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第二章 王国国立学園入学。
Ep.8.0-① 誤算に次ぐ誤算。-①
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とあるもの?
一体なんだろう。
ちょっと期待しちゃうな……。
「はっ。
陛下から直々にそう言っていただけるのは、実に、この身に余る幸せにございます。
で、一体何を……?」
「そんなに謙遜するでないわ。
うむ、我が娘、第三王女エレナ・アリシスを其方に授ける。
大切にするが良い。」
エーーーーーー!?
会場は騒然となった。
俺が!?
エ、エレナ王女を!?
え、意味が分からない。
「あ、あの、陛下、それって、どういう意味で……?」
うん、きっと聞き間違えだ、そうに決まってる。
「ん?
エレナを其方の妻として、其方に授けるという意味だぞ?
これで、アリシス王国も安泰だ。」
そう言うと、陛下は高笑いをした。
エ、イミワカンナイ。
ツマ?
唐突に意味分からない事をぶち込まれるの気持ち良すぎるだろ!?
あれ?
なんか妙に寒いな……。
どっかからすっごく冷たい視線感じるんだが……。
「へ、陛下!?
わ、わたくしと!?
エレナ様がですか!?」
陛下は、キョトンとした顔で頷いた。
え、妻ってことは結婚するの!?
でもさ、俺、一応七歳だよ!?
中身は別として。
で、確かエレナ王女って確か十七歳だよな!?
十歳差だぞ!?
しかも俺には一応、ルアっていう婚約者がいる訳だし……。
それに、エレナ王女は納得してるのか?
よくないと思うよ?
本人が望んでいない政略結婚は。
「へ、陛下、わたくしはまだ七歳の世間知らずの子供にございます。
それに、エレナ王女自身は納得していらっしゃるのですか!?」
そう言うと、陛下はまた高笑いをして、答えた。
「ハッハッハ、年の差などそんなものはどうにでもなるわ!
それに、エレナ自身も納得しておる事だ問題はない。」
え?
そうなの?
じゃあ、もしかして、エレナ王女はショ○コンなのか!?
「そ、そうなのですか、エレナ王女!?」
エレナ王女の方を振り向き、そう聞くと、王女は、サッと目を逸らして頷いた。
いや、絶対納得してなさそうなんですけども……。
これ、本当に大丈夫なのか?
「で、ですが陛下……」
「ん?
なんだ?
もしかして、エレナのことが嫌だったか?」
陛下は少し戸惑うような表情をして、言った。
「い、いえ!
そんな事はございません!
エレナ王女は、絶世の美女というお言葉がお似合いのとてもお美しいお方です!
美しい赤毛とその白くて美しい肌のコントラストとかもう……!
それこそ、わたくしの身に余るくらいです!」
そう言うと、陛下はニヤニヤしながら答えた。
「そこまで、必死になるとは、其方、なかなかやりおるな。」
うっ、言いすぎた。
引かれたかな……。
でも、事実、この人すっごく綺麗なんだよな。
そう思い、王女の方を見ると、王女は顔を真っ赤にしながら、俯いていた。
うわ、恥ずかしい……。
穴があったら入りたい気分に駆られる。
「では、婚約すると言う事でいいな?」
「……はい……」
結局、押し切られてしまった。
どうしよう、さっきからルアの方から冷たい視線が刺さりっぱなしで、いい加減体に穴が開きそうなんだが……。
せめて、念話でなんか言えよ、お前……。
何も言わないで、ただ見てくるだけとか……マジで怖いんですけど……。
俺が了承したのを聞くと、陛下は少し遠くにいた父さんに話しかけた。
「では、レナードよ、この宴は、其方の二人子供の七歳の誕生祝賀会と、レイジと、エレナの婚約祝賀会を兼ねると言うことになるな。」
「ふぇ?
あ、はい……そうでしゅね……
わたくしも、しょう思いましゅ……」
父さんは、まるでアホみたいな言い方で噛みまくりながら答えた。
おーい、父さん大丈夫かー?
あ、だめだね。
多分、この人今、頭ショートしてるね。
目は宙を泳いでるし……。
はあ、せめてこういう時にはしっかりしてくれよ……、あんたは、一応王国騎士団の団長なんだから……。
そんな俺の大変さをよそに、会場にいる人達の大多数は、アルフェリス家万歳、アリシス王国万歳とか叫びながら、めちゃくちゃ盛り上がっていた。
俺は会場がお祭りムードに包まれているのを確認すると、真っ先にエレナ王女に話しかけた。
「エ、エレナ王女。
そのよかったんですか?
本当に。」
そう聞くと、エレナ王女は顔を少し赤らめて答えた。
「べ、別に私は構いません。
最初は国のためだったらいいと思ってお受けしましたが……
あなたが、あんな風に私のことを思っていて下さったって思うと……いえ、なんでもありません。
それより、ほら、私、ご家族に挨拶に行った方がいいのでは?」
ん?
ちょっと引っかかったけど、まあいいか。
たしかにそれもそうだ家族の所に一回行こう。
……ルアにもちゃんと話さなくちゃだしね……。
***
おはよう御座います!設定の見直しに追われている錦木れるむです。
カクヨムで出しているもっと先の所のせいで、初期とは少しずつ設定が変わりつつあってそれに準じたアップデートをやっていかなくちゃいけないですね。とりあえず、第一章は加筆修正版としてアップデートを施していきます!
ご気軽にコメントお願い致します。必ず返信させていただきます。応援、感想コメント頂けると嬉しいです。また、表現や、言葉などに間違えなどがあったら指摘してくださるとありがたいです。よろしければ、お気に入りもよろしくお願いいたします!
一体なんだろう。
ちょっと期待しちゃうな……。
「はっ。
陛下から直々にそう言っていただけるのは、実に、この身に余る幸せにございます。
で、一体何を……?」
「そんなに謙遜するでないわ。
うむ、我が娘、第三王女エレナ・アリシスを其方に授ける。
大切にするが良い。」
エーーーーーー!?
会場は騒然となった。
俺が!?
エ、エレナ王女を!?
え、意味が分からない。
「あ、あの、陛下、それって、どういう意味で……?」
うん、きっと聞き間違えだ、そうに決まってる。
「ん?
エレナを其方の妻として、其方に授けるという意味だぞ?
これで、アリシス王国も安泰だ。」
そう言うと、陛下は高笑いをした。
エ、イミワカンナイ。
ツマ?
唐突に意味分からない事をぶち込まれるの気持ち良すぎるだろ!?
あれ?
なんか妙に寒いな……。
どっかからすっごく冷たい視線感じるんだが……。
「へ、陛下!?
わ、わたくしと!?
エレナ様がですか!?」
陛下は、キョトンとした顔で頷いた。
え、妻ってことは結婚するの!?
でもさ、俺、一応七歳だよ!?
中身は別として。
で、確かエレナ王女って確か十七歳だよな!?
十歳差だぞ!?
しかも俺には一応、ルアっていう婚約者がいる訳だし……。
それに、エレナ王女は納得してるのか?
よくないと思うよ?
本人が望んでいない政略結婚は。
「へ、陛下、わたくしはまだ七歳の世間知らずの子供にございます。
それに、エレナ王女自身は納得していらっしゃるのですか!?」
そう言うと、陛下はまた高笑いをして、答えた。
「ハッハッハ、年の差などそんなものはどうにでもなるわ!
それに、エレナ自身も納得しておる事だ問題はない。」
え?
そうなの?
じゃあ、もしかして、エレナ王女はショ○コンなのか!?
「そ、そうなのですか、エレナ王女!?」
エレナ王女の方を振り向き、そう聞くと、王女は、サッと目を逸らして頷いた。
いや、絶対納得してなさそうなんですけども……。
これ、本当に大丈夫なのか?
「で、ですが陛下……」
「ん?
なんだ?
もしかして、エレナのことが嫌だったか?」
陛下は少し戸惑うような表情をして、言った。
「い、いえ!
そんな事はございません!
エレナ王女は、絶世の美女というお言葉がお似合いのとてもお美しいお方です!
美しい赤毛とその白くて美しい肌のコントラストとかもう……!
それこそ、わたくしの身に余るくらいです!」
そう言うと、陛下はニヤニヤしながら答えた。
「そこまで、必死になるとは、其方、なかなかやりおるな。」
うっ、言いすぎた。
引かれたかな……。
でも、事実、この人すっごく綺麗なんだよな。
そう思い、王女の方を見ると、王女は顔を真っ赤にしながら、俯いていた。
うわ、恥ずかしい……。
穴があったら入りたい気分に駆られる。
「では、婚約すると言う事でいいな?」
「……はい……」
結局、押し切られてしまった。
どうしよう、さっきからルアの方から冷たい視線が刺さりっぱなしで、いい加減体に穴が開きそうなんだが……。
せめて、念話でなんか言えよ、お前……。
何も言わないで、ただ見てくるだけとか……マジで怖いんですけど……。
俺が了承したのを聞くと、陛下は少し遠くにいた父さんに話しかけた。
「では、レナードよ、この宴は、其方の二人子供の七歳の誕生祝賀会と、レイジと、エレナの婚約祝賀会を兼ねると言うことになるな。」
「ふぇ?
あ、はい……そうでしゅね……
わたくしも、しょう思いましゅ……」
父さんは、まるでアホみたいな言い方で噛みまくりながら答えた。
おーい、父さん大丈夫かー?
あ、だめだね。
多分、この人今、頭ショートしてるね。
目は宙を泳いでるし……。
はあ、せめてこういう時にはしっかりしてくれよ……、あんたは、一応王国騎士団の団長なんだから……。
そんな俺の大変さをよそに、会場にいる人達の大多数は、アルフェリス家万歳、アリシス王国万歳とか叫びながら、めちゃくちゃ盛り上がっていた。
俺は会場がお祭りムードに包まれているのを確認すると、真っ先にエレナ王女に話しかけた。
「エ、エレナ王女。
そのよかったんですか?
本当に。」
そう聞くと、エレナ王女は顔を少し赤らめて答えた。
「べ、別に私は構いません。
最初は国のためだったらいいと思ってお受けしましたが……
あなたが、あんな風に私のことを思っていて下さったって思うと……いえ、なんでもありません。
それより、ほら、私、ご家族に挨拶に行った方がいいのでは?」
ん?
ちょっと引っかかったけど、まあいいか。
たしかにそれもそうだ家族の所に一回行こう。
……ルアにもちゃんと話さなくちゃだしね……。
***
おはよう御座います!設定の見直しに追われている錦木れるむです。
カクヨムで出しているもっと先の所のせいで、初期とは少しずつ設定が変わりつつあってそれに準じたアップデートをやっていかなくちゃいけないですね。とりあえず、第一章は加筆修正版としてアップデートを施していきます!
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