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朝鮮征伐
上陸(エロ度☆☆☆☆☆)
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陸に上がれば秀秋と忠興が待機していた。
すでに上陸した合わせて5万近くにもなる兵力が俺の指示を待っている。
「殿、お願いいたします」
「うん。進軍!」
5万の人間が一個の生物の様に統一された意志を持ち、全羅道を北上する。
秀秋の軍に抵抗していた敵も多方面から漢城への進撃が進んでいることを聞けば王を助けに戻るしかない。
守りもいないほとんど素通りの状態で進軍する。
「このまま素通りならどの位で漢城に着く?」
「はっ! 15日ほどかと」
慶長の役では開戦から20日余りで漢城に到達したというのだから、清正も行長も張り切り過ぎだろう。
今回と違い北からの進軍は無かったし、敵兵も力量差が分からず徹底抗戦したはずだ。
おまけに今回の様な棒火矢もない。
「義光、抵抗する者は徹底的に殺せ。しかし、降伏する者は全武装を解けば許す。官吏や貴族は悉く捕らえ、使える者だけを選定しろ」
「ははっ! 一刻も早く大阪に帰りましょう!」
「おいおい、気持ちは分かるけど、今は戦に集中してくれよ?」
「心配なさりますな。某も一門の将にございますれば」
ハッハと笑う義光は初孫の誕生、それも天下人の長男としての誕生を心の底から喜び、かなりハイになっていた。
おまけに名前は自分の幼い頃の名だ。
「義光、俺も早く会いたいよ。そのためにも絶対に朝鮮王を逃がすな。確実に捕まえ、全面降伏させろ。明がでしゃばる前にな」
「分かっております。しかし、明は援軍を出さぬでしょうな」
「だろうな。しかし、今後を考えるなら出してもらった方がありがたい。あ、それと奪った金銀は全て大阪に運べよ」
「どうされるので?」
「日朝共通の通貨を作る」
出鱈目な取引がなされるこの時代において統一の通貨と言うのは大きな意味を持つはずだ。
それに、これはいざという時の金策にも使える。
もっとも、豊臣家の蔵は毎年大量に建てなければ間に合わぬほどになっているが・・・・・・。
「もちろん明を支配した後は同様にするつもりだ」
「壮大な話にございますな。各国で使っている銭はどうします?」
「無料で交換する。ちゃんと価値を測ったうえでな」
数年は混乱しながらだろうが、一度整ってしまえば話が早い。
「話したついでだ。この案件はお前に任せる。(長束)正家と共に考えてくれ」
「っ!? 左様に重大なお役目を某が!?」
「ああ。成功すればお前の家の、さらには白寿の継ぐ家を大きく加増できる。豊臣家においても国家を巻き込む大事業だからな」
最上家を白寿が継ぐまでに50万石くらいにはしたいと思っていたのでちょうど良い。
今が3万石、白寿の誕生に伴いこれを10万石に増やし、後は少しずつ。
「爺だからと孫を可愛がってばかりはいられぬぞ?」
「いやはや残念でございます」
お家の加増よりも、孫と遊ぶ時間が減ることをこそ悲しむ爺の姿であった。
途中碌な抵抗もなく、15日かけて辿り着いた漢城は既に戦勝ムードだった。
各地から向かってきた他の軍も、先に到着しており、陣の設置と大砲を設置する高台がしっかりと建設されていた。
櫓には棒火矢の準備も出来ており、後は俺の合図次第。
「降伏は呼び掛けたか?」
「ははっ! しかし、自分の立場を分かっておらぬような返答をしてきておりまして……」
「読み上げろ」
「はっ! 降伏に際し、朝鮮王・宣祖が出した条件は以下の通りでございます。一つ、自分達王族の助命、一つ、財の保護、一つ、――
「あ、もういいや。時間がないから、今日中に次の条件を飲まないなら攻め滅ぼすと伝えろ。
一つ、朝鮮は明から独立を宣言すること。
一つ、朝鮮王・宣祖は独立を宣言したうえで日本に全面降伏すること。
一つ、朝鮮王・宣祖は新たな朝鮮王に豊臣秀頼が就くことを認めること。
一つ、朝鮮とその国民は二度と日本に刃向かわないことを誓うこと。
以上の四点が守られるなら、王とその子孫の命だけは助けてやる。今となっては力づくですべて奪う方が早いということも含め、伝えて来い」
ふわぁっと大きく欠伸をし、天幕の中に入る。
どうせ明日ギリギリまで返事はないだろうし、そうとなれば軍勢に変化はない。
正直、降伏してもしなくてもどちらでもかまわないが、な。
「明日の朝までやることもないし休んでるから。返事が来た時だけ教えてくれ」
「ははっ!」
戦を始めて二カ月。
事前準備のおかげで俺の本隊はほとんど活躍の無いままにここまで来てしまった。
今のまま行くと清正の戦功が非常に大きい。
間違いなく第一功となるだろう。
「あ、清正に下手に女をやり過ぎて梅毒にかからない様にって注意しといて」
これ本当に重要w
すでに上陸した合わせて5万近くにもなる兵力が俺の指示を待っている。
「殿、お願いいたします」
「うん。進軍!」
5万の人間が一個の生物の様に統一された意志を持ち、全羅道を北上する。
秀秋の軍に抵抗していた敵も多方面から漢城への進撃が進んでいることを聞けば王を助けに戻るしかない。
守りもいないほとんど素通りの状態で進軍する。
「このまま素通りならどの位で漢城に着く?」
「はっ! 15日ほどかと」
慶長の役では開戦から20日余りで漢城に到達したというのだから、清正も行長も張り切り過ぎだろう。
今回と違い北からの進軍は無かったし、敵兵も力量差が分からず徹底抗戦したはずだ。
おまけに今回の様な棒火矢もない。
「義光、抵抗する者は徹底的に殺せ。しかし、降伏する者は全武装を解けば許す。官吏や貴族は悉く捕らえ、使える者だけを選定しろ」
「ははっ! 一刻も早く大阪に帰りましょう!」
「おいおい、気持ちは分かるけど、今は戦に集中してくれよ?」
「心配なさりますな。某も一門の将にございますれば」
ハッハと笑う義光は初孫の誕生、それも天下人の長男としての誕生を心の底から喜び、かなりハイになっていた。
おまけに名前は自分の幼い頃の名だ。
「義光、俺も早く会いたいよ。そのためにも絶対に朝鮮王を逃がすな。確実に捕まえ、全面降伏させろ。明がでしゃばる前にな」
「分かっております。しかし、明は援軍を出さぬでしょうな」
「だろうな。しかし、今後を考えるなら出してもらった方がありがたい。あ、それと奪った金銀は全て大阪に運べよ」
「どうされるので?」
「日朝共通の通貨を作る」
出鱈目な取引がなされるこの時代において統一の通貨と言うのは大きな意味を持つはずだ。
それに、これはいざという時の金策にも使える。
もっとも、豊臣家の蔵は毎年大量に建てなければ間に合わぬほどになっているが・・・・・・。
「もちろん明を支配した後は同様にするつもりだ」
「壮大な話にございますな。各国で使っている銭はどうします?」
「無料で交換する。ちゃんと価値を測ったうえでな」
数年は混乱しながらだろうが、一度整ってしまえば話が早い。
「話したついでだ。この案件はお前に任せる。(長束)正家と共に考えてくれ」
「っ!? 左様に重大なお役目を某が!?」
「ああ。成功すればお前の家の、さらには白寿の継ぐ家を大きく加増できる。豊臣家においても国家を巻き込む大事業だからな」
最上家を白寿が継ぐまでに50万石くらいにはしたいと思っていたのでちょうど良い。
今が3万石、白寿の誕生に伴いこれを10万石に増やし、後は少しずつ。
「爺だからと孫を可愛がってばかりはいられぬぞ?」
「いやはや残念でございます」
お家の加増よりも、孫と遊ぶ時間が減ることをこそ悲しむ爺の姿であった。
途中碌な抵抗もなく、15日かけて辿り着いた漢城は既に戦勝ムードだった。
各地から向かってきた他の軍も、先に到着しており、陣の設置と大砲を設置する高台がしっかりと建設されていた。
櫓には棒火矢の準備も出来ており、後は俺の合図次第。
「降伏は呼び掛けたか?」
「ははっ! しかし、自分の立場を分かっておらぬような返答をしてきておりまして……」
「読み上げろ」
「はっ! 降伏に際し、朝鮮王・宣祖が出した条件は以下の通りでございます。一つ、自分達王族の助命、一つ、財の保護、一つ、――
「あ、もういいや。時間がないから、今日中に次の条件を飲まないなら攻め滅ぼすと伝えろ。
一つ、朝鮮は明から独立を宣言すること。
一つ、朝鮮王・宣祖は独立を宣言したうえで日本に全面降伏すること。
一つ、朝鮮王・宣祖は新たな朝鮮王に豊臣秀頼が就くことを認めること。
一つ、朝鮮とその国民は二度と日本に刃向かわないことを誓うこと。
以上の四点が守られるなら、王とその子孫の命だけは助けてやる。今となっては力づくですべて奪う方が早いということも含め、伝えて来い」
ふわぁっと大きく欠伸をし、天幕の中に入る。
どうせ明日ギリギリまで返事はないだろうし、そうとなれば軍勢に変化はない。
正直、降伏してもしなくてもどちらでもかまわないが、な。
「明日の朝までやることもないし休んでるから。返事が来た時だけ教えてくれ」
「ははっ!」
戦を始めて二カ月。
事前準備のおかげで俺の本隊はほとんど活躍の無いままにここまで来てしまった。
今のまま行くと清正の戦功が非常に大きい。
間違いなく第一功となるだろう。
「あ、清正に下手に女をやり過ぎて梅毒にかからない様にって注意しといて」
これ本当に重要w
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新作「プニプニホッペの魔王様」を連載し始めました。ご一読いただけると幸いです。……ただ、あれは女性目線の小説に挑戦してみたというものなので、こっちの雰囲気は一切関係ないですけどw
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