関白の息子!

アイム

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朝鮮征伐

夜明け(エロ度☆☆☆☆☆)

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 桜と蛍の二人のくノ一を隅々まで楽しんで心地良く眠り。
 ちゅんちゅんっという雀の囀りで目を覚ます。
 美しい朝日は日本でも朝鮮でも変わることはない。

「で?」
「返答を待ってほしいとのことです」
「あほか。攻めるぞ。各方面から一斉に攻めさせ、一番功を競わせろ。朝鮮王だけは絶対に逃がすな。もちろん他の王族や貴族・官吏もな。それと民衆からの略奪は固く禁ずる。義光は公安部隊として動け。開始は一刻後、全門太鼓の合図で一斉に攻めかかれ」

 天幕を出たら目の前に控えていた三成と義光にそう告げる。

 返答を待たない理由はもう一つある。
 それは女真族とその防衛に当たっている朝鮮軍の来襲への警戒だ。

 女真族とは同盟を結んでいる。
 とはいえ、この時代の同盟など何時破られるか分かったものではない。
 言葉も通じあえない民族同士の約定など、どれほどの効果があるだろうか。

 しかし、彼等が不穏な動きを見せているだけで、同時に国境の朝鮮軍も動けない。

 後は明軍の援軍があるかだが・・・・・・。

「まぁ、それまで保つとは思えないけどね」
「と、言いますと?」

 警護のためにずっと近くにいたのであろう信繁に聞かれる。
 生真面目な性格のようで、ちょっとした呟きも確かめようとしてくる。

「如水だよ。あいつ、漢城には結構長いこと駐屯していただろ。いろいろと仕込んでいると思うんだよな。で、長政がさ、功を得にくい慶尚道だったのに何も言わなかったんだ。距離も長くて大変なのに、だよ? 漢城に全員着いてから戦う趣旨は伝えていたから、他を出し抜く方法をしっかり知っていたってことなんじゃないかな」
「では、この城攻めでは一番功は黒田殿、と?」
「恐らくな。まぁ、似たようなことは清正も考えたかも知れないけど、そこは経験と駐屯した時間の差だろうな」
「しかし、文禄の撤退からすでに10年以上経ちます。そのままとは思えませぬが・・・・・・」
「そうしたらそれはそれだ。信繁は念のための俺の警護だけを考えてくれ」

 さて、俺も身支度をしなくては。

 鎧を着るために天幕に戻る。
 重成に着せてもらい、飯を食い、ボーっと空を飛ぶ鳥を眺める。

 兵力差でも、策でもなく、兵装差による勝利。
 流石にこちらもそれなりの損害を被ってはいるが、敵方のそれとは比較にならない。

 だが、統治後の戦いは完全に別種のものだ。
 それを任せられるのは・・・・・・。

「重成。悪いんだが、俺の名代としてこっちに残ってほしい」
「と、殿。某は殿のおそばに控えていとうございます」
「いや、無条件に信頼できる奴を置きたいんだ。いいか? 女真族や明は俺がこの朝鮮をどのように統治するか見ている。俺自身が居残る方がいいんだろうが、朝鮮より日本の諸大名の方が厄介だ。だから俺は日本に戻らなければいけない。だからお前に朝鮮を任せる」
「謹んで!」

 乳兄弟として共にあの巨乳に育てられた重成だ。
 心から信頼しているから任せるのだが、俺にとっても重成を手放すのは少し惜しい。

 だが、これも天下人の役割ということだろう。


 
 さて、それじゃぁ。

「合図を!」

 ドーンドーンドーンという大きな太鼓の音で東西南北各方向から鬨の声が聞こえる。

 漢城といってもそう言った名前の城があるというわけではない。
 明の属国である朝鮮は謀反を疑われない様に防備まで緩いのだ。
 此処まで早く攻めて来られたのもそれが大きな原因だ。

 漢城は街を守る外壁と要所の砦からなる、中国式の城の造りになっている。
 しかし外敵を廃すためと言うより、密入国による関税の取り立てが出来ないのを恐れた様な造り。
 要するに戦を本気で考えていない。

 正直、堀も無ければ銃眼もない、この城を攻め落とすのに何日かかるだろう?
 各地から集まったと聞いた兵達も途中で多数が逃げ出し、此処に立て籠もっている兵はおよそ1万。

 それも見た限りで士気が低いのがまるまると分かる。

 遠くから棒火矢で楼閣を崩し、鉄砲を射かけて外壁上の一角に空白地を確保する。
 その下に長梯子をかけ、軽装の日本兵が昇っていく。
 あっという間にそこに拠点が出来てしまい、大砲を使う必要すらない。
 出来上がった拠点では日本兵が刀を振り回している。
 そこかしこに次々と拠点が出来て行けば、次々と朝鮮兵も逃げ出していく。
 ゾクゾクと鉄砲隊も壁を上り、逆に壁の上から敵兵を射かけている。

「こりゃぁ、もしかして今日中に終わるんじゃないか?」
「秀頼様、私も城内に入り、王族の動きを確かめようと思いますが」

   スッと後ろに現れた桜が提案してくる。

「・・・・・・危険じゃないか?」
「私の腕をご信頼ください」
「ん。ただし、桜の無事が第一だ。俺にとっちゃ朝鮮王の命なんてお前の髪の一房分の価値もない」
「それは、少し酷すぎませんか?」
「とにかく! 無茶は絶対にするなよ?」
「はいっ!」

 桜が城に向かうのを見送る。
 背中に付けた五七桐の家紋が揺れるのを見ながら、早く大阪に帰りたいなぁなんて思う。




 夜を待たずに王宮の制圧が完了したと連絡が入る。
 李氏朝鮮は余りにも属国としての立場に甘え過ぎ、弱体化していたのだ。
 念のため、各所の制圧と安全が確保されるまで2日ほどは外で待機だ。

 ただし、朝鮮王は未だに捕まっていない。
 桜が追っているが、いったい何処に隠れているのか。

 
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新作「プニプニホッペの魔王様」を連載し始めました。ご一読いただけると幸いです。……ただ、あれは女性目線の小説に挑戦してみたというものなので、こっちの雰囲気は一切関係ないですけどw
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