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秀頼ルート 黒幕捜査1
比叡山山門(エロ度☆☆☆☆☆)
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「是非、天海様のお言葉をいただきたいと思い、お目通りのほどよろしくお願いいたします」
村娘に化けた桜が、天海への目通りを求めて比叡山山門の小坊主に声をかけると、門番は鷹揚に頷いて取り次いでくるから少し待っていてほしいと言った。
もしかしたら門前払いかと思ったけれど、わりとスムーズに話を通してくれるようだ。
小走りで話を伝えに行く姿は、好感も持てる
とは言え、山門から本殿に話を伝えに行ったのではそれなりの時間がかかるだろう。
どうにも手持無沙汰でいると、目の前には桜。
それにしても、実に可愛らしい村娘だ。
何時ものくノ一衣装や側室の時の豪華な着物も良い。
だが、素朴な布地を使う今日の着物は俺にとっては逆に新鮮だ。
ケツから犯したくなる。
「ここ、お寺ですよ?」
「まだ何もしてないじゃん」
「目がいやらしいんです」
ここで問題を起こせば、それこそ目的の天海に会えない。
「ケツから犯すのは帰ってから、か」
「煩悩退散のお札とか売ってないでしょうか」
うん、帰ったら気絶するまで犯してやる。
「でも、会ってもらえるでしょうか」
「まぁ、駄目ならいくらか包んで寄進してみようぜ。それでも駄目ならもっと積もう」
思いっ切り賄賂だが、まぁ、気にしても始まらない。
「それもお寺でやるのは何か気が引けますね」
「そのまま会えるなら、それはそれでいいよ」
だが、大名達に大人気の天海にそう簡単に会えるものだろうか。
事前の予約も何もないわけだし・・・・・・。
そう考えていたのも懐かしくなるほどに俺達は待たされることになった。
その時間なんと約1刻(2時間)。
身分は明かしていないが、天下人をそれだけ待たせるとは死罪でもおかしくはない。
なにより待っている間目の前に可愛いお尻があるのに、何も出来ないと言う蛇の生殺しに自制心を試された気分だった。
行きと同様に小走りで帰って来た小坊主は山と言う状況のせいか息を切らしていた。
「ハァ、ハァ・・・・・・失礼。謁見はできるそうですが、少し待っていてほしいとのことです。お待ちの間私からお寺のご紹介などさせていただければと思いますが」
「は、はい。ではお願いいたします」
桜はそう言うが、俺としてはこれだけ待たされたことに少し文句を言ってやりたい。
「天海様はやはりお忙しいのですね。お会いできるか聞くだけでお時間がかかるようで」
「ちょ、豊秀様!」
桜が注意してくるが、こちとら人に待たされたことのない天下人。
俺の命令はなににもまして優先されるべきものだ。
まぁ、身分を明かしてないのだから、それも仕方ないのだけど。
「はは。それは私の足が遅いのが悪いのです。なにせ御師様のいる本殿まで14里(ざっと7.5km。1里=545m。ただし、あまり決まった数字があるわけではないようです)ほどの距離がありますので」
「・・・・・・は?」
14里の距離を往復してきたの?
それも山道を?
「悪い。と言うか、突然訪ねてきた俺達のためにそこまでしてくれてありがとう」
「いえいえ。御師様の教えを受けたいということは私にとっては兄弟弟子。この程度なんの苦にもなりません」
にこにこと微笑みながら小坊主は俺達を寺院の中に案内してくれる。
きっと中で仏様の紹介などをしてくれるのだろう。
「もしかして天海様に会うのに待っていてほしいって言うのは・・・・・・」
「はい。御師様は少し足を悪くされておいでですので、ここまで降りて来るのにあと半刻は待っていただかねば」
「いや、なんかごめん」
素直にそう言ってしまった。
どうでも良いが、おそらく天下人が詫びを入れた小坊主なんて数えるほどしかいないだろうな。
「しかし、延暦寺ってそんなに広いんだな」
「はは。なにせこの山一帯となりますから。我々修行の身の上では馬を使うわけにはまいりませんし、なにより嫌な思い出もあるものですから騎乗しての参拝はご遠慮願っているのです」
「ん? いやな思いで?」
なんだろう、と思っていると袖を桜に引かれる。
桜は庭の外を指さしており、その先には真っ黒に焼けた建物。
忘れていたが、比叡山延暦寺と言えば信長公が焼き討ちを行った場所だ。
「・・・・・・武士には来てほしくない、と?」
「そこまでは言いません。なにせ再興にお力を貸してくださったのは亡き太閤殿下ですし、その遺志を引き継いで皇帝陛下にもご寄進いただいております」
・・・・・・あ、そうなの?
それ、部下が勝手にやっているから俺知らない。
ま、そんな些事まで伝えてほしかぁないけどね。
「大きな声では言えませんが、一時期止まってしまってかなり苦しかったのですけどね。ハハッ、最近奉行様が代わってからはその分まで余分に頂いてしまい心苦しいばかりです」
5奉行の宗教関係前担当と言えば、(前田)茂勝だ。
・・・・・・あんにゃろめ。
そういやあいつ切支丹だったから、仏教にまわす金を減らしたんだな。
「さて、こちらの正面に見えますのは・・・・・・」
小坊主が仏様を一体一体紹介してくれる。
う、うーん、興味ない。
茂勝とは全く別の次元で興味ない。
どうにも死後の世界に興味が持てないのは、前世の記憶があるからなのだろうか?
いや、そもそも信心がないだけだな。
でも、この小坊主が一生懸命話していると聞いてあげなきゃと言う気にもなる。
急に訪れた身分も定かでない客のために山道を30里近く駆けてくれたのだから。
「ハハ。どうやらあまり興味がないようですね」
「そ、そんな事は――」
「うん。ごめん。全く耳に入らない」
桜は慌てて否定しようとするが、俺は素直にそう答える。
だって仏様の前で嘘つく方が悪い気がするもん。
メって感じで桜に睨まれても、それで俺の意見が変わるはずもない。
「では、お茶などはいかがでしょう。姉弟子なのですが、とてもお上手な方がいまして、御師様からも時間が余ればご案内するようにと」
「お、良いね。ちょうど喉も乾いていたところだ」
後ろで桜が盛大に溜め息を吐くのが聞こえた。
村娘に化けた桜が、天海への目通りを求めて比叡山山門の小坊主に声をかけると、門番は鷹揚に頷いて取り次いでくるから少し待っていてほしいと言った。
もしかしたら門前払いかと思ったけれど、わりとスムーズに話を通してくれるようだ。
小走りで話を伝えに行く姿は、好感も持てる
とは言え、山門から本殿に話を伝えに行ったのではそれなりの時間がかかるだろう。
どうにも手持無沙汰でいると、目の前には桜。
それにしても、実に可愛らしい村娘だ。
何時ものくノ一衣装や側室の時の豪華な着物も良い。
だが、素朴な布地を使う今日の着物は俺にとっては逆に新鮮だ。
ケツから犯したくなる。
「ここ、お寺ですよ?」
「まだ何もしてないじゃん」
「目がいやらしいんです」
ここで問題を起こせば、それこそ目的の天海に会えない。
「ケツから犯すのは帰ってから、か」
「煩悩退散のお札とか売ってないでしょうか」
うん、帰ったら気絶するまで犯してやる。
「でも、会ってもらえるでしょうか」
「まぁ、駄目ならいくらか包んで寄進してみようぜ。それでも駄目ならもっと積もう」
思いっ切り賄賂だが、まぁ、気にしても始まらない。
「それもお寺でやるのは何か気が引けますね」
「そのまま会えるなら、それはそれでいいよ」
だが、大名達に大人気の天海にそう簡単に会えるものだろうか。
事前の予約も何もないわけだし・・・・・・。
そう考えていたのも懐かしくなるほどに俺達は待たされることになった。
その時間なんと約1刻(2時間)。
身分は明かしていないが、天下人をそれだけ待たせるとは死罪でもおかしくはない。
なにより待っている間目の前に可愛いお尻があるのに、何も出来ないと言う蛇の生殺しに自制心を試された気分だった。
行きと同様に小走りで帰って来た小坊主は山と言う状況のせいか息を切らしていた。
「ハァ、ハァ・・・・・・失礼。謁見はできるそうですが、少し待っていてほしいとのことです。お待ちの間私からお寺のご紹介などさせていただければと思いますが」
「は、はい。ではお願いいたします」
桜はそう言うが、俺としてはこれだけ待たされたことに少し文句を言ってやりたい。
「天海様はやはりお忙しいのですね。お会いできるか聞くだけでお時間がかかるようで」
「ちょ、豊秀様!」
桜が注意してくるが、こちとら人に待たされたことのない天下人。
俺の命令はなににもまして優先されるべきものだ。
まぁ、身分を明かしてないのだから、それも仕方ないのだけど。
「はは。それは私の足が遅いのが悪いのです。なにせ御師様のいる本殿まで14里(ざっと7.5km。1里=545m。ただし、あまり決まった数字があるわけではないようです)ほどの距離がありますので」
「・・・・・・は?」
14里の距離を往復してきたの?
それも山道を?
「悪い。と言うか、突然訪ねてきた俺達のためにそこまでしてくれてありがとう」
「いえいえ。御師様の教えを受けたいということは私にとっては兄弟弟子。この程度なんの苦にもなりません」
にこにこと微笑みながら小坊主は俺達を寺院の中に案内してくれる。
きっと中で仏様の紹介などをしてくれるのだろう。
「もしかして天海様に会うのに待っていてほしいって言うのは・・・・・・」
「はい。御師様は少し足を悪くされておいでですので、ここまで降りて来るのにあと半刻は待っていただかねば」
「いや、なんかごめん」
素直にそう言ってしまった。
どうでも良いが、おそらく天下人が詫びを入れた小坊主なんて数えるほどしかいないだろうな。
「しかし、延暦寺ってそんなに広いんだな」
「はは。なにせこの山一帯となりますから。我々修行の身の上では馬を使うわけにはまいりませんし、なにより嫌な思い出もあるものですから騎乗しての参拝はご遠慮願っているのです」
「ん? いやな思いで?」
なんだろう、と思っていると袖を桜に引かれる。
桜は庭の外を指さしており、その先には真っ黒に焼けた建物。
忘れていたが、比叡山延暦寺と言えば信長公が焼き討ちを行った場所だ。
「・・・・・・武士には来てほしくない、と?」
「そこまでは言いません。なにせ再興にお力を貸してくださったのは亡き太閤殿下ですし、その遺志を引き継いで皇帝陛下にもご寄進いただいております」
・・・・・・あ、そうなの?
それ、部下が勝手にやっているから俺知らない。
ま、そんな些事まで伝えてほしかぁないけどね。
「大きな声では言えませんが、一時期止まってしまってかなり苦しかったのですけどね。ハハッ、最近奉行様が代わってからはその分まで余分に頂いてしまい心苦しいばかりです」
5奉行の宗教関係前担当と言えば、(前田)茂勝だ。
・・・・・・あんにゃろめ。
そういやあいつ切支丹だったから、仏教にまわす金を減らしたんだな。
「さて、こちらの正面に見えますのは・・・・・・」
小坊主が仏様を一体一体紹介してくれる。
う、うーん、興味ない。
茂勝とは全く別の次元で興味ない。
どうにも死後の世界に興味が持てないのは、前世の記憶があるからなのだろうか?
いや、そもそも信心がないだけだな。
でも、この小坊主が一生懸命話していると聞いてあげなきゃと言う気にもなる。
急に訪れた身分も定かでない客のために山道を30里近く駆けてくれたのだから。
「ハハ。どうやらあまり興味がないようですね」
「そ、そんな事は――」
「うん。ごめん。全く耳に入らない」
桜は慌てて否定しようとするが、俺は素直にそう答える。
だって仏様の前で嘘つく方が悪い気がするもん。
メって感じで桜に睨まれても、それで俺の意見が変わるはずもない。
「では、お茶などはいかがでしょう。姉弟子なのですが、とてもお上手な方がいまして、御師様からも時間が余ればご案内するようにと」
「お、良いね。ちょうど喉も乾いていたところだ」
後ろで桜が盛大に溜め息を吐くのが聞こえた。
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新作「プニプニホッペの魔王様」を連載し始めました。ご一読いただけると幸いです。……ただ、あれは女性目線の小説に挑戦してみたというものなので、こっちの雰囲気は一切関係ないですけどw
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