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秀頼ルート 徳川家存続作戦
男の尋問(エロ度☆☆☆☆☆)
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大広間で秀忠達の前に座る。
「面を上げよ」
「ははっ!」
数日の間縄に縛られっぱなしだったからか、以前よりもかなり痩せてしまったように見える。
いや、それ以上にせっかく盛り返しつつあった家が再びどん底に落とされたことで憔悴しきっているようだ。
此処に引っ立ててきたのは男ばかり。
中にはまだ7歳の家光もいる。
「なにか言うことはあるか?」
「・・・・・・事ここに至れば何も言うことはございません」
既に諦めているのだろう。
秀忠だけではない。
後ろに控える子供達まで含め、誰もが気力が抜けきった顔をしている。
本当ならお千のことを教えてやりたい。
だが、ここには居合わせている者が結構多くいる。
出来るだけ時間を引き延ばすためにも尋問は厳しく行われていると思わせなければいけない。
「家康は何処だ?」
「申し訳ございませぬ。某にも分かりませぬ」
その言葉を疑ってはいない。
何故なら今回の失踪を知っているなら、ここにこうして大人しく捕まっているはずがない。
「・・・・・・親を庇う、か。お前達は俺自ら尋問してやる。この俺を怒らせたんだ。ただで死ねると思うなよ!」
憤怒し吐き捨てるように言った俺は、自分で言うのもなんだがなかなか迫真の演技だったと思う。
「あ、この饅頭喰う?」
だが、慣れない演技などするもんじゃない。
滅茶苦茶疲れてしまった。
男達を大阪城の隔離された場所にある座敷牢に入れた後、秀忠だけを尋問部屋に連れて来た。
そして、今はお茶と茶菓子を出してまったりしているところだ。
「ど、どういうことでございますか?」
「いや、どうせ関わってないことなんて分かりきっているからさ。茶飲み話に付き合ってくれりゃそれでいいよ。さっきは誰が見ているか分からなかったからああ言ったけどな。ただ、しばらくは此処にいてもらうことにはなるけどな」
「・・・・・・処刑の時まで、ですな」
そう言いながら、秀忠は毅然とした態度でこちらに向き直る。
「この度は我が家の不始末によりご心痛をおかけしましたこと、誠に申し訳ございません!」
「いや、そういうのもういいよ。別にお前が悪いわけでもなし。そんな事より饅頭喰わないなら家光にでもやっといてくれ」
「は、はぁ」
完全に肩透かしを食った状態なのだろう。
饅頭と俺の顔を交互に見比べながら受け取るべきかどうか。
秀忠としては今の状況が分からないと言った顔だ。
「他の者にも伝えておいてくれ。今、お千がお前達を助けるために頑張ってくれている。ただ、どうしても時間のかかることをやっているので、なんとか刑の執行を遅らせたい。俺が厳しく尋問していることになっているから、絶対になにも知らないと言う感じで引き延ばせ」
「せ、千が!?」
秀忠の顔に少しだけ活力が戻る。
希望を持ったと言うよりは、お千だけでも違う境遇と言うことを喜ぶように。
・・・・・・まぁ戦功で、とは言わぬが花か。
「あぁ、そうだ。良いか? ここに出入りするのは俺が信頼する者だけだが、調子に乗ってデカい笑い声なんてあげるんじゃねーぞ? そんなことしたら俺の狂言拷問がバレるからな」
「きょ、狂言拷問?」
こんな言葉があるかは知らないが、まぁ、無くも無いのかもしれない。
「そ、期間は多分最長で半年。狭く暗い中で大変だとは思うがなんとか耐えてくれ」
「・・・・・・半年過ぎたらどうなるのです?」
「それは・・・・・・その時はもう考える必要がない」
ただ時間を作る。
俺にはそれしか出来ないのだから・・・・・・。
「秀忠。そういやさ、お珠をどこに嫁がせる予定なの?」
「は? そ、そうですな・・・・・・。いえ、今更でしょう。もうどの大名も・・・・・・」
確かにお千が成功したとしても、徳川家と縁故を持ちたいと考える者は少ないだろう。
少なくとも家康が捕まらない限りは。
「じゃぁさ、お珠も俺がもらって良い?」
「・・・・・・は?」
秀忠も間の抜けた声を出す。
姉妹で同じ男に嫁に出すなどと言うのは異例中の異例。
例えば姉が亡くなった時に妹が嫁ぐと言うのは聞いた事があるが・・・・・・。
「側室としてさ」
「いやいやいや、えぇ!?」
家光には悪いが、それでお珠との間に産まれた子が徳川家を継げば、次代には家格も元通りになるんじゃないだろうか。
「ま、考えといてよ。俺はこれからお珠たちの尋問だからさ」
「っ!? お珠は何も知りません!」
「だから分かっているって。ちょっと唾付けとくだけさ」
「それが心配だと言っているのです! 陛下、陛下ぁ!」
後ろから義父の声が聞こえるが、お楽しみの女性陣の尋問だ!
まぁ、お珠は11歳だからな。
本当に唾付けるくらいでw
後は、クク、久しぶりの江叔母上!
「面を上げよ」
「ははっ!」
数日の間縄に縛られっぱなしだったからか、以前よりもかなり痩せてしまったように見える。
いや、それ以上にせっかく盛り返しつつあった家が再びどん底に落とされたことで憔悴しきっているようだ。
此処に引っ立ててきたのは男ばかり。
中にはまだ7歳の家光もいる。
「なにか言うことはあるか?」
「・・・・・・事ここに至れば何も言うことはございません」
既に諦めているのだろう。
秀忠だけではない。
後ろに控える子供達まで含め、誰もが気力が抜けきった顔をしている。
本当ならお千のことを教えてやりたい。
だが、ここには居合わせている者が結構多くいる。
出来るだけ時間を引き延ばすためにも尋問は厳しく行われていると思わせなければいけない。
「家康は何処だ?」
「申し訳ございませぬ。某にも分かりませぬ」
その言葉を疑ってはいない。
何故なら今回の失踪を知っているなら、ここにこうして大人しく捕まっているはずがない。
「・・・・・・親を庇う、か。お前達は俺自ら尋問してやる。この俺を怒らせたんだ。ただで死ねると思うなよ!」
憤怒し吐き捨てるように言った俺は、自分で言うのもなんだがなかなか迫真の演技だったと思う。
「あ、この饅頭喰う?」
だが、慣れない演技などするもんじゃない。
滅茶苦茶疲れてしまった。
男達を大阪城の隔離された場所にある座敷牢に入れた後、秀忠だけを尋問部屋に連れて来た。
そして、今はお茶と茶菓子を出してまったりしているところだ。
「ど、どういうことでございますか?」
「いや、どうせ関わってないことなんて分かりきっているからさ。茶飲み話に付き合ってくれりゃそれでいいよ。さっきは誰が見ているか分からなかったからああ言ったけどな。ただ、しばらくは此処にいてもらうことにはなるけどな」
「・・・・・・処刑の時まで、ですな」
そう言いながら、秀忠は毅然とした態度でこちらに向き直る。
「この度は我が家の不始末によりご心痛をおかけしましたこと、誠に申し訳ございません!」
「いや、そういうのもういいよ。別にお前が悪いわけでもなし。そんな事より饅頭喰わないなら家光にでもやっといてくれ」
「は、はぁ」
完全に肩透かしを食った状態なのだろう。
饅頭と俺の顔を交互に見比べながら受け取るべきかどうか。
秀忠としては今の状況が分からないと言った顔だ。
「他の者にも伝えておいてくれ。今、お千がお前達を助けるために頑張ってくれている。ただ、どうしても時間のかかることをやっているので、なんとか刑の執行を遅らせたい。俺が厳しく尋問していることになっているから、絶対になにも知らないと言う感じで引き延ばせ」
「せ、千が!?」
秀忠の顔に少しだけ活力が戻る。
希望を持ったと言うよりは、お千だけでも違う境遇と言うことを喜ぶように。
・・・・・・まぁ戦功で、とは言わぬが花か。
「あぁ、そうだ。良いか? ここに出入りするのは俺が信頼する者だけだが、調子に乗ってデカい笑い声なんてあげるんじゃねーぞ? そんなことしたら俺の狂言拷問がバレるからな」
「きょ、狂言拷問?」
こんな言葉があるかは知らないが、まぁ、無くも無いのかもしれない。
「そ、期間は多分最長で半年。狭く暗い中で大変だとは思うがなんとか耐えてくれ」
「・・・・・・半年過ぎたらどうなるのです?」
「それは・・・・・・その時はもう考える必要がない」
ただ時間を作る。
俺にはそれしか出来ないのだから・・・・・・。
「秀忠。そういやさ、お珠をどこに嫁がせる予定なの?」
「は? そ、そうですな・・・・・・。いえ、今更でしょう。もうどの大名も・・・・・・」
確かにお千が成功したとしても、徳川家と縁故を持ちたいと考える者は少ないだろう。
少なくとも家康が捕まらない限りは。
「じゃぁさ、お珠も俺がもらって良い?」
「・・・・・・は?」
秀忠も間の抜けた声を出す。
姉妹で同じ男に嫁に出すなどと言うのは異例中の異例。
例えば姉が亡くなった時に妹が嫁ぐと言うのは聞いた事があるが・・・・・・。
「側室としてさ」
「いやいやいや、えぇ!?」
家光には悪いが、それでお珠との間に産まれた子が徳川家を継げば、次代には家格も元通りになるんじゃないだろうか。
「ま、考えといてよ。俺はこれからお珠たちの尋問だからさ」
「っ!? お珠は何も知りません!」
「だから分かっているって。ちょっと唾付けとくだけさ」
「それが心配だと言っているのです! 陛下、陛下ぁ!」
後ろから義父の声が聞こえるが、お楽しみの女性陣の尋問だ!
まぁ、お珠は11歳だからな。
本当に唾付けるくらいでw
後は、クク、久しぶりの江叔母上!
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新作「プニプニホッペの魔王様」を連載し始めました。ご一読いただけると幸いです。……ただ、あれは女性目線の小説に挑戦してみたというものなので、こっちの雰囲気は一切関係ないですけどw
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