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初陣
家康の強さ(エロ度☆☆☆☆☆)
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「……なに?」
「佐竹殿の水戸城が陥落したとの知らせが入りました」
関東でほぼ唯一と言っていい味方だった佐竹の窮地。
東海道の福島隊の侵攻を早めることで防げると思っていたが、流石は家康。
「義宣は?」
「太田城に逃れ、もう一戦する構えにございます」
「福島隊はどこまで行った?」
「江戸まであと3日の距離で長政達北の隊の到着を待っております」
「……堀はまだ抜けていないのか?」
「ふむ。まぁ、さほど時間はかからぬかと」
「なぜだ?」
「真田殿に出向いてもらいましたので」
なるほど、今までは上田の守りとして城にいてもらったが、もうその必要もない。
真田は兵力は大したことはないが、その頭脳は戦国大名中でもトップクラス。
「では、家康はどう出る?」
「この短期間で水戸城を落としたのは流石にございますが、佐竹殿を逃がしたのは痛恨の極み。ここは江戸を放ってはおけませんから、早急に江戸に戻り福島隊に野戦を仕掛けるかと思われます」
「嘘を吐くな」
そんな破れかぶれなわけがない。
各個撃破は決して間違った戦略ではないが、それで対応できるのは2隊まで。
海上からやってくる九州・四国勢の総攻撃にあっという間に瓦解するのは目に見えている。
「ふむ。戦の終わらせ方にございます。すなわち大将首を取れば勝ち。こちらは秀頼様、あちらは家康殿。城に籠るのも守る方法にございますが、居場所を悟らせぬのもまた同じにございます」
「あちらも複数に分かれて伏兵となると?」
「目的は違いますが」
しょせんは豊臣の名のもとにより集めた急合の軍。
頭である俺を殺せれば戦国乱世に逆戻り。
「俺を餌にしたな?」
「はて? しかし、これで分かれた徳川軍を各個撃破に出来ます」
そう、徳川本隊は8万近くの兵力で動いているが、それが1万ほどずつ8つに分かれるというのだ。
家康の姿をくらませ、俺を探して討つために。
福島隊や黒田長政隊、南海上からの宇喜多・加藤(嘉明)隊はそれを一つずつ潰していく。
家康の隊を見つけるまで。
関東全体を範囲にして壮絶な鬼ごっこが始まるのだ。
「大軍同士の戦とは思えないな」
「殿がどこぞの城に入られれば通常の大軍の戦に変わるかもしれませぬ。そうなさいますか?」
「いいや。朝鮮のことも考えれば、早期決着に持ち込む方が良い。ただし、絶対に勝つぞ」
「もちろんでございます。大戦は勝たねば己が首も危うい」
ニヤリと如水が笑う。
一体どこまで見通しているのだろう。
「如水、俺達の次の進路は?」
「ふむ、敵を誘い込むことを優先するか、それとも敵から隠れることを優先するかで変わりますな」
「誘い込むに決まっているだろう?」
人を囮にしておいてよく言う。
「それでは――」
如水は俺に厳しいと思う。
「佐竹殿の水戸城が陥落したとの知らせが入りました」
関東でほぼ唯一と言っていい味方だった佐竹の窮地。
東海道の福島隊の侵攻を早めることで防げると思っていたが、流石は家康。
「義宣は?」
「太田城に逃れ、もう一戦する構えにございます」
「福島隊はどこまで行った?」
「江戸まであと3日の距離で長政達北の隊の到着を待っております」
「……堀はまだ抜けていないのか?」
「ふむ。まぁ、さほど時間はかからぬかと」
「なぜだ?」
「真田殿に出向いてもらいましたので」
なるほど、今までは上田の守りとして城にいてもらったが、もうその必要もない。
真田は兵力は大したことはないが、その頭脳は戦国大名中でもトップクラス。
「では、家康はどう出る?」
「この短期間で水戸城を落としたのは流石にございますが、佐竹殿を逃がしたのは痛恨の極み。ここは江戸を放ってはおけませんから、早急に江戸に戻り福島隊に野戦を仕掛けるかと思われます」
「嘘を吐くな」
そんな破れかぶれなわけがない。
各個撃破は決して間違った戦略ではないが、それで対応できるのは2隊まで。
海上からやってくる九州・四国勢の総攻撃にあっという間に瓦解するのは目に見えている。
「ふむ。戦の終わらせ方にございます。すなわち大将首を取れば勝ち。こちらは秀頼様、あちらは家康殿。城に籠るのも守る方法にございますが、居場所を悟らせぬのもまた同じにございます」
「あちらも複数に分かれて伏兵となると?」
「目的は違いますが」
しょせんは豊臣の名のもとにより集めた急合の軍。
頭である俺を殺せれば戦国乱世に逆戻り。
「俺を餌にしたな?」
「はて? しかし、これで分かれた徳川軍を各個撃破に出来ます」
そう、徳川本隊は8万近くの兵力で動いているが、それが1万ほどずつ8つに分かれるというのだ。
家康の姿をくらませ、俺を探して討つために。
福島隊や黒田長政隊、南海上からの宇喜多・加藤(嘉明)隊はそれを一つずつ潰していく。
家康の隊を見つけるまで。
関東全体を範囲にして壮絶な鬼ごっこが始まるのだ。
「大軍同士の戦とは思えないな」
「殿がどこぞの城に入られれば通常の大軍の戦に変わるかもしれませぬ。そうなさいますか?」
「いいや。朝鮮のことも考えれば、早期決着に持ち込む方が良い。ただし、絶対に勝つぞ」
「もちろんでございます。大戦は勝たねば己が首も危うい」
ニヤリと如水が笑う。
一体どこまで見通しているのだろう。
「如水、俺達の次の進路は?」
「ふむ、敵を誘い込むことを優先するか、それとも敵から隠れることを優先するかで変わりますな」
「誘い込むに決まっているだろう?」
人を囮にしておいてよく言う。
「それでは――」
如水は俺に厳しいと思う。
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新作「プニプニホッペの魔王様」を連載し始めました。ご一読いただけると幸いです。……ただ、あれは女性目線の小説に挑戦してみたというものなので、こっちの雰囲気は一切関係ないですけどw
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