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伊賀の里
おめでた(エロ度☆☆☆☆☆)
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「母上、俺子供が出来たかも知れません」
これを8歳の息子に言われた時のことを想像してみよう。
うん、言われる立場なら今の母上の様に完全に固まると思う。
「・・・・・・何ですって?」
「だから、子供です。ややこです」
「初ですか!? 江ですか!?」
「いや、江叔母上には挿れてすらいません。てか、そんなに早く分からないでしょう?」
「・・・・・・では、あの下女達ですか?」
やっぱり楓と雪の存在はバレていたようだ。
確かに2人も3日に一回は抱いているけど、少なくとも出来たと言う話は聞いていない。
まぁ、桜は徳川征伐中に毎日3回は膣出ししていたから、最も可能性が高いのも確か。
「楓と雪じゃないですよぅ」
「では・・・・・・あの忍び?」
「はい!」
「それで、どうするつもりですか?」
「もちろん産ませようかな、と」
「ん、ん~、初めての子が忍びと・・・・・・。取り敢えず秀頼。その事は母と二人だけの秘密です。良いですね」
「え~~!? なんでですか?」
この血縁の少ない豊臣家にとってはなんであれ子が出来るのは嬉しいはず。
「後ろ盾のない子はいずれ不幸になります。貴方は天下人なのですよ?」
「・・・・・・そう、なのですか?」
「ですが、子の誕生自体は喜ばしいことです。何時頃の予定ですか?」
「え、え~とあと9カ月くらい先、ですか? 今年の暮れの頃かと。でもどうやら桜は秘薬を使って下ろそうとしているみたいで」
「はい? ああ、もう! どうして秀頼の相談は何時も子供らしくないのです!」
母上が頭を抱えて悲鳴を上げる。
そうは言われてもなぁ。
天下人なんだからそれも仕方ないじゃないか。
「まぁ、どちらにしてもその秘薬が伊賀の里にあるそうなので、一緒に行って来ようと思うんです」
「・・・・・・それは危険じゃないのですか?」
「大丈夫です! 徳川派の伊賀者もいたようですが、今は全員豊臣派ですので。でも、後宮のことなどでまだ決めないといけないこともあるので、母上にはそちらをお願いしたくて」
「分かりました。秀頼がいない間は母が行いましょう。それに今後このようなことが起こらぬように後宮はしっかり母が管理します」
え、それはちょっと。
「良いですね!」
「はぁぃ」
俺の逡巡に少し気を悪くしたようにきつく念を押されてしまう。
まぁ、やってはいけないと言われたわけでも無いしね。
「それと、秀頼」
「はい?」
「おめでとう」
ふわりと笑いながら抱きしめてくれた。
なんだかんだ言って、母上にそう言ってもらえるのは本当に嬉しい。
「桜、まだかかるのか?」
「もう少しでございます」
大阪から馬で既に2日、伊賀の里にはまだ着かない。
馬の遠乗りが出来るようになったとはいえ、もうヘロヘロだ。
だが、護衛に連れて来た信繁達十数騎は流石で、全く疲労の色が見えない。
「殿、大丈夫でしょうか?」
「ん? 何が?」
俺を守る様に隣を進む信繁に突然聞かれる。
「いえ、伊賀の服部半蔵殿は徳川家康の側近。待ち伏せされている可能性もあるのでは?」
「そんなことしたら徳川家一族郎党と伊賀の里が皆殺しになる。何の得もないだろ」
「それはそうですが・・・・・・」
「それが気になるなら猿飛佐助でも偵察に行かせたらどうだ?」
「!? 恐れ入りました。某の忍びまでご存知とは」
いや、まぁ、ただの戦国マニアとしての知識だけどね。
とはいえ、桜から信繁と一緒にかなり手練れの忍びが城に入ったと言われたので、気にはなっていたのだ。
「桜とどっちが強いかな?」
俺の前に座る桜に何気なく問いかける。
「・・・・・・私です」
「そうなの?」
割と意外な答えだった。
いくら優秀といっても所詮は14の女の子。
とても熟練の忍者に勝てるとは思えない。
「私はこれでも里始まって以来の天才と呼ばれているんです。だから、この歳で秀頼様付きと認めていただけました。確かに猿飛殿もなかなか優秀なようですが、忍びとして同等とは思えません。それこそ初代の服部半蔵殿や、伝説の風魔殿でもなければ負ける気はしません」
小さな胸を張って桜が主張する。
言葉の真偽より、今はそのてっぺんを抓みたい。
「っ、迎えが参りました」
「へ? ぁ、何時の間に?」
さぁ、抓もうとしたところで、桜が何かに気付く。
少し正面から目を離した隙に、10名の少女が平伏している。
そのうちの何人かは見覚えの有る顔だ。
確か、三成襲撃事件の時の・・・・・・。
「では、秀頼様。これよりは伊賀の里となります」
「おお、伊賀っ娘。楽しみだな!」
「い、伊賀っ娘?」
伊賀のくノ一を伊賀っ娘と呼ぶことにしたネーミングライセンスは俺ってことでw
これを8歳の息子に言われた時のことを想像してみよう。
うん、言われる立場なら今の母上の様に完全に固まると思う。
「・・・・・・何ですって?」
「だから、子供です。ややこです」
「初ですか!? 江ですか!?」
「いや、江叔母上には挿れてすらいません。てか、そんなに早く分からないでしょう?」
「・・・・・・では、あの下女達ですか?」
やっぱり楓と雪の存在はバレていたようだ。
確かに2人も3日に一回は抱いているけど、少なくとも出来たと言う話は聞いていない。
まぁ、桜は徳川征伐中に毎日3回は膣出ししていたから、最も可能性が高いのも確か。
「楓と雪じゃないですよぅ」
「では・・・・・・あの忍び?」
「はい!」
「それで、どうするつもりですか?」
「もちろん産ませようかな、と」
「ん、ん~、初めての子が忍びと・・・・・・。取り敢えず秀頼。その事は母と二人だけの秘密です。良いですね」
「え~~!? なんでですか?」
この血縁の少ない豊臣家にとってはなんであれ子が出来るのは嬉しいはず。
「後ろ盾のない子はいずれ不幸になります。貴方は天下人なのですよ?」
「・・・・・・そう、なのですか?」
「ですが、子の誕生自体は喜ばしいことです。何時頃の予定ですか?」
「え、え~とあと9カ月くらい先、ですか? 今年の暮れの頃かと。でもどうやら桜は秘薬を使って下ろそうとしているみたいで」
「はい? ああ、もう! どうして秀頼の相談は何時も子供らしくないのです!」
母上が頭を抱えて悲鳴を上げる。
そうは言われてもなぁ。
天下人なんだからそれも仕方ないじゃないか。
「まぁ、どちらにしてもその秘薬が伊賀の里にあるそうなので、一緒に行って来ようと思うんです」
「・・・・・・それは危険じゃないのですか?」
「大丈夫です! 徳川派の伊賀者もいたようですが、今は全員豊臣派ですので。でも、後宮のことなどでまだ決めないといけないこともあるので、母上にはそちらをお願いしたくて」
「分かりました。秀頼がいない間は母が行いましょう。それに今後このようなことが起こらぬように後宮はしっかり母が管理します」
え、それはちょっと。
「良いですね!」
「はぁぃ」
俺の逡巡に少し気を悪くしたようにきつく念を押されてしまう。
まぁ、やってはいけないと言われたわけでも無いしね。
「それと、秀頼」
「はい?」
「おめでとう」
ふわりと笑いながら抱きしめてくれた。
なんだかんだ言って、母上にそう言ってもらえるのは本当に嬉しい。
「桜、まだかかるのか?」
「もう少しでございます」
大阪から馬で既に2日、伊賀の里にはまだ着かない。
馬の遠乗りが出来るようになったとはいえ、もうヘロヘロだ。
だが、護衛に連れて来た信繁達十数騎は流石で、全く疲労の色が見えない。
「殿、大丈夫でしょうか?」
「ん? 何が?」
俺を守る様に隣を進む信繁に突然聞かれる。
「いえ、伊賀の服部半蔵殿は徳川家康の側近。待ち伏せされている可能性もあるのでは?」
「そんなことしたら徳川家一族郎党と伊賀の里が皆殺しになる。何の得もないだろ」
「それはそうですが・・・・・・」
「それが気になるなら猿飛佐助でも偵察に行かせたらどうだ?」
「!? 恐れ入りました。某の忍びまでご存知とは」
いや、まぁ、ただの戦国マニアとしての知識だけどね。
とはいえ、桜から信繁と一緒にかなり手練れの忍びが城に入ったと言われたので、気にはなっていたのだ。
「桜とどっちが強いかな?」
俺の前に座る桜に何気なく問いかける。
「・・・・・・私です」
「そうなの?」
割と意外な答えだった。
いくら優秀といっても所詮は14の女の子。
とても熟練の忍者に勝てるとは思えない。
「私はこれでも里始まって以来の天才と呼ばれているんです。だから、この歳で秀頼様付きと認めていただけました。確かに猿飛殿もなかなか優秀なようですが、忍びとして同等とは思えません。それこそ初代の服部半蔵殿や、伝説の風魔殿でもなければ負ける気はしません」
小さな胸を張って桜が主張する。
言葉の真偽より、今はそのてっぺんを抓みたい。
「っ、迎えが参りました」
「へ? ぁ、何時の間に?」
さぁ、抓もうとしたところで、桜が何かに気付く。
少し正面から目を離した隙に、10名の少女が平伏している。
そのうちの何人かは見覚えの有る顔だ。
確か、三成襲撃事件の時の・・・・・・。
「では、秀頼様。これよりは伊賀の里となります」
「おお、伊賀っ娘。楽しみだな!」
「い、伊賀っ娘?」
伊賀のくノ一を伊賀っ娘と呼ぶことにしたネーミングライセンスは俺ってことでw
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新作「プニプニホッペの魔王様」を連載し始めました。ご一読いただけると幸いです。……ただ、あれは女性目線の小説に挑戦してみたというものなので、こっちの雰囲気は一切関係ないですけどw
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