関白の息子!

アイム

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遷都

発端2/2(エロ度☆☆☆☆☆)

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「あ、清正、裏内についてはくノ一を派遣するから、守りを固く、そしてかなり大きめに作ってくれよ。白寿もきっと女好きになるからな」
「まぁ、血筋でございますからなぁ」
「ハッハッハ、褒めるなよ」

 ここに集まった女好きは俺、清正、秀次叔父上。
 うん、まぁ、確かに。

「悪いが二年以内に完成するように頼む。人材については来年を目途にだ」
「へ、陛下、お待ちくだされ」

 話を終わりにしようとすると五奉行筆頭の(浅野)長政が手をあげる。
 滅多に目立つことをしない人物だけに皆も不思議そうに視線を移す。

「ん? どうした珍しいな」
「はっ! 実はお願いしたきことがございます」
「うん、なんだ?」
「隠居させていただき、息子に家督を継がせていただきたく・・・・・・」

 ・・・・・・これは困った。
 いや、長政自体は六〇を超えているので、そう言いだすのは仕方ない。
 自領で晩年を過ごすと言うのも良いだろう。
 だが、その後の幸長が問題だ。

 彼は武断派七将の一人。
 まぁ、つまりは絶対に三成と諍いを起こすと思われる。
 それに、幸長は正史ではそんなに長生きしない。
 実は徳川幕府による暗殺説もあるので、絶対とは言えないが・・・・・・。

 とはいえ、豊臣政権にとって功のある人物でもある。
 他の武断派が七将軍として活躍し、その席が空いたこともあり、将軍としてと言うのも考えられなくもないのだが・・・・・・。

 その場にいる誰もが少し渋い顔をしている。
 だが、長政は次代を見据えるならこのメンバーも同時に考えるべきじゃないかと言っているのだ。
 そして、それは正しい。

「七将としてが良いか? それとも五奉行としてか?」
「陛下がお決めになることかと」

 しかし、七将に入れるなら始めから入れるべき話なのだ。
 五奉行に入れるしかないだろうし、また、長政の代わりがいないのは大問題だ。

「・・・・・・五奉行にする。ただ、三成」
「ははっ!」
「お前も息子に跡を継がせよ」
「なっ!?」
「で、お前は俺の傍で政治についての相談役に就いてくれ。自領と離れたところに来させて悪いが、頼む」
「へ、陛下。謹んでお受けいたします!」
「それと・・・・・・」

 清正の顔を見る。
 実は清正も正史の通りならばあと四年の命。
 ただ、幸長同様に暗殺説が残るが・・・・・・。

「清正、お前には軍事の相談役に就いて欲しいんだが」
「な、なんと!? ・・・・・・あ、ありがたいのですが、実は某の倅が・・・・・・」
「ああ、弟もまだ幼いそうだな?」
「・・・・・・はい」

 清正の世継ぎの次男は今年の二月に死去しており、三男・忠広はたったの三歳。
 とてもとても代わりの勤まる年齢ではないし、更に言えば暗愚と言われ、正史では加藤家を改易させてしまう。

「なんとか家臣達で盛り立てることは出来ぬか?」
「む、むぅ。相談してみまする。陛下、直ぐに頷けぬことご容赦くだされ」
「いや、それは気にしなくて良い。断られても仕方ないとしか思っていない。これは俺の我儘だからな。ただ、今回の秀秋のこともあり本当に痛感させられたよ。皆も世継ぎについてはしっかり考えてくれ。俺も功のある大名達を改易になどしたくないからな」
「「「「「ははぁっ!」」」」」

 こういった機会でもなければなかなか人事を動かすこともままならない・・・・・・秀秋には感謝しなければな。
 正史とは大きく異なる晩年を送った秀秋を想い、少し感傷に耽る。
 実は彼の存在は秀次叔父上と同様に歴史は変えられるという証左だった。

 俺も20歳以上まで生きられるし、清正達の寿命も正史の通りではないかもしれないと言う希望をもたせてくれていたのだ。
 だが、秀秋は亡くなるには早すぎた。
 (黒田)如水も正史の通りの歳に死んだ。

 もしかしたら、歴史の強制力と言うものは存在するのではないだろうか?

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新作「プニプニホッペの魔王様」を連載し始めました。ご一読いただけると幸いです。……ただ、あれは女性目線の小説に挑戦してみたというものなので、こっちの雰囲気は一切関係ないですけどw
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