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第二章 王国国立学園入学。
Ep.7.0-① “技能”測定。そして、大きな誤算。ー①
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そして、迎えた今日、俺達の誕生日の、レイサス暦3324年4月17日。
俺たちは今日“技能”測定というものを受ける。
ルア曰く、このアリシス王国では五歳の誕生日を迎えたら、“技能”と魔素因子の測定を行うという決まりがあるらしい。
なぜ七歳になるまで“技能”測定をしないのか俺はは不思議に思ったので訳を尋ねてみたところ、なんでも七歳までは測定しても全てのが出切らない事があるそうだ。
大昔に、その抜け穴を利用し、使った“技能”から特定されずに犯罪を起こすなんて事例があったみたいで、今では“技能”が基本的に全て出切る七歳になった全ての子供のを調べ、戸籍に記録するようにしているそうだ。
普通、平民や三級以下の貴族の子供達は一斉にやるそうだが、俺達アルフェリス家は、一応国内八大貴族の一家であるため、誕生日パーティーというタイミングで、他の人々への周知の意味を込めて、“技能”鑑定師を読んで、会場で行うらしい。
当然のように孤児や戸籍のない子は測定されないので、多少漏れはあるようだ。
それでも、“技能”測定を初めてから、犯罪の検挙率は上がり、犯罪の発生件数も極端に下らしい。
すごいな“技能”測定。
まあ、そんな感じで、俺達もまあ受けることになったのだ。
自分は、元々持っている“技能”も魔素因子も知っているから全然ワクワクも何もしないけど、父さんと母さんはとても朝からとても張り切っていた。
なんでも、基本的には父さんに似るか母さんに似るのかで、持っている“技能”が変わるらしい。
父さん方、つまり、アルフェリス家側の血をより強く受け継ぐと、剣の家庭らしく、剣聖を受け継ぐらしい。
そして、母さん方、アピリオス家側の血をより強く受け継ぐと、銃の家庭らしい、爆炎を受け継ぐようだ。
で、父さんと母さんは自分達の子供が、どちらの方のSSランク“技能”を受け継ぐのかで賭けをしているらしい。
確か、俺たちよりも八歳年上の長女、セリファ姉さんと五歳年上の長男、ハック兄さんが剣聖を受け継いでいて、三歳年上の次女、フェリシア姉さんだけが、爆炎を受け継いでいると聞いた覚えがある。
つまり、今の所、二対一で、父さんがリードしているということになる。
一体何を賭けているのかとかも一切知らないし、知りたくもないし、マジで興味ないんだけどさ、うん、ほんとにしょうもないね。
大の大人がそんなんで恥ずかしくないのかな?
父さんも母さんも普段は普通なのだが、二人揃って母さんの兄さんであるニールおじさんと話す時に同じ話を二、三回平気でしたり、今みたいになったりとたまにすごく抜けている時がある。
そう考えてみると、ルアのポンコツな所はもしかしたら、両親のこういうところが似たのかもしれない……。
……いや、コイツのは関係ないか。
元々の事だしね。
それにコイツのポンコツ具合は、当の父さんや母さんが驚く程に度が過ぎてるし……。
おっといけないいけない、脱線しちまった。
で、今のところ父さん一人分がリードしているからって母さんに、「二人とも頼むわよ?」って頼まれた。
でも、俺は剣聖を持っちゃってるし、ルアはルアで至高領域思考回路でSSランク枠は埋まっちゃってるし……まぁ、だからごめんよ?
母さん。
いや、本来ならば謝るような事ではないんだけど一応。
『もう!
レイジ!
レイジってば!』
それまでパーティー会場でボーッと座って偉い人たちの話が終わるのを待っていた俺は、そこで俺は初めてルアが隣に立っていて、俺に念話で話しかけていたことに気づいた。
『お、すまんすまん。
ちょっと考え事をしてた。』
慌てて弁明する。
『もう、いっつもレイジはそうやって私のことを……。』
あ、これはめんどくさくなりそうだ。
なんか話題変えないと。
『で、どうしたんだ?
わざわざ念話で話しかけて来るだなんて。』
そう、隣にいるのにわざわざ今念話で話しかけて来る理由ってなんだろう?
『伝え忘れてたんだけど、実は貴方に私が授けた“技能”は実は、七つじゃないの。』
!?
***
おはようございます。錦木れるむです。
後もう少しでゴールデンウィークですね。
頑張りましょう、大変ですけど。
ご気軽にコメントお願い致します。必ず返信させていただきます。応援、感想コメント頂けると嬉しいです。また、表現や、言葉などに間違えなどがあったら指摘してくださるとありがたいです。よろしければお気に入りもよろしくお願いいたします!
俺たちは今日“技能”測定というものを受ける。
ルア曰く、このアリシス王国では五歳の誕生日を迎えたら、“技能”と魔素因子の測定を行うという決まりがあるらしい。
なぜ七歳になるまで“技能”測定をしないのか俺はは不思議に思ったので訳を尋ねてみたところ、なんでも七歳までは測定しても全てのが出切らない事があるそうだ。
大昔に、その抜け穴を利用し、使った“技能”から特定されずに犯罪を起こすなんて事例があったみたいで、今では“技能”が基本的に全て出切る七歳になった全ての子供のを調べ、戸籍に記録するようにしているそうだ。
普通、平民や三級以下の貴族の子供達は一斉にやるそうだが、俺達アルフェリス家は、一応国内八大貴族の一家であるため、誕生日パーティーというタイミングで、他の人々への周知の意味を込めて、“技能”鑑定師を読んで、会場で行うらしい。
当然のように孤児や戸籍のない子は測定されないので、多少漏れはあるようだ。
それでも、“技能”測定を初めてから、犯罪の検挙率は上がり、犯罪の発生件数も極端に下らしい。
すごいな“技能”測定。
まあ、そんな感じで、俺達もまあ受けることになったのだ。
自分は、元々持っている“技能”も魔素因子も知っているから全然ワクワクも何もしないけど、父さんと母さんはとても朝からとても張り切っていた。
なんでも、基本的には父さんに似るか母さんに似るのかで、持っている“技能”が変わるらしい。
父さん方、つまり、アルフェリス家側の血をより強く受け継ぐと、剣の家庭らしく、剣聖を受け継ぐらしい。
そして、母さん方、アピリオス家側の血をより強く受け継ぐと、銃の家庭らしい、爆炎を受け継ぐようだ。
で、父さんと母さんは自分達の子供が、どちらの方のSSランク“技能”を受け継ぐのかで賭けをしているらしい。
確か、俺たちよりも八歳年上の長女、セリファ姉さんと五歳年上の長男、ハック兄さんが剣聖を受け継いでいて、三歳年上の次女、フェリシア姉さんだけが、爆炎を受け継いでいると聞いた覚えがある。
つまり、今の所、二対一で、父さんがリードしているということになる。
一体何を賭けているのかとかも一切知らないし、知りたくもないし、マジで興味ないんだけどさ、うん、ほんとにしょうもないね。
大の大人がそんなんで恥ずかしくないのかな?
父さんも母さんも普段は普通なのだが、二人揃って母さんの兄さんであるニールおじさんと話す時に同じ話を二、三回平気でしたり、今みたいになったりとたまにすごく抜けている時がある。
そう考えてみると、ルアのポンコツな所はもしかしたら、両親のこういうところが似たのかもしれない……。
……いや、コイツのは関係ないか。
元々の事だしね。
それにコイツのポンコツ具合は、当の父さんや母さんが驚く程に度が過ぎてるし……。
おっといけないいけない、脱線しちまった。
で、今のところ父さん一人分がリードしているからって母さんに、「二人とも頼むわよ?」って頼まれた。
でも、俺は剣聖を持っちゃってるし、ルアはルアで至高領域思考回路でSSランク枠は埋まっちゃってるし……まぁ、だからごめんよ?
母さん。
いや、本来ならば謝るような事ではないんだけど一応。
『もう!
レイジ!
レイジってば!』
それまでパーティー会場でボーッと座って偉い人たちの話が終わるのを待っていた俺は、そこで俺は初めてルアが隣に立っていて、俺に念話で話しかけていたことに気づいた。
『お、すまんすまん。
ちょっと考え事をしてた。』
慌てて弁明する。
『もう、いっつもレイジはそうやって私のことを……。』
あ、これはめんどくさくなりそうだ。
なんか話題変えないと。
『で、どうしたんだ?
わざわざ念話で話しかけて来るだなんて。』
そう、隣にいるのにわざわざ今念話で話しかけて来る理由ってなんだろう?
『伝え忘れてたんだけど、実は貴方に私が授けた“技能”は実は、七つじゃないの。』
!?
***
おはようございます。錦木れるむです。
後もう少しでゴールデンウィークですね。
頑張りましょう、大変ですけど。
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