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第二章 王国国立学園入学。
Ep.8.0-③ 誤算に次ぐ誤算。-③
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ルアにそう言われると、エレナ様は
「私が、ど、泥棒猫ですって?
はあ、それに尻軽って……。
あなた、私一応王女……。
ま、まあ、それは今はいいとして、あなたとレイジさんが既に婚約しているですって?
それは本当なのですかレイジさん?」
!?
「え。
は、はい……まあ」
俺がそう言うとルアは俺の腕に抱きついて来た。
「ほらね!
言ったでしょ。
それに、あなた絶対独占したがるじゃない!
絶対にそんな奴に渡したりなんてしないんだから!
私の方がぜっっっっっっっっっっったいにレイジのこと愛してるし。」
おいおい、声が大きいぞ、ルア。
俺はもう、これ以上周りから注目を集めたくないんだ……。
おえ、またプレッシャーで吐きそう……。
というか独占したがるかって、論点そこなの?
そう誇らしげにマウントを取るルアに対して、エレナ王女も答える。
「な、なるほど。
あなたとレイジさんが婚約していると言うことは分かりました。
そして、確かに、あなたが言っていたように、まだ私はあなたほどレイジさんに特別な感情を抱いているとはおそらくいえないというのもまた、事実です。
ですが、いつか抱く事になったとしても、別に何も、レイジさんの事を独占しようとだなんて一切思っていませんよ。」
「は?
え、もしかしてあなた……別にレイジのこと独占するつもりないの?」
え?
だからさ、論点そこなの!?
「ええ。
むしろ私は、貴族であろうと、王族であろうと、やはり両方とも、跡取りが大事ですし、レイジさんにはじゃんじゃん女性を娶って貰ってじゃんじゃん子供を作っていただければ良いと思っています。
もちろん私も嫁いだ以上、最低でも五人は産むつもりですけど……。
うふふふ」
エレナ様はそう言うとなんか変態っぽく笑った。
え、この人なんかクール系の美人かと思ってたのにもしかしてだけど、所謂クーデレむっつり系とかいうやつなのか!?
……まあ、美人なのは変わらないけど……。
「なんだ!
あなたもその考えだったんだよかった~。
私はね、私はね!
えーっと……あ、埋める限りいっぱい産んで野球チームを作るんだ!
ね!
レイジ!!」
ルアはいきなり態度変わりすぎだし……。
もうやめてくれ……両方ともキャラが濃いとか言うのは勘弁してくれ……。
まあ、せめてエレナ様はまだよく分からないからいいとして……。
おい、ルア!
おまえ一応元女神だろ!
もっと女神らしい振る舞い方をしろよ……。
だから誰かさんにポンコツ駄女神って言われるんだよ……まあ、言ってるの俺なんだけどね。
と言うかルア!
さっきまでの下りは辛うじて、分かりたくもないんだけど、一応、分かるが、野球チーム作るがどうたらの下りは俺は知らんぞ!
何勝手に決めて、俺が同意したことにしてるんだよおい!
と言うかこっちの世界に野球なんてねえだろ!
通じねえよ!
そんな俺のルアのポンコツ加減への呆れと心配とは裏腹に、ルアとエレナ様の話はどんどん進んだ。
「え?
一体何ですか?
そのヤキュウって?」
「ん?
あー……。
えっとね、遠くの国で行われている人気のスポーツで、九人のチーム同士で戦うスポーツなの」
「ルアちゃんは物知りなんですね。
じゃあその九人チームを作るって事を最低九人作りたいってことなんですか、なるほど。
あ、まだちゃんとは名乗ってなかったですね。
私の名前はエレナ・アリシス。
一応、これでも第三王女です。」
「そういうこと!
最低九人は欲しいの~。
あ、私の名前はルア・アルフェリス。
よろしくね!
おねえちゃん!」
「お、おねえちゃん……!」
あ、ルアのやつなんかまずいこと言ったんじゃないのか?
一応この人王族なんだからまずいのかもしれないぞ、そんな馴れ馴れしく読んだら……。
「あ、ごめん、もしかして、嫌……だった?」
「い、いいえ!
逆にすっごく嬉しいです。
私いつも弟や妹から姉上としか呼んで貰えなかったから、おねえちゃんって呼ばれるのがくすぐったいような新鮮な感じがしてですね……。
その……私も……ルアちゃんって読んでもいいですか……?」
エレナ様は顔を赤らめながら尋ねた。
よかった……。
ひとまず「おねえちゃん」呼びは問題ないみたいだ。
「うん、これからよろしくね!
エレナおねえちゃん!」
ルアは嬉しそうにそう言った。
「は、はい、よろしくね、ルアちゃん。
あ、一つ聞いてもいい、ルアちゃん?」
「ん?
何?」
ルアに聞かれたエレナ様はまた顔を少し赤くしながら尋ねた。
「さっきの尻軽って……?」
あ、そういえば確かにそんな失礼なことさっき言ってたな。
「あ、あれね……。
ごめんなさい。
お、おねえちゃんが、レイジとの婚約を即効で了承してたから……」
「あ、あれは、お父様に言われたからで……。
で、でも今はレイジさんが私のことあんな風に思ってくれてたの分かったし、好ましく思ってるよ?」
まじか!
と言うか、それを平然と言えるのヤバすぎないか?
あーよかった。
多分、これで爆弾全部どうにかなったんじゃね?
そう思った時、唐突に後ろから肩を叩かれた。
***
おはよう御座います!錦木れるむです。今日頑張ったら明日から休日ですね。頑張りましょう!
自分はレポートで死にそうですw。
ご気軽にコメントお願い致します。必ず返信させていただきます。応援、感想コメント頂けると嬉しいです。また、表現や、言葉などに間違えなどがあったら指摘してくださるとありがたいです。よろしければ、お気に入りもよろしくお願いいたします!
「私が、ど、泥棒猫ですって?
はあ、それに尻軽って……。
あなた、私一応王女……。
ま、まあ、それは今はいいとして、あなたとレイジさんが既に婚約しているですって?
それは本当なのですかレイジさん?」
!?
「え。
は、はい……まあ」
俺がそう言うとルアは俺の腕に抱きついて来た。
「ほらね!
言ったでしょ。
それに、あなた絶対独占したがるじゃない!
絶対にそんな奴に渡したりなんてしないんだから!
私の方がぜっっっっっっっっっっったいにレイジのこと愛してるし。」
おいおい、声が大きいぞ、ルア。
俺はもう、これ以上周りから注目を集めたくないんだ……。
おえ、またプレッシャーで吐きそう……。
というか独占したがるかって、論点そこなの?
そう誇らしげにマウントを取るルアに対して、エレナ王女も答える。
「な、なるほど。
あなたとレイジさんが婚約していると言うことは分かりました。
そして、確かに、あなたが言っていたように、まだ私はあなたほどレイジさんに特別な感情を抱いているとはおそらくいえないというのもまた、事実です。
ですが、いつか抱く事になったとしても、別に何も、レイジさんの事を独占しようとだなんて一切思っていませんよ。」
「は?
え、もしかしてあなた……別にレイジのこと独占するつもりないの?」
え?
だからさ、論点そこなの!?
「ええ。
むしろ私は、貴族であろうと、王族であろうと、やはり両方とも、跡取りが大事ですし、レイジさんにはじゃんじゃん女性を娶って貰ってじゃんじゃん子供を作っていただければ良いと思っています。
もちろん私も嫁いだ以上、最低でも五人は産むつもりですけど……。
うふふふ」
エレナ様はそう言うとなんか変態っぽく笑った。
え、この人なんかクール系の美人かと思ってたのにもしかしてだけど、所謂クーデレむっつり系とかいうやつなのか!?
……まあ、美人なのは変わらないけど……。
「なんだ!
あなたもその考えだったんだよかった~。
私はね、私はね!
えーっと……あ、埋める限りいっぱい産んで野球チームを作るんだ!
ね!
レイジ!!」
ルアはいきなり態度変わりすぎだし……。
もうやめてくれ……両方ともキャラが濃いとか言うのは勘弁してくれ……。
まあ、せめてエレナ様はまだよく分からないからいいとして……。
おい、ルア!
おまえ一応元女神だろ!
もっと女神らしい振る舞い方をしろよ……。
だから誰かさんにポンコツ駄女神って言われるんだよ……まあ、言ってるの俺なんだけどね。
と言うかルア!
さっきまでの下りは辛うじて、分かりたくもないんだけど、一応、分かるが、野球チーム作るがどうたらの下りは俺は知らんぞ!
何勝手に決めて、俺が同意したことにしてるんだよおい!
と言うかこっちの世界に野球なんてねえだろ!
通じねえよ!
そんな俺のルアのポンコツ加減への呆れと心配とは裏腹に、ルアとエレナ様の話はどんどん進んだ。
「え?
一体何ですか?
そのヤキュウって?」
「ん?
あー……。
えっとね、遠くの国で行われている人気のスポーツで、九人のチーム同士で戦うスポーツなの」
「ルアちゃんは物知りなんですね。
じゃあその九人チームを作るって事を最低九人作りたいってことなんですか、なるほど。
あ、まだちゃんとは名乗ってなかったですね。
私の名前はエレナ・アリシス。
一応、これでも第三王女です。」
「そういうこと!
最低九人は欲しいの~。
あ、私の名前はルア・アルフェリス。
よろしくね!
おねえちゃん!」
「お、おねえちゃん……!」
あ、ルアのやつなんかまずいこと言ったんじゃないのか?
一応この人王族なんだからまずいのかもしれないぞ、そんな馴れ馴れしく読んだら……。
「あ、ごめん、もしかして、嫌……だった?」
「い、いいえ!
逆にすっごく嬉しいです。
私いつも弟や妹から姉上としか呼んで貰えなかったから、おねえちゃんって呼ばれるのがくすぐったいような新鮮な感じがしてですね……。
その……私も……ルアちゃんって読んでもいいですか……?」
エレナ様は顔を赤らめながら尋ねた。
よかった……。
ひとまず「おねえちゃん」呼びは問題ないみたいだ。
「うん、これからよろしくね!
エレナおねえちゃん!」
ルアは嬉しそうにそう言った。
「は、はい、よろしくね、ルアちゃん。
あ、一つ聞いてもいい、ルアちゃん?」
「ん?
何?」
ルアに聞かれたエレナ様はまた顔を少し赤くしながら尋ねた。
「さっきの尻軽って……?」
あ、そういえば確かにそんな失礼なことさっき言ってたな。
「あ、あれね……。
ごめんなさい。
お、おねえちゃんが、レイジとの婚約を即効で了承してたから……」
「あ、あれは、お父様に言われたからで……。
で、でも今はレイジさんが私のことあんな風に思ってくれてたの分かったし、好ましく思ってるよ?」
まじか!
と言うか、それを平然と言えるのヤバすぎないか?
あーよかった。
多分、これで爆弾全部どうにかなったんじゃね?
そう思った時、唐突に後ろから肩を叩かれた。
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