関白の息子!

アイム

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伊賀の里

梅の花(エロ度☆☆☆☆☆)

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 人間始めての事を控えていれば誰だって緊張する。
 それが人生の一大イベントなら当然だ。
 暮れの忙しさなど忘れて、ずっとそわそわしていた。

 いくら前世の記憶があったって、その前世で経験してないことは仕方ない。
 それにしても、まさかこの日に産まれるとは。

 慶長6年(1601年)1月1日早朝、俺が9歳の時。

「おぎゃー、おぎゃー」

 俺に初めての子供が産まれた。
 母親の桜も小さかったために大変な難産だったが、何とか親子共に無事だった。
 産まれた子は父上と同じ誕生日ということで、生まれ変わりのように猿そっくり。

 まぁ、それは産まれたばかりだからだけど、名前は梅と名付けた。

 そう、女の子でした。

 まだ設立したばかりの大阪城裏内(後宮(大奥)をこう名付けた)で初めての出産。
 女の子だったので、しっかりと俺の娘と公表できた。

 そう言えば五大老と五奉行にだけは先に妊娠を伝えてあったけど、はじめは誰も信じなかった。
 けど、目の前で蛍(処女)を犯し、膣出しを決めてやったら全員凍り付きながらも、めでたいめでたいなんて空笑いしていた。
 論より証拠と言うわけだ。

 まぁ、本当の子だって言うのは、奴らを通して全大名に伝わるだろう。

 因みに蛍は処女膜を見せつけた時でも、膣出ししたマンコを開かせた時でも無表情・無言で面白くなかったので、特にその時の様子は書かない。
 いつかあいつをアンアン鳴かせてやる!






 さて、話は変わるが、毎年正月ともなれば、二日に各地の大名とその後継者が俺の下に一斉に挨拶に来る慣わしがある。
 父上の存命の間はそうだったし、亡くなってから二年は、家康ですら挨拶に来ていた。

 ただし、今年は前述のお梅の出産があり、元旦になって急遽それを知らせたので(男児だった場合は隠す必要があったため)、諸大名がかなり慌てふためいたようだ。

 主君の子供、それも初めての子の誕生ともなれば、盛大に祝わなければいけない。
 しかし、国元に帰って一日で返って来れる者などせいぜいが忠興くらい。

 そもそも諸大名全員が碌に金を持って来ていない。
 それでも堺の商人に借金をしてでも、何とかお祝いの品を用意しようとしているようで、元旦なのでどの商人も店を閉めているのに、開けぬと叩き斬るぞと言う騒ぎにまで至っているらしい。

 俺の与り知らぬところでの話だったが、突然俺の下を訪れた如水に言われてびっくりした。

「・・・・・・まじか?」
「本当でございます。祝い事にこのような野蛮な凶事が付いては大変と思い、一日早うございますがお知らせに参った次第」

 さて、確かに如水の言う通りだし、どう考えてもそんなことが後世にしれれば阿保な事件として残ってしまう。
 可愛いお梅のためにもそんなことは出来ない。

「如水、全員直ちに集めてくれ。民に一切迷惑をかけることなく、早急に、だ! 異論は認めぬと秀頼の厳命と伝えてくれてよい」
「ふむ、しかしどうなさいますか? 主君に祝いの品を渡せぬとなれば――」
「くだらん! 俺の娘が産まれたんだぞ? パーッと飲んで騒ごうよ。裏内に急いで宴席を用意させるから、俺の娘誕生の祝いの酒を受けに来いと言ってよ」
「ほっ、主君の方から祝いの品を差し出すと?」
「せっかくの席だ細かいことは抜きに、無礼講で楽しむ事だけを命じる」
「っぶは。それは良いご命令で! クク。直ぐに手配いたしましょう!」

 父上の北の大茶湯や醍醐の花見とは比べ物にならない。
 ただのバカ騒ぎのための飲み会。

 そんな事を元旦にするのも良いんじゃないか?
 みんな二日酔いで二日の年初の挨拶をしようぜ?

「蛍! 飲み会の準備をえ~っと、3百人分。裏内の女を全部動かせ! 喰いもんは明日出そうとしてたのがあるだろ。それと酒を大量に、え~とあと摘み! 大丈夫、野郎どもなんて酒と摘みを出しときゃ問題ない」

 俺も無茶な命令をするものだとは思うけれど、これも父上の血を引いたせいだろうか無性に面白くなってきた。
 さぁ、慶長六年は飲み正月だ!

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新作「プニプニホッペの魔王様」を連載し始めました。ご一読いただけると幸いです。……ただ、あれは女性目線の小説に挑戦してみたというものなので、こっちの雰囲気は一切関係ないですけどw
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