえ。」
ジャネスの一声で笑いが収まります。
「カリストに用がある。それが終わったらここから出る。」
「そうか、勝手にしな。」
そう言ってジャネスは、私達に背を向けました。
「おめえらも仕事に戻れ。アズナールは、ほっておけ。」
ジャネスの言葉で、取り囲んでいる人達は、解散していきます。
「お嬢様、行きましょう。とっととこんなすえた匂いのとこなんざ出ちまいましょう。」
オラシオは、歩き始めます。
「待て、オラシオ、どこに行く?」
「どこってよ。」
「カリストの家は、もう一本右だ。」
「そうだったっけ。」
そう言ってオラシオは頭をかきながら、アズナールが指摘した道に入ります。
「ここですね、お嬢様。」
アズナールさんが指差したのは、蝶番が一つしかついていないドアでした。
「すいません、カリスト君はご在宅でしょうか?」
中から足音がして声がしました。
「誰?」
「あ、昨日助けてもらったロザリンドですけど。」
「昨日?あぁ、あの時の。」
ドアが開きました。
「なんだ、こんなに大勢。」
言いながら、私達の顔を見回し、アズナールのところで止まりました。
「アズナールの兄貴!」
昼食後に行くつもりだったのですが、アズナールさんに反対されたのです。
「あそこの子供で、13歳くらいなら日中は、何かしています。」
不在だろうから、夕方に行くべき、というのがアズナールさんの言葉でした。
反対する理由もなかったので、のんびりとお店でランチをとり、お店の人に頼んで、バスケットにベーコンの塊やチーズを詰めてもらいました。
これは、カリスト君へのお礼の品です。昨日、シチューの入った鍋をひっくり返してまで助けてくれたんだから、絶対にお礼しないと。
「あの子も、もう働いているんだ。」
「……多分。」
「お嬢様も働いてるじゃあないですかぁ。驚くことでもないかなぁと思います。」
ウルファの言う通りかもしれないけど、私の場合お父様について商売を学んでいるだけ。
給料は出ないけど、生活に困ることも無い。
それどころか、王子の婚約者として必要な時に使え、とお金も渡されている。
13歳くらいの子が働くなら、どこかの職人について手伝いながら仕事を学ぶか商会などで下働きするか、になることが多い。
メイア商会にも、そんな子がいます。
「教えてくれてありがとう。それにしても、アズナールって、貧民街に詳しいんだね。」
「まぁ。」
何か口を濁す雰囲気。
あんまり追求しないでおくかな。
日も暮れ始め、夕焼けが出始めた頃に、貧民街に向かいます。
近寄ったらすえた匂いがしてきました。
「汚い……。」
イシドラが呟きます。
道にゴミが落ちているのはともかく、所々にあるぬかるみ。
あれは汚水を流した後に見えます。
「狭い。」
ウルファの言う通り、道が非常に狭い。家と家の間が狭いのです。
おまけに、家の外の道にごみ入れを出しているくらいはマシな部類で、家を支えているつっかえ棒まで道にはみ出してます。
「暗い。」
エルゼの言う通り、家々が非常に密集しているので光が入りにくく、暗くなっています。
家々から明かりが漏れる、ということも無いのも原因の一つでしょう。
「行きましょう。さっさとお礼をして帰りましょう。」
「ナタリー奥様がご飯準備して待ってるっすからね。」
オラシオが言う通り、ナタリーお母様がオラシオとアズナールを気に入り、歓迎のディナーを準備すると言い出したのです。
「娘がお世話になるんだから、美味しいもの用意するわね。」
雇っているシェフは、急な話で大変だけど、頑張ると言ってくれました。
「わたしも何か作るから、楽しみにね。」
料理好きのお母様の腕は、結構なものです。
雇ってるシェフも認めるほど。
「オラシオ、先頭頼む。」
「あいよ。」
そう言って、オラシオが先行します。
「自分が後衛務めます。エルゼさん、お嬢様達もですが、自分の身にも気を付けて下さい。」
「大丈夫。」
「いや、危害じゃなくて痴漢に注意してください。すれ違いざまに触るような手合いに事欠かないところですから。」
そっちか。
あんまり治安の良さそうな場所でもないみたい。
カリスト君にさっさとお礼して帰ろう。ちょっと臭いし。
オラシオ、ウルファ、私、イシドラ、エルゼ、アズナールの順で進みます。
オラシオとアズナールがいるせいか、痴漢に出くわすこともなく歩いているうちに、ちょっと開けてきました。
少し歩くと広場になっています。
「何、あのお店?食べ物屋さんみたいだけど。」
そう思ったのは、店頭に置いている巨大な釜で何か煮ているからです。
ちらっと見えた限りでは、野菜など雑多な具が入ったお粥みたい。
「気にしないで、さっさと行って帰りましょう。」
アズナールは、早くここから出たいみたいだけど。
「てめえ、それよこせ!」
「うるせえ!早いもん勝ちだろうがっ!」
お店の前で喧嘩が始まりました。
やれやれーっと無責任にお店の前に並んでいる人達が囃し立てます。
「おれだって肉食いてーんだよ!」
喧騒の中、よこせと言った男が掴みかかり、持っている骨を奪い取ろうとします。
よく見れば、骨に肉なんてほとんどありません。
売り切れなら諦めればいいのに。
「うっせえ、誰が渡すか!」
掴みかかられた人が、逆に蹴り飛ばしました。
掴みかかった人は、アズナールの足元まで転がってきます。
起き上がろうとして、その人はアズナールと目が合いました。
「あ、アズナール。」
喧騒が変わりました。
喧嘩を囃し立てるものから、アズナールに注目するものに。
「アズナールだ。」
「生きていたのか。」
「5年前に、大男とやり合って死んだじゃなかったのか。」
何、アズナール、ここの人達に知られてるの?
「アズナールだぁ。」
お店の中からも、小柄な人が出てきました。
「確かにアズナールですぜ。」
「あのすました顔は、見間違いようがねえ。」
後ろから出て来たら人達が、口々に言います。
「アズナール、生きていたんだな。」
「おかげさまで。ジャネス親分。」
親分?この小柄な人、ヤクザなんだ。
「てめえ!」
「スカした口、叩きやがって!」
「5年前の続きだ!」
「野郎ども!」
子分らしい人達がいきり立ってます。
エルゼが、私の後ろに回りました。
後ろを見れば、棒などを持った人が、私達を取り囲んでいます。
アズナールが標的なのでしょうけど、エルゼは、アズナールを助ける気のようです。
「いいよ、エルゼ。やっちゃえ。手加減なんかしなくていいからね。」
メイア商会の護衛でも屈指の強さを誇るエルゼです。こんな人達が束になっても負けはしません。
それにしても、5年前って?アズナールに何があったんだろう?
「よせ、てめえら。」
「親分。」
ジャネスの一言で、場は静かになります。
「5年前のことなんざ今更蒸し返すな。めんどくせえ。終わったことじゃねえか。なぁ、アズナール。」
「そうだ、僕が逃げた。僕の負けで終わってる。」
「ぼく、かよ。あの狂犬が、お上品になったもんだ。で、何しにここに来た?負け犬。」
「負け犬だってよ。」
下品な笑い声が広場に満ちます。
「静かにしてろ。話ができねえ。」
ジャネスの一声で笑いが収まります。
「カリストに用がある。それが終わったらここから出る。」
「そうか、勝手にしな。」
そう言ってジャネスは、私達に背を向けました。
「おめえらも仕事に戻れ。アズナールは、ほっておけ。」
ジャネスの言葉で、取り囲んでいる人達は、解散していきます。
「お嬢様、行きましょう。とっととこんなすえた匂いのとこなんざ出ちまいましょう。」
オラシオは、歩き始めます。
「待て、オラシオ、どこに行く?」
「どこってよ。」
「カリストの家は、もう一本右だ。」
「そうだったっけ。」
そう言ってオラシオは頭をかきながら、アズナールが指摘した道に入ります。
「ここですね、お嬢様。」
アズナールさんが指差したのは、蝶番が一つしかついていないドアでした。
「すいません、カリスト君はご在宅でしょうか?」
中から足音がして声がしました。
「誰?」
「あ、昨日助けてもらったロザリンドですけど。」
「昨日?あぁ、あの時の。」
ドアが開きました。
「なんだ、こんなに大勢。」
言いながら、私達の顔を見回し、アズナールのところで止まりました。
「アズナールの兄貴!」
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