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第二章 王国国立学園入学。
Ep.12.0-② 誰かのために。-②
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男が体勢を立て直すために一時的に引き下がる。
そうして少し間ができた所で、俺は後ろの方にいるルアに念話で即急に話し掛けた。
『ルア!
俺一人の攻撃だけだったら、コイツは崩せない!
強めの攻撃系の魔術を二個ぐらい一気に使ってコイツの動きを封じてくれ!
その隙に俺が“フレア”で一気に畳み掛ける!』
俺一人だったらコイツと互角にやり合うのは多分、いや絶対に無理だ。
だからと言って、他の警備兵の人達に助けをお願いしようにも、あいにくみなさんも他の連中の対処にフル稼働中でこっちのヘルプには来れそうにない。
だが、ルアだったら、俺が今まで見てきた限りでは(認めたくはないが、)最強クラスの魔術師だし、俺と念話での意思疎通による円滑な連携ができる筈だと思うのだ。
『レ、レイジ、正気なの!?
ただでさえ、火と光は貴方の適性魔素じゃないんだからそんなに乱用したらまずいよ!
特に“フレア”なんて今使ったら体力ごっそりと持ってかれちゃって、保たなくなるよ!?
それに、まだまだ他の連中もうじゃうじゃいるんだし、体力温存した方がいいんじゃ……!』
予想通り、ルアは反発した。
確かに、ルアの言うことは最もだと思う。
事実、朝の特訓とさっき出した”プロミネンス”のせいで俺は結構魔素を持って行かれている。
しかし、今、コイツの動きを封じておかないと確実にまずい。
さっきから警備兵の皆さんとコイツ以外の黒ローブの連中が戦っているのを、隙を見ながらチラチラ観察しているけど、コイツ以外の連中はコイツに比べれば、はっきり言って雑魚当然だ。
そう、コイツだけが本当に規格外なのだ。
『そんな事は、分かってる!
でもさ、おまえだって多分、分かってるんだろ?
コイツが規格外だって
だから、今俺がコイツを止めないと……!』
『あー!
もう、了解!
もう倒れても知らないよ!』
いくら反応のコイツでも、ルアの行使できる、無詠唱であるのと同時に複数展開すると言う鬼畜すぎる魔術には反応できまい!
(俺もルアと一緒に魔術訓練した時に全然反応出来なかったしね……。
これだからルアを怒らせると怖いんですよ……笑)
その直後にルアの魔樹に気を取られてるアイツに俺が、現時点で使えるアルフェリス家の剣技の中で最も強い技である“フレア”をぶち込めば……!
ルアが一気に二つの魔術を男に向かって放った瞬間、俺も男の方へと一気に踏み出し、剣を構える。
再び、剣身に、だが今度はより多く発生させた魔術を流し込む。
先程よりも剣身が強く紅く光って、柄に伝わってくる温度も先程よりも高くなる。
……今度こそは……!
だが、男の反応は不気味なほど冷静なものだった。
は?
なんで反応しな……。
次の瞬間、男は剣を振り上げた。
?
シュン!
シュン!
振った剣はルアが先程放った魔術を切った。
は!?
魔術を……切った!?
魔術を切るだなんて聞いた事がない。
どうなってんだ!?
たしかに切ったように見えた。
事実、切られた魔術は両方とも真っ二つに割れ、明後日の方向に飛んで行ってしまっている。
一瞬だけ動揺したものの、俺は自分の技を放つために、自分の剣に意識を集中させる。
間に合え……!!!
『フレア……!』
ガンッ!!
俺の剣と男の剣がぶつかる。
男はもう受け身の姿勢を取っていた。
ルアの技を切ってからまだ一秒も経っていない筈だ!
反応が……早すぎる……!
まだだ!
鍔迫り合いになっても、この技、“フレア”は剣を耐久可能なギリギリの温度にまで加熱するから、コイツの剣もきっと溶かせる……!
そこで……!
ガッキーン!
!?
お、折れた……?
俺の剣が……!?
カーン!
折れた剣が地面に叩きつけられる音が響く。
着地してすぐに、自分が握っている剣を見てみる。
っ……!
なんと、剣身全体の三分の二ほどがなくなっていた。
そこで男が口を開いた。
「……脆いな……。
……ただの金属製の剣などで……勝てるわけがない。
……私の剣は……魔鉱製なのだから……」
相変わらずの聞き取りにくさだったが、俺は驚愕した。
ま、魔鉱製!?
国宝武具とかそういうヤバい奴のにしか使われない超激レアな素材だぞ……魔鉱って……。
あ、まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずい。
殺される……!
クソッ、せめて、まだ剣があれば……!
周囲を見回すが、あいにく一本も落ちていない。
どうする、どうすれば……!
俺ができる方法で剣を……!
考えろ考えろ考えろ考えろ!
何かしらの打開策があるはずだ……!
!
そこで一つ、俺は思いついた。
##血液変換__ ブラッドリメイク__で剣を作ってしまえばいいのだ、と。
***
おはよう御座います!ゴールデンウィーク最高!な錦木れるむです。
いつも有り難う御座います!
Ep.1.0-③を加筆修正した所、Ep.1.5の関係で追加でできた設定のせいもあって文字数が二倍に膨れあがっちゃったので、Ep.1.0一話分追加しました。
これでEp.1.0は、四話から五話になっちゃいました……。
すいません。
とりあえず、加筆修正版シリーズは今後も増やしていきますのでよろしくお願いします。
ご気軽にコメントお願い致します。必ず返信させていただきます。応援、感想コメント頂けると嬉しいです。また、表現や、言葉などに間違えなどがあったら指摘してくださるとありがたいです。よろしければ、お気に入りもよろしくお願いいたします!
そうして少し間ができた所で、俺は後ろの方にいるルアに念話で即急に話し掛けた。
『ルア!
俺一人の攻撃だけだったら、コイツは崩せない!
強めの攻撃系の魔術を二個ぐらい一気に使ってコイツの動きを封じてくれ!
その隙に俺が“フレア”で一気に畳み掛ける!』
俺一人だったらコイツと互角にやり合うのは多分、いや絶対に無理だ。
だからと言って、他の警備兵の人達に助けをお願いしようにも、あいにくみなさんも他の連中の対処にフル稼働中でこっちのヘルプには来れそうにない。
だが、ルアだったら、俺が今まで見てきた限りでは(認めたくはないが、)最強クラスの魔術師だし、俺と念話での意思疎通による円滑な連携ができる筈だと思うのだ。
『レ、レイジ、正気なの!?
ただでさえ、火と光は貴方の適性魔素じゃないんだからそんなに乱用したらまずいよ!
特に“フレア”なんて今使ったら体力ごっそりと持ってかれちゃって、保たなくなるよ!?
それに、まだまだ他の連中もうじゃうじゃいるんだし、体力温存した方がいいんじゃ……!』
予想通り、ルアは反発した。
確かに、ルアの言うことは最もだと思う。
事実、朝の特訓とさっき出した”プロミネンス”のせいで俺は結構魔素を持って行かれている。
しかし、今、コイツの動きを封じておかないと確実にまずい。
さっきから警備兵の皆さんとコイツ以外の黒ローブの連中が戦っているのを、隙を見ながらチラチラ観察しているけど、コイツ以外の連中はコイツに比べれば、はっきり言って雑魚当然だ。
そう、コイツだけが本当に規格外なのだ。
『そんな事は、分かってる!
でもさ、おまえだって多分、分かってるんだろ?
コイツが規格外だって
だから、今俺がコイツを止めないと……!』
『あー!
もう、了解!
もう倒れても知らないよ!』
いくら反応のコイツでも、ルアの行使できる、無詠唱であるのと同時に複数展開すると言う鬼畜すぎる魔術には反応できまい!
(俺もルアと一緒に魔術訓練した時に全然反応出来なかったしね……。
これだからルアを怒らせると怖いんですよ……笑)
その直後にルアの魔樹に気を取られてるアイツに俺が、現時点で使えるアルフェリス家の剣技の中で最も強い技である“フレア”をぶち込めば……!
ルアが一気に二つの魔術を男に向かって放った瞬間、俺も男の方へと一気に踏み出し、剣を構える。
再び、剣身に、だが今度はより多く発生させた魔術を流し込む。
先程よりも剣身が強く紅く光って、柄に伝わってくる温度も先程よりも高くなる。
……今度こそは……!
だが、男の反応は不気味なほど冷静なものだった。
は?
なんで反応しな……。
次の瞬間、男は剣を振り上げた。
?
シュン!
シュン!
振った剣はルアが先程放った魔術を切った。
は!?
魔術を……切った!?
魔術を切るだなんて聞いた事がない。
どうなってんだ!?
たしかに切ったように見えた。
事実、切られた魔術は両方とも真っ二つに割れ、明後日の方向に飛んで行ってしまっている。
一瞬だけ動揺したものの、俺は自分の技を放つために、自分の剣に意識を集中させる。
間に合え……!!!
『フレア……!』
ガンッ!!
俺の剣と男の剣がぶつかる。
男はもう受け身の姿勢を取っていた。
ルアの技を切ってからまだ一秒も経っていない筈だ!
反応が……早すぎる……!
まだだ!
鍔迫り合いになっても、この技、“フレア”は剣を耐久可能なギリギリの温度にまで加熱するから、コイツの剣もきっと溶かせる……!
そこで……!
ガッキーン!
!?
お、折れた……?
俺の剣が……!?
カーン!
折れた剣が地面に叩きつけられる音が響く。
着地してすぐに、自分が握っている剣を見てみる。
っ……!
なんと、剣身全体の三分の二ほどがなくなっていた。
そこで男が口を開いた。
「……脆いな……。
……ただの金属製の剣などで……勝てるわけがない。
……私の剣は……魔鉱製なのだから……」
相変わらずの聞き取りにくさだったが、俺は驚愕した。
ま、魔鉱製!?
国宝武具とかそういうヤバい奴のにしか使われない超激レアな素材だぞ……魔鉱って……。
あ、まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずい。
殺される……!
クソッ、せめて、まだ剣があれば……!
周囲を見回すが、あいにく一本も落ちていない。
どうする、どうすれば……!
俺ができる方法で剣を……!
考えろ考えろ考えろ考えろ!
何かしらの打開策があるはずだ……!
!
そこで一つ、俺は思いついた。
##血液変換__ ブラッドリメイク__で剣を作ってしまえばいいのだ、と。
***
おはよう御座います!ゴールデンウィーク最高!な錦木れるむです。
いつも有り難う御座います!
Ep.1.0-③を加筆修正した所、Ep.1.5の関係で追加でできた設定のせいもあって文字数が二倍に膨れあがっちゃったので、Ep.1.0一話分追加しました。
これでEp.1.0は、四話から五話になっちゃいました……。
すいません。
とりあえず、加筆修正版シリーズは今後も増やしていきますのでよろしくお願いします。
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