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二頭政治
幼い妻(エロ度☆☆☆☆☆)
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「兄上~!!」
何時ものお千の明るい声。明日の準備で忙しいだろうに、お菓子の時間になればしっかりと黄金茶室に現れる。後ろにはこれも何時も通りにお菊とお梅。俺の正室・側室・長女のトリオはだいたい一緒に行動している。まぁ、一時期お尻を痛めてお菊が来られなくなっていたことには……ちょっと反省している。
だが、それを契機にしっかりと母上の手で訓練を積み、もう少しで使用可能だろうとのことだ。お菊の菊座がどんどん広がる様子はさぞ――
「ちちうえ、こうていってなんですか?」
ポスッと勝手に俺の膝に座ったお梅が唐突に聞いてくる。明日は皇帝就任のお披露目、それに正室と側室とその子供(といってもお梅だけ)は全員出席。
桜に聞いたのだろうが、お梅にとっては今までと何が違うか分からないといったところなのだろう。
「この国で一番偉い人のことだよ」
「てんのうへいかじゃないんですか?」
「おぉ、そうだよ。偉いねお梅は、しっかり勉強しているんだね」
ポフポフと頭を撫でてやる。
それにしても最近、余りにも母親と似てきている。俺と似ているのは耳と口元くらい、か? リトル桜って感じで何時も並べていると・・・・・・。
いや、なんでも無い。
「えへへぇ。ちちうえにほめられたぁ」
「あ~、お梅ちゃん良いなぁ」
「お千も撫でてやるか?」
「いりません! 私ももう子供じゃないんですから!」
揶揄ってやると、プリプリとお千が怒り出す。お梅の前でだけは何時もお姉さんぶるのが可愛い。
「お千は皇帝って分かるのか?」
「え? ん~、明の王様?」
「ハハ、確かに明の王様も皇帝だな」
「じゃぁ、なんですか?」
笑ってしまったのが馬鹿にされたとでも思ったのだろうか、少し頬を膨らませながら聞かれる。
「ちちうえな~に~?」
「うん。そうだな、一言で言うなら凄い王様」
「「「すごい、おうさま?」」」
3人が揃って不思議そうに首をかしげる。まぁ、説明になっていないのだから、それも仕方がない。
「例えば、この間までなら日本の一番偉い人は王様と言って良かったんだ。天皇陛下も王様だね。それは日本がどこに行っても会話が通じる、単独の民族だけの国だったからなんだ。でも、蝦夷や朝鮮を手に入れ、その地の人々を支配下に置いた今は違う。複数の言葉が存在する複数の民族の国の一番偉い人が皇帝なんだ。分かるかな?」
お千とお菊はなるほどと頷いているが、お梅の方はちんぷんかんぷんと言った感じだ。分かるまで教えても良いが、何と言っても明日の準備で俺もそんなに時間がない。3人にもいろいろと準備があるだろうし、早く一緒にお菓子を食べてしまった方がいいだろう。
「さ、じゃぁ勉強熱心なお梅にご褒美のお菓子だよ」
「やたー!」
お梅がお菓子を持った俺の腕にじゃれ付く様にしてお菓子を取る。
シュルシュルと何処か掴みどころのない、蛇のような動きであっという間に……。こういうところがまた桜の娘だなぁと嫌でも思い知らされる。
なんでも忍びの才があり過ぎて、「どこぞの大名のドラ息子の嫁になど絶対に出すな」と言うくノ一たちの声がどんどん高まっているらしい。
まぁ、もともと政略結婚をさせるつもりなど無いけれど……。ふと、お梅が渡したお菓子の半分を懐にしまうのが見えた。
「どうしたんだ? お腹いっぱいか?」
「ううん。ははうえにあげるの!」
にっこりと微笑まれると、愛らしさにキュッと抱きしめたくなる。うちの娘は本当に可愛い! ただ、カステラを半分にして懐に入れるのはいかがなものだろうか?
「桜、お梅の服の中がお菓子で汚れてしまった。拭いてあげなさい」
「はぁ、お梅ったらもう」
そう溜め息を零しながら天井裏から現れた桜も、あ~んと言いながらお梅がカステラを食べさせようとするその姿にはホッコリしてしまったようだ。日本一のくノ一も愛娘には敵わないと言うわけか。
「兄上~、私にもください!」
「もちろん、お菊にも上げるからね」
「あ、ありがとうございます」
しかし、お菊が近寄ってくるとついつい視線が下半身によってしまう。いやいや、まだまだ先だから、と念じて押しとどめる。流石に今押し倒したんじゃぁ、我慢のない子、と母上に二刻くらい説教されてしまう。
「兄上、兄上!」
「ん? 何だお千」
「お祝いです」
「皇帝就任への、か?」
「はい! ちょっと屈んでください」
言われた通りに屈むと、急にお千の顔が近づいて――
チュッ
「……い、今のは?」
唇に仄かに残る甘い刺激が身を焦がす。
何と言う幸福感か! たった一回のバードキスがこんなにも甘美なものだとは。
「お、お千、もう一回」
「え? んぅ、もう、一回だけですよ?」
チュゥッ
フワフワとした昂揚感が脳を支配していく。他の娘とはもっと凄いことをいっぱいしているはずなのに……。
「……千姫様、ズルいです」
お菊がプゥッと頬を膨らませて呟いていた。その顔が可愛らしく、明日の晩あたり伽に呼んでやろうなんて悪戯心が芽生えてしまう。
まぁ、怒られるの嫌だから呼ばないけど。
「フフ、これだけでも皇帝になる甲斐があるってもんだ」
しかしスッとお千に手を伸ばし、感謝の念を込めて抱こうとすると、スイッと避けられてしまう。
「……お千?」
「兄上は助平なので私に触ってはダメなのです!」
「え、いや、そんな事は……」
「いいえ、今助平な目をしました! 助平はダメです!」
いや、豊臣家は一族を伸ばすためにドンドン助平しなきゃいけないと思うぞ? ちなみに正史でも男女一人ずつ子をもうけた俺はこれからが増やし時だ。だと言うのによりによって正妻のお千に助平、出来ないの!?
「お、お千? 確かに俺を兄と慕ってくれるのは嬉しいんだが、お千は本来俺の何か分かっているのか?」
「……つ、妻です」
ポッと頬を赤らめ、もじもじしながらもお千が言ってくれる。理解できていない、ということはないんだと今更ながらに安心してしまう。まぁ、母上がしっかり教育しているのでそんな事はないと思っていたけれど……。おまけに最近ならお千の教育係として義母上(ねね)にまで京から来ていただいていると言う。母上はお千に側室達とは完全に違う教育を与えているのだ。
「じゃぁ、妻の役目って分かるか?」
「夫を支えることです! 仕事から疲れて帰って来た夫を、次の日に元気に出かけられるようにします。それと、家庭を守ることです!」
「その疲れの癒し方って分かる?」
「肩たたきや肩もみです!」
……断じて違う。
そこに耳かきを! なんてことだけじゃなく、体のあらゆるところであらゆる手を使ってご奉仕するという気概が足りない。もっとヌルヌル感とか、しこしこ成分とか、チュプッチュプゥ割合を高めてほしい。
「お千、それも悪くないんだけどな――
言いかけてお千を見上げてハッとする。ポロポロと泣き出してしまったのだ。
「今の私にはそんな事しか出来ません。わちゃしは、兄上の、つまなのにぃ。ひっぐ」
そんなお千をふわりと抱きしめて涙を拭ってやる。お千は決して馬鹿じゃない。他の側室達とはやっていて、自分だけが正妻なのに出来ていないことがある事は分かっているのだろう。きっとそれが悔しいのだ。こんなに小さいお千であっても・・・・・・。
「お千、今は気にするな。もう少し、もう少ししたらちゃんとした妻として扱うからな」
「ヒグ、兄上、もう少しって?」
「ん? んぅ、まぁ、あと4・5年?」
お千はまだ数えで10歳だから、初潮が来るのがその時期なのではないだろうか。ただ実際はこれもかなり短めに伝えている。現実的に、デカくなり続けている俺の相手をするには、いったい何歳くらいまで待つ必要があるだろうか。
いっそ、お菊の様にズボッとやってしまうという手も……。
「あ、兄上。何か硬いのが」
「……フフ、お千は俺を助平だと言ったのに、これが何かわからないのか?」
「兄上、放して」
「ダーメ、ちゃんと感じなさい。もう子供の時間は終わり! 明日は皆の前で俺の正妻として初めての披露になるんだから。……分かるね? これが入る様になったらお千は本格的に妻として働いてもらうよ?」
「……大きいです」
「うん。でも、受け入れて」
「……熱いです」
「うん。これが俺のお千への想いだよ」
「私、壊れちゃいます」
「だから、そうならない様にもう少しだけ待つんだ。お千が受け入れられるようになるまで」
「……はい」
お千の頭を支え、もう一度キスをする。少しだけ、舌を入れて、舌と舌の先端をチロリと触れ合わせる。ピクリとお千が反応するが、逃げようとはしない。このまま濃厚なキスをしても良いが、それではもう我慢できなくなる。唇を離せばツツッとお互いの口から唾液の糸を引き、お互いに呼吸が熱くなる。
「お千、これからは俺が大阪城にいる時は必ず毎日これをしよう」
「……兄上の助平」
視線を斜めに外し、お千がいじけた様にそう呟く。でも拒否はしない。だったらこのままもう一度――
「ちちうえぇ、おうめにもぉ」
「……いや、これは奥さん専用な」
「えー、ずるぅい」
あっという間にプクゥッと頬を膨らませて不機嫌になる。
俺ほどではないにしても何不自由なく我儘放題に暮らしているお梅だ。天賦の才を誇るくノ一の修業も只のスポーツとして楽しんでいるだけで、本人がやりたくなければ何時でも止めるというスタンスだ。それでも母である桜を超えるペースで課題を達成していっているのだから末恐ろしい。
「フフ、お梅には最高の旦那さんを探してやるからな」
「ん~、ちちうえがよいです! おうめはちちうえとけっこんします!」
「ん? おお、そうか。そうだな、俺以上の男はこの世にいない!」
「はい!」
自意識過剰でも何でもなく本気でそう思っている。完全統一された日本とまだまだ不安はあれど制圧された朝鮮、潤沢な財政状況、神道・仏教・切支丹が混じっていても、どの宗教にも犯されていない政治、周辺諸国の疲弊、周辺諸国からは抜きん出た軍事技術。この時代ではそのどれもが欧州諸国にも見られない好条件なのだ。
まぁ、娘を嫁にするつもりは一切ないが……。お梅の脇に手を入れて持ち上げ、くるくると回る。
「ははは、お梅も俺と結婚しようなぁ」
「きゃはははは」
単なる幼い子供との良くある冗談。だと言うのに、桜が本気で心配そうな目で見てきて少し傷ついた。
何時ものお千の明るい声。明日の準備で忙しいだろうに、お菓子の時間になればしっかりと黄金茶室に現れる。後ろにはこれも何時も通りにお菊とお梅。俺の正室・側室・長女のトリオはだいたい一緒に行動している。まぁ、一時期お尻を痛めてお菊が来られなくなっていたことには……ちょっと反省している。
だが、それを契機にしっかりと母上の手で訓練を積み、もう少しで使用可能だろうとのことだ。お菊の菊座がどんどん広がる様子はさぞ――
「ちちうえ、こうていってなんですか?」
ポスッと勝手に俺の膝に座ったお梅が唐突に聞いてくる。明日は皇帝就任のお披露目、それに正室と側室とその子供(といってもお梅だけ)は全員出席。
桜に聞いたのだろうが、お梅にとっては今までと何が違うか分からないといったところなのだろう。
「この国で一番偉い人のことだよ」
「てんのうへいかじゃないんですか?」
「おぉ、そうだよ。偉いねお梅は、しっかり勉強しているんだね」
ポフポフと頭を撫でてやる。
それにしても最近、余りにも母親と似てきている。俺と似ているのは耳と口元くらい、か? リトル桜って感じで何時も並べていると・・・・・・。
いや、なんでも無い。
「えへへぇ。ちちうえにほめられたぁ」
「あ~、お梅ちゃん良いなぁ」
「お千も撫でてやるか?」
「いりません! 私ももう子供じゃないんですから!」
揶揄ってやると、プリプリとお千が怒り出す。お梅の前でだけは何時もお姉さんぶるのが可愛い。
「お千は皇帝って分かるのか?」
「え? ん~、明の王様?」
「ハハ、確かに明の王様も皇帝だな」
「じゃぁ、なんですか?」
笑ってしまったのが馬鹿にされたとでも思ったのだろうか、少し頬を膨らませながら聞かれる。
「ちちうえな~に~?」
「うん。そうだな、一言で言うなら凄い王様」
「「「すごい、おうさま?」」」
3人が揃って不思議そうに首をかしげる。まぁ、説明になっていないのだから、それも仕方がない。
「例えば、この間までなら日本の一番偉い人は王様と言って良かったんだ。天皇陛下も王様だね。それは日本がどこに行っても会話が通じる、単独の民族だけの国だったからなんだ。でも、蝦夷や朝鮮を手に入れ、その地の人々を支配下に置いた今は違う。複数の言葉が存在する複数の民族の国の一番偉い人が皇帝なんだ。分かるかな?」
お千とお菊はなるほどと頷いているが、お梅の方はちんぷんかんぷんと言った感じだ。分かるまで教えても良いが、何と言っても明日の準備で俺もそんなに時間がない。3人にもいろいろと準備があるだろうし、早く一緒にお菓子を食べてしまった方がいいだろう。
「さ、じゃぁ勉強熱心なお梅にご褒美のお菓子だよ」
「やたー!」
お梅がお菓子を持った俺の腕にじゃれ付く様にしてお菓子を取る。
シュルシュルと何処か掴みどころのない、蛇のような動きであっという間に……。こういうところがまた桜の娘だなぁと嫌でも思い知らされる。
なんでも忍びの才があり過ぎて、「どこぞの大名のドラ息子の嫁になど絶対に出すな」と言うくノ一たちの声がどんどん高まっているらしい。
まぁ、もともと政略結婚をさせるつもりなど無いけれど……。ふと、お梅が渡したお菓子の半分を懐にしまうのが見えた。
「どうしたんだ? お腹いっぱいか?」
「ううん。ははうえにあげるの!」
にっこりと微笑まれると、愛らしさにキュッと抱きしめたくなる。うちの娘は本当に可愛い! ただ、カステラを半分にして懐に入れるのはいかがなものだろうか?
「桜、お梅の服の中がお菓子で汚れてしまった。拭いてあげなさい」
「はぁ、お梅ったらもう」
そう溜め息を零しながら天井裏から現れた桜も、あ~んと言いながらお梅がカステラを食べさせようとするその姿にはホッコリしてしまったようだ。日本一のくノ一も愛娘には敵わないと言うわけか。
「兄上~、私にもください!」
「もちろん、お菊にも上げるからね」
「あ、ありがとうございます」
しかし、お菊が近寄ってくるとついつい視線が下半身によってしまう。いやいや、まだまだ先だから、と念じて押しとどめる。流石に今押し倒したんじゃぁ、我慢のない子、と母上に二刻くらい説教されてしまう。
「兄上、兄上!」
「ん? 何だお千」
「お祝いです」
「皇帝就任への、か?」
「はい! ちょっと屈んでください」
言われた通りに屈むと、急にお千の顔が近づいて――
チュッ
「……い、今のは?」
唇に仄かに残る甘い刺激が身を焦がす。
何と言う幸福感か! たった一回のバードキスがこんなにも甘美なものだとは。
「お、お千、もう一回」
「え? んぅ、もう、一回だけですよ?」
チュゥッ
フワフワとした昂揚感が脳を支配していく。他の娘とはもっと凄いことをいっぱいしているはずなのに……。
「……千姫様、ズルいです」
お菊がプゥッと頬を膨らませて呟いていた。その顔が可愛らしく、明日の晩あたり伽に呼んでやろうなんて悪戯心が芽生えてしまう。
まぁ、怒られるの嫌だから呼ばないけど。
「フフ、これだけでも皇帝になる甲斐があるってもんだ」
しかしスッとお千に手を伸ばし、感謝の念を込めて抱こうとすると、スイッと避けられてしまう。
「……お千?」
「兄上は助平なので私に触ってはダメなのです!」
「え、いや、そんな事は……」
「いいえ、今助平な目をしました! 助平はダメです!」
いや、豊臣家は一族を伸ばすためにドンドン助平しなきゃいけないと思うぞ? ちなみに正史でも男女一人ずつ子をもうけた俺はこれからが増やし時だ。だと言うのによりによって正妻のお千に助平、出来ないの!?
「お、お千? 確かに俺を兄と慕ってくれるのは嬉しいんだが、お千は本来俺の何か分かっているのか?」
「……つ、妻です」
ポッと頬を赤らめ、もじもじしながらもお千が言ってくれる。理解できていない、ということはないんだと今更ながらに安心してしまう。まぁ、母上がしっかり教育しているのでそんな事はないと思っていたけれど……。おまけに最近ならお千の教育係として義母上(ねね)にまで京から来ていただいていると言う。母上はお千に側室達とは完全に違う教育を与えているのだ。
「じゃぁ、妻の役目って分かるか?」
「夫を支えることです! 仕事から疲れて帰って来た夫を、次の日に元気に出かけられるようにします。それと、家庭を守ることです!」
「その疲れの癒し方って分かる?」
「肩たたきや肩もみです!」
……断じて違う。
そこに耳かきを! なんてことだけじゃなく、体のあらゆるところであらゆる手を使ってご奉仕するという気概が足りない。もっとヌルヌル感とか、しこしこ成分とか、チュプッチュプゥ割合を高めてほしい。
「お千、それも悪くないんだけどな――
言いかけてお千を見上げてハッとする。ポロポロと泣き出してしまったのだ。
「今の私にはそんな事しか出来ません。わちゃしは、兄上の、つまなのにぃ。ひっぐ」
そんなお千をふわりと抱きしめて涙を拭ってやる。お千は決して馬鹿じゃない。他の側室達とはやっていて、自分だけが正妻なのに出来ていないことがある事は分かっているのだろう。きっとそれが悔しいのだ。こんなに小さいお千であっても・・・・・・。
「お千、今は気にするな。もう少し、もう少ししたらちゃんとした妻として扱うからな」
「ヒグ、兄上、もう少しって?」
「ん? んぅ、まぁ、あと4・5年?」
お千はまだ数えで10歳だから、初潮が来るのがその時期なのではないだろうか。ただ実際はこれもかなり短めに伝えている。現実的に、デカくなり続けている俺の相手をするには、いったい何歳くらいまで待つ必要があるだろうか。
いっそ、お菊の様にズボッとやってしまうという手も……。
「あ、兄上。何か硬いのが」
「……フフ、お千は俺を助平だと言ったのに、これが何かわからないのか?」
「兄上、放して」
「ダーメ、ちゃんと感じなさい。もう子供の時間は終わり! 明日は皆の前で俺の正妻として初めての披露になるんだから。……分かるね? これが入る様になったらお千は本格的に妻として働いてもらうよ?」
「……大きいです」
「うん。でも、受け入れて」
「……熱いです」
「うん。これが俺のお千への想いだよ」
「私、壊れちゃいます」
「だから、そうならない様にもう少しだけ待つんだ。お千が受け入れられるようになるまで」
「……はい」
お千の頭を支え、もう一度キスをする。少しだけ、舌を入れて、舌と舌の先端をチロリと触れ合わせる。ピクリとお千が反応するが、逃げようとはしない。このまま濃厚なキスをしても良いが、それではもう我慢できなくなる。唇を離せばツツッとお互いの口から唾液の糸を引き、お互いに呼吸が熱くなる。
「お千、これからは俺が大阪城にいる時は必ず毎日これをしよう」
「……兄上の助平」
視線を斜めに外し、お千がいじけた様にそう呟く。でも拒否はしない。だったらこのままもう一度――
「ちちうえぇ、おうめにもぉ」
「……いや、これは奥さん専用な」
「えー、ずるぅい」
あっという間にプクゥッと頬を膨らませて不機嫌になる。
俺ほどではないにしても何不自由なく我儘放題に暮らしているお梅だ。天賦の才を誇るくノ一の修業も只のスポーツとして楽しんでいるだけで、本人がやりたくなければ何時でも止めるというスタンスだ。それでも母である桜を超えるペースで課題を達成していっているのだから末恐ろしい。
「フフ、お梅には最高の旦那さんを探してやるからな」
「ん~、ちちうえがよいです! おうめはちちうえとけっこんします!」
「ん? おお、そうか。そうだな、俺以上の男はこの世にいない!」
「はい!」
自意識過剰でも何でもなく本気でそう思っている。完全統一された日本とまだまだ不安はあれど制圧された朝鮮、潤沢な財政状況、神道・仏教・切支丹が混じっていても、どの宗教にも犯されていない政治、周辺諸国の疲弊、周辺諸国からは抜きん出た軍事技術。この時代ではそのどれもが欧州諸国にも見られない好条件なのだ。
まぁ、娘を嫁にするつもりは一切ないが……。お梅の脇に手を入れて持ち上げ、くるくると回る。
「ははは、お梅も俺と結婚しようなぁ」
「きゃはははは」
単なる幼い子供との良くある冗談。だと言うのに、桜が本気で心配そうな目で見てきて少し傷ついた。
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新作「プニプニホッペの魔王様」を連載し始めました。ご一読いただけると幸いです。……ただ、あれは女性目線の小説に挑戦してみたというものなので、こっちの雰囲気は一切関係ないですけどw
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