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*51.弟のヤンデレ執着攻め度が爆あがりした件。*
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マズイ、どう考えても詰んでいる。
俺がこうして拘束され、酷い目に遭わされているというこの状況が、本当に『夏希による監禁凌辱』というバッドエンドルートに入ったせいなのだとしたら、もうそこですべてが終わってしまう。
ハッピーだろうがバッドだろうが、それは等しく『エンド』なのだから。
いったい俺は、どこで選択をあやまった?!
そこがきっとこの状態に至る分岐点だったにちがいないのに、ここで目を覚ましてから夏希と話した内容を思い出してみても、まったく思い当たらなかった。
いや、というよりも、はなから夏希との会話はすれちがっていたのか───?
「あれ、兄さまったら、いつのまにか萎えちゃってるよ?……う~ん、ひょっとして淫乱な兄さまじゃ、バイブの振動だけじゃ物足りなかったってこと?それなら、気づいてあげられなくてごめんね??」
「ちが……っ!」
こちらの顔をのぞきこむようにして、夏希がたずねてくるのに、こみあげる恐怖と寒気が止まらない。
だって、弧を描く目もとと口もとは笑顔であることを示しているはずなのに、それでいてその目の奥はちっとも笑っていない。
どう見たってまともじゃないだろう!?
それどころか、まるでなにかに取り憑かれたかのように、今の夏希は俺に執着を見せている。
───そう、これはただの『執着』だ。
その人のことが『好き』だとか『いとおしい』だとか、そういう甘い感情ではなく、相手から自分がどう思われるのかを度外視した、ただひたすらに独りよがりな欲望でしかない。
「しょうがないなぁ、兄さまだから特別だよ?」
「なにを……っ?!」
すっかり硬さを失ったそれに手をのばすと、夏希はためらうことなく口にふくむ。
「んんっ!」
あたたかくぬれた口内で、ぬめる舌がエラのあたりにまとわりついてくる。
そしてそのまま、たっぷりの唾液をからめるようにして、ぬるぬると輪郭にそって舐めまわし、次は先をすぼめた状態で、鈴口のあたりをつついてきた。
ちょっと待て、なんなんだこれは?!
もちろんこの行為が何を示しているかくらいわかっているけれど、血をわけた双子の弟からそんなことをされる意味がわからない。
倫理的にまずいとしか思えないはずなのに、それでも着実にその舌の動きはこちらの余裕を奪おうとしていた。
耳からは、ちゅぷ、ちゅく…と湿った音が聞こえてきて、それ以上に別の生き物みたいに夏希の舌はこちらの敏感な箇所をはいまわる。
その隙にも、陰茎を支えている手の指で、何度も会陰のあたりをさすられ、強制的にからだは熱さを思い出させられていく。
クソ、コイツうまい……!?
じゅるっと音を立てて先を吸われたところで、今度は必死に頬ばるようにして側面をなめあげてくる。
認めたくない気持ちをよそに、実際のところ、夏希の舌づかいは巧みだった。
「う~ん、ちょっとはもどってきたかな?」
じゅぱっと音を立てて口を放すと、満足げにうなずいている。
一度は恐怖で萎えてしまったはずのそこは、夏希の言うとおり、ふたたび勃ちあがっていた。
「でも兄さまは淫乱だから、こんなんじゃ物足りないよね?もっともっと気持ちよくしてあげないと!」
「な……っ!!」
否定をする間もなくスイッチを入れ替えられ、振動を伝えていただけのバイブが突然大きく動きはじめる。
「ヒッ!ちょっと待て、夏希ぃっ!」
ドッドッと前立腺に向けて、内側から突きあげてくるそれに、わけがわからなくなった。
だってその動きは、まるで本当に犯されているみたいで……。
「このバイブの売りがね、この強力なピストン運動なんだ。本当に犯されてるみたいで気持ちいいでしょう?」
「っ!」
くしくも直前に思ったことを言いあてられ、羞恥に頬が赤く染まる。
「……現に兄さまも、とっても気持ちよさそうだもんねぇ?」
「アッ、んんっ、ンッ……」
冗談じゃない、そう文句を言ってやりたいのに、それよりも口を開いたら情けないあえぎ声になってしまいそうで、必死にくちびるをかみしめる。
「ほら、噛んじゃダメだよ。傷ついちゃうでしょ!それより、遠慮しないでいっぱい声出していいんだよ?それでストレス発散しよ?」
「ヤダッ、やめろ……!!」
ぶるぶると首を振って否定をしても、体内には無視できない熱が蓄積されていく。
「これならオナホもイケるかな……って、どぉ、兄さま気持ちいい?」
「ぅあぁっ!」
ズブズブと飲み込まれていく筒のなかで、一瞬ローションのひんやりした触感に萎えそうになったものの、さまざまな形状の筋だのイボだのがつけられていて、それらにこすられるだけで、甘いしびれが全身に広がっていった。
「なつきぃ、ダメだ……それっ……」
「はいは~い、兄さまウソ言っちゃダメだよ?『ダメ』じゃなくて、『気持ちイイ』んだよね?」
「んぁっ!あっ、あぅ……っ!」
冗談じゃない、こんな道具でイカされるなんて!
いくら怒りをおぼえようと、筒を上下に動かされるたびに内部にびっしりとつけられたシリコンのイボたちは、先ほどまでの舌ではとうてい再現できないような複雑な刺激をあたえてくる。
そして相変わらず後ろを穿つバイブのピストン運動に、なかから押しあげられ、下腹の奥には逃しようもない快楽の波が打ち寄せてくる。
どうしよう、気持ちいい……。
いくら否定し、無視しようとしたところで、無理やりあたえられる快楽の波が押し寄せて止まらない。
前も後ろも同時に責められ、わけがわからなくなっていく。
「フフッ、兄さまのここも、ヒクヒクしちゃってる。限界が近いのかな?」
こんなのダメだ、どんなに気持ちよくないと思おうとしても、もう無理だ!
強制的に高められていくからだに、筋肉はこわばりはじめ、視界はチカチカとまたたいてくる。
「やめっ……あぁーーーっ!!」
───そして、一瞬のホワイトアウト。
「いっぱい出たねぇ。うんうん、よくできましたぁ~」
前を責め立てていた手を止め、こちらを褒める夏希の声が妙に遠くに聞こえた。
口から出る息は荒く、全身をおおう倦怠感に、吐精したことを知る。
後ろから引き抜かれたバイブは、何度見ても妙にリアルな造形で、それを手にする夏希の少し幼い容姿とそのグロテスクさとのギャップにめまいがしそうだった。
あぁでも、あんな道具なんかで、いいようにされたのか……。
やっぱり俺は夏希の言うとおり、快楽に弱いからだってことか……。
にじむ視界に脱力して重たいからだ、そして胸中を占めるのは、深い絶望感だけだった。
「───でも兄さま、いくら兄さまがなんでもすぐにできちゃう天才とはいえ、今の反応……後ろを使うの、今日がはじめてじゃないでしょ」
「っ!」
そのセリフに、ギクリとからだが強ばる。
「ねぇ、だれが兄さまをそんなに淫乱にしたの?言って!!」
「知らないっ!」
とっさに脳裏に浮かんだのは、山下の顔だった。
もちろん、まだ山下には抱かれたことはない。
そういう意味で最初に俺を抱いて後ろでイクことをおぼえさせた人物というなら、無理やりだったとはいえ、鷲見社長が正しいこたえなのだけど。
でもこっちを使うことでも気持ちよくなれると知ったのは、山下こそがきっかけだったから。
とっさにかばおうとして、口を突いて出たのは『知らない』なんていう、つたない否定の言葉だった。
だって今の夏希に、俺が心を寄せているなんて知られたら、今度は山下にどんな累がおよぶか知れたものじゃないだろ!
「ふーん、そう。だったら、言うまでゆるしてあげないから」
「なん、で……ひあぁ!!」
ふたたび根もとまで一気にバイブが挿し込まれると、間を置かずして強い振動とともに突きあげがはじまった。
「んぉっ!おっ!」
イッたばかりの敏感なからだに、その刺激は強すぎた。
ガクガクと全身がおこりにかかったようにふるえ、口のはしからはよだれがこぼれる。
それだけじゃない、すぎた快楽に涙もあふれて止まらなくなり、のどからは発情期のケモノのような声が出た。
「苦しいよね?イッたばかりなのに、すぐに責められるの。でもこれは、すなおに言わない兄さまが悪いんだからね!」
「ひぃっ、あ、あぁっ!!」
こちらに責任を転嫁する夏希は、ギラつく目線で見下ろしたままスイッチを切り替え、振動をさらに強くしていく。
「だから言って!だれが兄さまをこんなからだにしたの!?殺してやる!!」
「~~~っ、言わ、ないっ!」
「なにそれ!言うまで、絶対にゆるしてあげないんだからっ!!」
後ろを犯す機械の動きは、的確に前立腺の裏をとらえつづけ、本当に容赦がなかった。
あとにして思えば、いくら事実を言いあてられたからといって、こんなあからさまな反応をすれば、認めたも同然だと思う。
でもこのときの俺には、そんなことを考える余裕すらなかったのだった。
俺がこうして拘束され、酷い目に遭わされているというこの状況が、本当に『夏希による監禁凌辱』というバッドエンドルートに入ったせいなのだとしたら、もうそこですべてが終わってしまう。
ハッピーだろうがバッドだろうが、それは等しく『エンド』なのだから。
いったい俺は、どこで選択をあやまった?!
そこがきっとこの状態に至る分岐点だったにちがいないのに、ここで目を覚ましてから夏希と話した内容を思い出してみても、まったく思い当たらなかった。
いや、というよりも、はなから夏希との会話はすれちがっていたのか───?
「あれ、兄さまったら、いつのまにか萎えちゃってるよ?……う~ん、ひょっとして淫乱な兄さまじゃ、バイブの振動だけじゃ物足りなかったってこと?それなら、気づいてあげられなくてごめんね??」
「ちが……っ!」
こちらの顔をのぞきこむようにして、夏希がたずねてくるのに、こみあげる恐怖と寒気が止まらない。
だって、弧を描く目もとと口もとは笑顔であることを示しているはずなのに、それでいてその目の奥はちっとも笑っていない。
どう見たってまともじゃないだろう!?
それどころか、まるでなにかに取り憑かれたかのように、今の夏希は俺に執着を見せている。
───そう、これはただの『執着』だ。
その人のことが『好き』だとか『いとおしい』だとか、そういう甘い感情ではなく、相手から自分がどう思われるのかを度外視した、ただひたすらに独りよがりな欲望でしかない。
「しょうがないなぁ、兄さまだから特別だよ?」
「なにを……っ?!」
すっかり硬さを失ったそれに手をのばすと、夏希はためらうことなく口にふくむ。
「んんっ!」
あたたかくぬれた口内で、ぬめる舌がエラのあたりにまとわりついてくる。
そしてそのまま、たっぷりの唾液をからめるようにして、ぬるぬると輪郭にそって舐めまわし、次は先をすぼめた状態で、鈴口のあたりをつついてきた。
ちょっと待て、なんなんだこれは?!
もちろんこの行為が何を示しているかくらいわかっているけれど、血をわけた双子の弟からそんなことをされる意味がわからない。
倫理的にまずいとしか思えないはずなのに、それでも着実にその舌の動きはこちらの余裕を奪おうとしていた。
耳からは、ちゅぷ、ちゅく…と湿った音が聞こえてきて、それ以上に別の生き物みたいに夏希の舌はこちらの敏感な箇所をはいまわる。
その隙にも、陰茎を支えている手の指で、何度も会陰のあたりをさすられ、強制的にからだは熱さを思い出させられていく。
クソ、コイツうまい……!?
じゅるっと音を立てて先を吸われたところで、今度は必死に頬ばるようにして側面をなめあげてくる。
認めたくない気持ちをよそに、実際のところ、夏希の舌づかいは巧みだった。
「う~ん、ちょっとはもどってきたかな?」
じゅぱっと音を立てて口を放すと、満足げにうなずいている。
一度は恐怖で萎えてしまったはずのそこは、夏希の言うとおり、ふたたび勃ちあがっていた。
「でも兄さまは淫乱だから、こんなんじゃ物足りないよね?もっともっと気持ちよくしてあげないと!」
「な……っ!!」
否定をする間もなくスイッチを入れ替えられ、振動を伝えていただけのバイブが突然大きく動きはじめる。
「ヒッ!ちょっと待て、夏希ぃっ!」
ドッドッと前立腺に向けて、内側から突きあげてくるそれに、わけがわからなくなった。
だってその動きは、まるで本当に犯されているみたいで……。
「このバイブの売りがね、この強力なピストン運動なんだ。本当に犯されてるみたいで気持ちいいでしょう?」
「っ!」
くしくも直前に思ったことを言いあてられ、羞恥に頬が赤く染まる。
「……現に兄さまも、とっても気持ちよさそうだもんねぇ?」
「アッ、んんっ、ンッ……」
冗談じゃない、そう文句を言ってやりたいのに、それよりも口を開いたら情けないあえぎ声になってしまいそうで、必死にくちびるをかみしめる。
「ほら、噛んじゃダメだよ。傷ついちゃうでしょ!それより、遠慮しないでいっぱい声出していいんだよ?それでストレス発散しよ?」
「ヤダッ、やめろ……!!」
ぶるぶると首を振って否定をしても、体内には無視できない熱が蓄積されていく。
「これならオナホもイケるかな……って、どぉ、兄さま気持ちいい?」
「ぅあぁっ!」
ズブズブと飲み込まれていく筒のなかで、一瞬ローションのひんやりした触感に萎えそうになったものの、さまざまな形状の筋だのイボだのがつけられていて、それらにこすられるだけで、甘いしびれが全身に広がっていった。
「なつきぃ、ダメだ……それっ……」
「はいは~い、兄さまウソ言っちゃダメだよ?『ダメ』じゃなくて、『気持ちイイ』んだよね?」
「んぁっ!あっ、あぅ……っ!」
冗談じゃない、こんな道具でイカされるなんて!
いくら怒りをおぼえようと、筒を上下に動かされるたびに内部にびっしりとつけられたシリコンのイボたちは、先ほどまでの舌ではとうてい再現できないような複雑な刺激をあたえてくる。
そして相変わらず後ろを穿つバイブのピストン運動に、なかから押しあげられ、下腹の奥には逃しようもない快楽の波が打ち寄せてくる。
どうしよう、気持ちいい……。
いくら否定し、無視しようとしたところで、無理やりあたえられる快楽の波が押し寄せて止まらない。
前も後ろも同時に責められ、わけがわからなくなっていく。
「フフッ、兄さまのここも、ヒクヒクしちゃってる。限界が近いのかな?」
こんなのダメだ、どんなに気持ちよくないと思おうとしても、もう無理だ!
強制的に高められていくからだに、筋肉はこわばりはじめ、視界はチカチカとまたたいてくる。
「やめっ……あぁーーーっ!!」
───そして、一瞬のホワイトアウト。
「いっぱい出たねぇ。うんうん、よくできましたぁ~」
前を責め立てていた手を止め、こちらを褒める夏希の声が妙に遠くに聞こえた。
口から出る息は荒く、全身をおおう倦怠感に、吐精したことを知る。
後ろから引き抜かれたバイブは、何度見ても妙にリアルな造形で、それを手にする夏希の少し幼い容姿とそのグロテスクさとのギャップにめまいがしそうだった。
あぁでも、あんな道具なんかで、いいようにされたのか……。
やっぱり俺は夏希の言うとおり、快楽に弱いからだってことか……。
にじむ視界に脱力して重たいからだ、そして胸中を占めるのは、深い絶望感だけだった。
「───でも兄さま、いくら兄さまがなんでもすぐにできちゃう天才とはいえ、今の反応……後ろを使うの、今日がはじめてじゃないでしょ」
「っ!」
そのセリフに、ギクリとからだが強ばる。
「ねぇ、だれが兄さまをそんなに淫乱にしたの?言って!!」
「知らないっ!」
とっさに脳裏に浮かんだのは、山下の顔だった。
もちろん、まだ山下には抱かれたことはない。
そういう意味で最初に俺を抱いて後ろでイクことをおぼえさせた人物というなら、無理やりだったとはいえ、鷲見社長が正しいこたえなのだけど。
でもこっちを使うことでも気持ちよくなれると知ったのは、山下こそがきっかけだったから。
とっさにかばおうとして、口を突いて出たのは『知らない』なんていう、つたない否定の言葉だった。
だって今の夏希に、俺が心を寄せているなんて知られたら、今度は山下にどんな累がおよぶか知れたものじゃないだろ!
「ふーん、そう。だったら、言うまでゆるしてあげないから」
「なん、で……ひあぁ!!」
ふたたび根もとまで一気にバイブが挿し込まれると、間を置かずして強い振動とともに突きあげがはじまった。
「んぉっ!おっ!」
イッたばかりの敏感なからだに、その刺激は強すぎた。
ガクガクと全身がおこりにかかったようにふるえ、口のはしからはよだれがこぼれる。
それだけじゃない、すぎた快楽に涙もあふれて止まらなくなり、のどからは発情期のケモノのような声が出た。
「苦しいよね?イッたばかりなのに、すぐに責められるの。でもこれは、すなおに言わない兄さまが悪いんだからね!」
「ひぃっ、あ、あぁっ!!」
こちらに責任を転嫁する夏希は、ギラつく目線で見下ろしたままスイッチを切り替え、振動をさらに強くしていく。
「だから言って!だれが兄さまをこんなからだにしたの!?殺してやる!!」
「~~~っ、言わ、ないっ!」
「なにそれ!言うまで、絶対にゆるしてあげないんだからっ!!」
後ろを犯す機械の動きは、的確に前立腺の裏をとらえつづけ、本当に容赦がなかった。
あとにして思えば、いくら事実を言いあてられたからといって、こんなあからさまな反応をすれば、認めたも同然だと思う。
でもこのときの俺には、そんなことを考える余裕すらなかったのだった。
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