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転生って?
CASE1
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先ずは自己紹介をお願いします。
A「え、あ、はい。こういうのってなんか照れますねw」
良いから、早よ。
A「あ、ああ、すいません。俺○○(匿名希望とのことなのでAさんと呼ばせていただきます)って言います。一応、こんなだけど勇者です」
勇者、ですか? ・・・・・・あの、厨二病って不治の病をご存知ですか?
A「嘘じゃねーし! ちゃんと世界を救ってるし!」
ハァ、最近の若者ってカルシウム不足ですよね?
A「おい! ってか、あんた俺が勇者なの知っていて声かけて来たよな!? 最初にそう言って来たよな!?」
あははぁ、ちょっとした冗談じゃないですかぁ。もう、そんなにイライラしていたら世の中楽しめませんよ?
A「・・・・・・とにかく! 俺は十五年前からとある異世界で勇者をやっている」
ヘー、スゴイスゴイ(棒読み)
A「俺、帰って良い?」
いやいやぁ、本当にすごいですってぇ。しかも魔王を倒しに行ったんですよね? えっと・・・・・・エンタマでしたっけ?
A「違う! 魔王エンターマーフィーだ!」
あ~、はいはい。エンタマ、エンタマ。で、そもそもどうやって異世界に?
A「アンタ・・・・・・。まぁ、いい。とにかく、そのエンターマーフィーを倒すために俺は転生したんだ」
いや、目的じゃなくてね。どうやって転生したのさ?
A「うん。まぁ、なんだ? ちょっと、車道のネ――」
まさか、車に轢かれそうになった猫を助けようとしてプチッとトラックに撥ねられたなんて言いませんよね?
A「・・・・・・」
いや、今どきそれはない! ていうか、猫を助けられるなら自分も助けられるでしょ!
A「い、いや、運転手が居眠り――」
いやいや、だって、居眠りしているのを見て、猫ちゃん危ないって思って、トラックが迫っているのに車道に飛び出したんですよね?
A「・・・・・・ああ」
猫を拾って放り投げるなんて自分が止まる動作しないで、自分も駆け抜けていれば間に合いましたよね?
A「そ、そんなこと考える時間は」
て、言うかですよ? 普通のトラックって車高高いから猫の上通って問題なかったんじゃありません?
A「ぅあ、ぐ」
言っちゃ悪いですけど、貴方が飛び出したせいで、そのトラックの運転手は一生消えない十字架を背負ったんです。人を一人殺してしまったって言うね。貴方の余計な行動のせいで!
A「で、でもあの運転手は居眠――」
それ、証明できます?
A「・・・・・・え?」
いやいや、走行中のトラックの窓を歩道から見て寝ているように見えただけですよね? 本当に寝ていた保証ってあるんですか?
A「い、いや、だって目が――」
目が細い人なんていくらでもいますよね? もしかしたら陽の光が眩しくて一瞬目を閉じただけかも?
A「その時はそう思ったんだ!」
ま、居眠り運転だったんですけどねw
A「・・・・・・おい!」
なんてったって私、運命の天使ですから。そう言うの、もう、チョー分かっちゃうんですよぉw
A「さっきから何なんだアンタ!」
あ、そうそう。ちゃんと言ってなかったでしたっけ? いや、実は最近転生とか召喚とか希望される方が非常に多くて。そう言う人が不慮の事故とかで命数が尽きていない時に亡くなると、まぁ、ロスタイムみたいなもので、出来ちゃったりするんですよぉ。
A「それって・・・・・・」
いや、貴方は無理ですよ? もう一回やってるし? こっちだってそんな暇じゃないしね。
A「え? てか、俺って、まさか?」
でね? 聞きたいのが、最近のくそが・・・・・・転生者って結構贅沢でさ。やれチートだ。女神様もついてこいだって、もううんざりなんですよぉ。
A「いや、なぁ、もしかして俺ってさ」
で、最悪なのがさぁ、言う通りの能力付けてやったのに、異世界で上手く行かないとぜーんぶこっちのせいにすんの。もう、やんなっちゃう。
A「あ、ああ・・・・・・」
で! 私達もぶーすか言われるのが嫌になったから、まぁ、経験者に失敗談とか聞こうと思って。それでその対策をね、これから転生する人たちのために役立てよう! ってな感じなんですよぉ。
A「それで、何を?」
えっと先ず、異世界転生してよかったですか?
A「・・・・・・何で、過去形なの?」
え? だって、君。エンタマに・・・・・・。プチッて。
A「・・・・・・プチ?」
うん。プチッ。
※ゲスト発狂により、インタビュー終了。
一回死を経験しているのに、なんでかなぁ?
異世界だって死んだら終わり、だよ☆
A「え、あ、はい。こういうのってなんか照れますねw」
良いから、早よ。
A「あ、ああ、すいません。俺○○(匿名希望とのことなのでAさんと呼ばせていただきます)って言います。一応、こんなだけど勇者です」
勇者、ですか? ・・・・・・あの、厨二病って不治の病をご存知ですか?
A「嘘じゃねーし! ちゃんと世界を救ってるし!」
ハァ、最近の若者ってカルシウム不足ですよね?
A「おい! ってか、あんた俺が勇者なの知っていて声かけて来たよな!? 最初にそう言って来たよな!?」
あははぁ、ちょっとした冗談じゃないですかぁ。もう、そんなにイライラしていたら世の中楽しめませんよ?
A「・・・・・・とにかく! 俺は十五年前からとある異世界で勇者をやっている」
ヘー、スゴイスゴイ(棒読み)
A「俺、帰って良い?」
いやいやぁ、本当にすごいですってぇ。しかも魔王を倒しに行ったんですよね? えっと・・・・・・エンタマでしたっけ?
A「違う! 魔王エンターマーフィーだ!」
あ~、はいはい。エンタマ、エンタマ。で、そもそもどうやって異世界に?
A「アンタ・・・・・・。まぁ、いい。とにかく、そのエンターマーフィーを倒すために俺は転生したんだ」
いや、目的じゃなくてね。どうやって転生したのさ?
A「うん。まぁ、なんだ? ちょっと、車道のネ――」
まさか、車に轢かれそうになった猫を助けようとしてプチッとトラックに撥ねられたなんて言いませんよね?
A「・・・・・・」
いや、今どきそれはない! ていうか、猫を助けられるなら自分も助けられるでしょ!
A「い、いや、運転手が居眠り――」
いやいや、だって、居眠りしているのを見て、猫ちゃん危ないって思って、トラックが迫っているのに車道に飛び出したんですよね?
A「・・・・・・ああ」
猫を拾って放り投げるなんて自分が止まる動作しないで、自分も駆け抜けていれば間に合いましたよね?
A「そ、そんなこと考える時間は」
て、言うかですよ? 普通のトラックって車高高いから猫の上通って問題なかったんじゃありません?
A「ぅあ、ぐ」
言っちゃ悪いですけど、貴方が飛び出したせいで、そのトラックの運転手は一生消えない十字架を背負ったんです。人を一人殺してしまったって言うね。貴方の余計な行動のせいで!
A「で、でもあの運転手は居眠――」
それ、証明できます?
A「・・・・・・え?」
いやいや、走行中のトラックの窓を歩道から見て寝ているように見えただけですよね? 本当に寝ていた保証ってあるんですか?
A「い、いや、だって目が――」
目が細い人なんていくらでもいますよね? もしかしたら陽の光が眩しくて一瞬目を閉じただけかも?
A「その時はそう思ったんだ!」
ま、居眠り運転だったんですけどねw
A「・・・・・・おい!」
なんてったって私、運命の天使ですから。そう言うの、もう、チョー分かっちゃうんですよぉw
A「さっきから何なんだアンタ!」
あ、そうそう。ちゃんと言ってなかったでしたっけ? いや、実は最近転生とか召喚とか希望される方が非常に多くて。そう言う人が不慮の事故とかで命数が尽きていない時に亡くなると、まぁ、ロスタイムみたいなもので、出来ちゃったりするんですよぉ。
A「それって・・・・・・」
いや、貴方は無理ですよ? もう一回やってるし? こっちだってそんな暇じゃないしね。
A「え? てか、俺って、まさか?」
でね? 聞きたいのが、最近のくそが・・・・・・転生者って結構贅沢でさ。やれチートだ。女神様もついてこいだって、もううんざりなんですよぉ。
A「いや、なぁ、もしかして俺ってさ」
で、最悪なのがさぁ、言う通りの能力付けてやったのに、異世界で上手く行かないとぜーんぶこっちのせいにすんの。もう、やんなっちゃう。
A「あ、ああ・・・・・・」
で! 私達もぶーすか言われるのが嫌になったから、まぁ、経験者に失敗談とか聞こうと思って。それでその対策をね、これから転生する人たちのために役立てよう! ってな感じなんですよぉ。
A「それで、何を?」
えっと先ず、異世界転生してよかったですか?
A「・・・・・・何で、過去形なの?」
え? だって、君。エンタマに・・・・・・。プチッて。
A「・・・・・・プチ?」
うん。プチッ。
※ゲスト発狂により、インタビュー終了。
一回死を経験しているのに、なんでかなぁ?
異世界だって死んだら終わり、だよ☆
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