【どうにか必死で奮闘中!】前世ではコミュ症だった俺、漆黒剣聖に転生する。 ~陰キャだった俺とポンコツ元駄女神の異世界セカンドライフ~

錦木れるむ

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第二章 王国国立学園入学。

Ep.11.0-② 突然の襲撃。-②

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そして、茶具とクッキーをそれぞれ持った俺とルアは、エレナ様が現在自室として使っている屋敷の客室へと向かった。


コンコンコン。

ドアをノックすると、すぐにドアが開いて、中から宮殿からエレナ様と一緒に来た専属メイドのレティアスさんが出てきた。

「これはレイジ様にルア様。
 エレナ様に何かご用でしょうか?」

「どうも、レティアスさん。
 ルアがクッキー焼いたみたいなのでエレナ様にお時間があるんだったら三人で食べようと思いまして。
 エレナ様、今、お時間ありますか?」

俺がそう言うとレティアスさんが確認を取る前にエレナ様本人が部屋からスッと出て来た。

今日はポニテかぁ。
うわー、朝食の時も思ったけどさ、やっぱり綺麗だなあ、この人。

「ええ、是非。
 もっとレイジさんとルアさんと仲良くなりたいですし、もっと私の事も知って欲しいですから。」

エレナ様のあまりの早さの決定にレティアスさんは少し困惑しながら言った。

「いいのですか?
 今、ちょうど本をお読みになってた所では……?」

あ、そうだったの?
すいません、タイミング悪かったですね、エレナ様……。

「ん?
 大丈夫。
 婚約者とそれにその妹さんと仲良くなる方が優先。
 そうだ、せっかくだしあなたも一緒に食べましょうよ、レティアス」

そう言ってフワッとしたような優しい笑顔を浮かべたエレナ様もめっちゃかわいかった。

というかさ、エレナ様の方がルアよりも女神っぽいよなぁ、普通に。

痛てて。
ルア、お願いだから右脚つねるのやめて、悪かったから……。

念話で話してる訳でもないのに、ルアがこう言う的確(?)なタイミングでなんかしらのアクション起こすのが地味に怖い。
思考読まれてるんじゃないかってたまに不安になるんだよね……。

「わ、私がですか?
 そ、それは流石に申し訳ないと言いますか、なんと言いますか……
 ほら、私、無能なダメイドですし……」

レティアスさんはいつもこんな感じで謙虚だ。
割とこの人料理から裁縫、屋根の修理まで、なんでもできるすごい人だし、もっと自己肯定感を上げてもいいと思うんだけどなぁ。
それに綺麗だし、おっぱいめっちゃ大っきいし。
女神の頃のルアよりももっとおっきいし……ボソッ。

痛てて。
だからルア、脚つねらないでってば。
普通に痛いんだよ、それ。
というかさ、本当に、なんで一々バレるの?

「そんな事ない。
 それに言ったじゃない、王女とメイドという関係の前に私とあなたは友達だって。
 それにきっとレイジさんもルアちゃんもあなたがいた方が喜ぶわ。」

「そ、そうでしょうか?」

俺は慌てて答える。

「も、もちろん!
 人が多いほどなんでも楽しくなるって物だし!」

ルアも続けた。

「私もそう思う。
 レティアスさんには混みいってお話もしたいし……」

顔が笑ってるのに目が笑ってない、怖い……。
胸の事は気にするなよとか余計な事を言った暁にはきっと墓送り、いや、もはや存在抹消されたりとかするんだろうなぁ……。
おっかない……。
安心しろルア、きっと今世では前よりも大きくなるよ、タブンネ……。

「決まりね。
 じゃあ、早速……」

そう、エレナ様が言った時だった。

バリン!

下の階の方でガラスが割れるような声がして、使用人さんたちの悲鳴が聞こえた。


グラスでも落としたのか?
それにしちゃあ大袈裟な気がする……。

そして次の瞬間。

バリン!
ババババ!
バリンバリン!
ダーン!
バリン!
 
次々にガラスの割れる音、それに加えて銃声が聞こえてくる。

い、いきなりなんだ!?

急いで、エレナ様の部屋(3F)の窓から外を見下ろす。

!?

なんと、そこには、うちの屋敷に向かって、魔銃(魔術によって弾丸を打ち出す銃)を発砲している、黒いローブを纏った集団がいた。
それに、剣やら大鎌やらを持った奴らもいる。

なんだコイツら……!?
イタズラにしちゃ度合い超えすぎだろ!
でも、やべえ、まずは銃撃を止めさせねえと屋敷が壊されちまう……!

「おい、てめえら!!
 うちの屋敷に何やってんだ!」

大声で叫んだ。
一瞬、銃声が止む。

よかった。
止まったみたいだ。
ひでえイタズラだ。

「……レイジ……アルフェリス……。
 ……暗殺対象の……婚約者……。」

黒いローブの集団のうちの一人がそう呟いた次の瞬間、魔銃を持っている奴らが一斉に俺に魔銃を向けた。

!?
なんて言った?
あ、!?
あれ、待って。
これってもしかして、まさかのまじのやばいヤツなんじゃ……!?

バーン!
ダダダダン!
ダダダダダダ!

俺に対して魔銃が大量に発砲されたのだと気づいた時にはもう、俺の体に大量の弾丸がめり込んでいた。

そのまま後ろの方に倒れ込む。

「レイジィィィ!」

ルアの悲痛な叫び声が聞こえた。

***
おはよう御座います!ようやく漆黒剣聖というタイトル通りの流れに持って行けて、タイトル詐欺って言われなくなりそうだなと安堵している愚かな錦木れるむです!

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