関白の息子!

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秀頼ルート 黒幕捜査2

雑談※読み飛ばし推奨(エロ度☆☆☆☆☆)

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 さて、作者は天海を一体どうしたかったのか?
 悪人→善人→腹黒爺
 と、コロコロと動かしました。
 読者からしてみればどちらが良かったでしょうか?

 結論としては悪人確定ですけどねw

 さて、それとは別に伊達政宗によるアジア北方領域への侵攻。
 燃えません?
 結構作者の中で熱い話になりそうです。
 ええ、何と言っても欧州との戦ですからね。

 ちなみにこれを描く時は3人称ですらなく、政宗の一人称で書こうかなって思っています。
 ついでに軍目付に信繁、いかがでしょう?

 そうですロシアがこの頃シベリア地域に侵攻しています。
 確か以前にも書いた気がしますね。
 でも、この時期はまだシベリアにある国の一つを滅ぼした程度。
 本格的にシベリア地域を制圧するまでにはあと1世紀近く待つことになります。

 手痛い被害を受ければあっさりと退いていく事でしょう。
 なんせ彼等の目的は毛皮ですから、その毛皮による実入りよりも戦費が嵩むと感じれば撤退します。
 だって、ヨーロッパでは列強国が付け入る隙を見計らっていますからね。

 正史によれば、政宗はこの後26年生きます。
 もっとも、晩年の2年ほどは食事不振など体調が良くなかったそうです。
 とは言え、後ろ盾がしっかりしている状況であれば、シベリア地域の支配も可能でしょう。
 そこからロシアに進めば、陸軍力だけで押し切ることが出来ます。
 下手に欧州の海軍と戦うのはやはりお勧めできませんからね。
 いかに相手の弱点を突き、こちらの優位な点で戦うか、これって戦争の基本ですよね。

 さて、今回は作中でも出てきた騎馬鉄砲。
 一般に竜騎兵(ドラグーン)と呼ばれる兵種のことをご紹介します。

 名前のままですが、鉄砲を装備した騎馬隊です。
 利点は騎馬の機動力と鉄砲の射程を兼ね備え、鉄砲攻撃により混乱した敵陣にそのまま騎兵突撃できること。

 ・・・・・・はい。
 それだけを聞いていると凄そうに感じます。
 でも、AとBの良いとこ合わせればもっと良いの出来るじゃんなんて、誰にでもとは言いませんが、そこそこ考え付きそうなものです。

 この騎馬鉄砲、他にも加藤清正が朝鮮の役で用いたと言う話もあるみたいですが、どうでしょう?
 少なくとも、その後一般的な兵科として残ったという記録はないようです。
 また、泰平になった日本だけではなく、欧州などでも上記で想定される様な効果は期待できなかったのでしょう。

 どういうことなのか理屈で探っていきます。

 先ず、馬と言う動物の繊細さ。
 大きな音などに非常に敏感で鉄砲の音なんて近くで鳴り響けば、背中を仰け反らせて逃げ出します。
 馬と言う高価な生き物をじっくり調練し、鉄砲の音や匂いに慣れさせる。
 非常に難しく、コストのかかる行為でしょう。
 しかも、何時戦になるか分からないのですから、それをずっと続けなければいけない。

 次に、まだこの時代は鉄砲が前装砲であること。
 通常の火縄銃を予め弾込めしてあり使うと言うわけですけど、馬上で再度弾込めなどできません。
 そのために馬上筒と呼ばれる短い鉄砲を用いるわけですが、前にお麟に代弁させた通りで、銃身の長さは射程に大きく寄与します。
 はい、せっかくの鉄砲の利点を殺すんです。

 鉄砲の命中率。
 短銃になることで弾が暴れると言うのもあります。
 ですが、馬上で扱うために土台も安定しません。
 鉄砲の轟音と言う副次的な効果は認めますが、威力自体はそもそも当たらないので難しいのかもしれません。
 弾幕を張れるほどには数を揃えられないと思いますし。

 そもそもの当時の騎馬武者というもの。
 騎乗できる身分と言えばある程度の侍となるわけですが、その傍には従者が何人か付きます。
 その従者は歩兵なので、馬の速度について行けるわけもない。
 鉄砲を一発撃ったら従者が弾込めするのでしょうが、従者を待っていたら騎馬の意味がない。

 当時の馬。
 今の欧州の血筋が入って来た後の馬と違い、身体も小さく、寸胴です。
 そもそも騎兵突撃も、欧州のような馬の大きな体で粉砕するというものではなく、移動だけ馬に任せ、実際の攻撃の際には下馬するなんて話も・・・・・・。
 夢がないですねぇw

 さて、なんか問題ばかりで活用できなさそうです。
 私なんかは馬の耳を塞ぐなども考えましたが、やはり繊細な動物はそれも嫌がるでしょう。
 で、も、お麟ちゃんは知らなくても、秀頼君はサイレンサーというものを知っています。
 その構造は・・・・・・うーん知らないだろうなぁ。
 普通の高校生設定だから、ここら辺の知識がありますって設定にするのは迷いますねぇ。
 音の特性を知っていれば・・・・・・うーん、やっぱり現実味がない。

 司馬大先生(個人的に神)は騎馬隊の一列目に火縄銃を持たせ、下馬して射撃、その後に混乱している敵陣に後列が騎馬突撃を行うと言う戦法にされていました。
 ・・・・・・流石です! 痺れます!
 それなら十分に効果を見込める気がしますし、当初の弱点に挙げた訓練も最低限で済みそうです。
 下馬しているのなら味方が突撃している間に銃を再装填することも可能でしょう。
 でも、これなら別に馬上筒が生まれる余地が無いような・・・・・・。


 ・・・・・・さて、こんな兵科はどうでしょうか?
 一応当時の技術でも可能な範囲での話です。
 その兵科は炮烙騎馬。
 言ってしまえば爆弾を投げまくる騎馬兵ですよ。

 棒火矢の射程ばかりに注目が言っている本作品ですが、実際にそれを水軍で用いた毛利軍は炮烙火矢の方を主力としていました。
 棒火矢は当たるかどうか微妙ですからね。
 炮烙火矢の破壊力とその轟音は鉄砲など比較になりません。
 また、内部に金属粒を混ぜることで、殺傷力もかなりのものになるでしょう。
 現代兵器に置き換えれば、騎馬のスピードで手榴弾を投げまくるわけです。

 少しでも射程を伸ばすため、投石器を用いて遠投します。
 これは自分自身と馬に害を与えないと言う意味も含みます。
 まぁ、射程は10m程度でしょうか?
 炮烙のサイズと重さにもよるのでなんとも言えません。
 あ、投石器と言っても大型の物はイメージしないでください?
 ブンブンと振り回して投げる程度なので、大したものではないですよ。
 それこそ紀元前からあった武器です。

 もちろん混乱している敵陣へのトドメに騎兵突撃もしくは歩兵突撃を行います。
 混乱している敵と言うのは非常に脆いもので幾つかの弱点を持ちます。
 1.陣形が崩れていること。
 2.連携が取れないこと。
 3.将の指示が聞こえないこと。
 4.将の護衛がおろそかになること。
 5.将が逃げにくくなること。

 賢明な読者なら混乱すると言うことが、どれほどヤバいことかお分かりいただけるでしょう。

 ところでフィクションではありますが、この作品では当時の技術・科学力・生産力と言う観点から不可能なことはしません。
 これはあくまで私のこだわりでしかないのですが、魔法や超兵器が出現することは今後もありません。
 そう言うのはファンタジー作家さんに任せます。
 何でもかんでも魔法で解決☆ って、考えることを放棄しているように思えます。
 何も考えないで読みたいってときにはいいですよねw

 例えば、狙撃隊が生まれつつも、その銃は未だ100丁にも届かない状態です。
 それは全て手作りだからです。
 また、国内情勢的に一度に広めてしまえば暗殺が横行しかねない。
 そういったところも考えながら、無理のない範囲というものを考えて物語を創っています。
 お麟には科学力・技術力の差と言わせましたが、現状欧州に並ぶべくもありません。

 ただ、同時に鉄砲鍛冶と言うのは異常な技術力を持ちます。
 ええ、意味が分からないですよね。
 あくまで職人の腕頼みなので一代で終わってしまうものですが、今日の日本を支える町工場というものは此処にルーツがあるのではないかとさえ思います。

 刀鍛冶が初めて火縄銃を見せられ、国内生産にかかる期間はわずか一年です。
 昨日まで刀を打っていたのに、銃を見せられ、これ真似して作ってと言われて再現するのにかかった時間がたったの一年。
 これがどれほど異常か。
 科学力・技術力が発達していない中でそれを行ったのが更に異常性を感じさせます。
 しかもそれまでなかった螺子をここで作ってしまっています。
 大砲なども同様に1年程度。
 正確に何月何日とか残っているわけではないので1年単位でしか分かりません。
 まさに職人芸です。

 ただし、限界もあります。
 それが科学力の差ですね。
 以下、くどい感じの話になりますが・・・・・・。

 大砲の材料は当時青銅が用いられています。
 鉄を想像されている方も多いと思いますが、当時の鉄は純度が悪く硬いんです。
 しかも、銅の方が高いんです!
 硬い物は壊れやすいと考えていただければと思いますが、大量の火薬の熱と衝撃で特に先端が破損してしまうんです。
 それを防ぐためにはある程度の軟らかさが必要になるわけです。
 もちろん柔らかすぎて砲身が曲がるなんて素材は論外ですけどね。

 イメージが沸かない方はガラス瓶とペットボトルをご想像ください。
 硬いのは間違いなくガラスです。
 では、どちらの方が壊しやすいですか?
 くにゃくにゃと変形するペットボトルは地上10階から地面に落としても、壊れはしないでしょう。
 ガラス瓶は一階からでも粉々に破砕するでしょうね。

 更に付け加えましょう。
 世界最硬の素材ダイヤモンドは金槌の衝撃で割れます。
 ところが、木材は割れません。

 あ、良い子は実験しないでね?
 もちろん作者は責任とりません。
 ちなみに別の方法ですが、ダイヤモンド割ったことありますw

 と、言うことで材料学などの分野が発達しないと、大砲の高性能化がままなりません。
 鉄の純化を推し進めなければいけないのに、そのためには鉄を高温にする必要がある。
 そのための設備、例えば、反射炉が日本に登場するのはあと200年以上先。
 現存する韮山反射炉は1853年の製造です。
 江戸時代末期に外来船が多くなり、国防のために高精度長射程の大砲が必要となり作られました。
 でも、この頃欧州では疾うに時代遅れ、別起原のもっと良い高炉が登場しています。

 た・だ・し、この作品時点1610年では欧州も反射炉は登場していません。
 お麟ちゃんじゃないですが、一念発起すれば技術力で逆転することも出来るかもしれませんよ?

 この時代を小説背景にしたのは、作者にとっても幸運だったかもしれません。

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新作「プニプニホッペの魔王様」を連載し始めました。ご一読いただけると幸いです。……ただ、あれは女性目線の小説に挑戦してみたというものなので、こっちの雰囲気は一切関係ないですけどw
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