関白の息子!

アイム

文字の大きさ
上 下
86 / 323
大名の子女

好み(エロ度☆☆☆☆☆)

しおりを挟む
「と、言うことで相談に乗ってもらいたいんです」

 こういう時に頼れる人間が二人しかいないのだから、天下人と言うのも孤独なものだ。
 口火を切るのは最年長でもあるこの人。

「つまり秀頼は正室はまだ取りたくないけれど、裏内で女達と遊びたいということですね?」
「はい、義母上。正直、この歳で正室など決めたくはありません。私には政略など考える必要はありませんし」

 親しみを込めて義母上(おね)と呼ぶことにしているが、この人は常に温かく正論を教えてくれる。

「フム、しかし、既にお子を産むことが出来るのであれば、正室を早く迎えお世継ぎをと仰られる大政所様(茶々)のお言葉もごもっともかと」
「ご助成ありがとうございます如水殿」

 あの戦以降、父とも慕う如水が敵に回ってしまったのは手痛い。
 ・・・・・・まぁ、それも分かってはいるんだ。

 母上の顔も万の兵を得たと嬉しそうだ。

「でも、普通に俺が娶るとしたら年上だろ?」
「まぁ、同じ年頃では子が産まれませぬな」

 さて、一つ告白すると俺は年下好きだ。
 ただし、改めて言うが生理も来ていないような幼いのは論外。
 俺が今9歳なので、同年代や年下が俺の射程範囲に入るのはまだ4年以上も先の事である。

 これは俺が前世の記憶を持つ事による齟齬だ。
 前世で18歳まで生きた記憶を持つ俺は、特に小さい頃(1~4歳くらいまで)はより大きな重みを持つ前世の好みに支配されていた。

 なので、年上の母上や乳母なんかも全然OKだったし、14歳以上の娘ならOKだった。
 というか、好み的には当時19~14歳がドストライク。
 逆に13歳以下の娘達はガキ過ぎて見向きもしないという有様だったのだ。

 このまま成長と共に18歳の俺の記憶が成長するのかと思えばそんな事も無かった。
 あくまで俺の魂は今世のものだったのだ。

 したがって成長すると共に今世の記憶は重みが増していき、今世の記憶の重みが少しずつ大きくなれば、面白いことに好みの年齢層の下限が下がって来た。
 今なら33~12才くらいまでOKと思っている。
 でも、ドストライクなのは17~12歳。

 なら問題ないと思うかもしれないが、このまま行けば15の頃には15~10歳がドストライクゾーンになるのだ。
 なんと言っても年下好きだからね。
 でも、恐らくはそれ以降、前世の記憶と今世の記憶の重さが揃った時、俺の成長に合わせて好みの年齢層は上がるのだと思う。

 そうすると、今の好みでは良くても、将来的に趣味に合わない子を正室にするのは可哀想だ。

 可愛いのに完子を簡単に諦めたのも、それが理由である。
 まぁ、同時に駒姫を手に入れ、満足していたというのもあるけれど。

 そう言った意味では、実はお千やお珠(徳川秀忠‐江の次女。まだ2歳)の将来に大いに期待しているところだ。
 俺好みになるように成長を導いて、グフフw

「ふむ、殿は千姫との婚約関係を完全には解消しておりませんでしたな?」
「ん? うん。でも、徳川家が再興でもしない限り、解消したようなものだろう?」

 確かに文書で正式に婚約を発表したが、解消の方はしていない。
 正直、自然消滅だと思っているが・・・・・・。

 ただ、曲がりなりにも今は兄妹。
 普通に考えて婚姻できるはずもない。
 ま、やりようはいくらでもあるけれどな。

「殿はどうされたいのですかな?」
「お千は可愛い。大好きだ。けど、それは別に恋愛感情ではないな。少なくとも今は」
「では、将来はいかがですか?」
「そんなもん分からないけど、でも何となく、何となくだけど、うーん」

 俺の方も言葉に詰まってしまう。
 言ってしまえば、醍醐の花見で赤ん坊のお千に会った頃から運命を感じた気がした。
 いや、まぁ、歴史を知っているからというのもあるかもしれない・・・・・・。

「ふむ。いかがでしょう大政所様、千姫様との婚約関係を続け、側室を何人か取り様子を見ると言うのは?」
「・・・・・・お千は徳川家が再興できないようなら、黒田家に一度養女としていただけますか?」
「畏まりました」

 大人達が勝手に話を進めていく。
 しかし、皆がチラチラと見ているのに義母上が何も声を発さない。
 一体これは・・・・・・。

「義母上、怒っておいでですか?」
「・・・・・・いいえ? ですが、少し残念です」
「はい?」
「たかが女の事で天下人が何をおたおたしております! そんなもの自分の好きになさい!」

 ・・・・・・確かに。
 自分が父や母と慕う人間を集めての会議だったけど、結局は年長者でもあるこの人の発言一つで決まってしまった。
 そう、やはり俺が決めればいいのだ。
 俺が決めないから皆が迷う。

「正室にはいずれお千を迎えます。でも、今はまだその時ではありません。その代り、豊臣家のためにも、あと側室を三人取ることにします。産まれた子は男子なら母方の大名の養子にし、後を継がせます。もしもお千が男子を産めなければ、豊臣家に戻し跡を継がせます。母上と裏内は全力で俺の補助を、義母上と如水はまた助言をお願いいたします!」

 まぁ、細かい所はまた母上と話すとして、こっそりと入れた三人の側室の選定に入ろうか。


しおりを挟む
新作「プニプニホッペの魔王様」を連載し始めました。ご一読いただけると幸いです。……ただ、あれは女性目線の小説に挑戦してみたというものなので、こっちの雰囲気は一切関係ないですけどw
感想 61

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

生残の秀吉

Dr. CUTE
歴史・時代
秀吉が本能寺の変の知らせを受ける。秀吉は身の危険を感じ、急ぎ光秀を討つことを決意する。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...