41 / 59
第二章 王国国立学園入学。
Ep.11.0-② 突然の襲撃。-②
しおりを挟む
そして、茶具とクッキーをそれぞれ持った俺とルアは、エレナ様が現在自室として使っている屋敷の客室へと向かった。
コンコンコン。
ドアをノックすると、すぐにドアが開いて、中から宮殿からエレナ様と一緒に来た専属メイドのレティアスさんが出てきた。
「これはレイジ様にルア様。
エレナ様に何かご用でしょうか?」
「どうも、レティアスさん。
ルアがクッキー焼いたみたいなのでエレナ様にお時間があるんだったら三人で食べようと思いまして。
エレナ様、今、お時間ありますか?」
俺がそう言うとレティアスさんが確認を取る前にエレナ様本人が部屋からスッと出て来た。
今日はポニテかぁ。
うわー、朝食の時も思ったけどさ、やっぱり綺麗だなあ、この人。
「ええ、是非。
もっとレイジさんとルアさんと仲良くなりたいですし、もっと私の事も知って欲しいですから。」
エレナ様のあまりの早さの決定にレティアスさんは少し困惑しながら言った。
「いいのですか?
今、ちょうど本をお読みになってた所では……?」
あ、そうだったの?
すいません、タイミング悪かったですね、エレナ様……。
「ん?
大丈夫。
婚約者とそれにその妹さんと仲良くなる方が優先。
そうだ、せっかくだしあなたも一緒に食べましょうよ、レティアス」
そう言ってフワッとしたような優しい笑顔を浮かべたエレナ様もめっちゃかわいかった。
というかさ、エレナ様の方がルアよりも女神っぽいよなぁ、普通に。
痛てて。
ルア、お願いだから右脚つねるのやめて、悪かったから……。
念話で話してる訳でもないのに、ルアがこう言う的確(?)なタイミングでなんかしらのアクション起こすのが地味に怖い。
思考読まれてるんじゃないかってたまに不安になるんだよね……。
「わ、私がですか?
そ、それは流石に申し訳ないと言いますか、なんと言いますか……
ほら、私、無能なダメイドですし……」
レティアスさんはいつもこんな感じで謙虚だ。
割とこの人料理から裁縫、屋根の修理まで、なんでもできるすごい人だし、もっと自己肯定感を上げてもいいと思うんだけどなぁ。
それに綺麗だし、おっぱいめっちゃ大っきいし。
女神の頃のルアよりももっとおっきいし……ボソッ。
痛てて。
だからルア、脚つねらないでってば。
普通に痛いんだよ、それ。
というかさ、本当に、なんで一々バレるの?
「そんな事ない。
それに言ったじゃない、王女とメイドという関係の前に私とあなたは友達だって。
それにきっとレイジさんもルアちゃんもあなたがいた方が喜ぶわ。」
「そ、そうでしょうか?」
俺は慌てて答える。
「も、もちろん!
人が多いほどなんでも楽しくなるって物だし!」
ルアも続けた。
「私もそう思う。
レティアスさんには混みいってお話もしたいし……」
顔が笑ってるのに目が笑ってない、怖い……。
胸の事は気にするなよとか余計な事を言った暁にはきっと墓送り、いや、もはや存在抹消されたりとかするんだろうなぁ……。
おっかない……。
安心しろルア、きっと今世では前よりも大きくなるよ、タブンネ……。
「決まりね。
じゃあ、早速……」
そう、エレナ様が言った時だった。
バリン!
下の階の方でガラスが割れるような声がして、使用人さんたちの悲鳴が聞こえた。
?
グラスでも落としたのか?
それにしちゃあ大袈裟な気がする……。
そして次の瞬間。
バリン!
ババババ!
バリンバリン!
ダーン!
バリン!
次々にガラスの割れる音、それに加えて銃声が聞こえてくる。
い、いきなりなんだ!?
急いで、エレナ様の部屋(3F)の窓から外を見下ろす。
!?
なんと、そこには、うちの屋敷に向かって、魔銃(魔術によって弾丸を打ち出す銃)を発砲している、黒いローブを纏った集団がいた。
それに、剣やら大鎌やらを持った奴らもいる。
なんだコイツら……!?
イタズラにしちゃ度合い超えすぎだろ!
でも、やべえ、まずは銃撃を止めさせねえと屋敷が壊されちまう……!
「おい、てめえら!!
うちの屋敷に何やってんだ!」
大声で叫んだ。
一瞬、銃声が止む。
よかった。
止まったみたいだ。
ひでえイタズラだ。
「……レイジ……アルフェリス……。
……暗殺対象の……婚約者……。」
黒いローブの集団のうちの一人がそう呟いた次の瞬間、魔銃を持っている奴らが一斉に俺に魔銃を向けた。
!?
なんて言った?
あ、暗殺対象!?
あれ、待って。
これってもしかして、まさかのまじのやばいヤツなんじゃ……!?
バーン!
ダダダダン!
ダダダダダダ!
俺に対して魔銃が大量に発砲されたのだと気づいた時にはもう、俺の体に大量の弾丸がめり込んでいた。
そのまま後ろの方に倒れ込む。
「レイジィィィ!」
ルアの悲痛な叫び声が聞こえた。
***
おはよう御座います!ようやく漆黒剣聖というタイトル通りの流れに持って行けて、タイトル詐欺って言われなくなりそうだなと安堵している愚かな錦木れるむです!
ご気軽にコメントお願い致します。必ず返信させていただきます。応援、感想コメント頂けると嬉しいです。また、表現や、言葉などに間違えなどがあったら指摘してくださるとありがたいです。よろしければ、お気に入りもよろしくお願いいたします!
コンコンコン。
ドアをノックすると、すぐにドアが開いて、中から宮殿からエレナ様と一緒に来た専属メイドのレティアスさんが出てきた。
「これはレイジ様にルア様。
エレナ様に何かご用でしょうか?」
「どうも、レティアスさん。
ルアがクッキー焼いたみたいなのでエレナ様にお時間があるんだったら三人で食べようと思いまして。
エレナ様、今、お時間ありますか?」
俺がそう言うとレティアスさんが確認を取る前にエレナ様本人が部屋からスッと出て来た。
今日はポニテかぁ。
うわー、朝食の時も思ったけどさ、やっぱり綺麗だなあ、この人。
「ええ、是非。
もっとレイジさんとルアさんと仲良くなりたいですし、もっと私の事も知って欲しいですから。」
エレナ様のあまりの早さの決定にレティアスさんは少し困惑しながら言った。
「いいのですか?
今、ちょうど本をお読みになってた所では……?」
あ、そうだったの?
すいません、タイミング悪かったですね、エレナ様……。
「ん?
大丈夫。
婚約者とそれにその妹さんと仲良くなる方が優先。
そうだ、せっかくだしあなたも一緒に食べましょうよ、レティアス」
そう言ってフワッとしたような優しい笑顔を浮かべたエレナ様もめっちゃかわいかった。
というかさ、エレナ様の方がルアよりも女神っぽいよなぁ、普通に。
痛てて。
ルア、お願いだから右脚つねるのやめて、悪かったから……。
念話で話してる訳でもないのに、ルアがこう言う的確(?)なタイミングでなんかしらのアクション起こすのが地味に怖い。
思考読まれてるんじゃないかってたまに不安になるんだよね……。
「わ、私がですか?
そ、それは流石に申し訳ないと言いますか、なんと言いますか……
ほら、私、無能なダメイドですし……」
レティアスさんはいつもこんな感じで謙虚だ。
割とこの人料理から裁縫、屋根の修理まで、なんでもできるすごい人だし、もっと自己肯定感を上げてもいいと思うんだけどなぁ。
それに綺麗だし、おっぱいめっちゃ大っきいし。
女神の頃のルアよりももっとおっきいし……ボソッ。
痛てて。
だからルア、脚つねらないでってば。
普通に痛いんだよ、それ。
というかさ、本当に、なんで一々バレるの?
「そんな事ない。
それに言ったじゃない、王女とメイドという関係の前に私とあなたは友達だって。
それにきっとレイジさんもルアちゃんもあなたがいた方が喜ぶわ。」
「そ、そうでしょうか?」
俺は慌てて答える。
「も、もちろん!
人が多いほどなんでも楽しくなるって物だし!」
ルアも続けた。
「私もそう思う。
レティアスさんには混みいってお話もしたいし……」
顔が笑ってるのに目が笑ってない、怖い……。
胸の事は気にするなよとか余計な事を言った暁にはきっと墓送り、いや、もはや存在抹消されたりとかするんだろうなぁ……。
おっかない……。
安心しろルア、きっと今世では前よりも大きくなるよ、タブンネ……。
「決まりね。
じゃあ、早速……」
そう、エレナ様が言った時だった。
バリン!
下の階の方でガラスが割れるような声がして、使用人さんたちの悲鳴が聞こえた。
?
グラスでも落としたのか?
それにしちゃあ大袈裟な気がする……。
そして次の瞬間。
バリン!
ババババ!
バリンバリン!
ダーン!
バリン!
次々にガラスの割れる音、それに加えて銃声が聞こえてくる。
い、いきなりなんだ!?
急いで、エレナ様の部屋(3F)の窓から外を見下ろす。
!?
なんと、そこには、うちの屋敷に向かって、魔銃(魔術によって弾丸を打ち出す銃)を発砲している、黒いローブを纏った集団がいた。
それに、剣やら大鎌やらを持った奴らもいる。
なんだコイツら……!?
イタズラにしちゃ度合い超えすぎだろ!
でも、やべえ、まずは銃撃を止めさせねえと屋敷が壊されちまう……!
「おい、てめえら!!
うちの屋敷に何やってんだ!」
大声で叫んだ。
一瞬、銃声が止む。
よかった。
止まったみたいだ。
ひでえイタズラだ。
「……レイジ……アルフェリス……。
……暗殺対象の……婚約者……。」
黒いローブの集団のうちの一人がそう呟いた次の瞬間、魔銃を持っている奴らが一斉に俺に魔銃を向けた。
!?
なんて言った?
あ、暗殺対象!?
あれ、待って。
これってもしかして、まさかのまじのやばいヤツなんじゃ……!?
バーン!
ダダダダン!
ダダダダダダ!
俺に対して魔銃が大量に発砲されたのだと気づいた時にはもう、俺の体に大量の弾丸がめり込んでいた。
そのまま後ろの方に倒れ込む。
「レイジィィィ!」
ルアの悲痛な叫び声が聞こえた。
***
おはよう御座います!ようやく漆黒剣聖というタイトル通りの流れに持って行けて、タイトル詐欺って言われなくなりそうだなと安堵している愚かな錦木れるむです!
ご気軽にコメントお願い致します。必ず返信させていただきます。応援、感想コメント頂けると嬉しいです。また、表現や、言葉などに間違えなどがあったら指摘してくださるとありがたいです。よろしければ、お気に入りもよろしくお願いいたします!
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?


悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。


婚約破棄騒動に巻き込まれたモブですが……
こうじ
ファンタジー
『あ、終わった……』王太子の取り巻きの1人であるシューラは人生が詰んだのを感じた。王太子と公爵令嬢の婚約破棄騒動に巻き込まれた結果、全てを失う事になってしまったシューラ、これは元貴族令息のやり直しの物語である。

王太子に転生したけど、国王になりたくないので全力で抗ってみた
こばやん2号
ファンタジー
とある財閥の当主だった神宮寺貞光(じんぐうじさだみつ)は、急病によりこの世を去ってしまう。
気が付くと、ある国の王太子として前世の記憶を持ったまま生まれ変わってしまうのだが、前世で自由な人生に憧れを抱いていた彼は、王太子になりたくないということでいろいろと画策を開始する。
しかし、圧倒的な才能によって周囲の人からは「次期国王はこの人しかない」と思われてしまい、ますますスローライフから遠のいてしまう。
そんな彼の自由を手に入れるための戦いが今始まる……。
※この作品はアルファポリス・小説家になろう・カクヨムで同時投稿されています。

魔力ゼロの忌み子に転生してしまった最強の元剣聖は実家を追放されたのち、魔法の杖を「改造」して成り上がります
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
小説家になろうでジャンル別日間ランキング入り!
世界最強の剣聖――エルフォ・エルドエルは戦場で死に、なんと赤子に転生してしまう。
美少女のように見える少年――アル・バーナモントに転生した彼の身体には、一切の魔力が宿っていなかった。
忌み子として家族からも見捨てられ、地元の有力貴族へ売られるアル。
そこでひどい仕打ちを受けることになる。
しかし自力で貴族の屋敷を脱出し、なんとか森へ逃れることに成功する。
魔力ゼロのアルであったが、剣聖として磨いた剣の腕だけは、転生しても健在であった。
彼はその剣の技術を駆使して、ゴブリンや盗賊を次々にやっつけ、とある村を救うことになる。
感謝されたアルは、ミュレットという少女とその母ミレーユと共に、新たな生活を手に入れる。
深く愛され、本当の家族を知ることになるのだ。
一方で、アルを追いだした実家の面々は、だんだんと歯車が狂い始める。
さらに、アルを捕えていた貴族、カイベルヘルト家も例外ではなかった。
彼らはどん底へと沈んでいく……。
フルタイトル《文字数の関係でアルファポリスでは略してます》
魔力ゼロの忌み子に転生してしまった最強の元剣聖は実家を追放されたのち、魔法の杖を「改造」して成り上がります~父が老弱して家が潰れそうなので戻ってこいと言われてももう遅い~新しい家族と幸せに暮らしてます
こちらの作品は「小説家になろう」にて先行して公開された内容を転載したものです。
こちらの作品は「小説家になろう」さま「カクヨム」さま「アルファポリス」さまに同時掲載させていただいております。

婚約破棄され、平民落ちしましたが、学校追放はまた別問題らしいです
かぜかおる
ファンタジー
とある乙女ゲームのノベライズ版悪役令嬢に転生いたしました。
強制力込みの人生を歩み、冤罪ですが断罪・婚約破棄・勘当・平民落ちのクアドラプルコンボを食らったのが昨日のこと。
これからどうしようかと途方に暮れていた私に話しかけてきたのは、学校で歴史を教えてるおじいちゃん先生!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる